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第8話で、信子(堀北真希)への嫌がらせの犯人が、蒼井(柊瑠美)であることが明らかになりましたが、蒼井は信子にとっての唯一の友だち。修二(亀梨和也)は、信子を傷つけまいと、真実を伝えることをためらいます。事実が意味する重さに、彰(山下智久)にも言えませんでした。対する蒼井は、まったく悪びれることなく、信子に対する修二の気持ちを逆手に取り、以前にも増して3人に接近。狙いは、信子のプロデュースへの参加。蒼井が持ち出した交換条件は、信子への嫌がらせをやめること。修二は、その要求を受け入れます。
 
第7話まででは、セルフプロデュースに疲れを見せ始めた修二の姿がありました。続く第8では、クラスメートの信頼喪失。その原因は、セルフプロデュースの破綻=昼休みに恋人のまり子(戸田恵梨香)の手弁当を食べる修二を演じることの疲労と、演じていた虚構がクラスメートの知るところとなったこと、喧嘩に巻き込まれた友だちを見捨てたと思われてしまったアクシデント。修二は、話をしても自分を信じてもらえないこと=自分の言葉が届かないことの恐怖をいやというほど、味わいます。
 
でも、そんな状況になりながらも、信子のことを慮る修二です。彰と信子との友情関係だけは、何としても守りたいと。信子が今度殻に閉じこもってしまったら、二度と出ては来れなくなるのではないかと心配して。修二のこの思いは、セルフプロデュースを信条にしていた頃の修二にはなかったもの、というよりも、信子同様、本当は誰よりも人が好きなのに、それゆえに、相手との関係が気まずくことに対して臆病になり、聞き分けのよい子→セルフプロデュースな修二、という価値観を持つようになったのではないかと。信子が自分の殻に閉じこもることを選んだのとは、逆の歩みで。第1話の頃の修二にとってはマイナスでしかない、信子との関わりを持つことになったのは、無意識のうちに、信子のなかに自分を見たのだと思います(ストーリー上は、あまりのいじめに見かねて、となっていましたが)。第9話を見て、そんなことを感じました。
 
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蒼井が加わっての信子のプロデュースは、どれも裏目に出ます(それを狙ってやっていたのかもしれませんが、幸せの絶頂で落としたいという蒼井の狙いからすれば、この時点では、まじめに取り組んでいたのだと思います)。蒼井の提案は、一見、もっともなものばかりですが、一番大切なことを忘れているからです。プロデュースされる主体自身のキャラクターへの愛情です。素材を活かせないプロデュースは、ただの見せ掛け。クラスメートたちは、それを敏感に感じ取ります。
 
元の路線に戻そうとする修二と彰、本来の自分でなく、別の自分を演じているように感じる信子も、蒼井のやり方をあらためたいと言います。蒼井は、それを「甘やかし」と一蹴しますが、修二は「甘やかして何が悪い?」と。修二の真意は、文字通りに「甘やかす」ことではなく、自らが納得し、望んでやらないことには意味がないと。自分が望まない自分を演出することではないと。上辺だけのセルフプロデュースになっていた、以前の自分と(蒼井に対する「我慢したり、辛抱したり」という言葉は、まんま、過去の自分に対するものですね)、蒼井が信子にしようとしていることへの反論をするかのよう修二でした(後日、学校を休んだ信子のピンチヒッターを蒼井が努めますが、その反応を見て、蒼井も気づいたことと思います。それが、“飛び下り”の夢を見ることになったのだと思います)。
 
修二がダメならと、彰にアプローチする蒼井ですが、こちらも思惑通りには進みません。「修二と信子が1番で、自分は2番」を選んだと。恋よりも友情ということですね。そして、「人は試すものではなく、育てるもの」と。そんな感覚はわからないという蒼井(“飛び下り”のくだりでは、蒼井の上履きに「1番」の文字が書かれていたように思います。ビデオに撮っていないので確認できませんが)。
 
その頃、信子は、教室に置き忘れた蒼井のポーチに、見覚えのある黄色いペンキを見て、それが意味することを知ります。信じたくはなかったものの、蒼井は否定するどころか、あっさり認めます(往生際はいいんですね)。でも、鬱陶しいだけでここまでやる発想にはついて行けません(が、現実とはこんなもの?)。哀しみに打ちひしがれる信子です。
 
そこに助け船を出したのは、まり子でした。まり子は、ホント、いい子ですね。自分の修二の間を割った原因と取ってもよい信子に(逆に「嘘をつかれる苦しさに気づかせてくれた」とも言えますが)、「本当のことを知ってよかった」「嘘をつかれるのは寂しい」と親身にフォロー(ことの経緯や相手を責めずに、ことの本質を見つめる視点が素晴らしいですね)。「信子は本当のことを受け止められる、時間は掛かるけど」と、修二と彰にフォローを引き継ぐことも忘れません。このドラマで一番のいい奴。まり子というキャラクターの描写が、もっとほしかったですね。でも、修二のことでいろいろと悩んだからこそ、今のまり子があったのかもしれません。そんなまり子に、信子は「嘘をつくのも苦しい」と返します。蒼井のことで傷ついてはいるものの、自分を見失ってはいない信子でした。それでも、翌日は学校へは行けない信子です。
 
母親のチリ土産、ブタのお守りの御利益を「友情」と素直に口に出して言えなかった修二が、信子のために、クラスメートの前で頭を下げ、協力を願い出ます。信子に対するみんなのリアクションをビデオに撮って、信子に届けたいと。「自分の声がみんなに届いていないと思うと怖い」と、正直な言葉とともに。
 
“小谷カムバック”ビデオは大成功でした。ビデオを見た翌日、元の格好で登校する信子の姿がありました。そして、そんな信子を拍手で迎え入れるクラスメートたち。何ごともなかったかのように、さりげなく一緒になって拍手している蒼井の顔が怖いですね(ビデオには映っていましたっけ?)。
 
そんな蒼井から、信子のもとへ「果たし状」のようなメッセージが届きます。信子を試そうと、自分のことを許さないと屋上から飛び下りるとの言葉を、信子に突き付けます。信子の性格(優しさ)をつかんだうえで、何をどう言えば、信子がどう反応(どう傷つけることができるか)を予想して、それを信子の喉元に突き付けるようないやらしさ。ところが、信子の答えは、蒼井の意に反する「許せない」というもの。でも、「飛び下りないで」とも。かくなるうえは、本当に飛び下りて、信子の心に消えることのない傷を残してやる(あるいは、最初から飛び下りるつもりだった=生きていることがいやになったので、死ぬ前に楽しんでから、というつもりで信子をいじめていた?)、とばかりに、蒼井は飛び下ります(このときは、蒼井は本当に飛び下りて決着を付けるのかと思いました)。
 
と思ったら、信子の夢……だけでなく、当の蒼井を含めて、4人が揃って同じ夢を見ていたという夢オチ? と思いきや、蒼井が飛び下りた場所には、ヒトガタのくぼみが。そのくだりの前で、蒼井がひとり教室で、ブタのお守りを手にして、これまでのことを振り返るかのようなシーンがありましたので、ブタのお守りの力ということなのでしょうけれど、だとしたら、地面のヒトガタは何なのでしょう? お守りの力とするなら、あのヒトガタはないほうが自然だと思います。あるいは、ヒトガタの代わりに、蒼井のブタが割れて落ちているとか。このドラマの世界観では、実体同様の「生霊」がOKでしたので、ならば、夢ではなく、お守りの力で、蒼井のなかの悪意が形となって抜け出て死んだという設定でもよかったと思います。
 
キャサリンに相談していたのは、信子たちに対して、自分でも「取り返しのつかないことをした」という意識がやっと芽生え、今からでも引き返せるのかと悩んでいる証? 夢のなかでの「嫌な奴でもいいから、自分のことを覚えておいてほしい」というのが、救いを求める蒼井の内なる声? 「自殺したくなるほどの絶望を味あわせたい」と言い切る蒼井は、人の心に潜む悪意の固まりのように見えましたが、人をプロデュースする快感、意のままにコントロールする快感。それだけが動機だったのか、結局、最後まで、その狙いや意図がスッキリしませんでした。それはさておき、理由がつかめない悪意は、本当に怖いですね。対応策も心の準備もできませんから。
 
忘年会(校長とキャサリンは、このために手品を練習していましたね)で、酔った勢いで辞表を校長のおでこにピシャリ。本人は記憶なし。クラスの子たちが嘆願書を書いて、辞表はなかったことに。横山のエピソードは、メインストーリーに深く関わって来るのかと期待していたのですが、その類ではなかったような(その理由は何だったか、知りたいものです)。でも、復帰を期するクラスメートたちの心は、信子のときのそれと同じもの? だとしたら、それなりにリンクしているということでしょうか。
 
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前話とセットでひとつの話になっていたように感じました。「ここにいる限り、道に迷うことはない」。それが、今の修二の価値観。自分で考え、自分で選択し、自分で築く努力をして得た、彰と信子との友情こそが何よりも大切なものであると。
 
早いもので次回が最終回(11話とか12話じゃなかったのですね)。修二の転校でドラマもクローズ? そんな単純な終わらせ方はしないですよね?
 
そういえば、今回のタイトルは「別れても友達」。予告編を見ると、次回のほうがふさわしいタイトルですが、これの意味するところは?
 
ところで、エンディングのCGの2匹のブタは、ピンクが修二で、緑が彰だそうですね。で、山の上の石造りの一軒家の格納庫には複葉機があり、修二の父親が、その飛行機で郵便配達をしているという「星の王子さま」の世界な設定なのだそうです。