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ドラマ「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 に参加中!
 
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン箱一杯の「ギザギサ10円玉」を見て、こちらももらい泣き。なのに、その一方で、“三歩進んで二歩下がる”な毎度のストーリー展開に、ドラマとしての物足りなさを感じます。行き先のわからないバスに乗せられたというか、地図のないオリエンテーリングというか。さっさとストーリーは進むものの、それに絡む人の心がよく見えない気がします。前話の最後で、オカンの心遣いが身に染みて、きちんとと大学にも通い出すことを誓う雅也でしたが、呆気なく、あっという間の卒業。しかも、相変わらず「自由」うんぬんと寝ぼけたことを言っていて。それはそれで構いませんが、その心の内側が十分に描かれていないように思えてなりません。
 
突然顔を見せたオトンに連れられて、就職の口利きを押しつけられたり。でも、そんな父を疎ましく思うでもなく、縋るでもなく、オトンが気の利いたセリフを言って、あっさり退場という感じで。まなみと雅也もそう。まなみが憧れた雅也の自由と、今の雅也の現実、まなみの日々。志高く、めげずに頑張れているのか、挫けそうなところでの雅也との再開なのか、などなど。そんな、ひとつひとつのエピソードとエピソード、前話・前々話のエピソード間の連なり・積み重ねがひとつにまとまっていなくて、ストーリーは、毎回、振り出しから始まっているかのような感じなのに、時間だけがあっという間に過ぎていて、という展開に引っ掛かりを覚えるのです。
 
「青い鳥」探しにも至っていないモラトリアムな雅也が、前話ではオカン、今回は祖母の自分への愛情に気付き、しっかりやらねばと自覚の涙を流し、それをコブクロの「蕾」が援護射撃で涙腺を刺激……と、そのパターンの繰り返しに映ります。エピソードが持つ意味に比べて、登場人物たちの内面描写が希薄に見えます(濃ければいい、というものではないにしても)。ドラマの終着駅がどこで、今はどのあたりを走っているのかわかりませんが、時間だけは十分にあるなか、あまりに駆け足過ぎるように思えます。車窓の景色は魅力的ながら、各駅列車だと思っていたら、ノンストップで通過ばかりで、魅力的な景色に手が届きそうで届かないというか……。毎回毎回、そんなもどかしさを感じます。
 
主題歌に寄り掛かり過ぎているエンディングの演出も、個人的には共感できません(「1リットルの涙」での「粉雪」のようです)。映像と演技と演出とで、もっとしみじみと、淡々と描かれるほうが、作品にはマッチするような気がします。
 
とはいえ、箱一杯の「ギザギサ10円玉」を見ると、こちらももらい泣きですが(笑)。平岡祐太さん演じる鳴沢は、ドラマのオリジナルキャラクターとのことですが、もっと雅也と関わる展開になるのでしょうか? まなみを演じる香椎由宇さんは、「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」の“鉄仮面”な雰囲気から打って変わって、ずいぶんと落ち着いた感じですね。見た目は社会人1年生というよりも、20代後半という感じの、地に足が着いたキャラというところ。普通なら、雅也のようなタイプは、見向きもしないように思いますが、そうではないところに見どころを感じます。雅也との距離感がどう変わっていくのか、楽しみです。
 
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●第3話のあらすじ(番組ホームページより)
 
中川雅也(速水もこみち)は、大学4年生になった。一応就職活動もしてみる雅也だが、それはオカンの栄子(倍賞美津子)に助言されたからで、本人にその気はない。卒業式に出席した雅也は、友人の鳴沢一(平岡祐太)たちには、しばらく自由にやると宣言する。そこに、佐々木まなみ(香椎由宇)たちも来た。鳴沢は出版社に、まなみは写真事務所への就職が、ほかの仲間もそれぞれに就職先を決めていた。一緒に飲みに行こうと誘われた雅也だが、どこか気後れして行くことが出来ない。
 
栄子は、雅也に電話で卒業の祝いを述べる。親戚から贈られた祝いの品を雅也に告げる栄子。心臓の悪いハル(赤木春恵)のためにも一度は帰郷して欲しいと頼み、就職しなかったことを心配する栄子に、アルバイトを始めるから仕送りはいらないと断る雅也。そんな時、後輩の鳴沢一(平岡祐太)やレオ・リー(チェン・ボーリン)らアパートの住人がささやかな卒業パーティーを開いてくれた。手塚修一郎(石黒賢)は、生活費は自分で稼ぐと豪語する雅也に都会で自活する知恵と、言葉を授ける。それは“一線を越えないこと”。手塚は、どんなことでも良いが、自分にひとつのルールを科して、それだけは絶対に破ってはいけないと伝えた。
 
雅也は耕平とともに、アルバイトの日々に入るが、どれもすぐに飽きて長続きしない。当然お金も長続きせず、すぐに公共料金などの督促状に埋もれ、家賃も滞納するようになってしまう。そんなある日、大家の集金を逃れた雅也がアパートを飛び出すと、兆治(泉谷しげる)がいた。兆治は、雅也を高級料亭に連れて行く。そこには、兆治の仕事相手と思しき老紳士がいた。兆治は、雅也を老紳士に紹介し、就職の口利きを約束してもらう。店を出た兆治は、雅也に就職の意思を確認する。しばらく自由にしたいと答える雅也に、兆治は自由にも覚悟がいると言って去って行った。
 
雅也は、徳本寛人(高岡蒼甫)やレオにも頼みこんでバイトをするが上手くいかず、金はますます底をつくばかり。ついに、水道も止められた時、耕平は雅也が隠していた一万円札を見つける。それは雅也が上京する時に栄子からもらったもの。雅也は、その一万円札を自分の“一線”としていたが…。
 
数か月後、バイトを求めて彷徨い歩く雅也は、まなみと出会う。喫茶店に入り、自分の汚い格好に落ち込みながらもドキドキする雅也に対して、まなみは変わらない雅也の雰囲気をほめる。しかし、喫茶店の払いは、まなみだった。
 
雅也がアパートに戻ると、耕平が泣きついてきた。堪忍袋の尾が切れた大家に、部屋を追い出されてしまったのだ。雅也は金の無心をしようと栄子に電話するが、それより先に、ハルが入院したことを知らされ、言えなくなってしまう。
 
金のこと、ハルのこと…。昔筑豊でリアカーを引いていたハルを思い出す雅也だが、現在は耕平と家財道具を乗せたリアカーを引いて、2人は、東京タワーの見える公園までやってくる。職もなく金もない雅也たちに、もはや貸してくれるアパートなどない。耕平は筑豊に帰ると去り、残された雅也が通りかかったのは一軒のパチンコ店。雅也は、ポケットに入れていた栄子の一万円札を握り締めた。そして“一線”としていた、その金を使って玉を打つが、たちまち飲み込まれてしまう。
 
何もかもなくした雅也が公園に戻ると、鳴沢が来た。アパートに届いた郵便物を渡した鳴沢は、さらに金を渡そうとする。さすがに、差し出がましいと遠慮がちに差し出した鳴沢から、雅也は奪い取るように金をもらう。自分のあさましさに嫌気が出る雅也が郵便物に発見したのは栄子からの手紙。雅也の体を気づかう手紙には、筑豊への切符が同封されていた。
 
栄子が病院にいると、雅也が現れた。栄子は、雅也に箱を渡し、ハルを見舞うように言う。箱は、ハルが雅也に託したもの。雅也が病室に行くと、ハルは喜ぶ。そして、百万円で鍋を買えと雅也に告げる。すでに、ハルの意識は混沌の中に落ちつつあった。その中でも、ハルは栄子に心配をかけるなと雅也に告げる。また、孫が東京で頑張っていることを信じるハルの言葉に、雅也は自分に恥ずかしさを感じる。まるで、すべてを見透かされていたような…。元気だった頃のハルが思い出される雅也の目には、いつしか涙があふれ、病室を飛び出た。抱きしめていた箱の中には、ハルが雅也のために貯めていた、たくさんの10円玉が入っていて…。
 
 
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香椎由宇(東京タワー)