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沢尻エリカと薬師丸ひろ子(1リットルの涙)15歳で脊髄小脳変性症を発病し、25歳で亡くなった木藤亜也さんの日記「1リットルの涙」と、母親・木藤潮香さんの手記「いのちのハードル」を原作に連続ドラマ化された「1リットルの涙」(放送:2005年10月〜12月・全11話)の特別編です。亜也(沢尻エリカ)の死から半年後が描かれます。
 
亜也の闘病をきっかけに看護師を志、見事念願叶った亜也の妹・亜湖(成海璃子)は、かつて亜也が入院していた常南大学医学部付属病院の心療内科病棟の配属になります。そこには亜也の主治医だった水野(藤木直人)や、亜也の高校時代のクラスメートだった麻生遥斗(錦戸亮)が勤務しており、亜湖は再会を楽しみにしていましたが、遥斗に会った亜の変わりように驚きます。亜湖の目には、遥斗は、担当患者とも看護師らのスタッフとも距離を置き、自分の殻に閉じこもったままの無気力な医師に映ります。亜也の心の支えとなっていた頃の面影は、まったくありません。遥斗は、亜也のことかきっかけに医師になったものの、結局、病気の前では無力で、何もできない現実に打ちひしがれ、今も亜也の死を乗り越えられないまま、自分自身を見失っていたのでした。そんな折り、遥斗は、いじめに悩み、生きることに後ろ向きな中学生・みずき(岡本杏理)を担当医となり、みずきから亜也のことを聞かれます。みずきに対して生きることを諭す遥斗は、亜也との日々を回想します。そして、遥斗は自分自身を取り戻し、みずきも、最後まで懸命に生きた亜也の話を聞き、生きて見ようと思い直します。
 
亜也の亡き“その後”のエピソードですが、「追憶」とのサブタイトル通り、2時間半を超えるドラマのほとんどは、新たに撮影された亜也のシーンも加えられてはいましたが、遥斗が亜也の死を乗り越えていく新ストーリーではなく、遥斗の回想という形で描かれる連続ドラマの総集編的な内容、というよりも“名場面集”。なので、冗長なくだりもところどころありましたが、連続ドラマを見ていた目には、印象深いシーンとセリフが目白押し。主題歌の使い方にいささかあざとさを感じるものの、涙なしには見られませんでした。
 
そんな形で、あらためて連続ドラマを振り返ることになって思うのは、連続ドラマ初主演だった沢尻エリカの技量を超えた体当たりの演技を始め、薬師丸ひろ子、陣内孝則、藤木直人ら脇を固める役者の見事な配役と確かな演技力です。このドラマが深い感動をもたらすのは、実話に基づくからという原作の力以上に、脚色と脚本と演出と演技の素晴らしさでしょう。今回の新撮部分もそれは健在で、成海璃子は、実年齢よりもずっと上の役を違和感なく演じていましたし、錦戸亮も、兄に続いて失ったかけがえのない人と自身の初恋(初めて真剣に人を愛したという意味での)を同時に無くした喪失感から戻れない遥斗というキャラを、説得力をもって魅せました(錦戸亮のはまり役ゆえに、この作品以降のドラマでは、何の役を演じても「遥斗」と二重写しに映ってしまうのは、それはそれで悩ましいところかもしれませんが)。
 
亜也の死から半年後という舞台設定でしたが、高校1年生になった更紗(池内理加)が、登場人物中、ただひとり年齢を重ねていることでの見た目のとまどいと(セリフレベルでも触れられていなかったように思いますが、弟はどうしたのでしょう?)、半年という時間の起点がどこなのかが、うまくつかめないままに終わってしまいましたが、思えば、連続ドラマの最終回は、それまで描かれたエピソードから6年後(亜也の一周忌のシーン)だったので、亜湖がいつのまにか看護師になり、更紗が急に高校生になったかのような連続ドラマ最終回の記憶とのズレは、僕個人の違和感なのでしょう。
 
連続ドラマの「1リットルの涙」は、放映年に、日本PTA全国協議会「親が子供に見せたいテレビ番組」2005年度の第1位に選ばれたそうですが、この種の話題、僕らの年代だと、ドリフターズの「8時だよ、全員集合!」が不動のワースト1位だったのを思い出します。
 
 
>> 「1リットルの涙」番組ホームページ