ブログネタ
ドラマ ガリレオ  に参加中!
 
深田恭子(「ガリレオ」第7話)第6話までを見た目には、すぐに予知ではなくリハーサルであることが見えてしまいます(自殺と殺人。形は違いますが、準備段階の目撃のされ方が第5話「絞殺る」と似ていますので。脚本は、第5話も本作も古家和尚さんです)。とはいえ、主人公・湯川の活躍度という点では、これまでで一番でした。もっとも、事件の1週間前に女性が首を吊るところを目撃したことをもって自殺を予知していたとするストーリー展開には、いささか無理(こじつけ)を感じますし、登場人物たちの設定=たとえば、峰村の勤務先がロボット関連企業というのも、冬美を自殺に見せかけて殺すために必要な設定=ER流体(エレクトロレオロジー流体=電気粘性流体=電圧をかけると粘度が変化する流体)を登場させたいがため……、初めにトリックありきで、それを実現させるために遡っての人物設定に見えて(作品づくりというのはそういうものだとしても、それが露骨に感じられるのはどうかと)。峰村も冬美も、そして主犯の静子でさえも、物語を紡ぐうえでの必要な人物であったというよりも、トリックを描くための部品でしかないように見えます(原作自体がそうなのかもしれませんが)。大きな見せ場であった湯川と静子のやり取りも、静子という人物を描くことよりも、トリックを解く湯川の引き立て役のように思えてきます(ケータイで犯行現場と峰村の行動をチェックしていたというのも、「細かいところが気になるから」=セリフとして言わせないで、静子の描写で見せてほしかったです)。それぞれの登場人物、トリックなどの構成要素が、「すべては物語のために」ではなく、「すべてはトリックために」という雰囲気が、あまりに色濃過ぎる気がしてなりません(「物語>トリック」ではなく、「トリック>ドラマ」という感じというか)。そのためなのか、事件の大前提に、大きな違和感が残ります。夫の浮気を理由に慰謝料をせしめて離婚するのに、夫の浮気相手となるよう自ら仕組んだ冬美を殺す必要はあったのでしょうか? 口封じのためだけだとしたら、静子にとっては相当なリスクになります。回りくどいことはしないで、最初から夫を殺して遺産を手にするという選択肢もあると思うのですが(菅原の体調不良は、一瞬、静子が毒を飲ませていたからと思いました)。
 
と、設定のアバウトさは今回も同様ながら、これまでにないアクティブな湯川には、すっかり引き込まれました。すべては仕組まれていた。それを解くカギは、「なぜ電気が消えたか?」にありと。そしてもうひとつが、峰村が通報するまでの空白の時間。そんな、犯人にたどり着くまでのひとつひとつの事実の積み重ねていくのは、なかなか魅せる展開でした。湯川の「事実→仮説→実証」ステップが、湯川自身を犯人のところへ導くことになり、さらに物証がないと見るや、静子との直接対決(大芝居)に持ち込む展開となり、並行して描かれた、栗林の菅原を思う気持ちを知った湯川が栗林に珈琲を入れたり、犯人であることがわかっても静子への思いが割り切れない菅原の気持ちを知って飲みに誘ったりと、意外に人間臭い湯川の一面が、物語をより印象深いものにしています。そして、エンディングの「(JR東日本の)701系クモハ」話に至るまで。
 
湯川と内海とのコンビも、すっかりいい感じで。でも、ボクシングをする湯川に見とれる内海のカットは、「“女スイッチ”入ります!」という感じで、そうまでして、湯川との恋愛展開に持っていきたいのかと思えてくるほど、演出過剰に映りました。
 
次回は、釈由美子さんのゲストで「霊視る(みえる)」です。
 
 
PS.
◆新聞テレビ欄のサブタイトルは「予知る(しる) 美しき妻の愛した恐怖の殺人装置」でした。
◆今宵は「ER流体」「701系クモハ」などの言葉が、多数ググられたのでしょうね。
◆ビデオリサーチの調査による関東地区の視聴率は「21.9%」と、今回も20%超えでした。
 
----------
 
■第7話のあらすじ(番組ホームページより)
 
帝都大学物理学科の准教授・湯川学(福山雅治)と貝塚北警察署の刑事・内海薫(柴咲コウ)は、湯川研究室の助手・栗林(渡辺いっけい)から、ある不可思議な事件について相談を持ちかけられる。
 
事件が起きたのは、今から半年前のことだった。栗林の友人で、大手食品加工会社を経営する資産家・菅原(塚地武雅)は、静子(深田恭子)と結婚してすぐに、飲食店で知り合った冬美(桜井千寿)という女性と浮気をする。そんなある日、菅原のマンションに、大学時代の後輩・峰村(佐藤重幸)が遊びにきた。菅原に静子を紹介したのが峰村だった。そのとき、菅原の携帯電話に冬美から電話が入った。冬美は、窓の外を見るよう菅原に告げた。すると、向かいのマンションの一室に冬美の姿があった。冬美は、「結婚してくれないなら死ぬ」と菅原に告げると、何と彼が見ている前で、ロープで首をつって自殺を図ったのだという。この一件が原因で、菅原は、静子から離婚を言い渡され、多額の慰謝料と、住んでいたマンションの権利を取られていた。
 
栗林から話を聞いた薫は、浮気したうえに相手を自殺に追い込んだのだから「自業自得だ」と言い放った。だが、この事件には、ひとつ不思議な点があった。実は菅原は、冬美が自殺する1週間前、同じ部屋で女性が首を吊るのを見たというのだ。
 
その日、菅原は、出張だと嘘をついて、同じマンションの上階に住む友人の部屋でアダルトDVDを見ていたのだという。菅原がそれを目撃したのは深夜2時頃だった。カーテンを閉めようとした菅原は、ふと明かりがついている向かいのマンションの一室に目をやった。そのとき、室内にいた女性が首にロープをかけると、乗っていたイスを蹴り倒して首を吊ったというのだ。ふいに部屋の電気が消えたこともあって、その女性が誰だがわからなかったが、そのとき菅原は、友人にもその話をしていた。栗林は、菅原が冬美の自殺を予知していたと主張し、その謎を解明したいと湯川たちに訴えた。
 
菅原から事情を聞いた湯川たちは、冬美が住んでいたマンションを訪れた。そこで湯川たちは、マンションの管理人から、自殺を目撃したという峰村がやってきたときの様子や、事件の1週間前に停電などはなかったこと、そして菅原の元妻・静子が事件後も同じ部屋に住んでいることを教えられる。湯川は、薫の反対を押し切って、静子に会いに行く。
 
静子は、湯川の訪問を歓迎した。湯川は、そんな静子に、菅原が自殺を予知したことを切り出し、事件の1週間前に何か見なかったを尋ねた。すると静子は、「その時間はもう寝ていた」と答えた。「その時間というのは、どの時間ですか?」。そう湯川に切り返された静子は、落ち着いた態度で「真夜中のことだと思った」と返した。
 
静子の部屋を後にした湯川は、そのマンションから事件があった向かいのマンションまで走り出した。全力疾走すれば1分足らずだった。薫は、湯川が何をしようとしているのかがわからず、困惑していた。湯川は、薫の質問には答えず、今度は峰村に会いに行くと言い出す。
 
峰村が勤めているのはロボット関連のメーカーだった。湯川から、何かスポーツをやっているかと尋ねられた峰村は、「ジムで鍛えている」と答えた。管理人の証言によれば、事件があったとき、峰村は汗だくで息も切れ切れだったという。しかし、ふたつのマンションは、走って1分足らずの距離であることから、汗だくになるほどではなかった。そこには何らかの理由があるはずだと考えた湯川は、菅原と冬美の電話が終わった時刻を調べるよう薫に指示した。
 
その夜、静子は峰村と会う。峰村は、湯川たちが事件を調べ始めたことに不安を抱いているようだった。静子は、そんな峰村を冷たい目でにらみつけた。
 
あくる日、薫は、湯川に通話記録を報告する。するとそこには、約4分間の空白の時間があることが判明した。それを受けて、湯川たちは、再び峰村の会社を訪ねた。が、峰村は欠勤しているという。そのとき、納入業者の車に積まれていた荷物を見た湯川の脳裏に何かが閃く。
 
湯川は、研究室に薫を呼び、自殺のトリックを再現した。それは、電圧を加えることで粘性が変化するER流体を利用し、自殺に使われたパイプハンガーが上下するようになっているものだった。ER流体は、ロボットにとっての筋肉の役割を果たすために使用されるものだった。湯川が峰村の会社で見たものは、ER流体の業者のトラックだった。冬美は、峰村に唆されて、狂言自殺騒動を起こしたのだ。自殺に使われたパイプハンガーは、スイッチを使って自分でパイプを下げられる仕組みになっていた。菅原が事件の1週間前に見たのは、冬美が予行練習をしたときのものだった。
 
事件当日、予行練習で装置の安全性を確認した冬美は、何の疑いも持たず、計画通り狂言自殺をしようとした。しかし峰村は、遠隔操作で冬美がスイッチを押してもER流体に電流が流れ続け、パイプが下がらないようにしたのだ。4分の空白時間があったのは、峰村が管理人を訪ねる前に、その装置を回収したためだと推測された。
 
と、そのとき、薫の携帯電話に弓削(品川祐)から連絡が入った。峰村が水死体で発見されたのだ。桜子(真矢みき)によれば、死因は溺死だという。
 
その夜、ひとり研究室に残ってある装置の準備をしていた栗林は、やってきた湯川に、菅原に嫉妬していたことを告白した。湯川は、そんな栗林の思いを受け止めながら、作業を手伝った。
 
あくる日、静子は、菅原からの電話を受ける。菅原は、冬美がいたマンションで、彼女と同じように首にロープをかけたまま静子を見つめていた。菅原は、静子とやり直せないなら死ぬしかない、というと、末期ガンに侵されていると続けた。「僕の全財産をあげるつもりだったんだ。最後に幸せな1か月をくれたら…」。菅原の言葉に、静子は慌てて部屋を飛び出した。
 
菅原がいる部屋に駆けつけた静子は、パイプハンガーに接続されたケーブルをコンセントから引き抜いた。が、パイプハンガーには変化はなかった。次の瞬間、死んでいるはずの菅原が顔を上げた。菅原の体は、首にかけられたロープではなく、ワイヤーで吊るされていたのだ。
 
ロフトに隠れていた湯川と栗林が声をかけると、静子は激しく動揺する。栗林は、菅原がガンではないことを静子に告げると、「助かってよかった」などという彼女を、「金だけが目的だろう」と非難した。湯川は、栗林を制し、「なぜプラグを抜いたのか?」と問い掛けた。「電気を止めればパイプが下がると思ったのは、同じものを見たからだ」と湯川は静子に告げた。「計画も、その構造も、どんな方法を使うのかもすべて確認する……。あなたはそういう人でしょう」。湯川の言葉に、静子は観念したように微笑んだ。
 
湯川たちが静子を連れて外に出ると、薫がやってきた。薫は、静子をだました湯川たちの行動に呆れながらも、静子をパトカーで連行していく。残された湯川は、栗林と、静子への未練を断ち切れずにいる菅原を飲みに誘った。
 
別の日、薫は、静子がすべて自供したことを湯川に報告する。峰村は、ギャンブルで借金を抱えており、離婚慰謝料の一部をもらう約束で、静子の計画に加担したのだという。冬美が菅原に近づいたのも、静子の仕業だった。が、湯川は、そんな話には興味を示さず、鉄道マニアの菅原から借りたという電車の本に夢中だった。
 
 
>> 「ガリレオ」番組ホームページ