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「機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン」第17話セルゲイ死す! こうなる展開は、思っていませんでした(それはそれでありですが、一番魅力的に映るキャラクターだったので、最後まで物語に絡んでほしいとの期待も大きかったということなのですが)。殺ったのは息子・アンドレイと、親子による同士討ち…。これまでの“ダブルオー”エピソードで、一番の悲劇に映ります(アンドレイは、刹那同様、親殺しに…)。
 
悲劇の構図は、今の“ダブルオー世界”の縮図のようでした。目指す目的は同じだったはずの者同士が、互いが敵対し合い、両者の間には対話もなく…と。ボタンの掛け違いに、当事者たちは誰も気づかず、というか、気にしようともせず、いつの間にか、両者にとって、大きな溝を生んでしまい…。戦う前に、少しでも対話があれば…。アンドレイは、ルイスに、過去に囚われていないかと指摘していたのに…。
 
セルゲイはクーデター派ではなく、クーデター解決のための特命密使(セルゲイの任務は、正規軍独自の作戦で、アロウズには連絡が行ってなかった? それとも、単に、そのことを知っていたのがごく一部の人間だけだった?)。軌道エレベーターを突き破って出てきたモビルスーツはクーデター軍であると判断し、問答無用で攻撃。ハーキュリーもセルゲイもアンドレイが墜として…。
 
アンドレイたちは、どのような命令を受けていたのかわかりませんが(首謀者は生きて捕らえるのが基本では?)、逃げも攻撃もしない相手に、いきなり殺傷レベルの攻撃はないでしょうに。このシチュエーションでは、先にやるべきことがあったと思うのですが…。相手も、軌道エレベーターの落下物の処理をしていたのですから(これまで見てきたセルゲイなら、「この未熟者めが、私は軍の特命任務の遂行中なのだ」と、アンドレイを一蹴するのが自然だったのではないかと思いますが)。
 
“連邦軍の良心”セルゲイの死は、マリーに何をもたらすのでしょうか?(あの場面、アンドレイとセルゲイの間にマリーが割って入り、マリーが死ぬことになるのかと思いました。初出撃となったGNアーチャーですが、モビルスーツ形態もとれるのですね) ソーマに戻ってしまう? そして、復習の鬼と化してアンドレイを追い詰めることに…?
 
次回は4か月後のストーリーとのことですが、あの状況下、マネキンは、何を考え、何をしたのか(何を命じたのか)、あの後、連邦政府は、どのような発表を行なったのか、大いに気になります。事件は、クーデター軍と、それに乗じたカタロン、さらには、それを助けたソレスタルビーイングによるものとされてしまうのでしょうか? いつものように、映像を捏造して…。そして、生き残った市民たちは、どうなったのか?
 
セルゲイの妻、アンドレイの母、ホリーは、最優先で守るべきは軌道エレベーターとその技術者の家族との戦局ゆえに、救援が間に合わず、命を落すことになったと。いわば、軍における作戦行動の宿命。それを、軍人であるアンドレイが理解できないというのは、アンドレイ自身の問題ではないかと。そういう行動がよしとされる軍隊のあり方と、そんな軍人を職業に選んだ父親を恨むなら、わかるのですが…。あるいは、軍人だった母親の死なせた軍という組織、軍のあり方を憎むなら…(その延長線で展開させると、逆・沙慈になってしまいますが)。自分は父親とは違うと言っていましたが、今回の行動は、基本レベルで軍人失格ではないかと。何しろ「母さんの仇」ですから…。
 
人類は死を思い、平和の尊さを考えねばならない(メメントモリというネーミングにふさわしい理屈ではありますが)。カタギリ司令官は、恒久和平実現のために、すべての罪を背負う覚悟でいるとのことですが、これまでに“見えた”範囲では、そこまでの覚悟も理屈も持ち合わせているようには見えないのですが…。そもそも、人類が1世紀以上掛けて築き上げた軌道エレベーターを、軍の判断で破壊してもいいのでしょうか? そこまでの全権を取り付けていたのでしょうか?
 
寿命が長いイノベイターこそ、変革した世界、平和を手に入れた世界を、恒久的に維持するのにふさわしい存在であると。そして、人類を導くのは、イノベイターたちをつくりだした、リボンズ・アルマークであると。イノベイターたちは、すべてリボンズがつくりだしたもので、そのリボンズは、イオリアがつくり出したものだと。まるで、人類の管理者のよう。ならば、その管理者が、道を誤らないという保証はあるのかと。常に正しい存在なのかと。イオリアなら、それに対する何らかのセーフティを用意していたはずです。リボンズらイノベイターたちも、イオリアが描いた台本における、多様な可能性における、選択肢のひとつに過ぎなかったのではないでしょうか。刹那は、イオリアの台本におけるメインキャストとしてではなく、多様な可能性を期待しての、ファクターのひとつに過ぎなかったと(結果的に、起用側の想定以上の、予想外の活躍を見せていると)。
 
ソレスタルビーイング、カタロン、連邦正規軍、アロウズが一緒になっての軌道エレベーターの落下物対処は、非常時対応ととはいえ、相対するものがひとつになっての行動。この図式に則れば、イノベイターの非道な行為に対して、人類側がひとつにまとまっての行動にも見えます。リボンズの筋書きとしてのソレスタルビーイングではなく、イノベイターが人類の憎しみの対象となって、結果的にひとつにまとめる役割を担うことになってもおかしくはないですね。ということで、今回のセルゲイの死の真相をきっかけに、この先は、反アロウズ、反イノベイターという展開に?
 
これは守るための戦いであると、沙慈のサポートを取り付ける刹那。いくらトランザムライザーでも、メメントモリに迫るのは無理。ビーム兵器による迎撃かと思ったら、ビームサーベルだと。いやはや…。
 
マリナ姫の「歌が届けばいいのに…」発言ですが、このセリフを活かすなら、軌道エレベーターが破壊される前にしないと。どう転んでも(トランザムライザーの力をもってしても)、刹那とアリーのようなことはありませんので。
 
さて、今回は出番のなかったブシドー、アフリカタワーの近くにいたはずですが、さすがに、この機に乗じて刹那を襲うことはしませんでした(笑)。アンドレイがあれでしたので、ましてやブシドーなら、この非常時への乱入もやり兼ねないのではないかと(ブシドーを押さえ込むアロウズ…という構図を見たかった気もします)。
 
次回は「交錯する想い」。《軌道エレベーター崩壊から4か月。変貌する世界のなかで、人々は翻弄され、流されるしかないのか?》《戦いのなかで、誰かが叫ぶ》。主要キャラだけでなく、名もなき市井の人々の描写を、もっときっちり描く必要があると思うのですが…。
 
 
PS.
◆もしも…、もしも…ですが、刹那がメメントモリの破壊に向かわなかったら、事態はどうなっていたのでしょう? アロウズの作戦通りにさせた場合と、この介入結果と、どちらの“悲劇”がましだったのか、と。低軌道リングも高軌道リングも無事で、被害はエレベーター部分の外装だけのようですので、多少なりとも被害は少なくなったのだと思いますが、見様によっては(恣意的に見れば)、ソレスタルビーイングの介入によって、逆に被害は拡大してしまった、いう解釈も可能ではないかと。
◆で、結局、メメントモリは、どうなったのでしょう?
 
 
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■第17話のあらすじ(番組ホームページより)
 
況が逼迫するなか、修理が不完全なまま、現状を打開できずにいたプトレマイオス。
 
一方、負傷した刹那は、今なすべきことをなすために、傷を負った体で立ち上がる。そして刹那は、沙慈にある言葉を掛ける。
 
 
>> 「機動戦士ガンダム00」公式ホームページ