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TBS「官僚たちの夏」物語の舞台は、前回が昭和30年、今回はそれから1年後の昭和31年とのことですが、主要メンバーは変わらないのに、物語は自動車からテレビへ。前回は、自動車大国のアメリカに車を輸出する日を目指して、その第一歩としての「国民車構想」が描かれましたが、今回は、元々は日本が開発に成功したテレビが、敗戦を機に開発を禁じられ、アメリカに追い越されて、アメリカからの輸入に押されるようになったテレビ産業の巻き返しを図ると、風越・鮎川・庭野の3人は、揃ってテレビ普及のために奮戦しますが、前回の自動車をめぐるその後は、どうなったのでしょう? 物語の終盤では、テレビの普及が、自動車産業と重なることが言及されたものの、そのあたりのフォローもほしかったところです。時代の流れが目まぐるしく動いていたのかもしれませんが。
 
東京タワー完成まであと2年。ところが、一向に普及が進まぬテレビ。その原因は、テレビの価格にありと、低価格化が急務と考える風越は、テレビへの参入規制を図って…。過当競争、乱立飽和により、開発費に見合う利益が得られず、メーカーも疲弊していると。テレビの普及を錦の御旗に、通産省主導で、参入業者を30社に絞ることに。しかし、それは、中小メーカーの切り捨て。国内では企業対企業がしのぎを削る一方で、このままでは海外メーカーの輸入製品に押され、世界と戦える産業の育成はおぼつかなくなる。風越の、そして庭野の、苦悩の日々。庭野は思う。自分たちが必死に働くのは当然。企業を指導する側だから。でも、企業を指導する自分たちが間違っていたら? 自分たちがやろうとしていることは、本当に正しいことなのか?
 
庭野の業種転換案に対して、大沢無線社長の大沢は、検討に検討を重ねたものの、結局、結論は出なかったと。テレビの普及すらこれからなのに、コンピューターがその先の産業の中心になるのか、業種転換を決断する自信がないと。コンピューターに賭けることへの確信がほしいと言われて。庭野は、通産省として、どのように答えるのかと思ったら、これからの時代を切り開くために勇気と決断を、という感じで、今ひとつ話がかみ合っていないように見えたのですが…。なのに、大沢社長は、よろしくご指導をお願いしますと頭を下げて。それまでは、それぞれが、それぞれの夢と理想に向かって熱く突き進んで映っていたのが、この瞬間、大きな違和感を感じてしまって。この時代は、そういう時代だったのかもしれませんが、企業が、自らの意志でものづくりに取り組むことができないなんて…。通産省に、そこまでの権限があることに驚くと同時に、通産省が、そこまでやっていいのかと。国家を守る政治家と国内産業の育成を図る通産官僚という構図、大蔵省と郵政省と通産省の牽制以前に、大きな引っ掛かりを感じました。
 
ますます敵を増やす風越。これからは自由貿易の時代と言われるなか、風越は自問自答。自由経済は正しいのか? 自由ということは、誰も舵を取らないということ。自由競争は、勝者に都合のよいシステムではないのか。日本にふさわしいルールが必要ではないのかと。風越同様、国内産業発展に思いを馳せる牧は、フランスをモデルにした産業保護法をつくりたいと願って…。通産省内の「国内産業派」対「国際通商派」の構図のなか、池内の通産大臣就任は、風越にとっては、明らかに逆風となりそうな予感…。
 
今回も見応えのあるドラマでしたが、1話完結なスタイルゆえ、慌ただしく、駆け足な展開となり、もったいなさも感じます。元々の物語がもつ骨太な部分の上澄みだけをなぞっているのではないかと。
 
 
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■第2話のあらすじ(番組ホームページより)
 
敗戦から10年経った、東京タワー完成を2年後に控えた昭和31年秋(1956年)。後に冷蔵庫、洗濯機と並んで「三種の神器」と呼ばれるテレビだったが、当時は、まだ普通の家庭では買えない贅沢品だった。
 
テレビを普及させるためには、テレビの低価格化が必須だと考える官房秘書課長の風越信吾(佐藤浩市)は、重工業局長の丸尾要(西村雅彦)に、家電メーカーの過当競争による共倒れを防ごうと、参入業者を制限する案を提案し、了承される。
 
しかし、参入を制限されたメーカーのひとつ、大沢無線が反発。電気通信課長の庭野貴久(堺雅人)は、業種転換を提案するが、拒絶される。庭野は、風越の方針を正しいと思いながらも、今やっていることは企業の意思を踏みにじることではないのかと苦悩し、酒の席で風越に絡み、電気機械課長の鮎川光太郎(高橋克実)に介抱される始末。
 
一方、大沢無線に融資していた帝都銀行も通産省の指導に反発、元大蔵次官で帝都銀行頭取の山岡一郎(中原丈雄)は、テレビにかけられている30%という高率の物品税引き下げを餌に、風越へ大沢無線の参入許可を迫るが、風越は拒否。すると、その翌朝の新聞には「大蔵省、通産省のテレビ行政を批判」との記事が掲載される。
 
さらに風越は、外国製テレビを輸入禁止にした件で、政界の実力者、民自党の池内信人幹事長(北大路欣也)から呼び出しを受ける。池内は、テレビの輸入を禁止したため、アメリカから圧力を受けていると告げるが、風越のテレビ構想を聞き、理解を示す。しかし、日米繊維問題の件では、日本側の譲歩が必要だと語気を強める。
 
そんななか、風越のライバルでワシントン勤務の玉木博文(船越栄一郎)と、風越の保護貿易策に反対しカナダ勤務となっていた片山泰介(高橋克典)が、年末に一時帰国し、池内と接触。その一方、風越は、フランスから一時帰国した牧順三(杉本哲太)より、テレビに替わる、コンピューター産業の紹介を受ける。牧の言葉に可能性を感じた風越は、大沢無線の業種転換に頭を悩ませる庭野に、コンピューターの可能性を検討させる。
 
 
>> 「官僚たちの夏」番組ホームページ