君だったら騙されていい。壹岐に対する大門社長の言葉は、最大級のほめ言葉。対する壹岐は、自分は補佐、統率者の器ではないと。これからも大門社長に従い、仕えるのが自分の役目だと。この言葉には、大門社長を大いに喜んだでしょう。里井の問題点は、自分の器をわきまえないところにありました。
鮫島の妻が初登場。何とも強烈なキャラで、あの鮫島も、妻の前では子猫か小犬のように小さくなって(母親は、息子の、壹岐の娘との結婚を認めているようですね)。
壹岐のマンションを訪れた千里。大人のたしなみとして、飲んだコップは洗うのが普通だと思うのですが、3年ぶりに帰国した息子が来ると知って、自分の痕跡をわざと残したのか…。壹岐に会う千里は、不安そうな表情をしていることが多く、自ら不幸を呼び込んでいるかのように見えてなりません。死んだ妻のことを今も思っているのが壹岐のいいところであり、それが壹岐らしさでもあるのですから、壹岐を思うのなら、それを含めて壹岐を受け入れないと。それに、亡くなった妻と張り合っても、いいことは何もありません。妻の仏壇を、部屋を見渡せるような場所に置かず、押し入れのような場所に置いたのは、千里に対する壹岐なりの心遣いの現われとは思えないものなのでしょうか。千里は、「白い巨塔」で、里見脩二に思いを寄せる東佐枝子のようなタイプと思っていたのですが…。
壹岐の息子は、女性の気配を感じて、父親に嫌悪感を抱いていましたが、鮫島の息子だったら(「官僚たちの夏」の片山泰介と重なって見えます)、壹岐にもそういうところがあるのかと、逆にふたりの距離感が縮まるのかもしれない、そんな気もしました。
次回からは、石油開発編です。
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■第13話のあらすじ(番組ホームページより)
壹岐正(唐沢寿明)は、社長の大門一三(原田芳雄)に同行して、次期総理の呼び声も高い自由党の幹事長・田淵(江守徹)の邸宅を訪れる。その席で田淵は、千代田自動車と米・フォーク社の提携話を持ち出し、国益絡みの問題は、関係省庁より先に、党の了承が必要とふたりに告げる。壹岐は、田淵がこの提携話に一枚噛んでおきたいという思惑で大門を呼び出したことを悟り、両社の交渉を詰めたうえで、あらためて助言を仰ぎたいと答える。
一方、出張から戻った副社長の里井達也(岸部一徳)は、田淵の一件を知るや否や、壹岐を呼び出し、怒りをぶつける。社長である大門が電話1本で駆けつけるなど、不見識極まると。壹岐は、田淵に会っておきたくて大門を急きたてたのではないかという里井の疑念を否定すると、オーストラリアに立ち寄ったとされていたフォーク調査団のひとり、アーリックマン(ブレット・コールマン)が、実は東京商事の鮫島辰三(遠藤憲一)と行動をともにしていたことを伝える。すると里井は、不安材料を並べていたずらに危機感をあおるような戦法は通じないと、壹岐の言葉に耳を貸さないばかりか、副社長命令で壹岐を提携プロジェクトのメンバーから外してしまう。
心臓の発作で倒れたばかりの里井は、医師から海外出張などを控えるよう助言されていた。だが、里井は、妻の勝枝(江波杏子)や腹心である業務本部長の角田保(篠井英介)の反対を押し切ってデトロイトに向かい、フォーク社との交渉を一気に詰めようとした。ところが、フォーク社のアジア渉外担当であるプラット(ニコラス・ペタス)は、そんな里井に、いきなり新たな条件を提示する。それは、フォーク社と千代田自動車の間で新たに設立する合弁会社の出資比率を、フォーク51%、千代田49%に変更してほしいというものだった。
帰国した里井は、大門とともに千代田自動車の森社長(大林丈史)、村山専務(田村亮)、小牧常務(小野武彦)と会い、フォーク社側の意向を伝える。すると、そこに毎朝新聞の夕刊を手にした角田が飛び込んできた。その一面に掲載されていたのは、フォーク社が東和自動車と提携する意向を東京商事に正式に伝えたという田原秀雄(阿部サダヲ)が書いたスクープ記事だった。遅れてやってきた壹岐は、フォーク会長(アレキサンダー・バリ)から届いたばかりのメールを大門に手渡す。そこには、千代田自動車との交渉を打ち切ると記されていた。激しいショックを受けた里井は、胸をかきむしるようにしてその場に倒れる。
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