人を陥れた者は、自分の命で償え。無実の罪を着せられた女・野上芽衣子が、自分を陥れた相手に復讐を行なう物語のようですが、初回の出来は微妙です。というのは、芽衣子が自殺を強要した男たちが、どうして、それをあっさりと受け入れてしまうのかが、見えて来ないので。
脅されていると、警察にも言えない理由は何なのか。芽衣子の冤罪に関わっている男たちのようですが、何をネタに、どう迫れば、あそこまで怯え、言うことを聞くのか。死んで罪を償えと言われて、それに従う理由は、何なのか。
それが、初回の描かれ方では、ドラマのおもしろさにつながっているようには見えず、ただの違和感にしか映りませんでした。この調子で10話前後の展開ができるのでしょうか。早くも真島は芽衣子の過去を知るなど、テンポも早そうですし。
芽衣子の冤罪＝19歳のときに姉の夫と息子を毒殺したことの裏には、何があるのか。まずは、15年前に芽衣子の事件を書いた記者・堂島の、今後の動きに注目というところでしょうか。あのキャラだと、芽衣子の復讐の相手になっていてもおかしくはないようにも見えますが、そのあたりはどうなのでしょう。
真島が後輩を死なせたあの場面、どうして真島は、犯人を撃たなかったのでしょう。やめろと叫ぶだけで、撃てない以前に、持っていた銃さえ向けませんでした。あの状況なら、迷わず犯人を撃つのが普通の判断に見えるのですが。
PS.
◆ビデオリサーチの調査による関東地区の視聴率は「15.4％」でした。
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■第1話のあらすじ（番組ホームページより）
東京・目黒のオフィスビルから男が飛び降りた。現場を通りかかった警視庁捜査一課の刑事・真島拓朗（玉木宏）は、遺体に容赦なくカメラを向けるフリージャーナリストの堂島基一（唐沢寿明）に苦々しい表情を浮かべる。騒然となるオフィス街。そこから、犬を連れた野上芽衣子（菅野美穂）が人知れず立ち去る。
1か月後、真島は、同僚の榎本万里（吉瀬美智子）から管理官の三輪周平（モロ師岡）が失踪したことを聞かされる。理事官の宇喜田元（吉田鋼太郎）に捜索を命じられた真島は、手掛かりを求めて三輪の家へ。その道中、側溝に落ちた犬が助け出せず困っている芽衣子に出会う。真島は、うろたえるばかりの芽衣子を叱りつけつつも、犬を無事に救出する。
数時間後、銀行員の菅沼俊也（波岡一喜）は、謎の女からの電話に脅えていた。「もうやめてくれ。あのときは悪かった」と懇願する菅沼だが、電話は無情にも切れてしまう。同じ頃、カフェの公衆電話の受話器を置いた芽衣子は、店内にいた菅沼の妻・知香（原田佳奈）に近づく。
一方、三輪の家を調べた真島は、1か月前の飛び降り自殺を報じた新聞記事を見つける。なぜ三輪がこの記事を持っていたのか？ 不思議に思いながら表に出ると、三輪の失踪を嗅ぎつけた堂島が待ち構えていた。堂島が現場にいたことを思い出した真島は、事件について訊ねるが、堂島は答えをはぐらかす。
真島は、三輪家の愛犬・アンが預けられているペットサロンで芽衣子に再会する。彼女は、この店のトリマーだった。出産を控えたアンが飼い主の不在で行き場を失っていることを知った芽衣子は、自分に世話をさせてほしいと申し出る。その熱意に心を動かされたペットサロンのオーナーの小山内琴美（横山めぐみ）は、芽衣子がこのペットサロンでアンを預かることを承諾する。
そんな折り、真島は、万里から三輪に関する不可解な情報を聞く。失踪直前、女子刑務所を密かに訪ねていたらしいという。さらに三輪は、目黒で自殺した男・北村良和（浜田晃）の家にも現われ、不審な女と犬のことを家族に訊ねたという。
翌朝、いつものようにポストから朝刊を取り、駅のホームに向かった菅沼の携帯が鳴り出す。電話は芽衣子からだった。向かいのホームにいた知香の背後に迫り、言うことを聞かなければ妻を殺すと脅した芽衣子は、「人を陥れた嘘は死に値する。あなたの命で償いなさい」と菅沼に自殺を強要。追い詰められた菅沼は、芽衣子が朝刊にしのばせていた毒薬を飲み、自ら命を絶つ。
北村の事件を調べようと目黒署に立ち寄った真島は、菅沼の死を「自殺ではない」と訴える知香を見掛ける。夫が謎の女からの嫌がらを受け、自分も犬に襲われたと証言する知香の言葉を聞いた真島は、北村の事件との奇妙な符合に気付く。
その日の夕方、介護施設で暮らす母・千津（岩本多代）を訪ねた芽衣子に、忌々しい記憶が蘇っていた。15年前、「私はやってない」と訴える芽衣子に冷たく背を向けた母親。
一方、真島も辛い過去を思い出していた。1年前、真島は、後輩の吉井宏太（川野直輝）とともに通り魔殺人の被疑者・溝口猛（金井勇太）を追い詰めたが、ふいを突かれて宏太は溝口に殺されてしまった。
深夜、アンの陣痛が始まったと芽衣子から知らせを受けた真島は、ペットサロンへ向かう。初めての出産立ち会いに戸惑う芽衣子は、真島に励まされながら無事に子犬を取り出す。生まれたばかりの命に穏やかな表情を浮かべるふたり。
夜を徹した出産を終えた朝、真島は、菅沼が自殺した駅に向かう。そこで三輪の姿をホームに見つけるが、すぐに見失ってしまう。その直後、真島は、三輪の家で書き置きを発見。「警察官として許されない行為をしてしまった。せめて自分の手ですべてを終わりする」と、そこには遺書とも読める三輪の懺悔が綴られていた。
三輪のメモから過去の捜査資料のナンバーを見つけた真島は、15年前の事件にたどり着く。それは、未成年の少女が青酸カリを混入したケーキを姉の夫と息子に食べさせ、毒殺した事件。被疑者は「ノガミメイコ」。15年前の芽衣子だった。
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