何だかスッキリしない終わり方。未消化に終わった未詳のストーリーでは、洒落にもなりません。すべてがスッキリ、明らかにされればOK！ というものではないとはいえ、これは、ちょっとないような気が…。まさか「続きは（本当の結末は）映画で！」のパターンですか？ 当麻は「ぜってーしねぇ」って言っていたものの、本当のところはどうなのか。地居は、何とも嫌な感じの悪い“不快キャラ”でした。暴君のごとくやりたい放題のニノマエも“困ったちゃん”でしたが、あれは、ニノマエの記憶を書き換えた地居の地がコピーされたせいだったのでしょうか。
まるで時間を操る存在のように見えたニノマエが最強のSPECホルダーかと思いきや、その記憶を書き換えることでニノマエを思うがままに操っていた地居のほうが、その上を行く存在であると。で、その地居が目指すは、シナリオライター。世界の歴史は、自分が書くと。だったら、当麻との捏造デート写真ぐらい、もっとちゃんとしたものを用意しろよ、と言いたいところですが（苦笑）。あの写真は、誰が見ても“ストーカーのお作品”。さすがに、その手が得意なSPECホルダーはいないのでしょうけれど（笑）。
危機一髪の当麻と瀬文を救ったのは、誰だったのでしょう？ 死んだかに見えたニノマエが復活したのか（地居が訪れたときのニノマエの指の動きが気になります）、当麻のSPECが目覚めたのか？ それとも…。そして、その前後、地居の取り巻きSPECホルダーたちは、何をしていたのか？ 彼らも誰かに消されたのか。
地居が将棋の相手をしていた男の秘密結社は、どのような組織だったのでしょう。ニノマエが属していた組織がやろうとしていた計画も、見えないままですし、津田という存在も、ますます、わからない存在となって終わりましたし。
美鈴の、自らのSPECを活かした記憶のリカバリーは、なるほどなものでした。記憶を書き換えられても、自らの周囲に触れることで記憶の断片をたどり、思い出すことができると。
結局のところ、当麻と瀬文のふたりを筆頭に、登場人物たちのキャラのおもしさと、演じる役者さんたちのなりきり度合いと思わせぶりな意味深セリフの数々だけで終わってしまい、肝心なところがすっぽり抜け落ちたままに終わった最終回。終える前にすべてを明らかせよ、とは言いませんが、もっとちゃんとした“落としどころ”はあったと思うのですが。
取り留めがありませんが、ひとまず…。
