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2014年冬ドラマ(1月〜3月放送) に参加中!
 
TBS「S(エス) 〜最後の警官」原作は同名のコミックで、作者は「海猿」を手掛けた小森陽一さん。「SAT(Special Assault Team:警視庁特殊部隊)」「SIT(Special Investigation Team:警視庁特殊捜査係)」に続く、第3の「S」=「NPS(Nationai Police Safetyrescue:警視庁特殊急襲捜査班)」を舞台にした警察ドラマです。NPSは架空の特殊部隊ですが、そのポリシーは、人質はもちろん、犯人も死なせないこと=犯人の制圧ではなく確保を目的としており、SATと違い、捜査権を持っています。
 
最近の刑事ドラマでは「犯人を生きたまま確保せよ(犯人を殺さずに事件を解決させよ)」という場面が増えている印象がありますが、本作は、その部分がドラマの核になっているようです。市民を守ることにおいては同じでも、犯人に対しては、殺すことなく確保(逮捕)するか、殺してでも制圧するか、組織の立ち位置が違っていますが、どちらが適切なのかは、事件により異なるもので、両者が対立するものではないはず。
 
番組ホームページがいうところの「誰も死なせないために、命をかけて命を守る」は、引きのある言葉であり、犯人といえども、事件解決のために安易に殺してはいいとは思いませんが、生かして確保するために人質の危険が増したり、被害者が増えては、組織における信念が、いかに立派ものであっても本末転倒。そのあたりがどのように描かれるのか、気になるところです。
 
とはいえ、ドラマ冒頭のNPSの実質的初陣における隊長・香椎の隊員への無線指示ですが、隊員に対しては、確かにその通りなのですが、その口ぶりは、SAT隊長・中丸に喧嘩を売っているようにしか聞こえないのですが(笑)。
 
SATの狙撃手・蘇我の言葉には、そこまで言うか、という感じですが、隊長・中丸の「悪に許しは通用しない」は、わかる気がします。その一方で、警察官であり、事件の被害者でもある主人公・神御蔵の「犯人は憎いが、その場で殺しては、なぜそんなことをしたのかを聞くことができないと」の思いも、考えさせられるものがあります。被害者の思いも一様ではないのだと。
 
信念の違いから、この先、蘇我と一触即発を感じさせる神御蔵が、ただただ詫びる言葉しか言えなくさせた、被害者の少年が訴える言葉が、ストーリー的に、非常に効果的だったと思います。それまで、極論にしか思えなかった蘇我の言葉も、確かに一理あるのだと。この先の展開を暗示させる、効果的なシーンだったと思います。
 
それに対して、半グレが人質を取って銃を乱射する事件は、フィクションとはいえ、もう少し説得力のある、「これからの日本、ひょっとしたら日本でもありえるかも…」と思わせる事件にはできなかったのでしょうか? ちょっと残念。
 
 
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■第1話のあらすじ(番組ホームページより)
 
とある団地。カーテンが閉められた薄暗い室内で、アサルトスーツを着込んだNPS隊員・神御蔵一號(向井理)は、壁に拳を当てて立っている。隣の部屋では、銃を持った2人の男が、主婦と小学生の男児を人質にとり、立て籠もっている。
 
一方、外からはSATの狙撃手・蘇我伊織(綾野剛)のライフルの照準が、銃を持ち周囲を伺う男をピタリと捉える。蘇我は、狙撃の指示が出るのを微動だにせず待っている。しかし、SAT隊長・中丸文夫(眦萓宏)は、今回のSATの任務はNPSの後方支援のため、別命があるまで待機をするしかないと命令をしてこない。
 
NPS隊長・香椎秀樹(大森南朋)は、「第3のS」の目的である「人質はもちろん犯人も、誰ひとり絶対に死なせるな」と無線で隊員たちに指示を出す。そして、香椎は突入のカウントを始める。
 
この事件の半年前、2013年・夏…。
 
元ボクサーの一號は、引退後、都内の交番に勤務する、いわゆる「街のお巡りさん」として、地域住人のために、日々の仕事を懸命にこなす毎日を送っていた。
 
そんなある日、新宿の雑居ビルで、ひとりの刑事が脚を撃たれる。そこには大量の銃器類・手榴弾が置かれている。ビルの外に警察が集まってきた様子を見て、傷害やクスリ絡みの犯罪を派手にやっている「半グレ」のリーダー格・興津力也(渋谷謙人)が、今から戦争だと仲間たちに声を掛ける。
 
総理から直ちにSATを投入せよとの命令が下り、蘇我らSAT隊員たちは現場へ出動する。隊長・中丸が無線で各隊員に制圧の命令を下そうとしたとき、警視総監から「指示があるまで待機」との命令がある。興津らは、付近で女性を誘拐し、現金3億円と海外へ逃亡する航空機を要求してきたのだった。
 
興津らは「日本の警察は人の命が第一だから、人質がいると撃ち返せない」とたかをくくり、窓から人質を突き落とす。最前線にいた銃対員・篠田秀雄(小澤亮太)は、人質を受けとめるつもりで列から飛び出してしまう。ところが、その人質はマネキンで、篠田がそれに気づいた瞬間、銃声が響き篠田の身体が地面に打ち倒される。
 
興津らは、篠田を的に銃を乱射し、「警察狩りだ」とからかうように叫ぶ。身動きが取れない他の銃対員たちのなか、野次馬の足止めのため応援警官として集められていた一號と、盾2枚を結合し、篠田に向けて駆け出していく。周囲がどよめくなか、篠田を守るように盾を構える一號に、興津たち「半グレ」集団の容赦ない銃弾の雨が降り注ぐ。
 
その頃、まだ公表されていない新設の特殊部隊チーム、第3の「S」が、極秘に投入されていた…。