伊達でございます!

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生田斗真

フジテレビ「世にも奇妙な物語」2009年 秋の特別編(あらすじと雑感)

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世にも奇妙な物語春と秋の番組改編期におなじみの「世にも奇妙な物語」。ここ最近は少々マンネリ化した印象がありましたが、今回の5本は、どれもがおもしろかったと思います。
 
 
 
 
 
 
●検索する女
 
原作:吉田直樹「合コン『彼の名は三宅 亮→遼』」
脚本:酒井雅秋・吉田直樹/演出:吉田直樹/出演:井上真央、松尾敏伸、ほか
 
合コン相手の三宅亮は、大財閥の御曹司か、連続殺人犯か? うまく使いこなしていたはずの情報検索に翻弄される主人公・岡崎加奈子の悲劇。誰も知らない情報までアップされているという検索サイトの「Dic」に、「三宅亮」が2人しか登録されていないというのはナンセンスですが(情報精度を高めるためのフィルタリング結果として? ちなみに、この記事を書いていくときに、Googleで「三宅亮」を検索すると3,610件のヒットがありました)、検索された情報に引っ張られて、目の前の現実を色眼鏡で見てしまう主人公は、大きくデフォルメされているものの、今の検索社会の一面をうまく捉えているように思います。ただ、オチが「世にも奇妙な物語」ではありがちの、主人公による「勘違い殺人」というのは、今ひとつですが。
 
オリジナルは、吉田直樹さんのNHK「パフォー!」投稿作品「合コン『彼の名は三宅 亮→遼』」。検索情報により初対面の人間を誤解してしまう、情報社会を皮肉ったコメディータッチの、完成度の高い約100秒のショートムービーです(こちらで主人公を演じているのは関谷桃子さん)。
 
 
●自殺者リサイクル法
 
脚本:黒岩勉/演出:岩田和行/出演:生田斗真、りょう、光石研、ほか
 
300万円の借金を苦に飛び降り自殺をした主人公がたどる行く末。「あなたは今、自殺者として認定されました。今後一切の権利は失われます」「身勝手な自殺は迷惑。命を粗末にするなら、その命は国家が没収し、国民のために有意義に使わせてもらいます」「ちゃんと死なせてあげます。ただし、命懸けの仕事で」という設定は、いささか乱暴ながらもインパクトと見応えのあるもの。
 
「移植用臓器の提供体」「新型ウイルス特効薬の実験台」「バスジャック犯の交代人質要員」「ウイルスに汚染された研究所の時限爆弾解除」と、命を“再利用”される自殺者たち。自殺者たちが“リサイクル”される現場は、誰でも思いつくものばかりでしたが、「交代の人質=死なせてもいい人質」というのは、そういう発想もあるのかと、妙なところで感心しました(感心してはいけない内容かもしれませんが)。
 
「生き残ってしまったみなさま、残念でした。次回の仕事で死ねることを、ご期待ください」。リサイクル機構のカミヤの言葉は、死にたくて仕方がなかった主人公・ミキオには恨めしく響いていましたが、いつしか、生への執着心が芽生えて。「どんな人生だっていい。とにかく生きるんだ」と。しかし、時はすでに遅く、自殺が認定された者には、もう社会への復帰は許されなくなっていました(改心は認めないのですね)。死んで終わるしかないリサイクルの輪に飲み込まれて…。
 
初めは、命を粗末にしようとした人を改心させるためのプログラム(ロールプレイング)のようなものかと思っていました。爆弾の解除に成功したところで、「おめでとう!」との声とともに、実はそこがセットであることが明らかになって、ウイルスに感染して死んだはずの同じ“リサイクル者”たちも起き上がって、実は演技でしたとハッピーエンド、そんな感じの…。そうではなく、最後までブラックなストーリーでした。救いのないエンディングが、逆によかったと思います。今回の5本では、一番よかったです。
 
 
●理想のスキヤキ
 
原作:泉昌之「最後の晩餐」(扶桑社文庫「かっこいいスキヤキ」収録)
脚本:森ハヤシ/演出:鈴木雅之/出演:伊藤淳史、西村雅彦、岩佐真悠子、宮田早苗、ほか
 
結婚の挨拶に行った男のスキヤキを巡る物語。おもしろかったです(「自殺者リサイクル法」の次によかった)。ナレーション(脚本)とカメラワークと主人公の“こだわりのスキヤキ男”を演じる伊藤淳史さんが見事にシンクロ。主人公が心の内で罵る様には大爆笑でした。
 
たかがスキヤキ、されどスキヤキ。譲れない価値観の違い(でも、それって、結婚においては一番重要なことではないかと)。和樹の側から結婚はパスかと思いきや、詩織と幸せな家庭に築いていて…。しかも、“こだわり”のスキヤキには、詩織の家で味わった“あれ”が取り入れられて。新たな我が家のスキヤキの誕生です(自分の思い込みやこだわりをあっさり覆してしまう出合いって、ありますね)。
 
最後の“あれ”は、いったい何だったのでしょう?(見た目は、黒蜜入りの葛団子のように見えますが) 気になります。
 
原作本の「かっこいいスキヤキ」は、泉昌之さんのデビュー短編集であり、同作には、2002年の「春の特別編」で放送された「夜汽車の男」(脚本:橋部敦子、演出:鈴木雅之、主演:大杉漣)の原作「夜行」も収録されています。
 
 
●呪い裁判
 
脚本:中村樹基/演出:石川淳一/出演:釈由美子、千葉雅子、前田愛、小市慢太郎、ほか
 
「呪い」による殺人は罪に問えるのか? そもそも「呪い」は存在するのか? 日本初の「呪い」による殺人事件の裁判員になった主人公・守河亜由たちが下した判決は? という裁判パートは、実は物語の本題ではなく、呪いを否定していた主人公が呪う側に回ってしまうための長いイントロダクションに過ぎなかったように映るのは、意外な展開というよりも、少々肩すかしに感じました。
 
辰巳イトが言うところの、呪いは空気のようにありふれている、ありふれた日常生活のなかで、みな知らず知らずのうちに、常に誰かが誰かを呪っているもの…を受けたところから始まるようなストーリーのほうが、“なるほど”感のある、深い物語になったのではないかと思います。
 
 
●夢の検閲官
 
原作:筒井康隆「夢の検閲官」(新潮文庫「夜のコント・冬のコント」収録)
脚本:いずみ吉紘/演出:土方政人/出演:石坂浩二、嘉数一星、紺野まひる、小林隆、ほか
 
今回の締めは、ハートフルなファンタジー。人々を安眠に導くための「夢の検閲」を職業とする男の、退官を前にした最後の担当案件をめぐる物語。規則を破ったことがないことが自分の誇りだった男が、最後に、自らの意志で規則を破って…。
 
主演の石坂浩二さんは、意外にも「世にも奇妙な物語」シリーズ初登場だそうです。
 

フジテレビ「魔女裁判」第10話(最終回):最後に微笑む女

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フジテレビ「魔女裁判」香織にカードキーを送ったのは、自分が真犯人であることを気付いてほしかったから、遥。だったら、自分から告げればいいのに…。
 
そうはしないのは、真犯人は自分が自分ではないから。してやられた徹。やっぱり、魔女は、魔女だったのですね。
 
おもしろかったけど、途中が冗長で…。2時間ドラマとして、もっと借り詰めればという気がします。
 
でも、サウンドトラックはよかった。春ドラマで一番ツボでした。さっそく、なじみのショップに注文しました。
 
 
 
 
都合により、以下は後ほど(あとで書き足す予定です)。
 
 
 
 

フジテレビ「魔女裁判」第2話:脅迫陰謀… 罠… 買収…

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フジテレビ「魔女裁判」鏡子の指名で面会した本宮は、鏡子の言葉と表情に吸いよせられていくような雰囲気でしたが、それを見ているこちらも、石田ゆり子さんに吸いよせられるかのようです(笑)。石田ゆり子さん、素敵です。その表情とたたずまいに魅せられます。
 
…というのはさておき、今のところは、鏡子の依頼を受けた新藤弁護士(鏡子と弁護士が関係していて、ふたりが仕組んだ事件?)が、黒川(演じる鈴木亮平さん、「メイちゃんの執事」での、みるくに仕える大門のときとは、ずいぶん違う雰囲気にびっくりです)が率いる謎の組織に依頼して、裁判員の弱みをつかんで無罪票を集めていくという展開。黒川とその組織は何なのか? このドラマのおもしろさは、事件のカギを握っている鏡子よりも、その部分の設定と、それが明かされるときの描き方に掛かったいるように思えます。
 
いずみが通う幼稚園。お迎えが来て帰りましたよ…って、そんな簡単に引き渡していいの? 幼稚園児とはいえ、不審がらずに着いていく娘も娘ですが…。先生も娘も知った顔だったの?
 
 
PS.
◆素朴な疑問。あれだけの別荘。普通は、暖炉の傍に消火器の類が置かれているのではないかと思うのですが。どんなふうに火が広がったのか、映像からはわからないのですが、窓から飛び降りるしか逃げ道はなかったのでしょうか?
 
 
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■第2話のあらすじ(番組ホームページより)
 
吉岡徹(生田斗真)が裁判員になって2日目を迎えた。自宅から幼稚園への道が記された謎の手紙が送られてきた渡部いずみ(加藤あい)は、娘にGPS機能の付いた携帯電話を持たせ幼稚園に送り届ける。わいせつ行為の写真を撮られ脅されていた田所秀雄(中村靖日)は、黒川竜一(鈴木亮平)の部下にされるがままに隠しカメラや小型イヤホンを身体に取り付けられ、評議室に向かう。
 
2日目の公判では、検事の大沢陽子(宍戸美和公)から、被害者・東条総一郎(早川純一)の血痕と柏木鏡子(石田ゆり子)の指紋が残るレンガが証拠品として提出された。レンガで殴ったと指摘する大沢に、弁護士の進藤亮介(渡邉紘平)は、血痕は総一郎が自ら酔って転倒した際にぶつけたもので事故であると主張。評議室に戻ってきた徹たちで話し合いが行なわれると、田所は、イヤホン越しの黒川の指示に従い、無実を訴え始める。急に鏡子をかばうような発言をする田所を、いぶかしげに見つめる徹。
 
翌日、本宮香織(比嘉愛未)は、鏡子の指名を受けて取材をするために、拘置所に来ていた。指名した理由を訪ねる香織に、鏡子は、自分と似ていると感じたと話す。
 
同じ頃、徹の元に、セレクトショップから電話が入る。注文を受けて大量発注したばかりのTシャツがキャンセルなったという。あわてて発注を取り消そうとするが、商品はできていて、徹は100万円の負債を背負うことになる。いずみの家でも、冷蔵庫に入れて置いたケーキがなくなるという出来事が起きていた。
 
拘置所で、鏡子の口から「魔女」と呼ばれるゆえんになった、幼い頃から身の回りで起きた不幸なできごとの話に聞き入っていた香織に、鏡子は、最後に、娘の遥(忽那汐里)に会ってほしいと依頼する。
 
その日、奥寺梨華(末永遥)や内海信恵(松本じゅん)の元にも、それぞれの弱みをネタに、無罪を訴える封書が届いていた。そして、足取り重く家に帰ってきた徹の部屋にも、一通の封書が届く。そこには「無罪、成功報酬100万円」の文字が…。以前、使ってしまった10万円が買収のためのお金だと知り、愕然とする徹。
 
第3回公判では、殺害現場の写真がモニターに映し出された。悲惨な状況に、いずみらは目を背けるが、鏡子は、無表情に写真を見ていた。そんな鏡子を、徹は、探るように見つめる。
 
評議では、黒川に脅されている田所と梨華と内海が無罪を主張。前日の有罪から無罪に切り替えた梨華と内海を不審に思った徹は、帰り際に呼び止め、誰か接触してきた人はいないかと聞くが、ふたりはそれを否定して帰っていく。徹は、様子がおかしかったいずみにも声を掛ける。いずみは、身の回りで起こったおかしなできごとを話すが、そのとき、舞のGPSが幼稚園から動き出す。幼稚園に電話をすると、迎えが来て帰ったという。ふたりは、慌ててタクシーに乗り込む。
 
 
>> 「魔女裁判」番組ホームページ
 

フジテレビ「魔女裁判(新番組)」第1話:ある日僕らは裁判員になった… そして忍び寄る魔の手

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フジテレビ「魔女裁判」「見てみたい!」と思わせるようなタイトルではなかったのですが、気になる女優さんのひとり、石田ゆり子さん出演ということで見てみましたが、意外におもしろかったです。もっとも、あまりにスピーディーな展開が災いしてか、容疑者の鏡子が世間で「魔女」と呼ばれ、その公判は「魔女裁判」と呼ばれている=世間の話題を集めていく裁判には見えないのですが…。
 
裁判員制度をベースに展開していますが、黒川がゲームと称しているように、「ライアーゲーム」の流れをくむドラマのようにも見えましたか、本作の企画意図は、どこにあるのでしょう? 番組ホームページによれば、《心象に惑わされずに一市民が冷静に一市民を裁けるか》にある《裁判員制度が暮らしの一部になったとき、私たちの生活や考え方はどう変わるのか》、《裁判員制度が始まることで起こり得るかもしれない近未来を描いたクライムサスペンスフィクション》とのことですが、一市民の自分が他人を裁けるのか? が制度の大きな関心となっている段階で、いきなりの《評決の買収を仕掛ける 謎の集団の暗躍》展開。あまりにエンターテインメントな内容に走り過ぎると、ドラマとはいえ、裁判になるとこんなリスクもある…なイメージを広げることにならないか、少々気掛かりです。
 
 
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■第1話のあらすじ(番組ホームページより)
 
裁判員候補者に選ばれたフリーターの吉岡徹(生田斗真)は、質問手続きを受けるため、南関東地方裁判所に向かっていた。裁判所前は、マスコミが騒いでいる事件の初公判が始まる日とあって、大勢の報道陣でごった返していた。そんな騒ぎを横目に、候補者待機室に向かう。50人ほどの候補者が集まるなか、徹は、渡部いずみ(加藤あい)の隣りに着席する。
 
裁判官の北村武彦(野元学二)から、担当するのが東条ホールディングス会長・東条総一郎(早川純一)の殺人事件であることが告げられる。容疑者である被害者の愛人、柏木鏡子(石田ゆり子)は、10年前にも夫を亡くして保険金を手にしたことから、世間では“魔女”と呼ばれ、またその公判は“魔女裁判”と呼ばれていた。
 
そんな注目を集めている事件だけに、驚く候補者たち。裁判長や裁判官、検事、弁護士により質問手続きが終わると、抽選により裁判員6名、補充裁判員2名が発表される。うれしそうな人、困惑する人、さまざまな反応を示す裁判員のなか、日当が手に入るという理由でよろこぶ徹。とある場所では、得体の知れない男・黒川竜一(鈴木亮平)が、隠しカメラから送られてくるその一部始終を見て、不気味な笑顔を浮かべている。
 
評議室に移り、裁判の流れの説明を受けた8人は、互いの素性がわからないよう色で呼び合うことになり、徹はオレンジ、いずみはホワイトに決まった。昼食になり、自分が話題の魔女裁判の裁判員になったことを恋人で新聞記者の本宮香織(比嘉愛未)に電話しようとした徹だが、同じ裁判員でブルーと呼ばれる相馬卓(平方元基)に注意される。物知り顔の相馬にムッとしながらも、徹は裁判員になったことに戸惑いを隠せず沈んでいるいずみに、明るく声を掛ける。黒川は、食堂で過ごす裁判員たちの様子をモニター越しに眺めながら、ひとりひとりの性格を分析していた。
 
裁判が始まる。法廷に入ってきた鏡子を、思わずじっと見つめる徹。鏡子は、起訴事実を全面否定する。検事・大沢陽子(宍戸美和公)による冒頭陳述の途中で、傍聴席に香織が入ってきた。顔を見合わせ驚く徹と香織の様子を、鏡子と弁護士・進藤亮介(渡邉紘平)は意味ありげにうかがう。
 
裁判が終わり、評議室に戻ってきた6人は、裁判長・美濃部学(岸博之)の進行に従い、意見を交わしていく。相馬が保留、いずみは答えが出せずにいる以外は4人が有罪だと判断。すると、急に部屋の電気が消え火災報知機が鳴り響く。パニックに陥るメンバーの様子を観察する黒川。
 
1日目が終わり、それぞれ家路につく裁判員たち。いずみが家に帰ると、郵便受けに何も書かれていない封筒があり、中には娘・舞(磯野光沙)の通園路が記された地図が入っていた。
 
同じ頃、徹の部屋にも10万円が入った封筒が届いていた。直後、自らデザインしたTシャツが大量の買い注文されたとの連絡が入り、追加発注の前金としてその10万円を使ってしまう。
 
自宅前で気絶させられ、連れ去られた田所秀雄(中村靖日)が目を覚ますと、周囲一面に自分が男性といかがわしい行為をしている写真が貼られていた。慌てて写真をかき集めている田所に、一本の電話が入る。
 
さらに、徹と食事をしていた香織の元には、鏡子の独占取材がOKになったとの知らせが入る。お互いの成功を喜び合うふたり。そんなふたりの笑い声をスピーカーで聞いていた黒川は、進藤に計画は順調だと報告する。
 
 
>> 「魔女裁判」番組ホームページ
 

フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第11話(最終回):別れの時、僕らの明日

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」最近の連続ドラマは、1クール3か月の放送枠に合わせて、ドラマ内の時間の流れも約3か月の設定で物語が進むことが多い印象がありますが、本作は1年間が終わろうとしている設定。でも、そんなふうには見えなくて。というのは、初回から今宵の最終回まで、ずっと主役である加地が、緑のダッフルコートを着ていたので…。初回は4年時頭でしたので、4月の設定になるかと思いますが、今宵は4年次の終わりから5年次=3月から4月になると思いますが、となると、第2話から第10話まで、加地はずっとダッフルコートを着て登場していましたが、これはいつの頃の話だったのでしょう?
 
当初は、自ら望んで、あるいは、不本意ながら、法医学教室の扉を叩くことになった5人が、法医学教室での1年間、遺体と向き合うという経験を通して、医学の道を志望した自らと向き合い、自分が進むべき道に向かって歩んでいくというエンディングでしたが、1年間という時間の流れが感じられない展開と構成に加えて、6年制である医大における4年次の意味合いがわからないため(ドラマとしての描写も説明もありませんし)、科捜研を目指すだの、親の病院を継ぐだのと言われても、あと2年あるのに「???」という思いが先立ってしまいます。
 
僕のつたない知識だと、5年次6年次の臨床実習を経て、国家試験を受けて受かれば、医者として卒業していくのではないかと思うのですが、4年次に法医学教室に入った学生は、そのあと、どんなことをして2年間過ごして、卒業していくのかというイメージもなければ、ドラマとしての描写も説明もないので、法医学教室を卒業していく展開に対して、まるでピンと来ない=ドラマの世界に引き込まれないのですが…。
 
法医学教室に運び込まれた人たちは、死んでも死に切れないほどの悔しさと無念さで死んだわけではなく、自分の命がついえようとしているその瞬間を、積極的に受け入れているかように見える美談設定が多かったように思えて…。周囲の思惑とは裏腹に、実は、亡くなった人は、そうは思っていなかったのですよ…、な調子で、感動の大団円。「命なき者の声」というのは、そういうのばかりなのかと。もっと、死んでも死に切れない悔しい思いを汲んで、救いようのない、あるいは、やり場のない気持ちに学生が打ちひしがれて、そこから自分たちが扱おうとしている命、そして、仕事にしようとしている医師のあり方と対峙していくような、ガツンとくる内容があってもよかったのではないかと。
 
今回の物語でいえば、佐川の法医学に対する姿勢を描くための“素材”のように扱われ過ぎてはないかったでしょうか? ここまで引っ張ってきた、佐川と幼き頃の加地との出会い=佐川が法医学に向かい合おうとしたのは、幼き頃の加地との出会いがきっかけだったということが、やっと明かされるわけですが、このスタイル(構成)を取るのなら、事件と真相、死者を含めた関係者たちのその後をきちんと描ききってこそ、だと思います。
 
脚本家の金子茂樹さんは、ちょっとしたことが人生を大きく変えてしまうと、加地に言わせながら、親友の死を受け入れられないまま高校生活を送っていた潔美は、親友を死に至らしめた男・成瀬が、結婚して高校の近所に住んでいることを知り、理不尽さがかられて男を刺してしまい…ということだったのかはわかりませんが、男を殺したことで親友は喜ぶのか、自分の過ちを心か反省していて、そのことがきっかけになっての自らの死を受け入れた成瀬の態度を見て、潔美は何を感じたのか、成瀬の命を奪うことで、積みを犯していない成瀬の妻に、自分と同じか、それ以上の悲しみを与えてしまった潔美のその後は、何を背負って生きることになったのか…など、描くべき内容は、もっとあったと思うのですが。加地の家族についても、結局、触れられないまま、終わってしまいましたし。
 
ゼミ生5人のキャスティングとキャラクター設定には好感を抱きましたし、ドラマとしても決して悪くはなかったと思う一方で、毎回、物足りなさを感じたのも事実で…。それはどうしてなのだろうと、最終回を見終えた今、あらためて考えてみて思うのは、法医学教室の学生たちを物語の軸に据えながら、舞台設定に必要な要素をきちんと描いていないからではないかと。人の死=法医学というものを扱う以上は、社会派ドラマではなくても、それが必須ではないかと。たとえば、法医学の現実(世界で、日本で、大学という教育機関において、人々の暮らしにおいて等)、法医学を学ぼうとする学生の日常(大学6年間をどのように過ごす=何をどう学ぶことになるのか)などなど。
 
法医学教室を舞台にしたドラマではなく、大学生版「Q.E.D. 証明終了」だったら、謎解き展開も違和感なく、見応えのあるつくりになったのではないかと思います。その意味では、ちょっともったいないドラマでした。着眼点と意欲と設定を消化しきれていいないように感じましたので…。
 
 
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■第11話のあらすじ(番組ホームページより)
 
東凛大学の加地大己(瑛太)、石末亮介(生田斗真)、久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)らゼミ生は、胸部をナイフで刺され死亡した成瀬喧一(ダンカン)と対面する。刺したのは坂田潔美(今野成美)という女子高生で、ナイフを持って襲い掛かってきた成瀬ともみ合ううちに刺してしまったと、潔美は正当防衛を主張。彼女の体にもみ合ってできたと思われる傷があること、また、過去に成瀬が強制わいせつ事件で逮捕されていることからも、潔美の主張は正しいと思われた。
 
ところが、その後、大己らは、夏井川玲子(矢田亜希子)から、佐川文彦(時任三郎)が潔美の正当防衛説に疑問に呈し、大和田敏(山崎樹範)にも、その方向で捜査を進めたほうがいいと助言したと聞き驚く。潔美は大学の理事長の親戚であるため、佐川の判断を知った理事長は激怒。他大学に再解剖の依頼を出す。大学内では、その鑑定結果次第で佐川の進退問題に発展するのではないかとの噂が流れる。
 
一方、大己は、成瀬が起こした3年前の事件を調べるうち、そのときの被害者と潔美の共通点を見つける。
 
そんな折り、大己らは、蕪木誠(泉谷しげる)から、他大学の教授が正当防衛を支持する鑑定結果を出したと報告を受ける。これにより、佐川は教授会に掛けられることに。
 
心配するゼミ生に囲まれた佐川は、自分も大己らと同じタイミングで法医学教室を去ることになりそうだと告げる。大己らは、ゼミ生としての勉強期間を終え、それぞれの道を選択する時期になっていた。今後の進路をどうするか、法医学を続けるか辞めるか、ゼミ生らの脳裏には、さまざまな思いがよぎっていた。
 
亮介は父親の病院を継ぎ、佳奈子はアメリカ研修へ、哲平は科学警察研究所を目指し、彰は法医学を続けることを決めるが、大己は進路を決めかねていた。
 
そんななか、大己は、亮介らと話しながら、正当防衛説を否定する佐川の主張を検証。意識を集中し考えるうち、大己は、ある結論にたどり着く。そして、部屋を飛び出すと、佐川の進退について協議が行われている会議室へ走る。
 
まさに会議が終わったタイミングで飛び込んだ大己と、それを追ってきた4人。そこにいた医学部長に大己は、佐川は間違っていないから辞めさせないでくれと訴える。そして、成瀬の身体の刺し傷にもみ合ってできたとは思えない不自然さがあること、また、潔美の手首の傷についても本人の供述どおりではありえないことを説明。
 
ところが、医学部長は、問題なのは佐川の主張の正当性ではなく、学生の自主性を重んじ過ぎる教育方針で、大己のような学生がその象徴であると冷たく言い放つ。それを聞いた佐川は、自分の教育方針が間違っていたとは思わないし、未熟な学生が情熱のあまり枠をはみ出すことは無駄なことではないと反論。しかし、その言葉は受け入れられない。
 
出過ぎたことをしたと謝る大己に、佐川は、自分をかばってくれたことを「教師冥利に尽きる」と笑顔を見せる。そんな佐川に、大己は、刺された成瀬は15分程度息があったが、あえて助けを求めようとせず、死を受け入れようとしていたのではないかと、自分の見解を述べる。すると、佐川は、それを認めるように黙ってうなずく。そして、大己の推理は正しいかもしれないが、法医学者には想像するだけではなく、それを裏付ける事実を立証することが必要だと諭す。
 
その後、取調べを受けていた潔美が殺意を自供。潔美は、成瀬が起こした事件の被害者の親友で、事件後、親友は自殺してしまったのに不起訴となり、結婚し幸せに暮らしている成瀬が許せなかったと口にした。
 
実験室に戻った佐川は、玲子と蕪木に法医学教室の今後を託す。佐川の後任には誰が来るのかとの問いには玲子を指差し、玲子もそれを受け入れる。
 
後日、佐川に呼ばれた大己が教授室を訪ねると、佐川は「覚えているか?」と言って、15年前の地下鉄事故に関する新聞記事を見せる。「現場にいたから」とうなずく大己に、「実は自分もそこにいた」と佐川。当時、法医学者になるべきか、臨床医になるべきか迷っていたときに出会った小学2年の大己(加藤清史郎)の「死んじゃった人に、お医者さんはいらないの?」という一言に目が覚める思いがし、法医学者になる決意をしたという。そして、短い間だったが、大己と法医学をやれてよかったと感慨深げに話す。その言葉に心が決まった大己は、法医学を続けると宣言。佐川は、大己が法医学に向いていると思った自分の目に狂いはなかったと笑顔を見せる。
 
翌日、亮介、哲平、彰は、それぞれの新しい道を歩き始めていた。そして、玲子は新任講師としてはりきり、蕪木はいつもと同じように実験に打ち込み、佐川は新しい大学の門をくぐっていた。
 
その頃、アメリカに旅立つ佳奈子を見送った大己は、大学に戻りキャンパスに立っていた。法医学に対する思いを新たにするなか、空を見上げる大己。素晴らしい青空のもと、その視線の先には、滑るように飛ぶ飛行機が…。まぶしそうに飛行機を見つめながら、大己はすがすがしい笑顔を見せる。
 
 
>> 「ヴォイス 〜命なき者の声」番組ホームページ
 

フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第10話:最後の大勝負

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」尊厳死をテーマにしたエピソードでした。併せて、解剖の限界についても触れられました。解剖で死因が特定できるとは限らないと。感動的なストーリーにまとめられおり、それはそれで見応えのあるものではありましたが、いくつかの点で大きな引っ掛かりを感じました。
 
まずは解剖に関して。亮介が解剖を勧めたのは、瑠美子のためだけでなく、自分のため=父親に抱いた疑念を解決するためでもありましたが、そのふたつの思いの間で揺れる部分=法医学を志す者としての思いと、父親と同じ医師を志す息子としての思いを、もっと丁寧に描くべきではなかったでしょうか。ストーリーのまとめ方として、これまでと同様に、加地の謎解き部分に重きを置き過ぎていたように感じます。
 
「解剖なんか、しなければよかった」と瑠美子に言わせますが、気が動転していたとはいえ、それはあんまりな気もします。主人公たちは法医学教室の学生なのですから、父親の病院の医療ミスを暴くことになる解剖を勧めた亮介の覚悟を理解してほしいと瑠美子に言うよりも、少なくとも、医者が言っていた死因が違っていたことがわかったのは、大きな前進になることを、粘り強く説明するべきではなかったでしょうか。
 
そして、尊厳死は桜井真也自身が望んだとのことですが、それを相談された石末貴之は、妻の瑠美子に真実を告げることを相談することを勧めるべきではなかったでしょうか。真也が、どうしてもそれは受け入れられないというなら、「桜井真也として死にたい」のなら、今回のことは書き残すべきだと勧めるべきではなかったでしょうか。一緒に付き添って口述筆記をするなりをして…。それは、万一の際に患者本人の意志であったことを証明するためではなくて、患者本当の思いを遺族に残すためです。患者の気持ちだけでなく、遺族の思いも理解しているはずの医師として、最後の思いを形にして残すことを考えてもよかったのではないかと。今回の一件、封じ手のメモがなければ、瑠美子にとって、加地の推理は、ずいぶん説得力が違ってきたはずです。
 
そんな今回のエピソードが実際に起きた事件だったとしたら、石末貴之の罪と処分は、どのようなものになるのでしょう? そこまで描いてほしかったと思います(次回に描かれるのかもしれませんが)。本人から依頼されていたとはいえ、カルテの改竄以前に、担当医に対して死に関わる重要情報を故意に伝えず、担当医に投薬ミスをさせたことで患者は亡くなり、担当医は自責の念にさいなまれることになったのですから。やるなら、貴之本人の医療行為のなかで行なうべきでした。担当医を巻き込んだことは(自分の計画が露見しないように、あえて経験の浅い医師を担当医にしたようですし)、尊厳死に関しての部分とは別に、病院長の責務にある者としては許されない行為だと思います。桜井の将来に傷をつけただけでなく、桜井が誠実であればあるほど、患者本人が望んで、それを院長の貴之が受け入れ、そのための計画に巻き込まれただけとわかっても、患者を死なせた直接の引き金が自分の投薬ミスであったことに対して、医師であり続ける限り、ずっと苦しめられる可能性もあると思いますので。
 
「最後の大勝負」というサブタイトルは、真也と貴之の最後の対局に掛けたのでしょうけれど、内容にそぐわないと思いました(たとえば、「医師として、人として」というのは、どうでしょう?)。
 
 
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■第10話のあらすじ(番組ホームページより)
 
加地大己(瑛太)、石末亮介(生田斗真)らは、大学の解剖室に運び込まれた作家・桜井真也(田村亮)の遺体と対面する。
 
解剖を担当した佐川文彦(時任三郎)は、死因とされた腸閉塞は見られないと診断。夏井川玲子(矢田亜希子)は、病気以外の死因が絡んでいるかもしれないと言い、その言葉に大己、亮介、久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)は衝撃を受ける。
 
真也が東凛大学で解剖されたという情報は、真也が死亡した石末総合病院の院長・石末貴之(名高達男)と主治医・梅木誠(福井博章)の元にも届いていた。それでも貴之は、自分たちの処置は正しかったと自信を覗かせる。
 
佐川と玲子は、真也が医療ミスで死に至った可能性はあるが、死因との因果関係が考えられる「シス」という抗がん剤の過剰投与があったかどうかは、はっきりしないと言う。医療ミスだと立証するには、「病院側に過失があった」という明確な証拠が必要だと。
 
医療ミスかもしれないのに病院側の証言が得られなければ泣き寝入りすることになってしまう…。瑠美子は、解剖したことを後悔する。
 
そんな瑠美子の気持ちを知った亮介は、解剖を勧めた責任を感じて落ち込み、解剖すれば何でもわかるのではないか、と思っていたゼミ生たちも、その気持ちに共感する。
 
大己は、瑠美子を訪ね、死因が特定できなかったのは残念なことだが、父親が経営する病院の医療ミスを暴こうとする亮介の覚悟が並大抵ではなかったことをわかってやってほしいと訴える。
 
亮介は、梅木を呼び出し、桜井はシスの過剰投与で亡くなくなり、それを貴之が隠蔽しているのではないかと迫る。だが、梅木は、シスの投与は適切だった、と譲らない。そこで亮介は、梅木の前の主治医で、現在は仙台の病院に勤務する三條(二階堂智)に連絡を取り、電話をもらう約束をするが返信がない。気落ちする亮介を見た彰は、バイクの後ろに亮介を乗せ仙台へと走る。
 
ようやく、三條に会えた亮介は、三條から、肝機能障害のあった桜井にシスは絶対に投与できない抗がん剤だったことを聞く。
 
翌日、病院に貴之を訪ねた亮介は、三條から聞いたその情報が梅木に伝わっておらずシスを投与してしまったことが死因で、それを隠すためにカルテが改ざんされたのだろうと言い、医療ミスを認めてほしいと訴える。
 
すると、貴之は、すぐに記者会見を開き、桜井に不適切な抗がん剤の投与があったうえ、自分がカルテを改ざんしたと、医療ミスを認めるコメントを出す。
 
会見の様子をテレビで見ていた大己は、貴之の胸ポケットに挿さっているボールペンが、桜井愛用のものと同じであることに気づく。何かを感じた大己は、貴之の経歴を調べ、貴之が桜井と同じ長崎県出身だったと知る。そして、学生時代に桜井が住んでいた長崎県人寮を訪ねる。大己は、管理人(品川徹)から当時の部屋の見取り図を見せられ、貴之と桜井の部屋が隣同士で、ふたりは親友だったことを知り、驚く。
 
瑠美子とともに石末総合病院を訪ねた大己は、亮介と貴之と対峙すると、桜井の死因は医療ミスではなく、尊厳死だったのではないかと切り出す。胃がんの名医のもとを去り、貴之の病院に来たのは、治療のためではなく、かつての親友の手で死を迎えさせてもらうためだったのではないかと。
 
それを聞いた貴之は、ついに重い口を開く。余命1年と診断されたものの、書くこともままならなくなった桜井は、自分のファンでもある瑠美子のためにも無様な姿をさらしたくないと尊厳死を願っていた。「桜井真也として死にたい」という親友の願いがわかる貴之は、それを了解。ボールペンは桜井愛用のもので、自分の生きた証だと、その際に渡されたものだと。そして、主治医にも話さずにひとりで画策、すべての責任は自分にあると、瑠美子に向かい、深く頭を下げる貴之。そんな貴之に、瑠美子は、桜井のわがままに最後まで付き合ってくれたと感謝の言葉を述べる。
 
数日後、亮介と貴之は、警察署の前に降り立つ。同行しようとする亮介を断り、ひとり警察署に向かい歩き出す貴之。その背中に亮介は、医師としては最低だったかもしれないが、自分は最高の父親だと思っている、だからこそ、貴之を超えられるような人間になる、と声を掛ける。貴之は小さくうなずくと、背を向けたまま歩き出す。その目には、涙がにじんでいた。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第9話:雨を読めた男の死

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」お父さんの死因が事故死だったら、保険金で借金が消えて、残された家族の生活は楽になったかもしれないが、それだと、父親の本当の思いはわからなかったと。自殺だと判明したことで、これからの生活は本当に苦しいものになるが、父親の思いを知ったうえで、この先の人生を生きていくことは、すごく意味のあることだと。
 
加地が、きれいにまとめてしまった感のあるストーリーでしたが、今回の一件を総括するかのように、加地が宇野の息子に語っていた言葉が、今ひとつすっきりしませんでした。父親の死が自殺であったことを知ることが、父親の思いを知ることになるのだろうかと。
 
事故として処理されて、保険金が下りていたら、母親と息子は、父親の死をどのように受け止めることになったのか。解剖により自殺であることがわかり、その結果、保険金が下りなくなったと、乗り込んで来た母親は、夫が覚悟の死だったことを感じていたのか。死を選ぶしかないと判断した父親の思いを、残された者は、どのように受け止めたらいいのか。そんな死に方をした父親を一生恨むことになるのか、そこまでしてお金を残そうとした行為を自分たちへのの愛と捉えることになるのか。
 
予告編に、父親の病院の患者の死で、石末が父親と対立するシーンがあったので、第2話での、石末は、父親が、亡くなった患者の遺族に十分に納得がいくような説明をしないで相談室から出てくるところを目にしたカットの続きが描かれるのかと思ったのですが、そうではなかったのですね。
 
ストーリーには関係ないのですが、今回一番の「どうして?」は、蕪木さん。どうして、ヘッドホンを左右を逆に掛けているのだろうかと。右の顔がアップになったとき、ヘッドホンの「L」の表示とコードの引き出しがハッキリ見えました。左右を逆に聴くと、プレイヤー側の気分で聴けると思っている?
 
 
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■第9話のあらすじ(番組ホームページより)
 
東凛大学の解剖室に、男性の遺体が運び込まれる。ビルの窓拭きを請け負う会社社長の男性・宇野慧は、作業時にビルから落下したとされるが、調査の結果、落下原因と思われる命綱の不具合は見つからない。
 
加地大己(瑛太)は、久保秋佳奈子(石原さとみ)とともに、佐川文彦(時任三郎)と夏井川玲子(矢田亜希子)の解剖を手伝いながら、ベテランの宇野が落下した理由が気にかかる。そして解剖後、佳奈子を連れて遺体発見現場へ。宇野が落下したビルの前に立った大己は、不自然な拭き残しがあるのを見つける。
 
その頃、実験室で桐畑哲平(遠藤雄弥)と薬毒物検査を行なっていた蕪木誠(泉谷しげる)は、宇野の血中から意外な成分を検出する。
 
一方、実家の病院でアルバイトをしていた石末亮介(生田斗真)は、入院患者に桜井真也という有名作家がいることに興味を示す。ほどなくして、容態が安定した桜井に一時帰宅の許可が出る。ところが、そんな折、容態が急変する。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第8話:決して消せない炎

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」今宵のゲストは、平田満さん(今回は120%いい人でした)、志賀廣太郎さん(語り口が何ともいい感じです)、田中実さん(笑顔が素敵でした)と豪華版。
 
火災現場に飛び込んだ男性が、遺体となって発見されて。その男性は、B型肝炎に感染していて、遺体の傍には焼け焦げたキーホルダーに、カーペットにくるまれた子供の遺体。加地よりも先に、救うためではなく、遺体を保存するためだということに気付きましたが、それは、焼けただれた我が子の遺体を目にする両親を気遣うためではなく、子供の死に不審なものを感じ、遺体を保存しなくてはと判断したから…と見てしまいました。男性が“科警研”にいて、火災の専門家だったとの設定でしたので、他殺の可能性のある遺体を焼いてなるものかと思っての行動だったと。焼け焦げたキーホルダーは、駆け出し時代に他殺の可能性があった焼死体を見落としてしまったことを悔やみ、自らを戒めるために身につけていたもので、と。加地が両親を訪ねたシーンを見て、事故に見せかけて父親か母親のいずれかが子供を殺したに違いないと。加地は、それをどう切り崩していくのか? そんな展開を想像していましたが、まったくの妄想でした(苦笑)。
 
解剖中に、自らの不注意から肝炎に感染。劇症肝炎を発症した場合は、短期間の間に死に至る場合もあると。感染してても、していなくても、法医学をやめようと決めた哲平。死者の声に耳を傾けることで、意を新たに、法医学と向かい合うことを決心して…。前話あたりから、ドラマの完成度がアップした気がします。こういうエピソードが、もっと早くから見たかったなぁと。いささか唐突ながらも、哲平のことに対して、快く協力を申し出る亮介の父親。やっと息子のことを認めるようになったのでしょうか。
 
亡くなった人に向き合う法医学は、刻々と状態が変化する生きた患者と向き合うことよりも、医学的なリスクは低く見えますが、解剖には解剖のリスクあって…。遺体が何らかのウイルスに感染している恐れもあると。実際、落して割れたシャーレで指先を傷つけただけで、感染してしまうものなのでしょうか。だとしたら、たとえば、厚いゴム手袋をはめて扱うなど、不注意で破損した場合を見越した扱いが求められますね。その意味では、今回の場合は、佐川の監督責任が問われるケースではないかと。
 
 
PS.
◆加地の右後ろに大きく写っていた「JKワイパー」なる文字。何かと思ってググッてみたら、ガラス器具や計測器に付いた水や油などの汚れを拭き取る紙ウェスでした。
◆劇中に登場した「CSI」のDVDボックス。これって、発売年は、いつだったのだろう? このストーリーの時系列(哲平と今成)は、ちゃんと成立する? そんなことを考えながら見ていました(笑)。
 
 
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■第8話のあらすじ(番組ホームページより)
 
東凛大学の解剖室に、火災現場で死亡した60代の男性が運び込まれる。男性・今成卓見(平田満)は警備員で、自宅付近の火災現場で発見されたが、胸に子供の遺体を抱えていたという。今成と子供に面識がないうえ、子供がカーペットに包まれていたことから、今成には放火犯の疑いもかかる。
 
その後、解剖が行なわれ、加地大己(瑛太)、石末亮介(生田斗真)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)は、佐川文彦(時任三郎)から、今成が肝炎を患っていたことを聞く。
 
解剖作業の補助をしていた哲平は、夏井川玲子(矢田亜希子)から、今成の肝臓を実験室に運ぶように指示される。ところが、途中で肝臓の入ったシャーレを落としてしまう。慌てて、割れたシャーレと肝臓を拾い集める哲平。シャーレの破片で指を切ってしまう。物音を聞き駆け込んできた佐川は、出血した哲平の手を取り、急いで指を洗浄する。
 
同じ頃、蕪木誠(泉谷しげる)は、今成がB型肝炎であると突き止める。感染していたら命に関わるだけに、大己らは検査を受けることになった哲平のことが気に掛かる。
 
翌日、自宅待機中の哲平を、久保秋佳奈子(石原さとみ)と彰が訪ねる。部屋に入った佳奈子は、哲平に謝罪をする。実は、哲平が感染した日、佳奈子は大学が募集する海外研修の最終面接があり、解剖作業を代わってもらっていた。
 
研究室にいた大己らは、大和田敏(山崎範樹)から、今成が少し前まで科学警察研究所、通称“科警研”の火事を専門に分析する部署に勤めていたと聞く。大己は、“科警研”を訪れ、今成の元部下・矢野(田中実)に話を聞く、そして、矢野から今成をよく知るという上司・三島(志賀廣太郎)を紹介される。三島に会った大己は、三島から今成ほど火災のことに精通している男はいなかったと聞く。火災のプロが、なぜ火災現場で亡くならなければいけなかったのか? 研究室に戻った大己は、思いを巡らせる。すると、そこへ佳奈子が来て、火災現場で子供を包んでいたカーペットが、不燃加工が施された特殊なものだったと話す。それを聞いた大己は、あることに思い当たると、研究室を後にする。
 
大己がやってきたのは、亡くなった子供の両親のもとだった。今成と子供のことについて少し話がしたいと言うが、現状を受け入れられない母親に拒絶されてしまう。
 
検査のための哲平の採血が終わる。それを待っていた亮介らに大己も合流し、5人は研究室へ。なんとなく重苦しい雰囲気が漂うなか、哲平は、今回のことで自分の弱さを痛感したと言い、感染の有無に関わらず、法医学を辞めようと思っていると明かす。大己は、今成は矢野のミスが原因でB型肝炎を発症したのだが、それを気に病む矢野に向かい、自分の身に危険が迫ることには覚悟ができているから、申し訳ないと思うんだったら仕事を続けろと激励していたことを話す。
 
さらに、カーペットで子供を包んだ理由は、子供の遺体を守りたかったからだと説明。火災現場ですでに息を引き取っていた子供を見つけた今成は、子供の焼死体が親にどれだけのショックを与えるかを経験上知っていたため、燃えにくいカーペットを巻き、遺体を火から守りたかったのだろうと。自分を犠牲にしてまでも、子供の遺体を、そして、残された家族を思いやれる今成は、凄いと思うと。大己の言葉に、今成の人間性と仕事に賭ける情熱を知った哲平は、熱い涙を流す。
 
翌日、哲平の検査結果の陰性を願い、大己ら4人は、とある神社を訪れていた。健康祈願のお守りを買ったり、高額のお賽銭を投げたりするうち、大己の携帯電話に哲平から電話が入る。検査結果は、セーフだった。それを聞いた4人は、心から安堵し、微笑み合う…。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第6話:予期された入院患者

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」これまでのベストエピソードだったと思います。「法医学ドラマ」としては「???」ですが…。生きている患者も診る法医学。過去のデータ蓄積が物語ること、それは…。そして、物語の舞台は石末の父親の病院。生きている患者と向き合うのが怖いといっていた石末。とくれば、石末自身、あるいは、石末と父親の関係がサブストーリーとなって絡んでくるのかと思ったら、そうではなくて…という点では、少々肩すかしでしたが。夏井川が、石末親子を、どちらも諦めが悪いと評したところは、ニヤリとさせられはしましたけれど。
 
フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」によれば、「ミュンヒハウゼン症候群」とは、虚偽の話をしたり、自らの体を傷付けたり、病気を装ったりすることで、周囲の関心を自分に引き寄せようとする症例で、「ほら吹き男爵」の異名を持った実在のドイツ貴族・ミュンヒハウゼン男爵の名前から付けられたと。対する「代理ミュンヒハウゼン症候群」は、自分以外を傷つけることで、周囲の関心を自分に引き寄せることで、自らの子どもを対象とする場合が多いため、児童虐待と同列に挙げられることも多いのだそうで。この症例は子どもを持つ母親に多く見られ、その目的は、子どもに対する親心の操作であったり、健気な子育てを他人に見せることによって同情をひいたりすることにあるのだと。本作の場合は、親代わりとなって賢明に妹の世話をしていた兄の話でした。
 
自分は一生懸命やっているのに、次第に周囲は気にしてくれなくなって。初めは、妹に感謝されて満足だったのが、あるとき、妹が運ばれた病院で看護師から掛けられた言葉が心に染みて、ついには、それを人為的に繰り返すようになってしまったと。ところが、妹はそれに気付いていて…。兄に感謝してもしきれないという妹は、それでいいと言うものの、加地は、誰かの力になれる人は、きちんと自分のために生きている人であると、朋子を諭して。兄の行為を黙認するのは、優しさではないと。佐川は、真実を受け止めないと前に進めないと。
 
妹の存在に寄り掛かり過ぎていたという兄は、妹を支えられる兄に戻りたいと、東京を離れることになり、妹は、児童相談所の預かりに。刑事事件としての立件は見送られたとのことですが、これが現実だったら、薬科大に通う学生であり、学内からペニシリンの不正持ち出しの形跡があったということから、処罰は免れないのではないでしょうか。大学も退学になる可能性が高いのではないかと。
 
兄妹のパジャマをめぐるやり取りから、加地は、深夜3時に運び込まれたのに普段着姿だった→それは、パジャマ姿で運ばれるのが恥ずかしかったから→病院に運ばれる事態になることを予感していたと、見事な観察眼を魅せますが、兄は、これまでも、今回同様、パジャマを届けていたのでしょうか? それとも、たまたま今回は、だったのでしょうか。設定として、ちょっと気になります。
 
唐突な久保秋の弟の登場。なんで? と思ったら、相馬泰人・朋子との対比のためだったのですね。二組の兄妹と姉弟。妹を思う兄の気持ちと、兄を思う妹の気持ちと、弟を思う姉の気持ちと、姉を思う弟の気持ちと…。健康で生きていれば…。加地の理屈と、弟を思う久保秋の気持ちと、両面から泰人の行為を否定して…。ダブルダブルの構成美でもありました。
 
そういえば、久保秋のエピソードは早々と登場したものの、加地自身のことは、まだ語られていませんね。
 
 
PS.
◆今宵のゲスト、志田未来さん。何気ないセリフ、何気ない表情に、雰囲気を込めるのがうまいですね。
 
 
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■第6話のあらすじ(番組ホームページより)
 
法医学教室のゼミ生・加地大己(瑛太)、石末亮介(生田斗真)、久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)は、佐川文彦(時任三郎)から生きている患者を診ると聞き、驚く。
 
石末亮介(生田斗真)の父親・貴之(名高達男)が経営する病院の入院患者に、ミュンヒハウゼン症候群…他人の関心を得ようとするあまり、偽の症状を作り出し、通院や入院を繰り返す症状…が疑われるため、その意見書の作成を依頼されたのだ。
 
患者・相馬朋子(志田未来)は中学生で、数日前に、兄・泰人(石田卓也)に付き添われ救急車で搬送されてきた。主治医によれば、初診で偽膜性大腸炎と診断されたが、血液検査では特に異常が見られないという。さらに、朋子は、半年前から大腸炎に掛かり、度々通院していて処方された薬を飲んでいるはずなのに、症状が悪化していると。
 
朋子に会った亮介は、明朗快活な彼女が、人の関心を引くために自分から病気になっているとは信じられない。ところが、朋子の血液のデータ解析をした蕪木誠(泉谷しげる)は、血中に偽膜性大腸炎を発症できるというペニシリンを見つける。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第5話:見えないスクープ写真

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」辻褄合わせのための、脚本の“さりげないアバウトさ”は今回も気になったものの、エピソードとしては、これまでで一番まとまっていたと思います。
 
妻と離婚したことで離れて暮らしている息子が、将来は父親のようなカメラマンになりたいと言ったのをきっかけに、ゴシップではなく、昔のようなスクープを狙おうと、じっと張り込んでいたカメラマンがエコノミークラス症候群を発症して命を落としてしまい…。残された意味不明の写真は、息子との“写真しりとり”だったと…。
 
もっとも、エピソードのイントロダクションとしては、「法医学ドラマ」というよりも、「クラッシュシンドローム」「アナフィラキシーショック」、そして「エコノミークラス症候群」と、まるで“症例図鑑”のような展開…。死体が運ばれる→死因の説明がある→どうしてそうなったかを加地が解き明かし→“感動モード”で遺族をフォローと、「ヴォイス」というよりも「フォロー」あるいは「ケア」なストーリー。さらに今回は、カメラマンの部屋をガサ入れして、撮影地で張り込みをしたりと、これを「法医学ドラマ」と呼んでいいものか? という気もしますが…。
 
それと、加治の「もうひとりいた…」は、蕪木の課題で気付くのではなく、野宿明けに岡原の知り合いのカメラマンに出会ったところで気付く話ではなかっでしょうか。ゼミ室に来た時点で、加地はすでに課題を終えていたわけですから。ゼミ室に来たところで課題内容を知り、そこで課題に取り組んで、これは…となるのなら、「もうひとりいた…」という流れも自然ですが、そうではありませんでしたので。餃子にしても、最初に店に行ったときに厨房の人に聞いていれば、いつも頼んでいたメニューではなかったことはすぐにわかっていましたし。
 
すっかりパターン化した加地の「どうして?」攻撃は、いささかうざったさを感じますが、石末に無駄に写真を撮って…と言っていた加地が、事件の真相を知ってからは自ら“写メ”を撮るようになったのは、ちょっとよかったかも…。岡原に代わって、息子の実と「しりとり」を始めたのでしょうか。
 
加地と久保秋は、どこか似た者同士なところが微笑ましくて(笑)。加地が久保秋にマヨゆで卵を突き出したくだりは、一瞬、久保秋が凍りついたかに見えて、どうなることかと思いましたが、久保秋がパクッとして終わりというのは、少々肩すかしでした。
 
 
PS.
◆スクープを狙って、岡原が、望遠レンズを付けたカメラを手持ちで構え続けるカットがありましたが、普通は、カメラを一脚に据えてスタンバイするものだと思いますが…。
 
 
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■第5話のあらすじ(番組ホームページより)
 
加地大己(瑛太)、石末亮介(生田斗真)、久保秋佳奈子(石原さとみ)らゼミ生は、カメラマン・岡原浩介(吹越満)の遺体と対面する。岡原はゴシップ誌のカメラマンだが、なぜか民家のニワトリ小屋の前で死亡していた。
 
刑事・大和田敏(山崎樹範)によると、現場に残されたフィルムには、有名人の不倫現場を押さえた写真に混ざり、麺つゆの瓶を撮ったものがあったという。
 
佐川文彦(時任三郎)と夏井川玲子(矢田亜希子)は解剖作業を進め、佐川は、死因を「肺動脈血栓塞栓症」、別称“エコノミークラス症候群”とする。主に、下肢を長時間動かさないでいることで静脈にできた血栓が、肺動脈を閉塞し生じる病症だ。
 
死因究明のため、大己は、亮介、羽井彰(佐藤智仁)と遺体発見現場にやってくるが、有力な手がかりを得られないまま、岡原の元妻・朋枝(芳本美代子)が営むクリーニング店へ。朋枝は岡原と3年前に離婚したが、8歳になる息子・実(小林海人)に会いたいと言われ、半年前に会ったのが最後だと話す。
 
後日、ゼミ生5人は、岡原が友人のカメラマン・沢野(六角精児)と借りていた事務所を訪ねる。沢野は、岡原は金のため、かなりきわどい写真にも手を出していたと話す。
 
岡原が残した写真を見ていた大己の手が止まる。ゴシップ写真に混じって、餃子、ルービックキューブ、りんごなど、意味のわからない写真が出てきたのだ。さらに、残されたレシートから、岡原がニワトリ小屋の近くを頻繁に訪れていたことがわかる。
 
何かを感じた大己は、亮介を誘い、再びニワトリ小屋のある場所へ。1枚の写真を手にすると裏山へと入って行く。とまどう亮介に構わずに歩くうち、大己は岡原の写真とピッタリ重なる景色を見つける。視界の先には、豪邸があった。岡原が同じ場所から豪邸を見ていたと確信する大己は、リュックから寝袋を取り出すと、ここで一夜を明かすと言う。
 
一方、大己を除くゼミ生たちは、蕪木誠(泉谷しげる)から与えられた課題を解くのに必死になっていた。
 
翌日、山から戻った大己が、研究室にやってくる。亮介らは、まだ課題が解けないでいたが、大己はすでに答えがわかっていると、こともなげに言う。
 
そんなとき、大己の目に事務員が読んでいた新聞記事が飛び込んでくる。政治スクープに関する1面記事の横には、岡原が狙っていたあの豪邸の写真が載っていたのだ。そこからインスピレーションを得た大己は、机の上に餃子やりんごなどを撮った写真を順番を入れ替えながら並べていく。そして、ある確信へとたどり着く。
 
再び大己がやってきたのは、クリーニング店だった。朋枝に会った大己は、新聞の写真は岡原が撮るはずのものだったと説明。この1枚を撮るために、同じ姿勢のままシャッターチャンスを待っていたことでエコノミークラス症候群になったのだろうと話す。
 
それを聞いた朋枝は、近年の岡原は仕事に行き詰り、カメラマンになったことを後悔していたから、そんな情熱はなかっただろうと疑問を投げ掛ける。
 
すると、大己は、岡原は息子の実がきっかけで変わったのだと返答。岡原が最後に実にあった日、息子が将来、岡原のようなカメラマンになりたいと話したのを聞き、希望を取り戻したのだと。
 
大己は、実に会うと、うさぎかうなぎの写真を撮らなかったかと尋ねる。すると、実はうなぎを撮ったことを明かす。意味がわからないという朋枝に、大己は、岡原と実が写真でしりとりをしてたと話す。岡原は、実が撮った「夕陽」に続けようと、ニワトリ小屋の前で「ひよこ」が誕生するのを待っていたというのだ。
 
後日、大己らの計らいで、実が大学の教室にやってくる。そこには、岡原が実のために撮りためた写真が引き伸ばされ展示されていた。それらを見た実は、今は亡き父の愛情をかみ締め胸を熱くする。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第4話:解剖台の上の親友

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」土曜日の「銭ゲバ」で殺された白川が、月曜日の「ヴォイス」で司法解剖に回されて…という展開に見えてしまって(笑)。なんていう突っ込みはさておき、今回は、やっと法医学な展開で物語が進みましたが、全体の雰囲気については、第2話と同じ印象をもちました。時間を持て余し気味の構成を、しんみりムードの回想モードで埋め合わせたような物語…です。高校時代を懐かしむよりも、無理やり仲間に入れられていたらしいところもあるとはいえ、大麻に手を出したその理由に、もっと踏み込んだ展開のほうが、より印象深い内容になったのではないかと思いました。
 
まさか高校時代の親友・五十嵐の解剖に立ち会うことになるとは…。辛いですね。石末の心中を察します。しかも、その親友は、大麻をやっていたのが濃厚とのことですから…。それが信じられず、在りし日の友のことを調べたら、出てきたのは芳しくない噂ばかり。自分の知らない友の姿が浮かび上がり、さらにショックを受けて…と。
 
しかし、丹念な検査から導き出されたデータと死亡時の状況から導き出された事実は、大麻が原因で死んだのではなかったと。友は高校時代のままだった…ということ。事件の真相は、大麻を売りさばこうと、知人関係の紹介を強要された五十嵐が、それを拒むために、食べたら死ぬほどのアレルギーがあるエビ(シーフード・ピザ)を食べ、アナフィラキシーショックと呼ばれる急性アレルギー反応を起こして死んだということでした。
 
でも、どうしてでしょう? 何かしっくりきません。己の譲れないプライドを守るために、命が危うくなることを覚悟のうえでエビを食べたとのことですが、どうしてそのような行動を取ったのか、理解に苦しみます。大麻に手を染めていたことを親に知られたくなければ…と、いいように使われていたらしいようですが、この場合は、警察に駆け込むべきではなかったのではないかと。死んでしまったら、大麻の一件は親に知れることになるわけですし。ましてや、大麻の一件で死を考えていたわけではありませんでしたし(そもそも、卒業アルバムには、住所・連絡先を載せるものなのでしょうか? 載せるなら、卒業生名簿等であって、アルバムではないのではないかと。これが、今どきの卒業アルバムの仕様なのでしょうか?)。
 
最後に会ったときに、もっと話を聞いていれば…と、自分を責める石末ですが、別れ際の隠しごとは、自分へのいたずらだったというオチは、意外でした…というか、違和感のあった唐突なバンドの昔話は、こう展開させるためのネタだったのかと。大麻のことを悩んで、それがあとひと月経てば話せるようになるということではなく、石末が五十嵐に明かした、自分に対する高校時代のいたずらへの切り返しでした。自然さに欠ける流れですが、高校時代から変わっていないふたりの有り様の見せ方としては、うまいエピソードだったと思います。
 
法医学のゼミを続ける覚悟の石末は、自らの思いを父に告げます。父親を超えるために別の道を歩むと言っていましたが、その感覚がピンと来ません。超えようとするなら、同じ土俵で向かい合うべきではないのかと。父親に向けた石末の表情が素敵だっただけに、「どうして?」であります(第2話での、患者さんに対する父親の姿勢は、結局、次には続かないで終わりなのでしょうか? あれは、生きた患者さんと向かう合うの恐れている自分をあらためて意識したシーンだったのでしょうか?)。
 
前話の一件がきっかけになったのでしょうか。加地と久保秋の距離が、ぐっと近くなったように見えます。いがみ合うふたりが、いい感じです。「アキ」と呼ぶ加地の声も、それまでとは違って聞こえます。“月9ドラマ”ではありますが、ふたりを恋愛モードには展開させないと思いますが…。
 
「どうして? どうして?」。今回の加地の疑問は、どうして相手によってケータイの着メロを変えるのか? 石末と桐畑は変える派、加地と久保秋は変えない派でしたが、羽井はどっちでしたっけ?
 
 
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■第4話のあらすじ(番組ホームページより)
 
医学部の解剖室に、若い男性の遺体が運び込まれる。加地大己(瑛太)らが遺体に対面するなか、石末亮介(生田斗真)は、助教の夏井川玲子(矢田亜希子)が読み上げる遺体の情報に驚愕する。それが、亮介の高校の同級生で山倉医科大学の五十嵐富士夫(田中圭)だったからだ。
 
刑事の大和田敏(山崎樹範)は、遺体発見現場の富士夫の部屋に大麻の吸殻、卒業アルバム、シーフードピザ、ジュースに浸かった携帯電話が残されていたと報告。また、大学内で大麻を売っていた高沢という男が失踪していることから、富士夫もそのグループの一員だろうと疑う。
 
教授の佐川文彦(時任三郎)による解剖の結果、死因は窒息死と判明。大己、久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)は、原因を推測し始める。
 
そんな折り、高沢(細田よしひこ)が逮捕される。高沢は、富士夫を殴ったことは認めるが、窒息に関しては知らないと話す。仲間だった富士夫と高沢がなぜそんなことになったのか、亮介は疑問に思うが、富士夫は高沢に都合よく使われ、大麻も強要されていたらしいことがわかる。
 
後日、技官の蕪木誠(泉谷しげる)が、富士夫に「アナフィラキシーショック」という急性アレルギー反応があったことを発見する。それは、食べ物などのアレルギーが原因でノドの内側に腫れができ、気道を塞ぎ窒息状態になることがある病症だという。
 
大己らが原因を推測するなか、亮介は、昔から富士夫が「エビを食べると死ぬ」と話していたことを明かす。現場にはシーフードピザが残され、胃からもエビが見つかっているため、それが原因なのは間違いない。亮介は、死の危険があるのに、大麻を吸って意識が朦朧としたままエビを食べた富士夫が悪いと悔しそうに言う。ところが、蕪木の分析の結果、意識が朦朧とするほどには大麻を使用していない可能性が高いことがわかる。
 
それを聞いてある確信を得た大己は、亮介とともに、富士夫の父・五十嵐宗之(小野武彦)が経営する病院を訪ねる。五十嵐を前にした大己は、先日、五十嵐から聞いた富士夫が小学生のときにエビフライを食べて死にかけたという話の詳細を知るために、富士夫が通った小学校で担任教師に会ってきたことを話す。
 
その日、富士夫はアレルギーがあるからと、給食のエビフライを残した。しかし、同級生からの執拗なからかいにあい、悔しさのあまり、エビフライを口にしてしまう。その結果、痙攣を起こして病院へ運ばれてしまったが、その途中で「男には守らなきゃいけないプライドがある」と、いつも父親に言われていた言葉をつぶやいたという。
 
大己は、今回も富士夫は同じ気持ちでエビが入ったピザを食べたのだと想像する。金に困っていた高沢が、大麻の新しい顧客を発掘しろと富士夫に迫ったのではないかと。高沢は、卒業アルバムを探し出すと、住所録を見ながら顧客になりそうな相手に電話をしろと富士夫に強要。暴行しながら詰め寄る高沢に抗うために、富士夫は携帯をジュースの中に入れて水没させ、さらに自分の意志でピザを食べた…と。それがもたらす結果を知りながらも、守りたかったプライドのために…。
 
その後、亮介は、父・貴之(名高達男)に会うため病院へ。自分が病院を継ぐことを期待している貴之と対峙した亮介は、今まで言い出せなかった言葉を口する。自分には貴之のような立派な医師にはなれないから、自分らしい道を行く。だから、法医学は辞めない…と。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第3話:15年間前の母の死因は

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第1話・第2話よりもまとまりはよかったのではないでしょうか。もっとも、佳奈子が法医学を志すことになった母親の死の解明エピソードは、もっと後のほうで描かれると思っていたので、第3話での登場、しかも、1話であっさり終わってしまったのは意外でしたが…。
 
生前、佳奈子の母・雪子は、諦めたら、その人の人生は、そこでおしまいと口にしていましたが、佳奈子は、15年前に感じた疑問を解明したいと諦めずにいて、ついに真相を突き止めました(加地の力が大きかったのですが)。母の死因は、不幸な事故でした。クラッシュシンドロームが知られる以前、工場内の鉄パイプの下敷きとなり、骨は折れたりしていないからと、その場で休んでいたところでクラッシュシンドロームを起こし、亡くなったのでした。
 
心に染みるエピソードでした…と言いたいところですが、ストーリーに違和感が多々あります。確かにクラッシュシンドロームで亡くなりましたが、佳奈子も加治も、クラッシュシンドロームを引き起こすことになった鉄パイプが、なぜ倒れてきたのか? については疑問を抱くことなくスルーして、めでたしめでたしというのは、どうなのでしょう? 佳奈子は、15年も疑問に思っていたわけですから。クラッシュシンドロームを引き起こすに至った理由を調べる(考える)のが、素直な展開だと思うのですが(最初に、地震で倒壊した建物の下敷きになったことが原因となって…という具体例も紹介されたわけですし)。
 
両端を削ったエンピツの話は、雪子もそうしていた…母のしぐさが佳奈子に伝えられたことを見せ、学校行事のスナップ写真は、写真を見ながらひとりで食事していたこと=お昼休みは、母が娘と向き合う時間だったなど、細かなエピソードのつながりは、効果的だったと思いますが(昼休みに子供の写真を見ていたことを、仕事中にさぼっていたという言い方をした加地のセリフは変ですし、15年もの間、機械回りがそのままになっていたというのも、あまりに都合のいい転回に映りますが)。加治がバスの時刻表を見て「2時間に1本、映画館並み」とたとえたり、両端を削ったエンピツの芯が折れたことを「1本で2度悲しい」など、小ネタ系のセリフもいい感じでした。
 
今回は、佳奈子と加地と石末の3人が死の原因を追うことになりましたが、桐畑と羽井は、蕪木の手伝いで、ひたすら検査。それを通して、法医学における検査が何であるかを感じることに。蕪木は、石末が持ち込んだ雪子の軍手の調査を、意気に感じて徹夜で調べて…。「ほらよ!」のメモに、蕪木の温かさを見ました。
 
石末が法医学を志すことになった理由も描かれました。生きている患者と向き合うのが怖い…と。後ろ向きな理由から法医学ゼミに入ったものの、今では法医学がおもしろくなり、絶対リタイアしないと夏井川に宣言。しかし、父親は、息子が法医学ゼミに入ったことを快く思っていなく、息子に黙ってゼミの変更を画策。この親子が、どのような形で描かれるのか、こちらの展開も楽しみです。
 
そういえば、運ばれた女性も、何が原因でクラッシュシンドロームとなったのか、そのあたりも描かれませんでした。加治も、今回は、いつものような疑問は感じることなく、関係者一同、スルーでした。そこまでまとめてエピソードが完結するのではないのでしょうか。
 
第3話まで見終えましたが、第1話のオープニングで紹介された、法医学の現状に関わる部分には一向に絡んで来ない脚本に、物足りなさを感じます。基本設定が全然活かされていないのではないかと…。
 
 
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■第3話のあらすじ(番組ホームページより)
 
東凛大学医学部のゼミ生・加地大己(瑛太)、石末亮介(生田斗真)、久保秋佳奈子(石原さとみ)は、タクシーの中で突然死したという女性の遺体と対面する。教授・佐川文彦(時任三郎)は、死因が「クラッシュシンドローム」ではないかとの見解を示す。
 
助教・夏井川玲子(矢田亜希子)は、クラッシュシンドロームは別名を「挫滅症候群」といい、事故などで身体が長時間圧迫された後に急に開放されることで引き起こる症候だと説明。地震災害の被害者が救助後に突然死することが続き、広く知られるようになったという。
 
佐川は、その証拠ともいえるアザを女性の足に認める。すると、それを見た佳奈子は動揺し、黙り込む。
 
その頃、実験室では、作業に集中する技官・蕪木誠(泉谷しげる)の側で、ゼミ生・桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)がデータ分析に精を出していた。
 
解剖終了後、佳奈子は、大己と亮介に、女性の足のアザが自分の母親が亡くなったときのアザにそっくりだったと話す。15年前、心不全で亡くなったはずの母親の足にアザがあるのを不審に思った佳奈子は、大人たちに訴えるが相手にされなかった。それが未だに気になっているという佳奈子に、大己は、今からでも死因を調べられるのではと声を掛ける。
 
かつて母親・雪子(片平なぎさ)が勤めていた工場にやって来た大己、亮介、佳奈子は、当時を知るという古株の作業員・ジン(平泉成)を紹介される。佳奈子は、雪子はもちろん、自分のことも覚えていたジンに、雪子が工場で亡くなった日のことを知りたいと訴える。
 
当時、同じ工場で働いていた八木(勝村政信)という人物のことを聞き、自宅を訪ねる。しかし、現在、駄菓子店を営む八木は、雪子とは仕事の担当が違ったため、接点がなかったと言う。気になることがあると言ってどこかへ行ってしまった大己を残し、亮介と佳奈子は、大学に戻ってくる。
 
大己は、雪子が作業に携わっていたパイプ椅子が納品された会社を訪ねていた。会社の会議室には15年前に購入したという椅子がズラリと並び、大己は、その1脚1脚に座り、何かを感じようとしているうちに終バスを逃してしまう。
 
翌朝、バスの待合室の片隅で寝ていた大己に、佳奈子から連絡が入る。雪子が使用していた手袋から検出された成分の分析結果を知らせる電話だった。大己は、シールの裏にある糊の成分が含まれていることが気になる。やがて、ある確信を得ると、佳奈子にこちらに来るように言う。
 
大己は、やって来た佳奈子と、再び八木を訪ねる。そして、事故があった日、雪子は工場にいた八木と残業をしていたのではないかと切り出す。当日に納品された椅子の検品シールに雪子の筆跡があったこと、雪子の手袋に作業上付着するはずがないシールの糊の成分があったことを挙げると、八木は口を開く。
 
あの日、八木がパイプ椅子の納品に向かおうとして、雪子に呼び止められた。椅子に貼られた検品シールが、古い規格のままになっていたからだ。時間がないから見逃してくれという八木を、雪子は叱咤。自分もやるからと言って、就業後にも構わずシールの貼り替えを手伝った。
 
数時間後、貼り替えは終了し、八木は、片付けを雪子に任せると納品に向かう。ところが、1時間後に工場内に戻って見ると、雪子は資材に下半身を挟まれ倒れていた。八木が資材をどけると雪子は意識を回復し、元気な様子を見せる。それでも心配した八木は、雪子に病院へ行くようにすすめるが、雪子は大丈夫だからと繰り返し、八木に帰宅を促す。
 
しかし、それが雪子の最後の言葉となってしまう。八木は、自分が余計な仕事をさせたせいで心臓発作を起こしたのではと思って、怖くて言い出すことができなかったと。佳奈子は、八木に、もっと早く話して欲しかったと言いながらも、雪子の死因はクラッシュシンドロームだっただろうと明かす。
 
その後、工場に戻った佳奈子は、大己から冊子を渡される。それは、幼い日の佳奈子と弟の写真が貼られたアルバムだった。雪子は、そのアルバムを眺めながら、ひとり昼食をとっていた。自分や弟以上に、母子で過ごす時間の少なさを寂しく思っていたのは、雪子だった。あらためて母の思いを知った佳奈子の目から、涙があふれ落ちる…。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」第2話:卵持って感電した男

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」死因がわかれば、遺族は納得するのか? 加地曰く、そうではないと。なぜ、その死因となる死に方をするに至ったのか? そのような形で死ななければならなかったのか? そこまで明らかにしてこそ、亡くなった人の最後の思いを遺族に届けることができると。
 
今のところは、それは、目の前の死者に対する加地の思いであって(「どうして?」な気質の賜物でしょう。加地が、「エジソンの母」の花房賢人のその後に見えてきます、なんて…)、法医学のあるべき姿を説いているのとは少し違うニュアンスのようなので、最終回に至るまでには、思いが確信に、確信があるべき論へと変わっていくような流れを想像してしまいます。
 
それはさておき、今回のようなケースが実際にあったら、遺族には、どのような対応をすることになるのでしょう? 死因が明らかになったところで、事件性がなければ、その旨を説明して終わりでしょうか? どうして、その死因で亡くなることになったかまでは、突き止めてはもらえないのでしょうか?
 
今の警察なり法医学なりがフォローしていない、あるいは、できない部分を、加地たちが、学生という立場をうまく利用して動いているのか、自らの思いの強さゆえに、警察や法医学がとれる対応に先行する形で動いているのか、そのあたりの前提(物語の設定)を、物語として、もう少し明確にしてもいいのではないかと思いました。
 
前回同様、エンディング部分で、加地たちの行為に対して、夏井川が、学生の本分をわきまえていないからと(現場を調べるのは法医学の領分ではないからと)、佐川に学生たちを叱るように言い、佐川は、そこで話をそらすのではなく、現実はそうだが、これからの法医学は、目の前の死体を調べるだけでなく、そこから導き出される死者の最後の行動・思いを遺族に伝えていかなければ等、佐川の思いを、もう少し出していいのではないかと。毎回、このパターンが続き、回が進むにつれて、そうなっていくのかもしれませんが。
 
そのために、まずは、夏井川の人となり=法医学を志すに至った理由の提示から、というところなのかもしれませんが、加地たちが、ここまでしっかりフォローしてしまうと、物語としては、もっと早く説明していく必要があるようにも映りますので。
 
今回のエピソードも、加地ら5人のキャラクター設定と、それをもとにあてがわれたそれぞれの役割も自然で、見応えのある群像ドラマになるかもしれない予感を感じさせますが、サブタイトルにもなっている「卵を持って感電死」という特異なシチュエーションを演出するためからか、前提となる設定と展開に、違和感を感じる部分も少なくありませんでした。
 
まず、「クレイマー、クレイマー」は、ふたりにとっての思い出の映画でもあり、何度も見ているとのこと。ならば、そのビデオは、ビデオラックや本棚など、比較的目につく部分に置かれていたのではないかと思います。ならば、そのビデオがないことを、忍は気付いてもいいのではないかと。夫の死がこたえているとはいえ、夫の死に不審を抱いているわけですから。それに気付いたからといって、夫の死因がわかるわけではありませんが、喧嘩したことが引っ掛かっていた夫の、その後の行動を知る手掛かりにはなったはずです。
 
牛乳に浸した食パンの存在が明らかになったのは、加地らが二度目に佐野家を訪問した際でした。石末は、ビールの缶をどけて、その奥から器を取り出しましたが、どうして、つくりかけのフレンチトーストは、そんな奥に入っていたのでしょう? 調理途中なら、一番手前に置くのが自然だと思います。佐野は、感電して意識が朦朧気味のようでしたので、なおさら不自然です。
 
そもそも、ビデオを見ようとして感電した佐野が、朦朧気味の意識のなか、ビデオを見ようとしていた行為を中断して、フレンチトーストをつくろうとしたのも、妙に思えます。自らの死を自覚して、死ぬ前にフレンチトーストを残したい…と思って、つくり始めたわけではないのですから(そうだったら、器が冷蔵庫の手前にないのは、なおさら不自然)。普通に考えると、意識が戻ったあとは、見ようとしたビデオを見るか、体調の悪さに、少し横になるのが自然な流れではないかと思うのですが。
 
終盤、佐野夫婦の出会いとラブラブの日々が描かれましたが、描写が冗長で、時間を持て余し気味に映りました。ここまで延々と見せる必要は、あったのでしょうか? 登場人物たちも、まだ十分に描かれていない第2話なのですから。
 
石末は、父親が、亡くなった患者の遺族に十分に納得がいくような説明をしないで相談室から出てくるところを目にしますが、佐野の死因を探る加地たちと対比させる形で、本編のサイドストーリーのように展開するのかとと思ったら、こちらには踏み込まずに終わりました。
 
 
PS.
◆映像から見た佐野家の印象からすると、卵が空の冷蔵庫に違和感がありました。忍の性格からすると、牛乳と卵は切らさないのではないかと。
 
 
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■第2話のあらすじ(番組ホームページより)
 
東凛大学医学部の解剖室に、男性の遺体が運び込まれる。法医学ゼミ生の加地大己(瑛太)は、同ゼミ生の石末亮介(生田斗真)、久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)、教授の佐川文彦(時任三郎)、助教の夏井川玲子(矢田亜希子)とともに遺体の前に立ち、刑事の大和田敏(山崎樹範)から報告を受ける。
 
死亡したのは35歳の佐野秀一(坂田聡)で、生卵を入れたビニール袋を持ったまま、自宅の近所で倒れていたという。警察は急性の心臓死を疑うが、佐野の妻・忍(鶴田真由)は、最近までアメフトの選手だった夫が急死するとは信じられない。
 
そんななか、佐川は佐野の指に、感電した痕を見つける。そこで、大己ら5人は当時の状況を知るため、遺体発見現場へ向かう。しかし、そこは閑静な住宅地で、感電が起こるような場所ではなかった。
 
解剖の結果、佐野は自宅で感電したことが判明。さらに、感電後に一旦回復し、卵を買いに行った帰宅途中で倒れたこともわかる。
 
その頃、大己と亮介は佐野の家で、忍から話を聞いていた。昨年、アメフトをやめてから佐野は家にこもりがちで、それをふがいなく思った忍は、佐野が亡くなる前日に、結婚したことを後悔するような言葉を口にしてしまう。しかし、謝る間もなく忍は仕事に出掛け、帰ってみたら結婚指輪を残して夫はいなくなっていたという。夫を傷つけたことを悔やみ、帰って来たら謝ろうと思っていたが、結局、夫は戻ってくることはなかった。忍は、夫はきっと自分を憎んでいるだろうと後悔の涙を浮かべる。
 
後日、佐川は大己に、一度意識が戻ったとはいえ、感電した佐野が卵を買いに行くのは、相当に困難な行為だったろうと話す。さらに、技官・蕪木誠(泉谷しげる)の協力で、佐野の指の爪に残っていた成分が牛乳だったことがわかる。手には卵、爪には牛乳。佐野は、何かをつくろうとしていたのか? 意識を集中し、佐野に思いを巡らせた大己は、何かに思い当たると研究室を飛び出して行く。
 
後を追ってきた亮介、佳奈子とともに大己がやってきたのは、忍のマンションだった。リビングに通されると大己は、ビデオデッキの中から「クレイマー、クレイマー」のテープを取り出し、佐野は忍と別れようとは思っていなかったと告げる。大己曰く、佐野は忍との結婚生活を思い返すうち、ふたりの思い出の映画である「クレイマー、クレイマー」を見ようとした。ところが、ビデオデッキのコンセントを差し込んだ際、漏電していた古いコンセントで感電してしまう。普通はそこで倒れ込むはずだが、アメフト選手だった佐野は、一度意識を取り戻すと、キッチンへやってくる。フレンチトーストをつくるためだ。しかし、指輪を外し手を洗い料理を始めたとき、卵がないことに気づく。それで、ふらふらになりながらも買いに出かけたのだ。
 
料理をしない佐野がなぜ、フレンチトーストをつくろうとしたのか? それは、「クレイマー、クレイマー」の主人公が家族のために必死につくる料理で、そのシーンが好きな忍が、いつか自分にもつくってほしいと言っていたからだ。
 
大己の話をすぐには信じられない忍に、亮介は冷蔵庫から卵が入っていない、つくりかけのフレンチトーストを取り出して見せる。佐野がつくったものだ。さらに大己は、佐野の元同僚から聞いた話として、佐野が懸命に就職活動をしていたことも伝える。
 
忍は、卵を入れて完成させたフレンチトーストを食べながら、無口だったが愛情深い夫のことを思い出すのだった。
 
 
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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声(新番組)」第1話:失われた命を救う医学

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フジテレビ「ヴォイス 〜命なき者の声」瑛太の連続ドラマ初主演となる“月9”の新シリーズです。法医学を題材とした、法医学ゼミに属する医学生たちの青春群像劇です。プロデューサーの瀧山麻土香さん曰く、《「法医学」という分野を、あえて監察医のようなプロの目線ではなく、医学生の目線から描くドラマ》で、《「死」の尊厳や意味というものに対して、学生ならではの青くささや真摯な気持ちでぶつかり、「生」きる者たちにそれをつないでいくというのが今回のドラマのテーマ》であるとのこと。
 
「人を生かすのが医学」であるというのが、ドラマ内の医学生に限らず、世間一般のイメージではないかと思いますが、法医学教の佐川文彦は、「亡くなった人の声に耳を傾けるのが法医学」「法医学者にしか聞けない声がある」と、“失われた命のメッセージ”を受け止めるのが法医学者であり、お前は法医学に向いていると、ゼミ志望者ではない加地大己(23歳…ということは一浪?)を自分の権限でゼミに入れます。これからの法医学に求められるのはイマジネーションであるというのが持論で、加地がそれに秀でているからというのがその理由ですが、加地とは、彼が小学生の頃に巻き込まれた地下鉄の事故で出会っています(加地は、まだ気づいていません)。
 
佐川曰く、結果よりもプロセス=理由にこだわるという加地ですが、希望していた心臓外科学ゼミを外されたことで反発心を見せるのかと思ったら、肩すかしなくらいにまったくなく、1体目の立ち会いから「どうしてだろう?」モードを全開に、死因を探る展開に、少し引っ掛かりを感じましたが、ドラマそのものは、おもしろく見ました。医学生による“推理ドラマ”を軸にした人間ドラマとなるのか、法医学や監察医、日本の解剖率の低さなどの問題点に切り込むような社会派要素を含めたドラマになるのか、本作が向かう方向はわかりませんが、これまではタイプの違うドラマになりそうで、大いに期待しています。
 
加地の仲間の4人のゼミ生も、バランスのよいキャラクター設定と、それにうまくマッチしたキャスティングになっていると思います。石末亮介(23歳…加地と一緒に浪人組?)は、総合病院の御曹司ですが、父親への反発から法医学ゼミを選び…。久保秋佳奈子(22歳…何とも風変わりな名字です)は、幼少の頃に亡くした母親の死因(心不全)に、今も疑問を抱いていて…。桐畑哲平(22歳…大己らに丁寧語なのは年下意識から?)は、実家は歯科医院なのに、監察医を描いた海外ドラマの影響を受けて法医学の道へ…(教師物や刑事物ではありがちな設定ですね)。羽井彰(25歳…母親の鳳子は42歳なので…)は、法医学のおかげで無実の罪を負わされるところを救われ、それをきっかけに法医学の道を志して…。引っ越しのバイトをしていたため、重さに詳しくてと、というのも自然な設定です。
 
ただ、加地は「失われた命を救う医学」という言い方をしていましたが、それには少々違和感が残りました。声なき死者の思いを残された人に伝えることは、亡くなった方の思い活かすことにはなりますが、「失われた命を救う」というのとは、少し違うのではないかと。それと、飛び降り自殺の少年を受け止めた結果との今回の事件設定ですが、ビルの前には高い塀があり、その前の花壇で少年をキャッチしたという設定は、かなり無理があるのではないでしょうか? 小学生とはいえ、真下を見れたら塀に直撃しそうで、さらには花壇もあってと、そんなところで飛び降りようとするものでしょうか? ドラマ内リアリティに欠けるように思えます。その後の死者をめぐる推理は、見応えのあるものでしたが、少年からのメッセージカードは不要では? あれでは、それまでの推理に至る流れを削ぐようにも映りますので。
 
 
PS.
◆佐藤智仁さんは、先クールの連続ドラマ「ギラギラ」でも、秀吉役で独特な存在感を放っていましたが、本作でも存在感がありますね。
◆地下鉄の事故現場で佐川が診ていた女性は、加地の母親かと思いました(加地の家族については、追々描かれるのでしょうね)。その女性が、声が出ないから鈴を鳴らしていたと、小学生の加地は言っていましたが、女性が鈴を鳴らしていた印象がなかったので(亡くなり、その手からこぼれて、初めて鈴の付いた鍵が目に入りました。そのカットを見たときは、その鍵に意味があるのかと思いました)、セリフの意味がわかりにくかったです。シーンの終わりでは、加地がベビーカーの赤ちゃんに鈴を渡したかのように見えたので、加地に「やめろ! 口に入れたらどうするんだ」と声を掛けてしまいました(笑)。
◆フジテレビサイトの番組PRページに書かれた《日本では突然死した遺体のわずか10分の1しか解剖は行なわれず、正確な死因が解明されないまま埋葬されることが多いのが現状》とのくだりを目にして、先クールの連続ドラマ「チーム・バチスタの栄光」のワンシーンを思い起こしました。日本の解剖率は先進国で最低の約3%で、その向上のためにはCT(コンピューター断層撮影法)やMRI(磁気共鳴画像)によるAi(Autopsy imaging = 死亡時画像病理診断)が有効であると。原作者の海堂尊さんによると、犯罪の疑いがある不審死に対して行なわれる「司法解剖」が年間約5千体、犯罪の疑いのない不審死に対して行なわれる「行政解剖(監察医制度のある5大都市=東京23区・大阪市・京都市・名古屋市・横浜市・神戸市・福岡市)」と「承諾解剖(監察医制度のない地域)」が年間約8千600体、医療機関で死因究明のために独自に実施する「病理解剖」が年間約2万体というのが、解剖率をめぐる日本の現状だそうです。
◆続く「スマスマ」の「ビストロSMAP」は、松坂大輔&柴田倫世夫妻がゲスト。生放送ということで、草さんのハプニングも含めて楽しめました(生放送でないほうが、時間に追われることもなく、より充実したトークになったのかもしれませんが…)。柴田倫世さんの胸元に浮かび上がっていたふたつのアレは、何だったのでしょう(笑)。ドレスのデザインや生地の裁断・縫製によるもの? それとも…?
◆ビデオリサーチの調査による関東地区の視聴率は「17.7%」でした。
 
 
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■第1話のあらすじ(番組ホームページより)
 
東凛大学医学部4年の加地大己(瑛太)は、志望していた「心臓外科学ゼミ」に不合格となる。同級の石末亮介(生田斗真)は、一番人気のゼミだから仕方がないと声を掛けるが、大己は、自分が受かっていたのに落とされたような気がしてならない。
 
大己が合格していたのは、亮介と同じ「法医学ゼミ」だった。掲示板に書かれた合格者名の一番下にある自分の名前。それを見た大己は、何かを思いついたように掲示板の前を立ち去る。
 
その頃、同じ医学部4年で「脳神経外科学ゼミ」に合格した久保秋佳奈子(石原さとみ)は、同ゼミの教授を訪ね、自分を「法医学ゼミ」に異動させてほしいと頼んでいた。
 
「法医学ゼミ」の教授の佐川文彦(時任三郎)を訪ねた大己は、自分の名前を掲示板から移動させたのではないかと切り出す。そんな大己に、佐川は「心臓外科学ゼミ」の志望理由を尋ねる。大己は、とまどいながらも、人間にとって心臓が最後の砦…つまり、心臓が止まってしまったら、どんな医学も意味をなさないからと返答。すると佐川は、生きている人間だけではなく、亡くなった人の声に耳を傾ける医学があってもいいのではないかと話す。そして、大己を佐川のゼミに入れた理由を、「法医学に向いていると思うから」と話す。
 
後日、法医学研究室には大己、亮介、佳奈子、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)のゼミ生5人と、助教の夏井川玲子(矢田亜希子)の姿があった。
 
佐川は学生たちに、法医学の第一義は人の死因を解明することだと説明。日本では制度の未整備などにより、異状死した遺体の約1割しか解剖されないが、死者の体は、その人が最後に伝えたかった言葉を明確に語り掛けると。法医学者にしか聞こえない言葉や声をつなぐのが自分たちの仕事なのだと教える。
 
その後、解剖室を見学した学生たちは、玲子からこの解剖室で年間約300体の解剖が行なわれると聞かされ、肝を冷やしながらも、簡単な作業を行なう。そんななか、玲子が大己に、ある組織を実験室に運ぶよう指示。大己が実験室に入ると、技官の蕪木誠(泉谷しげる)が、ヘッドホンで音楽を聴きながら顕微鏡を覗いていた。
 
そんな折り、佐川に、南府中署の刑事・大和田敏(山崎樹範)から連絡が入り、他殺の可能性がある男性遺体の解剖を頼まれる。やがて、運び込まれた男性・市原(モロ師岡)は、佐川の手により解剖され、それを側で見る大己らの脳裏には、さまざまな思いがよぎる。
 
解剖が終わり研究室に戻った大己らは、およそ30kg落下物が当たったことで死亡したと思われる市原の死因について、推測し始める。大己は、市原の額が陥没していることに疑問を感じる。落下物は普通、頭頂部に当たると思うからだ。額が陥没した理由は、宙を見上げていたからに違いないと言う結論には行き着くが、それ以上のことはわからない。
 
そこで、大己、亮介、哲平、彰は、市原の死亡現場である建設中のビルの前にやってくる。その高さ10メートルほどのビル屋上からの落下物に当たり死亡した市原は、ビル前にある花壇に向かい、膝を地面につけ手を伸ばし、突っ伏すように気を失っていた。その姿は祈るようで、表情は微笑んでいるように見えたという。大己は、その話を聞きながら、周囲に置かれた花束を見つめていた。
 
後日、大学にいた大己は、佳奈子から、市原が額以外にも鼻骨、鎖骨、頚椎、そして左右前腕の外側の骨である尺骨も骨折していたと聞く。落下物を認め逃げようとすれば、両腕の外側を骨折することはありえないと、大己らは疑問を抱く。そして、亮介に促された哲平が両手を高々と上げ、発見された当時の市原の様子を再現して見せる。その姿は、まるで、天に雨乞いをする人のようだった。
 
それを見た大己の脳裏には、さまざまな情報がフラッシュのようによぎっていく。そして、それがひとつになったとき、あることがひらめく。市原は「受け止めたかったんだ」と、確信に満ちた表情で言うと、どこかへ走り去る。亮介らは、わけもわからないまま、その後を追う。
 
大己らがやってきたのは、市原の別れた妻・川鍋秀子(美保純)のアパートだった。部屋に通された5人は、かつて、市原と秀子の息子がベランダから転落死していたことを聞く。当時、小学1年の息子は、野球好きの市原から与えられたグローブとボールで遊ぶうち、ベランダに出たボールを捕ろうして、誤って転落してしまったのだ。それを知った市原は、自分を責め、以来、野球嫌いになったという。そして、夫婦は息子の死を乗り切れずに、事件からほどなくして別れてしまったと。市原は最期までかわいそうな人生だった。秀子がそう言ったとき、大己がそれを否定し、市原はひとりの命を救ったのだと話す。
 
大己曰く、事件のあった日、市原が見上げたビルの屋上には、自殺をしようとして立つ小学4年生くらいの子供がいたと。息子と同じくらいの子供が飛び降りたのを見た市原は、手を伸ばして救いに行ったと言うのだ。現場に落下物がなかったことから、助かったと思われる子供は、その場を歩いて去ることができた。その際、負傷した市原は、遠のく意識のなかで、自分は大丈夫だから行きなさい、と子供を促したに違いないとも言う。子供の命を救うことは、市原にしかできなかったし、自分はそれを凄いと思うと。大己がそう話すと、秀子は涙を流し、礼を言う。
 
その後、5人は再び現場に戻る。そこで亮介は、大己に、いつ落下物が子供だと気づいたのかと尋ねると、大己は、最初に現場に来たときだと答える。そこに供えられた花のなかに、いかにも野原で摘んできたような小さな花束があったことがヒントになったと言う。そんなとき、花束のところにしゃがんでいた佳奈子が、1枚のカードを見つける。そこには、子供の字で「ごめんなさい。ありがとうございます。」と書かれていた。
 
 
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TBS「魔王」第7話:偽りの姉弟…優しい嘘が死を招く

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成瀬領、危機一髪。復讐計画の大きな誤算。自分が入れ替わった事故当時の作業員の証言=領の正体が納められたCD-Rが姉・真紀子のもとへ送られて(池畑は、領から回答を得る前に発送したのでしょうか?)。真紀子の機転で危機を脱しますが(こうなることを予期してプレーヤーに入れたのか、たまたま普段聴いているCD-Rを入れただけだったのでしょうか)、領の正体を知ってかばうなら、真紀子は、芹沢に問われた際に、池畑から取材を受けた折りに音楽の話になって……ぐらいの嘘も添えればいいのに、なんて思いましたが、真紀子は嘘は言えない性格なのかもしれませんね。
 
それよりも、成瀬を怪しいと睨んでいた芹沢なのに、どうして池畑のCD-Rの件を切り出し、ディスクを再生しようとした際に、成瀬の顔色をチェックしなかったのでしょうか。目線はCD-R一直線。池畑は雨野の正体を突き止めていたとの確信から、その池畑からのCD-Rを前にして、興奮が抑えきれなかったということなのかもしれませんが、そのあたりがきちんと頷ける展開=脚本と演出には思えませんでした。細部がもう少しきっちりつくり込まれていれば、もっとよかったのに。でも、もはやこれまで、とばかりに目を閉じた成瀬=大野智の表情は魅せました。
 
本当の弟でなくても=真紀子にとって成瀬は、偽物であっても、今や掛け替えのない存在=自らが生きるうえでの希望だと。成瀬も、毎週見舞いを欠かさなかったというのは、復讐遂行のためだけではなかったのかもしれません。弟を亡くしてから忘れていた肉親の存在感がもたらすもの。真紀子に対して、正直に詫びる成瀬ですが、しおりや空の思いの受け止め方といい、意外に悪に徹しきれていないところに、「魔王」というタイトルは、どうなのだろうという気がします。成瀬自身が本来持つ優しさゆえに、悪に徹しきれないように映ります。そのほうが、ドラマとしてはおもしろいのですが。
 
それにしても、本物の領の死は、本当に事故だったのでしょうか? 領と入れ替わるために殺したのでしょうか? それとも、偶然の事故を目にして、復讐を思い立ったのでしょうか? そのあたりも繙かれる展開を期待しています。
 
成瀬は、ずいぶん山野と接触しているのですね。これだけ接触していれば、互いに顔を合わせなくても、山野は、相手の直人の兄が、実は成瀬であることに気づいていると思うのですが、そのあたりはどうなのでしょう? 最初は、成瀬が仕組んで山野をコントロールしていたのかと思いましたが、山野は、直人のために力を貸しているどころか、自ら、復讐を楽しんでいるかのようにも見えてきます。完全犯罪を目指そうとするなら、山野のようなタイプは、軌道を外れると一気に大きなリスクになる気もしますが。
 
物語の展開としては、まだ4話か5話ぐらいの印象がありますが、もう7話なんですね。畳みかけるような序盤の展開からすると、ちょっとテンポが落ちてきたように思います。
 
 
PS.
◆成瀬は28歳という設定なんですね。演じる大野智さんの実年齢、27歳とほぼ同じですが、32歳ぐらいかと思いました。対するしおりは、22歳の設定ですが、社会人というよりも、高校生のアルバイトに見えてしまって。演じる小林涼子さんは18歳と、役柄よりも実年齢のイメージです。なので、どうも、成瀬に対するしおりの気持ちが、憧れや恋を超える展開に無理を感じてしまって。シーン自体はいい感じなのですが。
◆事務所を訪ねてきたしおりを見て、微かにニヤリとする事務長・堂島に、一瞬、実は成瀬に邪悪な思いを抱いていたのかと思いましたが、全然そうではなかったのですね。個人的な松澤一之さんのイメージは、何か裏の思いを抱いていそうで。本当に成瀬の元で仕事ができることを喜んでいるようですね。
 
 
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■第7話のあらすじ(番組ホームページより)
 
成瀬領(大野智)は、本当は真中友雄であるという“領の正体”を突き止めた池畑(六平直政)を倉庫で転落死させた。大胆にも死に際に立会い、秘密を録音したボイスレコーダーを回収し、危機を脱した領。駆けつけた芹沢直人(生田斗真)は、池畑に懸命な心臓マッサージを施すが、時はすでに遅かった。
 
池畑のポケットから、赤い封筒と自分に送られたのと同じ「ソードのエース」のタロットカードを見つけ、「また、俺のせいで……」と、三人目の被害者が出てしまったことに、落ち込む直人。直人の脳裏には、"雨野真実"が父・栄作(石坂浩二)を操って池畑を殺させたのでは? という疑念が拭い去れない。
 
その頃、栄作は、池畑の対処を託した大隈(嶋田久作)からの連絡を待っていた。そこに、直人が飛び込んで来て衝撃の事実を伝える。「池畑が死にました。取引すると呼び出して、襲わせたのでは」と。愕然とする栄作。金でカタをつけたハズの池畑が、なぜ死んだのか。「父さんに、捜査が及ぶかもしれません」。苦悩を滲ませて伝える直人。「私を逮捕する気か」と、直人に迫る栄作。
 
一方、捜査本部は、池畑の死は、外傷も目撃証言もないことから“事故死”と処理せざるをえないという判断を下そうとしていた。雨野の正体は掴めておらず、証拠もタロットカードのみという現状では、そうするしかなかったのだ。「雨野を見逃すって言うんですか!?これじゃ雨野の思う壺です!」。本部の方針に納得出来ない直人。雨野を捕まえるために、雨野に操られていたのではと疑う栄作に、「本当の事を話して下さい!」と迫る。
 
そこに現れた領。顧問弁護士として証言を拒む領に、直人は部外者は黙っていて欲しいとつっぱねるが、栄作は部外者は直人だと領を庇う。傷つく直人。「自分の父親も信じられんのか」と言う栄作に、直人は、遂に「もう、父でも子でもありません」と親子の縁を切り、出ていってしまう。魔王=領の策略が、親子の絆を引き裂いた瞬間だった。
 
自分で証拠を掴むしかないと池畑のアパートを調べる直人。しかし、室内は荒らされ、何らかの証拠が隠滅されていた。「やっぱり池畑は雨野の正体を突き止めていたんだ」。そのとき、直人の思いに共感し、捜査を続けていた倉田(東根作寿英)が、池畑が殺された倉庫の近くで宅配便の伝票を見つける。差出人は、池畑。そして、その宛名は「成瀬真紀子」とある。中身は「CD-R」。
 
真紀子に送られたCD-Rの中身。それは、池畑が資材置き場の人間から聞きだした領の正体が英雄の兄・友雄だという秘密を録音したものだった。録音された真実を聞き、衝撃を受ける真紀子(優香)。姉・真紀子を訪ねて来た領は、いつもとは違う真紀子の様子に違和感を覚える領。そこへ、直人が訪ねてくる。「池畑という記者から、CD-Rは届きませんでしたか」。
 
領は、まさかの展開に激しく動揺し、真紀子を見る。真紀子は真実を知ったのか? 自分の正体を警察に明らかにするのか? 「届きました」。領は、真紀子のその言葉に、復讐計画が崩壊したと確信する。真紀子に送られてきたというCD-Rを、直人が再生する。すべての真実が明らかになってしまうことを覚悟し、観念した領。しかし、デッキから流れてきたのは音楽。真紀子は領を庇ったのだった。
 
二人きりになると、真紀子は領に静かに話し始める。助かる見込みがない病気を患い、生きていてよかったなんて思ったことは一度もなかった。「でも、私にはあなたがいてくれた。あなたが、私の希望だった」と。真紀子は、誰かが領と入れ替わったことに気付いていたが、領が本当の姉として気遣い、精一杯「領」でいてくれようとした領を、いつしか本当の弟のように感じていたという。
 
真紀子の気持ちを知り、涙が溢れ出て止まらない領。真紀子は、領に言う。「私はあなたを信じてる。亡くなった領が信じたように。お誕生日おめでとう、領」。溢れ出る涙を流しながらも、領は答える。「ありがとう、姉さん」。これが10年に及んだ姉弟の、最後の会話となった。
 
典良(劇団ひとり)が妻・麻里(吉瀬美智子)と食事をしている所へ、宗田(忍成修吾)がやってくる。宗田に葛西(田中圭)との不倫の関係を知られてしまった麻里は、典良に送るよう言われて来た葛西に、別れ話を切り出す。すべてを捨てて麻里と生きていってもいいと話す葛西に「私は、そんなつもりないから」と足早に去っていってしまう。
 
突然の事に呆然と立ち尽くす葛西だったが、次第に宗田への怒りが込み上げる。自分の元に麻里と抱き合っている写真を送ってきたのが、宗田の仕業だと思っているのだ。葛西の不倫を掴んだ宗田は、秘密をバラされたくなければ、ホテルの支配人として雇ってくれれと言う。無理な注文を言う宗田に葛西は激怒。馬乗りになって宗田を押さえつけ、「今度彼女に近づいたら殺すぞ」と、麻里との関係を壊した友人を心底恨み、怒りをぶつける。まさか、典良の元にも赤い封筒が届き、葛西と麻里の密会写真が送られてきていたことは誰も知る由がなかった。
 
直人は、中西(三宅裕二)らとこれまでの捜査資料を前に、池畑が掴んでいた真犯人について考え込んでいた。そのとき、ふと池畑の言葉を思い出す。「死んだ奴が相手じゃ捕まえらんねえわな」。この言葉から、直人は、真中友雄がまだ生きているのではという疑念が生まれる。
 
領は、復讐のためとはいえ、大切な人を欺いてまで、なぜ生きているのかという苦しみのなかにいた。そんな領に、「もしかして復讐を迷っているのか」と問い質す山野。
 
事務所へ戻ると、事務長の堂島(松澤一之)らと一緒にしおり(小林涼子)が待っていた。今日が領の誕生日だということで、みんなでお祝いをするために集まってくれたのだ。領という偽者を心から祝ってくれる仲間たち。そして、空(大野百花)が描いた自分の絵を見たとき、罪悪感で一杯になる。
 
苦悩の表情を浮かべる領を心配したしおりは、領に言う。「何を悩んでいるのかわかりませんけど、力になれることがあれば言ってください。私じゃ、成瀬さんの天使になれませんか?」。しおりの優しさと健気さに心打たれた領は、思わず気持ちが溢れ出し、突然しおりを抱き寄せる。しおりを抱きしめながら、声を殺して泣くのだった…。
 
 
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伊達でございます!

埼玉生まれ。「太陽にほえろ!」のサウンドトラックの素晴らしさから、テレビドラマを見るようになりました。小学校4年時に体育館で生オーケストラを聴いてクラシックが大好きに…。初めて買ったクラシックのレコードは、スッペ「軽騎兵/詩人と農夫」のEPと、バーンスタイン「運命/未完成」とセル「ベト9」の2枚組LP。初めてのオペラは、銀座・ヤマハホールで見たベルイマンの映画「魔笛」。中学の吹奏楽部(ホルン)で演奏することの楽しさを、高校の頃に通った銀座・日立ローディプラザの生録会でフュージョンに出会うとともに、音楽録音の魅力を知りました。

<お気に入りの曲>
◆東海林修「ディスコ・キッド」◆大野克夫「太陽にほえろ!」◆冬木透「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」◆宮川泰「宇宙戦艦ヤマト」◆岡村孝子「未知標」「潮の香りの中で」「ひとりごと」「愛を急がないで」「天晴れな青空」「晩春」◆薬師丸ひろ子「元気を出して」「トライアングル」◆麗美「国際線」「君の友達でいたいから」◆荒井由実「卒業写真」「海を見ていた午後」◆松任谷由実「最後の春休み」◆大貫妙子「会いたい気持ち」「黒のクレール」◆辛島美登里「Merry Christmas to You」「Silent Night −祈り−」◆今井美樹「野性の風」「瞳がほほえむから」「セカンドエンゲージ」「Peace of My Wish」「Miss You」◆飯島真理「Melody」「シグナル」◆宮里久美「背中ごしにセンチメンタル」◆米屋純「水色時代」◆高橋洋子「魂のルフラン」◆古内東子「うそつき」◆MISIA「忘れない日々」◆笹川美和「金木犀」「向日葵」◆柴田淳「ため息」「夜の海に立ち...」◆熊木杏里「最後の羅針盤」「朝日の誓い」◆池田綾子「ひとつの願い」「月」「プリズム」◆諫山実生「手紙」「Eternal Love」◆平原綾香「孤独の向こう」◆arp「まぶた」◆lisa「Will」「TIME IS ON MY SIDE」◆山麻衣美「We are the Stars」◆Chocolove from AKB48「明日は明日の君が生まれ」◆城南海「誰カノタメニ」「ワスレナグサ」◆沢田研二「ヤマトより愛をこめて」「時の過ぎゆくままに」◆布施明「愛よ その日まで」◆町田義人「戦士の休息」「長距離ランナー」「愛」◆さだまさし「療養所」「道化師のソネット」「親父の一番長い日」◆浜田省吾「愛という名のもとに」「Midnight Flight」「J.BOY」◆橋本仁「青空になる」◆中孝介「路の途中」◆Mr.Children「HERO」「HANABI」◆SEAMO「Continue」◆EARTHSHAKER「EARTHSHAKER」「WALL」◆X JAPAN「Rusty Nail」◆プリズム「KARMA」「MEMORY OF THE MOMENT」◆カシオペア「朝焼け」「GYPSY WIND」「EYES OF MIND」◆スクェア「いとしのうなじ」「TRUTH」◆クロスウィンド「そして夢の国へ」◆YOU「BALLAD 9.36」◆鳥山雄司「GHETTO PEOPLE」◆柴田敬一「まどろみのなかで」◆YMO「1000 KNIVES」「MAD PIERROT」「TECHNOPOLIS」◆Maynard Ferguson「Gonna Fly Now」◆TANGERINE DREAM「NETWORK 23」◆YANNI「DANCE WITH A STRANGER」「NOSTALGIA」「SANTORINI」「PATHS ON WATER」

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