2007年07月13日

飲食店開業の知識11「飲食店の著作権料」

先日、この夏に5〜6坪ほどの小さなショット・バーを始めるという友人から、著作権料についての質問がありました。

その質問というのは、「バーのBGMに、自分の持っているCDを流すのにも著作権料っているんですか?」というもの。

まず、結論から先に言うと、必要です。


この件に関しては個人的に納得のいかないことが山ほどあるのですが、まずはその怒りを抑えて、飲食店開業の知識として書かせていただくことにします。

今までは、クラブディスコなどの音楽を聴かせることを目的とした飲食店(DJのプログラムなどでお客様を呼ぶお店)や、入場料の発生する生演奏、カラオケなどに限って著作権料が発生していました。

これらのお店は、すべて、お客様が特定の音楽というウリに惹かれて来店してくださることで経営が成り立つお店なわけで、うちのお店のような「単なるBGMとしてCDを流しているお店」には関係のない話でした。

しかし、2000年1月1日に著作権法が改正になり、バー、スナック、居酒屋、レストランなどで、CD、レコード、テープ、DVDなどの録音物によるBGMを流しているお店にも支払い義務が発生するようになったのです。

つまり、CD購入時に代金を支払い、これをお店で流すのにも料金が必要になったということです。

うちのお店にも、以前(恐らく2000年だったと思います)、日本著作権協会から一通のハガキが届き、このことが告知されているのですが、仲間内のバーのマスター達との協議の結果、とりあえずしばらくは様子を見るということになり、無視していました。

その後、現在まで、届出用紙や振り込み用紙、督促状などは一切届きませんでしたので、すっかり忘れかけていたのですが、友人からの質問を受けて、昨日、 社団法人 日本著作権協会(JASRAC)のホームページをチェックしてみたところ、ちょうど一昨日更新された新しいお知らせを発見してしまったのです。

そのお知らせというのは下記のようなものです。

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2007.7.11

 使用料規程の変更に関するお知らせ

 JASRACは、ライブハウスなどにおける近年の生演奏の利用実態に即し、あわせて、レコード演奏についても平成12年の著作権法改正を踏まえ、社交飲食店に適用する使用料規程について、利用者代表など各団体との協議を重ねてきました。
 このたび、利用者代表等のご理解が得られたことから、使用料規程第2章第1節演奏等「6社交場における演奏等」の変更、及びこれに伴い「3演奏会以外の催物における演奏」、「4カラオケ施設における演奏等」、「5ダンス教授所における演奏等」について変更の届出を文化庁長官に行いましたので、著作権等管理事業法第13条第3項に基づき、使用料規程の概要を公表します。
 なお、変更後の使用料規程は本年10月1日から実施予定です。

・6.社交場における演奏等[PDF:255KB]
・3.演奏会以外の催物における演奏[PDF:159KB]
・4.カラオケ施設における演奏等 [PDF109:KB]
・5.ダンス教授所における演奏等[PDF:100KB]

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なにやら、ややこしい書き方をしてありますが、「平成12年(2000年)に著作権法を改正し、社交場(=お店)で演奏(=生演奏だけでなく録音物を再生することも含める)することにも料金を徴収することになったのですが、やっと準備が整ったので今年の10月からきっちり収めてもらいますよ。」ということですね。

この金額に関しては、詳しく書くとキリがないので、上の項目をクリックしてじっくり読んでみてください。

ショット・バー(カラオケがないという意味で)の場合は「社交場における演奏等」のところを見れば良いようです。

ちなみに、うちのようなショット・バーでCDを流していた場合の月額使用料(年間利用月額)は下記のようになるようです。


客席面積               月額使用料
33.0m2(10坪)まで           3,500円
33.0m2(10坪)〜 66.0m2(20坪)まで   7,500円
66.0m2(20坪)〜165.0m2(50坪)まで   12,000円
(年間の包括的利用許諾契約を結ぶ場合)←意味不明?


なお、客席面積というのは、早い話が、厨房やカウンターの中など、従業員しか立ち入らないところは計算に入れないそうで、逆に、入り口ホールなどは面積に入れなくてはいけないとのこと。

うちの場合はトータルで8坪ですので、どちらにせよ月額3,500円ということですね。

ただし、これにも例外があって、ラジオや有線放送を流している場合には、たとえ「営利目的」であっても支払い義務はありません。
つまり、野球中継や競馬中継、紅白歌合戦などを客寄せに使って営業していても、支払い義務はないということです。

これは、ラジオ局や有線放送の会社がまとめて著作権協会に支払っているためで、決して徴収されていないわけではないのですが、これにより、ラジオやテレビを流している定食屋さんやラーメン屋さんなどは支払い義務はなくなります。

ま、ショット・バーでラジオやテレビというわけにもいきませんので、有線放送を利用するのが最も安上がりな方法でしょうか。


ここで、日本著作権協会の業務内容についても書いておきましょう。

日本著作権協会(JASRAC)のホームページの説明には下記のように書いてあります。
------------------------------------------------------

JASRACが管理する音楽作品をお使いになる時には、JASRACに利用の申込をし、許諾を受けたうえで、「使用料規程」にもとづき所定の使用料をお支払いいただくことになります。
使用料規程は、演奏、放送、出版(楽譜など)、録音(CDなど)、映画録音(映画・DVDなど)、有線放送、貸与(CDレンタル)、インタラクティブ配信(ネット配信)などの利用区分ごとに、使用料率(額)を細かく定めています。
使用料規程は、文化庁長官に届け出る必要がありますが、JASRACでは使用料を定めるときには必ずそれぞれの分野の利用者団体などと協議のうえ、使用料を定めています。

一方、利用者の方からお支払いいただいた使用料を作詞家・作曲家など関係権利者の方に正しく分配(使用料の送金)することもJASRACの大切なつとめです。
使用料の分配方法については、「著作物使用料分配規程」に定められています。

使用料の分配は、JASRACへの申請時に利用者の方から報告いただく「利用曲目報告書」(利用した音楽のリスト)がベースになります。
ただし、飲食店でのカラオケ演奏のように毎日、大量の音楽を継続して利用する場合は、統計学の手法でサンプリング調査を実施し、利用状況を反映させた精度の高い資料を作成して、権利者の方に使用料を分配します。

権利者の方への分配は、明細を付けて年4回定期的に行うことになっており、その際、文化庁長官に届け出た「管理手数料規程」に定める料率の範囲内で手数料を控除し、JASRACはこの手数料を運営費用にあてています。
なお、JASRACでは、手数料収入が運営費用を上回った場合は、「収支差額金分配規程」にもとづき翌年度権利者に分配します。

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Q. JASRACが管理する音楽作品というのは、洋楽(外国のアーチストのCD)も含まれるのでしょうか?

A. 恐らく、輸入盤でしか販売されていないCDなどは含まれないはずです。
しかし、飲食店の著作権料は、広さによって月額いくらと決まっているので、JASRACの管理していないCDを流しても同じことです。

Q. うちのお店のBGMは、99%以上は洋楽CDなのですが、ここで徴収された料金は、それぞれの外国のアーチストに印税としてきっちり支払われるのでしょうか?

A. まず、あり得ないでしょう。

Q. では、日本盤で発売されていない輸入盤だけに限定してBGMに使った場合、JASRACに著作権料を支払わなくても良いのでは?

A. 『では、それを証明してください。できないでしょ!なら、規定の料金を支払ってください』と言われるそうです。

Q. では、徴収された料金はどこへ消えるのでしょう。

A. それを教えていただきたいところですが、今まではっきりとした解答がされたことはないようです。

Q. では、JASRACは・・・

A. 話せば長くなるので、続きは下記のJASRACに関して書いておられるブログやサイトと、2分でわかるYouTube映像をご覧下さい(笑)。

日本音楽著作権協会(Wikipedia)
JASRACを考える。
NetWind
銀河のほとり 有馬の日記
BAR LOG「飲食店の著作権料の話」

The legend of JASRAC【すごいぜ!JASRAC伝説】

(画面真ん中のボタンをクリックすれば見れますが、音が出ますのでご注意下さい。なお、画面が何度も止まってしまう方は、ポーズボタンをクリックして一時停止し、下の赤いメーターが満タンになってから再生すればうまく見れるようです。)

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davidbatt at 20:04│Comments(9)TrackBack(1)飲食店開業の知識 

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1. 飲食店開業 仕方  [ 飲食店開業に関するノウハウ集 ]   2007年07月21日 07:21
飲食店の開業に関する情報集人が育つ、会社が伸びる1飲食店で働く人々を成長させて行くための 教育の方法や教育の手順とポイント、 教育に必要なツールや心構え等についてご説明してきたいと思います。 また、人の成長には欠かすことのできない「従業員評価制度」等について...

この記事へのコメント

1. Posted by 中ちゃん   2007年07月14日 02:43
「すごいぜ!JASRAC伝説」は私のブログでも取り上げましたが、ちょっと胡散臭いですね(-。-;)

以前、音楽事務所にいたときはたしかに著作権料としていくらか振り込まれていましたし、明細もちゃんと届いていましたが、徴収したお金すべてを作者に還元しているわけではないですからね。

経営内容をきちんとディスクローズしてもらいたいものです!!
2. Posted by 愛羅。   2007年07月14日 05:01
え〜っと。

ご無沙汰です〜☆

先々月辺りから、魔のJASRACコ〜ル来まして、今月から、過去の未払い分の分割と半年分の割引き先払いを致します・・。

ホントにお店って何やかや経費ばかりで、や〜ね〜・・ったく。。。
3. Posted by へいた   2007年07月14日 18:59
私自身音楽制作をやりますので利用料(使用料?)の発生はやむを得ないことだと思っています。
(高い安い徴収金の行く先が不明であるとかは別にして)
しかし、確かに今の運用方法と言うのはおかしいと思いますから利用者がもっと声を上げるかJASRACに登録しているアーティスト(作り手)も「これっておかしいんでないかい?」なんて言えないんでしょうかね〜。
なんかですね、新しい著作権の管理団体を誰かが立ち上げたとかいうような情報を何年か前に聞いたことがあるよ〜な気もするんです(がもしかしたら記憶違いかもしれません)。
しかし、もしもそういう別の団体があるんだったらいまのJASRACのあり方に不満を持っている人みんなでそっちに移動したらちょっとはあわてるんじゃないでしょうか。
4. Posted by    2007年07月16日 17:49
以前も記事にされてましたよね。
好きな歌を記事にするとき
この歌詞が好きでと書きたいけど
いけないそうですね。
管理人の良心で、作者には失礼のないようにしたいと思っています。
マスターのように仕事への影響が大きい上に、支払う相手が怪しいと
怒り納まらずですね。
もっともらしいお役所言葉・・・疲れます。
5. Posted by BARLOG マスター   2007年07月17日 21:24
中ちゃんさん、まいどです。
そうなんですよね。
メジャーなアーチストには、きっちりと支払われているようなのですが、そうでないアーチストには全く支払われない、そんな仕組みなんですよね。
国内ですら、そんな状態なのに、私の聴いているような外国の超マイナーなアーチストなどに支払われようはずがありません。
とにかく胡散臭い団体です。
今のところ、JASRAC相手に裁判を起こして勝った人はいないそうですが、どう考えてもおかしいです。
6. Posted by BARLOG マスター   2007年07月17日 21:55
愛羅。さん、まいどです。
愛羅。さんのお店はカラオケがありますから、特に厳しいでしょうね。
私は、カラオケの著作権料については詳しく調べたことがないのですが、どうやら、いろんな料金の査定方法があるようなので、よく調べてみた方が良いですよ。
私が愛羅。さんのお店に行くときはあまりカラオケが稼働していないようですから、場合によっては一曲いくらで支払う方がお徳な場合もありえます。

いずれにせよ、真面目にお店の経営をするというのは大変ですよね。
7. Posted by BARLOG マスター   2007年07月17日 22:08
へいたさん、まいどです。
おっしゃる通り、私も音楽を志した人間として、著作権料に関しては必要なことだと思っています。
しかし、JASRACの著作権料の算出方法や利用料の高さには納得がいきません。

確か、JASRACの他にも2つほど著作権の管理団体が発足してたはずなのですが、今のところJASRACの独占状態が続いていますよね。
恐らく、影の力で押さえ込まれているんじゃないでしょうか(天下り?)。
しかも、今まで、JASRAC相手に裁判を起こして勝った人がいないってのも不思議です。
これだけ、利用者から胡散臭いと非難されているのに、裁判で勝てないというのはいったいどういうことなんでしょうか?
せめて、収支報告だけでもガラス張りにしていただかないと納得がいきませんよね。
8. Posted by BARLOG マスター   2007年07月17日 22:17
藍さん、まいどです。
同感です。
私のもう一つのブログは、音楽に特化したブログですが、歌詞を書いたことは一度もありません。
なぜなら、歌詞の一部だけを取り出してしまうと、前後の歌詞に含まれる別の意味が理解できないからです。
もちろん、JASRAC対策もあるんですが・・・。
しかし、もう少し手軽に利用できるようになれば、どうしても歌詞を紹介したいって時には料金を支払ってでも掲載したいと思っています。
現状では、ほんの数行でとんでもない金額ですからね。
まったく、胡散臭い団体です。
酒場のぼったくり禁止法と同じように取り締まっていただきたいものです。
9. Posted by Bar Uisge Beatha   2013年09月02日 20:41
インターネットラジオだと不要だと考えています

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