白騎士と黒騎士[買収]

2007年07月25日

国境も鉄格子も越える、ヒト、組織、そして誓約

※この記事は’06年3月に公開した記事である。削除後、リクエストが多かったので再公開の運びとなった。今回の記事URL(再公開分URL)永久残存予定 (衛星サイトは記事リンク可)。

1. 事実は小説より奇なり。
2. どこかで 蝶が舞えば、世界の裏側で 嵐が起こる。
 
 近年、上記の (誰が言い出したのか分からない) 有名な 2つのことわざ が、日々、説得力を増している。 まず 、1.  2. を 際立たせているのは、旧史以来の 民族大移動 だ。
 かつては 軍事の結果 が決定した 民族移動 (植民と難民) が、現代では 産業競争の結果 やルール(法律・慣例) の変化によって起こる。
 
 CBSの報道によると、アリゾナ州だけで、1年で、 23万人!を越える不法入国者が摘発された。これは入国失敗者 の数である。アリゾナ州の国境は 東京-大阪間 ぐらいの砂漠地帯であり、まず失敗は しない。入国成功者は アリゾナ州だけで、年間 200万人を越えるのではないか。アメリカ全土では 年間どれぐらい いるのだろう? 1000万人? 2000万人?
 今後10年では? 1億人? 2億人程度 (元々合衆国民の95%以上が移民) だろうか?
 
 ドイツでは、2005年1月の移民法で年間50万人、計2500万人の移民受け入れを目標設定した。今後、確実に2500万人が流入するが、その数倍が不法入国するのではないか。ドイツではすでに、不法入国者に仕事を奪われる合法入国者が急増しており、「ドイツ国民」の中で失業者認定を受ける 500万人のうち、多くは「トルコ民族」である。
 だが、どちらが 「善」 で、「支援する価値」 を持つのだろう? アメリカ国民であるドイツ民族と、ドイツ国民であるトルコ民族と、どこの国の国籍も持たないドイツ住民は、誰が一番ドイツ的で、ドイツ政府は誰を支援する法を作るべきであろう?
 また、ドイツでは 歴史を理由に ユダヤ民族の入国規制 が緩やかだったが、新法で 再び迫害されているのが運命的だ。
 その本拠 イスラエル では、選挙・軍事対策で、エチオピアで 黒人に同化したユダヤ民族 の受け入れを決定した。旧約聖書 (ユダヤ経典) に出てくる 「シバの女王」 は エチオピアの女王 だが、 その当時から 数千年の時を越えて 黒人に同化したユダヤ人が再び安住の場所を求める様 は、 旧史以来の民族大移動を象徴している。 イスラエル政府は同時に、 人工授精を国庫負担 で推奨する。
 
 日本では 移民拡大策が まだ不十分だが、かつてのドイツと同様、不法入国 に関しては しっかりと先行拡大している (←これが どの国でも 移民法の制定を 急がせてきた)。
 外国人が1日数千人も入国する 16時の成田や関西、中部、福岡空港で、不法入国者を摘発するのは 「不可能」 と入国審査員は言う。
 海港 にいたっては、国交のない国 (例:北朝鮮) からも 船が入港するように、無審査に近い。犯罪でも絡まない限り、偽造ビザが 追求される理由はない。
 日本橋のコンビニ店員は大半が中国人だが、単純作業なのに 「月給10万円!」 という高給で迎え入れる国など、ほかにない (平均で月給3千円程度) 。ごく自然な「移動」だ。
 
 これらの 民族大移動 を、日本人、ドイツ人、アメリカ人 が理解しようとすれば、逆の立場でシュミレーションすればいい。
 飛行機で数時間 の所に (中国→日本、トルコ→ドイツ、メキシコ→アメリカ)、給料が50倍もらえる国がある、という話。
 日本を基点にするなら、「月給2500万円!」 の国が、飛行機で1時間の所にある、ということだ。
 しかも コンビニや工場の単純労働で!だ。
 「物価が世界中で大きく違う」 と 錯覚 している人も多いが、現実には 世界の物価は さほど変わらない。所得水準の高い国では 「贅沢なモノ」 を消費し、所得の低い国では 「粗悪なモノ」 を消費しているに過ぎず、違うのは 「物価」 ではなく 「生活費」 である。
 行かないバカ がいるだろうか?
 何十年か前は、日本からブラジルからペルーへの移民が絶えなかったが、いまでは逆に、ブラジルとペルーから日本にきて働く人が、合法入国者だけで30万人もいる。
 
 彼らの立場は弱い?とんでもない。
 移民研究センター(ワシントンの民間研究団体) によると、最低でも 「93ヶ国が二重国籍を容認」 していると言う。2005年には メキシコ移民のアメリカ国民が、メキシコの大統領選挙の投票権を獲得した。
 拡大する権利は市民権(投票権)だけではない。参政権までもが拡大している。
 南米コロンビアの上院選挙に、アメリカのニュージャージー州の市会議員が立候補した。アメリカのイリノイ州でパン屋を営むイタリア移民のアメリカ人が、イタリア国会に立候補した。イタリア国会は上院6議席、下院12議席を移民の特定割り当て議席に設定した。
 世界で最も権威ある社会学者として知られるアルビン・トフラーは、「なぜ2重が前提なのだろう? 3重や7重ではいけないのだろうか? 明日の地球市民は、税金が有利だから、政治的な連帯を示したいから、などの理由で、ますます一連の国籍を使い分けるかもしれない」 と語る。
 世界銀行 によると、労働者の海外送金 (資本取引などは除く) は、2004年の1年間 だけで1260億ドル (約15兆円)。
 世界全体では現在、外国人労働者が 2億人以上いる。もっと驚くべきことに、諸事情により、「どの国の国籍も待たない人口」 が1100万人もいるのである。
 
 アメリカとは思えないほどヒスパニック系の多いカリフォルニア州では、スペイン語のTV番組の視聴率が英語番組を越える事が出始めたという。
 「同じ本人証明(社会保障ナンバー)を持つ人間」が 4人いた!ケースもあった。実態調査目的で当局が 科学力・組織力を駆使して調査してみると、1人は マフィアから買った本物の本人証明 (社会保障ナンバー) を持つ不法入国者 で、後の3人は 偽造を持つ不法入国者。 その社会保障ナンバーを 「元々持っていた人物」 は浮浪者で、「本人証明を取り返す予定はない」 と言い、逆に偽造しか持たない 不法入国者の使用者 (経営者) は、「彼をクビにするのかって? 冗談だろ。そういうやつの方がよく働くのさ。いざとなりゃ、市民権を取れるように力を貸すつもりだ」  と笑う。
 それ以前に、このように 科学力と組織力を駆使しなかった場合、彼ら5人の 誰がどうなのか、確認する手段もない。
 
 いまや、彼らの受け入れ先は、マフィアやテロ組織 ではない。
 「映画の都」ハリウッドの某大手スカウトマンは、「不法入国者以外のモチベーションは信用していない」 と語る。「不法入国はリアル・ディールへの一歩」 と語る諜報員もいる。
 人一倍 民族意識の薄い 彼ら映画俳優たちは、アンジェリーナ・ジョリー のように エチオピアやカンボジアの難民キャンプの孤児を実子にして 未婚の母 となったり、人工授精 (父親は明らかにされない) で ジョディ・フォスター が 未婚の母 となったり、、シャロン・ストーン が シングル・マザーとして 2人目の養子 を迎えたり、メグ・ライアン が 離婚後、中国で養子をもらったり、と、実生活でも 「ボーダーレス」 を体現する。
 
 世界最大の非公開会社 カーギル(社員約10万人) は、盗難だろうが強奪だろうが 社会保障ナンバーさえ持っていれば、(中小企業並みに) 採用 することで知られる。CBSのインタビューで カーギルの人事担当者は 「面接で英語が話せないからといってアメリカ市民でないと結論付けるのは差別では?」 と豪語した。 

 1. 事実は小説より奇なり。
  (意味:映画俳優や小説・マンガのヒーロー よりも、本物は 無茶苦茶にカッコを付ける。そして 映画や小説・マンガ より、人々の心を動かす。このページもまさに、その一端 を担っている)
 
 2. どこかで蝶が舞えば、世界の裏側で嵐が起こる。
  (意味:人の移動スピード は速度を速め、現代においては 江戸時代の藩境 より簡単に、国境を越えられる。 さらに、非公開だった ヤルタ会談の内容 が世界中の クラブやバー で話されたように、どんなに高度な情報も隠せず、事実は一人歩きし、人々の生活や夢、行動に影響する。 その伝達速度は、人の移動速度と同様、加速している。このページもまさに、その一端 を担っている)
 
 
 そして、「有史以来の民族大移動」 以上に、1. 2. に説得力を持たせているのが、ロシアを舞台とした 『ロマンスの行方』 (←拙著メールマガジンの題を借用)。
 
 3兆円以上の追徴課税!(1億円入ったトランクが3万個。トヨタグループの3年分の利益) を請求されている ミハエル・ホドルコフスキー (ユーコスからロスネフチへの移行を バイカル・ファイナンスを通じて説明する機会は、衛星サイトに任せよう) 。 彼が陣頭指揮をとる該当企業グループは、世界中の話題を集めていたにも関わらず、国家の明暗とエネルギー情勢に影響を与えるため、ほとんどの国で、このソースには報道規制がかかっている。
 
 報道規制 の及ばない完全会員制の各高級誌は、みずからの存在価値を知らしめるかのように書き立てる。
 
 プーチンは、自分が KGBのデジンフォルマーティア担当第一管理本部初代局長イワン・イワノビッチ・アガヤンツの末裔人脈の1人であることを 思い出していただろう。それはたとえようもない快楽であったに違いない。
 
 釘止めされる軍。あまりにも迅速な 内務省と大統領府の統制 と 国会の制圧。スペツナズ並みの武装集団 を用いて令状なしで飛行機の給油中に突入させる苛烈な手段。背後に、 「特殊な洗脳によって極限まで鍛えられた、末端の戦士に到るまで怪物化している集団」 のオペレーションが作動 している事は明らかだった。 
 「クーデターだ」 と 誰かが叫ぶヒマさえ与えなかった。

 
 逆襲も迅速だった。オーナーが拘留中にも関わらず、「悪魔の風」に吹かれてハリー・エンタープライゼス社 (メテナップ系企業) などの得体の知れない企業群に株主名義が変更、各国政府は拘置所に石油取引を打診する。

 
 拘置場所は独房ではなく!、その理由と結末は よく知られているが、(暗殺は) 成らず。沈黙を破ったジェンティーレ が背後で始動。エクソンの3兆円のオファーを蹴り、遠大なオペレーションが続行 していることを市場は再確認する。 誰もが知る シチリアでの 「前職」 を彷彿とさせるような 揺るぎない結束 が組織を覆い、「いつも通り」 、効果的に国境をまたぐデスクドローアー (トンネル会社) が 猛烈な逆襲を開始する。 ユーコス本体も、役員の半分以上を アメリカ国籍取得済の直系騎士 で固め、現場の検察を あざ笑うように、単体で20億ドル(約2500億円)という途方もない配当を実施(三井物産の連結経常利益よりも巨大である)! そして、たたみかけるようにホドルコフスキーは獄中から下院補選への立候補を表明!
 
 だが 戦いは決着どころか激化。禁固8年判決で下院補欠選挙の立候補資格はく奪、’05年10月には、モスクワの未決囚拘置所から シベリアのヤマロネネツク自治管区刑務所 (同刑務所1月の平均気温は 零下20度以下) に移送、戦いの裏時間で ベレゾフスキーは ウクライナの オレンジ革命 を指揮 (これは一般プレスにも最近リーク)。
 
 「ロマンスの行方」 は ノン・フィクションだけに、「面白い」 だけでなく、世界経済を動かす 最大の要因 である。
 数年前に日本で10円台(税抜1リットル) だったレギュラー・ガソリンが、いまや60円(税抜1リットル)を越えている。税金の53.8円(1リットル) や 輸送費を入れると、スタンドの小売が かつての70円台から125円(1リットル) に上がっているからといって、スタンドに文句を言うのは 「筋違い」 というものだ。彼らは赤字で石油製品を提供 してくれている。
 代替エネルギーのエタノール需要 急拡大で、数年前に 1kg17円台だった粗糖も1kg50円を越え、今後 コーンにも波及すると思われる。
 エネルギーだけではない。化学製品を含め、現代世界で石油を使用しないで作れるモノなど、ほとんど何もない。TV番組で 「この部屋で 石油を使わずに作れるモノだけ残したら」 というのがあったが、残ったのは海外旅行で買った という 木の彫り物 ぐらいだった。その彫り物にしても、買いに行った 部屋の主人 は歩いて 東南アジア には行けまい。飛行機か船で、石油の力 を借りて行ったのだろう。それ以前に、その部屋 (建築物) 自体が、石油 なしには 存在しない。
 日本が 国家の将来 を託すメイン・プロジェクト (サハリン機Ν供法▲▲献 をゆるがすアンガルスク・ライン、各国が争うリビア利権、オイル・メジャーの再編……といった ビッグ・ビジネス だけでなく、あらゆる国家・業種 の中小企業まで、この戦いの行方 に影響を受ける。
 
 〇実は小説より奇なり。
  (意味:小説なら無理があるほど、現実では奇跡が起こり、運命的。古い密約や固い意志が、世界を動かす)
 
 △匹海で蝶が舞えば、世界の裏側で 嵐が起こる。
  (意味:130年前から 世界は1つであり、誰もが世界の一員であり、世界が回転すれば 誰もが影響を受ける。そんな中、騎士たちは独特の価値観で、どんなに遠くても 約束を果たしにいく)


dd_freak at 17:52|Permalinkclip!