2014年04月24日
 馬上槍試合に負けて、戦闘に勝つ。
 エドワード黒太子が見事な機転をみせて、ロレーヌ公ラウルとの戦いをものにした。勝ったから勝ち鬨をあげるのか、勝ち鬨をあげるから勝ったのか、戦場全体がみえない兵士にはよくわからない。嘘から出た真が通ってしまう時間差トリックが見事だった。
 ただし、繰り返すと狼王子になってしまう。獅子の子を自認するエドワードにとっては不本意に違いない。ホークウッドの勝てば何でも良いというのも一つの考えではあるが、別の哲学をもっていた方が説得力があって結果的に最後の勝者になれる場合も、またある。
 そう思うんだけど、ホークウッドも若いからなぁ。若者同士の信念のぶつかり合いは楽しいものだ。
 ラウルの負け戦のまとめかたも見事だった。こんなことは戦場を往来していれば、いくらでもある。くよくよせずに切り替えるしたたかさは歴戦の勇者らしい。ゆえに失敗から学んで成長する可能性ではエドワード王子に劣っている。
 ともかく「いい経験になった」と、まとめたい。そして、王子のいい経験のために死んだ多数の騎士や兵士に哀悼を……一将功成って万骨枯る。

 それと「スポーツ漫画のベンチの人よろしく後ろでワーワー言ってればいいんだよ!」作戦をとったホークウッドが、歩兵を突破するラウルたちを目ざとく見つけて前に立ちはだかる展開を想像したけど、別にそんなことはなかったぜ!
 手を抜くと決めたときは、徹底して抜くなぁ。まぁ、リシャールは見逃すと後始末が悪そうだけど、ラウルなら落としどころはいくらでも見つかるか。


 後半からは挑発されて巣穴から出てきたフランス国王軍4万が、寝起きの不機嫌そのままにイングランド軍1万2千を猛追撃。食糧補給の余裕も与えない。
 そしてなにより「おっさんラッシュ」が酷い……ジェノヴァ傭兵オドネ・ドーリアの面構えにのけぞったと思いきや、次から次へと強烈なおっさんばかり。
 紙面から垢の臭いが伝わってきて窒息しそうだった。イングランド軍に村を襲う隙を与えないから可哀想なお姉ちゃんが出てくることすらない。読者にまで兵糧攻めをかけるとは、フランス国王やりおる……。
 フランス軍に国王級の人間が複数参加していることも、彼らの勢いを感じさせた。だが、ジェノヴァ傭兵の「騎士の時代は終わり」発言はフランス軍にも跳ね返る。エドワード王もスコットランドと戦ったハリドンの丘を思い出して、イングランド勝利の予感を積み重ねている。

 さて、勝利の女神はどちらのおっさんに微笑むのか!?あるいはどっちのおっさんが顔をそむけられるのか!!?

ホークウッド1巻感想
ホークウッド2巻感想
ホークウッド3巻感想
ホークウッド4巻感想

ホークウッド 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
ホークウッド 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
2014年04月23日
 このあと滅茶苦茶飲茶した。

 ちひろと茶に行った桂馬はまともな会話を成立させたのだろうか。激しく不安である。二人の共通の話題と言えば……歩美か。いやいや、余計に重い沈黙がのし掛かってしまいますよ。
「なんでそんなに歩美のことを知っているの?」と言わせるのは危険。それよりはギャルゲーを語らせた方が遙かにマシ。
 散々にけなしながら、どこか楽しそうに聞いてくれるちひろを想像する。これはこれで天使。よっきゅんに最も近いのは、ちひろだったのか?あるいは、最も遠いからこそ、ちひろが選ばれたのか?
 ギャルゲー脳の内部でおこった反応をいろいろと考えてしまう。これから一生をかけたやりこみギャルゲーの攻略が待っているようで……クソゲーもハマると一生の付き合いになるから怖い。
 まぁ、まったく攻略の可能性が見えなくても一生つきあって行くしかないんだけど。
 ゲームの達人は人生の達人。

 桂馬が誰かを選ぶことで他のヒロインを解放するという発想はある意味「救済キャラ」に通じるのかもしれない。あぶれると可哀想から一歩進んで、永遠にあぶれた状態を終わらせてやるという……戸籍上は実の妹になったはずのエルシィが桂馬を囲むフォーメーションに入っていることは突っ込まない方がいいのかな?多角関係なら妹の参戦は普通か。
 桂馬をちひろに合わせるために力を尽くした女神ヒロインたちは、いい面の皮だけど、諦めるなり諦めない覚悟を新たにするなりして次のステージに向かってくれそう。
 月夜と栞が仲良くしているのは相性的に普通なので、もっと体育会系の連中と縁が出来た描写も見たかったなぁ。
 あと、最終回にして出てきたハシラのちひろ紹介がカオスでちょっと笑った。もはや内容にバンド関係ない。歩美との関係とか説明しろよ。

 なにはともあれ若木民喜先生6年間におよぶ長期連載おつかれさまでした。またどこかで。

神のみぞ知るセカイ1巻感想
史上最強の弟子ケンイチ
 長老の寝ている姿はまさに好好爺。不利を逆転するためには、思い切って運に掛けることも必要。わかるけれど、そういう考えの相手を敵にまわす側の気持ちを想像すると辛い。
 キツネの援護はプラスの意味での因果応報かな。超達人級同士の戦いで絶妙な機をつかんだセンスは闘忠丸クラスの達人動物としか思えない。あのままでも、長老の食事を許さなかったのでは。そんな妄想が爆発した。
 最後のページ右下のしぐれが……風邪引きますよ?

マギ
 飛ばしっ!

銀の匙
 大川先輩が豚牧場をはじめて、社長への就任も決定。仕事さえ与えておけば真面目にこなす人材と見抜けなかった採用担当者の目はフシアナか。おかげでこういう縁が巡ってきたわけでもあるが。
 大川先輩にしろ、八軒にしろ、大人っぽいと感じる。専門学校のプラス面が如実に表れている。
 あと、御影さん、もうちょっと、こう。オブラートというか……もう心を決めた相手がいますもんね〜。きっぱり断るのも慈悲だな。

BEBLUES!(ビーブルーズ)〜青になれ〜
 しょせんは即席監督といいわけを用意しておいて、龍を使う側に覚悟を迫ることが爺さんの目的とみた。
 桜庭が楽しそうで何よりだ。

常在戦陣!!ムシブギョー
 蛾は蝶のふりをしても所詮、蛾。
 両者の間には腐るほど例外がありそうだが、蛾の長所を活かして戦っている以上、蝶々の不利が貫けるはずもなかった。なんとも哀れな敵である。
 やっと倒したと思ったら新手が登場。各個撃破のチャンスとポジティブに受け取ろう。一信が復活してくれないと単なるイーブンだけど。

最上の明医
 足利の手術がラストだった。改題復活の可能性も皆無ではないが、ワンパターンになっていたので潮時なのも事実。
 終わってしまうなら結構さびしい。絵は魅力的だし、そこそこ安定して読める中堅作品だった。

姉ログ
 女装の前科で東雲のフィルターを突破していると思ったのだが、そうとも限らない?まぁ、何にしても変態。

氷球姫〜常磐木監督の過剰な愛情
 ヤバい監督にヤバい選手が投入されてヤバいことに。残念ながら戦況を立て直すどころではない。主導権を握られたまま押し切られそうだ。
 監督があんなに慌てた姿を選手にみせちゃいけない。紅羽ともども、まだまだ成長の余地ありだな。そこがいい。

クロノ・モノクローム
 あまり喋りすぎるとボロが出るぞ。頭に血が昇っているクロノに言っても無駄?
 モーツァルトの変化が残酷なほどだ。けっきょく自分も黒い汚れにまみれてしまったか。

キリヲテリブレ
 怪獣相手に人間用の下剤が通用するんだ……素材に人間が使われているからこそ成立する攻撃かな。次からは自分で事前に試しておこうねッ☆

何もないけど空は青い
 あまりうじうじ引っ張らないでほしい。どんどん新展開を投入していくべき。

神のみぞ知るセカイ感想はこちら


サンデー感想サイトリンク集

小学館コミックス感想一覧
扉絵
 特に扉絵といえるものはなかった。いちおうアリスが扉と言うことになるのか。胸より上だけを描いているせいか、すでに大人の状態に戻っているように見える。

あらすじ
 アリスは誰かを待っていた。
 ちょっと戻って三馬鹿が動画甲子園のために馬鹿動画に挑戦。金の力にあかせた仕事ぶりをみせる。汚れ役担当はバイオハザードさえ起こしてしまうのだった。
 そんなどうでもいい話でアリスの冒頭につないでから、兄貴で仕切り直し。

本編感想
 本筋に戻ってもぶっちゃけどうでもいい。神のみぞ知るセカイは終わるのに、ハヤテのごとく!と来たら……。
 大王イカを撮るなら、東京の中小企業がつくった深海探査機、江戸っ子1号を絡めるくらいはしてやれと思いました。タイミングが微妙にずれちゃったんだよなぁ。
 時空の歪みは現実にもつながっているらしく、作者が出世する薬を強引に師匠に飲まされたのは私の中で確定的真実だ。出世させて潰すとは、泉父や流石に遣り手だな……。

今後の展開予想
 アテナが元の姿にもどると、当然服のサイズはついていくことが出来ず……あとはわかるな?
2014年04月22日
 外戚VS.宦官!!
 犬を食って精力をつけながらする戦いッ!たぶん、生!
 架空の中華王朝「徳」の宮中を舞台にした権力闘争劇を描いた作品。実権を握った例によって悪逆無道な太后に、一族を滅ぼされたあげく宦官にされた兄と、市井で育てられた妹が挑む。一見したところ外戚や敵の宦官は太后にたかっているだけなので、太后さえ死んでしまえばちちんQできそうだが、問題人物はまだまだ若い32歳である……。
 死ぬのを待っていたら兄妹と王朝の方が死にかねない。中華の女性権力者といえば、宮中はメタメタでも内政は上手いのが司馬遷も認める取り柄なのに、この太后はそういう長所もなさそうだ。まぁ、悪役としては大変優秀といえる。

 主人公の兄が宦官だけに、そっち方面に詳しく、宦官にされた時の心理や荒っぽい手術の様子を描写してくれていて、死ぬ。特におまけ漫画の描写には震えが最大限に達したゆえの凍りついた笑いが漏れた。
 古代にあった女の宮刑ってなんの話だよ……腹パンして取り出すとか、もはや痛みを想像するだけで気が狂うレベル。性器は内臓です。やめてください、死んでしまいます。

 そんな怖い一面もあるけれど、女の子たち(主人公の珊瑚と、皇妃の知花)が王道に可愛い点が明るい方向の魅力だ。作中の人物も感じているように、見ていて気味が良い。
 じゃじゃ馬系も清楚系も的確に押さえ、基調となる優しさも忘れない。ただし、顔の輪郭はゆっくりである。見事なまでに丸い。くぬぎのどんぐりを彷彿とさせる。

 また、宮中生活の仕組みや複雑すぎる役職の一端も描かれていて興味深かった。王朝はオリジナルでも、ミャンマーやモンゴルはそのまま名前が上がっているので、地政学的なことも勉強になりそうだ。

天空の玉座 2 (ボニータコミックス)
天空の玉座 2 (ボニータコミックス)
 扉絵とタイトルで古代メソポタミアものかと思った。この絵で三内丸山遺跡モノとか読みたいね。
 一軒屋に暮らす女の子ふたりの生活ものだった。ある意味ではサバイバル臭が漂っているけど……貧乏は戦いだ。生活術に妙に懐かしいものを感じてしまい、ついでにアキの生活臭さに欲情してしまい、気が付いたら文章が膨らんでいた。


 ともかくアキちゃんを私の安月給で毎日ため息つかせたいっ!!びんぼうめしでも美味しければ――栄養もあれば――いいじゃない。愛があれば最高。あそこまで徹底的に草食だと、体臭薄そうだな(下世話)。
 それにしても「コンビニは貴族の食べ物」とは言い切ったものだ。首都圏と地方で価格設定に差がないからな、あれは。地域によって微妙に扱いが違うとは思う。地方限定展開のコンビニもあるけど。
 コンビニ弁当に戦々恐々の彼女たちにとって自販機の利用なんて以ての外に違いない。やはりマイナー誌の漫画家って生活大変なんだろうかと、ネタからたいへん余計で失礼連想をしてしまった。

 説明から考えてアキはほとんど「数値に表れる経済活動」に参加せず、地縁で生きているわけで、極端なで流行の言い方をすればマイルドヤンキーという奴になるか……着物を普段着にしているのはヤンキーというより。
 ところでアキちゃんはあれだけ近所つきあいをしていて、縁談のひとつもないのだろうか。それとも見た目通りの年齢なのか?むちゃくちゃ大人びていて自活しているから成人していると無意識のうちに判断していたのだが……。

 アンが苦闘の末に閃いたお箸の正しい持ち方に関する発見が妙に説得力がある。あの進化の段階で箸の使い方を発見したなら、世界中の人類が箸を使っているだろうけど……そもそも人類の歴史で道具と言えば、ずっとずっと手斧。一般市民が金属器を複数もてるようになったのもつい最近。
 自分の箸も漆塗りなのでアンたちと一緒は何となく嬉しい。海外で金属の箸を使ったけど、いわれてみれば口当たりが違うね。

アンの世界地図 1―It’s a small world (ボニータコミックス)
アンの世界地図 1―It’s a small world (ボニータコミックス)
2014年04月21日
 もぐりの植物採集人イーフィは父である伝説の植物採集人アリオと共に、人と植物の狭間に落ち込んだ父を延命する妖精の草を求めて旅を続ける。
 彼女たちの行く先ではデュボン公国やラマーニャ国の「荒っぽい公務員」、ラマーニャの植民地であるケヴェンの独立運動家などが絡んで、植物集めの素朴な旅に華を添える。
 まぁ、植物集め自体が実際はなかなかハードなようで、イーフィやアリオはよく崖から落ち掛けたり、本当に落ちたりしている。寒さに強い作物をもとめて北に旅をして凍傷で足の指を三本失ったおっさんも出てくる……。

 植民地人シドライアン君の微妙な立場など、厳しい要素の無視できない作品だが、それを圧して魅力を放っているのが、オリジナル植物の存在だ。6年に一歩だけ山を登る木「ワンステップ」とか、電気分解で酸素を発生する実「クウキブクロ」とか、ウサミミのついたダニ……は動物か。
 柔軟な発想に、好奇心旺盛なイーフィの反応が加わって、センスオブワンダーを大いに刺激してくれる。
 なんと言っても、それぞれの植物が生きる(繁栄する)ことを第一の目的にデザインされている事がよい。まるで人間に利用されるために創られたような歪さは感じさせず、作中で説明されていなくても何らかの合理性があって植物がそうある空気が濃厚に漂っている。
 そんな特性を底抜けの好奇心で見抜いて時には利用方法を見つけてこそ、プランツハンターである。「毒草を食べてみた」を読んだ直後のせいか、そのことを強く感じた。

 舞台となっている国々の設定も気になるところで、どうやらラマーニャがスペイン、デュボンがオランダ、ケヴェンがベルギーに当たる雰囲気。ただし、デュボンが頼りにしているのは国土水浸し作戦ではなく、山脈の模様。
 埋め立て地の国では原産の植物も何もないから、当然か。
 デュボンをオランダに比定するなら、シドライアンの祖国チャンナムはインドネシアになりそうだけど、語感的にはタイか?国名は独自でも「ヨーロッパ」や「アジア」の地域名はふつうに出てくる点がおもしろい。
 どうやら、これらの大陸名は固有名詞というよりは「土地の属性を示す標識」として扱われている。

イーフィの植物図鑑 2 (ボニータコミックス)
イーフィの植物図鑑 2 (ボニータコミックス)
なお顔の線が徹底的にシンプル
今月のイチ押し
クジラの子らは砂上に歌う 2 (ボニータコミックス)
戦記成分の増してきた砂上漂流ファンタジー
クジラの子らは砂上に歌う2巻感想

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永遠に覚醒しない楚の荘王

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