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 うむ、どうしても原作と比べて読んでしまう。脳内再生する時の声色が小説と漫画で違うのからして困った。あまりセリフのない泉と、ヒナギクと雪路のやりとりの一部はわりとハマったのだけど、歩やマリアは何かが足りない。
 いちばん不満だったのはナギのダメ人間的側面だけがクローズアップされてしまい、彼女の情に厚いところや可愛いところが殺されがちだった点だ。
 まぁ、全体的に微妙に毒のまわったキャラクターが多くて、警戒色たっぷりなのに実は無毒、ほのかに甘みがあったりするお嬢さまが最も割を食ったということか。

 それでもできるだけ多くのキャラクターを出す方針と原作の印象を壊さないように説明を挟む気遣いは感じられて、総じて無難な仕上がりだったと思う。
 おもしろさを確保するならもっとテンション任せに暴走した文体とネタで押していかなければなるまいが――例えばハーマイオニーの描写を4ページに渡って行うとか――ほぼ確実にキャラクターが崩壊する。人間関係の話もあまり無闇に進めるわけにはいかないらしいので、オリジナルキャラクター投入と既存のキャラクター利用の中間にあるドッペルゲンガーを使ったのは賢明だったかなぁ、と。四話がよく分かんないけどさ。
 挿絵を主、文章を従、と考えれば充分のクオリティがあったし、それはそれでプロの仕事なのだろう。自主規制君の扱いに臓物アニマルに通じる良さがあったので、次があるのなら小物をうまく使いこなした話にしてくれると楽しめそうだ。


 挿絵では目次のサキと酒乱を押しとどめようと焦るマリアがよかった、おみやげ伊澄も勿論。そして表紙裏まで書く畑先生のド根性には……降参だ。

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ハヤテのごとく!―Hayate the combat butler 春休みの白皇学院に、幻の三千院
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