扉絵のひとはたんが可愛い。いとおしい。抱きしめたい。いじくりまわしたい。

 絵日記をじっくり読むと、ひとはの冷徹なまなざしから生まれているだけにひとつひとつが面白い。おかげで、みっちゃん並にボリューム感たっぷりの話だった。「雌豚飼育日記」が杉崎に高値で売れることを分かっている彼女は凄いよ……三つ子の姉がこんな変態的状況にあるのってリアルなら大変だろうな。
 (普通なら)似ているだけに自分も狙われる恐怖があるだろうし…。

 矢部っちの就寝姿がスケッチされていることに興奮したいが、もはや今さらである。夏休みで股間の眺めが懐かしくなったりするのかなぁ。股ぐら臭欠乏症で禁断症状をあらわすひとはたん…むふぅ。
 絵日記に自分が登場しない「私の日記は無差別日記だからね」状態に落ち込むひとはたんが愛らしくてたまらない。泣かないでひとはたん。私の「ひとは日記」で補完すれば完全記録が達成できるからね!

 汗だくで外にでて、ザリガニ釣れば大はしゃぎのみっちゃんも良かった――悪女として男を釣った気分でいるに違いない。むしろザリガニ程度でそうなれる雌豚が安い女である。だがそれがいい。千葉氏の勘違いは酷過ぎるが、日頃の行いが行いだからなぁ。
 ザリガニを餌にザリガニを釣るのはけっこう残酷なのだけど、それが子供らしい感性で自然に描かれているのは好ましかった。心優しく泣くみっちゃんは……千葉氏から見たら食料を奪われて悲憤しているようにみえちゃうだろうな。

 しかし、今週もっとも素晴らしかったのは、ふたばがお姉ちゃんをしていたことだと思う。かいがいしく釣竿を渡してやり、穴場があれば教えてやる(呼び方がまたいい)。最後には釣り屋ナガレのお兄さんばりのフォローと大活躍であった。
 ふたば、私のひとを喜ばせてくれて、ありがろん!
 逆にいうと次女がエキセントリックではなくしっかりしていれば、ひとはは幸せになれるんだなぁ……そもそもお互いに「母親代わり、姉代わり」をやっている構造に無理があるわけで、今週は彼女たちのキャラクター性の深奥に触れた気がした――まる むふぅ

みつどもえ106卵生「きせかえふたちゃん」感想
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夏のあらし! 1 (ガンガンWINGコミックス)
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