幸せになれない勝利は敗北なのだ、とも考えられる。エペイロス王ピュロスの領地にそこそこ近づいてのピュロス王的勝利なのであった。
 しかし、人気投票の結果に影響されたとしか思えない話が長々と続いたものだ……畑先生と一読者である私の間に、話の重要性に対する価値観の相違が生まれている気がする。
 全体をデザインされている畑先生にはその話の「絶対的価値」が分かって適当な挿入もできるけれど、相対的にしか話の重要性を知ることができない私にとっては、読切の鳴り物入りで――ずいぶんと始まるのに時間が掛かった――ミコノス編はこんな展開が予想できないほど重要なものにみえていたのだ……。
 まぁ、読者の大多数にとっては、この展開でも問題はないのかも。グダグダをいうなら最初からグダグダだったとも考えられるし。

 あっさりとバレーロボ軍団をぶち倒したヒナギクの戦闘力が正宗なしで執事並みに上昇してきている気がした。
 それとも虎鉄に対するハヤテのようなもので、感情の高ぶりが(ギャグ含みで)戦闘力の上昇をもたらしているのか――単に志織が手抜き工事をしただけかもしれんね。観光地のビーチにわけわからん機械の残骸が散乱することになるのは困ったものだ。
 荒れた海岸はこの後、ポニーテールのナギたんライフセイバーズが丁寧に清掃しました。

 ギルバートがヒナギクをナイチチ呼ばわりしていたのをみて、怪しい外国人のなかでナギや美希のサンプルからナイチチ=か弱いの図式が成立し――男の胸はおっぱいだ!ハヤテきゅんをサンプリングしていないのが甘い――中でももう性徴の余地が少ないナイチチ=最弱としてヒナギクを選んだのかもしれないと無理矢理考えてみた。

 過程はともあれ結果をみてヒナギクをフォローに向かわせるナギたんの優しさがよかった。すっかりハヤテを通じての関係しか感じられなくなっているのは難だが――仲がよいはずの自分が礼をいいに言ってもよかったはず。
 まぁ、天然ジゴロはもはや一種のトロフィーと化しているからね、恩賞に最適なものを本能的に選択したのだろう。

 早くアーたん出ねぇかなぁ…。


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