2009年06月27日

将国のアルタイル 24fasil 月下佳人の舞

 成長したなぁ、マフくん。
 なんせほらおっぱいを踏んだのに恥じらいの一かけもない!サブタイトルで期待させといてやっぱり「月下佳人」の役柄ではなかったエレノア嬢にしてみれば屈辱連続であった。いったいどれだけキズモノにされれば彼女の戦いは終わるのか。
 女幹部が「責任」を取らせようと犬鷲の少年を追いかけまわすのも無理はない……いつのまにか本当に変な縁ができている流れを割と本気で期待している。仲間にすると「どこからともなく」大量の武器をパスしてくれそうなひとだ、姐さんは。

 鮮やかな殺陣が目に気持ちよいマフムートの完勝は、あのグララットとの戦いをくぐり抜けていることを考えれば順当な結果か。「イー!!」とか言うしか能がなさそうな下っ端教団員では時間稼ぎにもならなかった。
 なんといっても、位置関係の不利をあっさり埋めた機動力が凄すぎる。あれだけ劣位にあると、敵の武器が石ころだけでも切り抜けるのは非常に大変だ。まぁ、いままでの戦いから考えて欄外で何が起こったかは想像が付く。
 すなわち、アビリガに固定された姐さんの剣が「恰好の階段」になったんだろうなぁ……鉄にこだわりすぎて石を武器に使えなかったロットウルムの負け!そんでもって、エレノアのへっぽこフラグの勝ち!!

 足手まといが攻撃を受けるまではグララット戦を彷彿とさせるのも、主人公の成長を描くにあたって上手い効果を発揮していた。あの時はマフムートが身を呈して斬撃を止めるしかなかった(キュロスときたら嫁と同じ役をやっている――ミセツケヤガッテ)。バックを任せられる味方をえるのも成長のうち。
 ついでに、アビリガの戦闘力が底知れない点について――彼ならグララットと互角に切り結べるかもしれんね。山岳民と海洋民の頂上決戦になったら面白い。
 将国のアルタイルは戦闘を必殺技ではなく体術描写で決めてくるから好き。


 さて、エレノア姐さんと時を忘れてちちくりあっている間に、リマンの城壁からバラバン将王直率の軽騎兵部隊が出撃してくる。闇夜にあの恰好で統制のとれた騎行ができる時点で、その実力は推して知るべし……並みの騎兵なら絶対に落後者をだすよ。
 またへっぽこフラグで教団の戦力を削らせてもらうために孟獲エレノア嬢を生かして解放すると、マフムート達はひた走って逃げる。徒歩で騎兵に追われる怖さは想像に絶するものがあるなぁ。

 だが、いつのまにか位置関係がいれかわりマフムート達に追いついたのはスレイマン長官と愉快な仲間たちなのだった――場にそぐわないラクダの優雅な目に愉快な気持ちになってしまう。いろいろ激しい動物と噂に聞くけれど、ウィキペディアを参照していたらあの目にふさわしい動物と解説されていた。ここは自分で確かめてみたくなる。
 などとゆっくり考えている間もなく「狙ったシーン」が!ががが!!アイシェとマフムートの相乗りなんて餌、私が釣られるに決まってるだろ!あのマフくん、髪の香りに包まれているんだろうなぁ〜〜。羨ましい。
 真剣に考えると「重量配分上」アイシェが回収する相手はアビリガがベターなんだけど――兵士ではなくお偉いさんがわざわざ三人を乗せたのは重量の関係もあると思われる――美しさの説得力にはおっぱいしか勝てない。しかも、アイシェはおっぱいだ。この意味がわかるな?

 いや、真面目な考察を続けた場合も、お姫様が「イタリア(系地域)の男」と相乗りするのは体面上マズイ……その点、最年少将軍きゅんなら民衆も信用するわけだ(私は信用しない意味で悦ぶ)。
 それどころか絵になる話と政治宣伝に使えるくらいである。きっと劇とかにもなる。そんで、シャラたんが演じる羽目になってマフムートの好感度が死ぬ。再会と同時に、コトノ先生が付録に描かれたファイティングビューティーみたく据えた眼で斬りかかってくる。怖い。

 くそっ!おっぱいを踏み踏みするしかないっ!!

 ちなみに輸送用にはフタコブラクダも使われるが、快速をもとめられる軍事用にはもっぱらヒトコブラクダ。ヒトコブにしたって軽騎兵に短距離走を挑まれたら逃げ切れまいが……さらに狭いヒトコブ上では二人乗りしにくそう。
 あ〜、それが狙いか!

成長したマフくん「コブの後ろの方は安定しませんね……おや?よいところにフタコブが」
月下佳人「……っ!!」
 ――あはぁあはぁ。

 自分の妄想からは逃げ切れないが、地の利を活かして一行はバラバンから逃げ切った。そこでスレイマンが伝えるのは「大国のエゲツない謀略」を主導しろという命。
 最初はこれを帝国内でやるのがマフムートの仕事になると思ったんだけどなぁ……同盟国でやる羽目になるなんてシビアだ。それとも、さらに派手な謀略を帝国内で行う予行演習となるのか。
 戦争へのタイムスケジュールを考えると、4将国を転覆するのに糾合した「反乱軍」を率いてそのまま帝国と第二戦線を戦う可能性の方が高いかな。そして「勝った官軍」に過酷な消耗戦を強いれば4将国にまともな政治的求心力はなくなり、トルキエへの併合も容易になる……。
 毒薬のザガノス将軍なら、そんな先を考えているかもしれない。ここまでして効率をあげなければ、内乱で傷ついた4将国を抱えて帝国と対峙を続けるのが大変というのもあり……。まぁ、この計算は大トルキエの枠からでないもので、もっと大きな視点で考えればいろいろな展開が許されそうだ。
 主人公の翼はそのためにある。少しでも犠牲の小さな良き戦争をみつけるために。


 しかし、昔のマフムートだったらもっと食いさがって被害のでない方法を求めた気がするよ。ちょっと悲しい方向の成長をしてしまったのか、まずは「権力」を握ってから行動したほうがいいと学習したのか。
 ともかく、馬鹿正直に将軍会議の思惑通りに動くことはなさそうでいて、そこまで思惑のうちにされてしまっている可能性が高いのが、トルキエ将国一流の人材運用ってところかな。まったく大した「いい国」だよ…。
 もっと心情がはかりにくいのはアイシェ姫。相乗り中や合議での言動をみると、母親を幽閉するだけに止めた件が矛盾してみえる。何の準備も覚悟せずにクーデターを起こしておいて、今度は偉そうに叔父の功績を自慢していたのなら――カワイイじゃないか!!
 ……あえて深読みすれば、クーデターに失敗してバヤジットの元に逃げ込み、バラバンの野心を白日の元に晒すまでの全てがアイシェの計算だったのかもしれない。なぜならば、もしも「決定的な行動」をとってしまった場合、彼女の祖国はまずムズラク将国に蹂躙され、それによってバラバンの覚悟を知ったトルキエ将国が鎮定の軍勢をくりだす展開になっていただろうから。つまり、主戦場はバルタ将国…。
 それならば「お家騒動」の関係からバラバンの真意をトルキエに知ってもらう――遠まわしに教えるともいう――方が、バルタの犠牲は少なくて済む。全体的にだって減らせるかもしれない。

 どうやらアイシェもやっぱり将国ヒロインのようで……誰とくっついても尻に敷かれそうだなぁ、マフくんは。

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