表紙がカッコよくて惚れぼれする。
 題字の横に描かれた刀が錯覚させるけど、ヒロイン二人が刀を振り回しているのにシロだけが素手で戦い続けているのもおもしろい。
 敵を殺さずにバトルを続けるムラマサにとっては実に有効な存在なのだ。でも、今までは受け身の剣破壊ばっかりで積極的に呪いのパワーを行使するのは3巻のラストが初めてか……セリフは勇ましくてカッコよかったとはいえ、しっかりした活躍がいくらなんでも遅すぎる気がしないでもない。
 表紙といえば、おっぱいを半分出している村咲のぞみが自然すぎて、何の違和感も覚えられなくて困る。作中でも「あまりにも当然のこと」になってしまっていた。
 これはつまり、同級生のブルマ――はもうないが――やスク水が自然に観測できた時代の尊さを訴えているんだよ!当然と感覚を狂わされずに今を生きることの大切さを教えてくれる偉大なおっぱい作品である。うん。

 まぁ私は、おでこちゃんのおかげで大量にみられた、つらら様のスカートめくりにもう大興奮でしたけどね――どうせスパッツで隠されていることを承知の上でも喜べる、そんな不思議な感覚が楽しかった。
 あと、三角口で官能小説を読む、想像上のつららが可愛すぎる。

 こんな可愛いスパッツにコートを着せるなんてリットンGJ――じゃなかった、使い捨てるなんて鬼畜め!あの冷徹さがあれば、凍京を使えるのでは?というツッコミへの解答は、構成員に一貫するSODの狂った情熱が障害になっていたと考えればいいのかな。
 自分の斧の使用条件まで勘違いしている馬鹿な敵だから、普通に調査不足だったとしても不思議はない。いちおう流れでSODに所属しているだけで内心は冷めているヤツとかいるんじゃないか?
 そういう信条の異なる人間をあぶりだすために、妖刀やオノの呪いを利用することもできるな……むしろ、こっちの方が現代的には使い勝手がよいかもしれない。

 気になっていた女性キャラが、おでこの姉で椿ナイトクラブでキセルを使って戦っていた影の薄いお姉さんと同名の瑞木綾女であることが判明――でも、みんな微妙に違う雰囲気で同一世界よりも東條首相が西條首相だったりするような平行宇宙を思わせるなぁ。
 妖刀平畠は暗殺などに実に効果的な武器だけど、奇襲に成功すると影が濃くなってしまうので困る――けっきょく乱戦のなかで味方をサポートして誰にも気づかれずに終わる形でしか使えないのでは?
 なお、本当に影が薄いのは吉田悟の方だと思う……。

 おまけのムラマサ剣の会を舞台にした4コマ漫画も楽しかった。中学生たちではなく、このダメ大人たちが主人公の物語だったら、それはそれでスゴそうだ。

ムラマサ1巻感想
ムラマサ2巻感想
ムラマサ4巻感想

ムラマサ 3 (少年チャンピオン・コミックス)
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