2011年03月13日

帝国大海戦2〜「大和」突撃す!マーシャル沖追撃戦 感想

 そう追撃で突撃したけど、敵艦隊には届かなかった……限りなく詐欺に近いサブタイトルである。連合艦隊よりイギリス東洋艦隊の方が前に出ていた点も合わせると余計にそう思ってしまう。
 マーシャル沖で今にも決戦が起こりそうな状況は、シャープ・エッジことアーネスト・キング長官が鶴の一声を鳴らしたことで、肩透かしに終わらされてしまう。
 それは単なる決戦回避ではなく、日本海軍に極めて貴重な石油を浪費するダメージを与える狡猾な策略なのであった。金持ちのやる戦争には付き合い切れないなぁ――中途半端な貧乏人だと同じことをやろうと思っても、夜襲や航空攻撃で敵艦隊をかき回してもっと多くの燃料消費を強いる作戦を立てるはず。そこに付け入る隙も生まれうるのだが、単純にターンされるのでは逆手に取りようがない。
 それでもダメージを与えられたのは「英雄」の活躍と、日本海軍の航空機に特有の航続距離の長さがあればこそ、である。

 日本が嫌がらせじみているのに、致命傷になりかねない通商破壊攻撃に苦慮しているころ、地中海でも戦いのゴングが鳴らされる。
 フランス戦艦ジャン・バールが、地中海を航行中のイギリスの輸送船団にケンカを売ったのだった。艦長が死亡フラグをバリ3で立たせていたロイヤル・オークに自己犠牲的な戦いを強いたまでは良かったのだが、監視にきた中立のイタリア海軍にまで噛み付いたのは酷い錯誤だ。フランス艦隊を指揮していたリシャール・モーラン司令官はまるで狂犬である。イタリア海軍への度重なる侮辱的発言には愉しませてもらったが……。

「乗員たちがワインでも飲んで昼寝していれば話は別だが。待てよ。イタリア人ならそれも期待できるか」

 戦艦単独同士の撃ち合いの連発はシンプルゆえに注目点が分かりやすくて楽しめた。でも、いちばん興味深かったのは、キングの賢いスポーツ論だった――超ド級戦艦やハルゼーの顔面にとどまらず、ボクシングやバスケの絵まで描かされる細馬先生も大変だ。

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