2013年09月09日

アルスラーン戦記 第三章「黒衣の騎士」

 別マガの厚みがガンガン化してきたのは、どうかんがえても荒川弘が悪い!

 本編の前に戦場概略図が載っていた。言わずもがなだけど、こういうの大好き!
 断崖もダイナミックすぎるが、断崖のパルス軍側に塔車と油があることに突っ込みたい。ルシタニア軍の駒だよね?断崖の向こう側で配置についた兵士たちは背水の陣を構えた気分だったはず。覚悟がむくわれて良かったね。
 話の中で合流しているクパードとシャプールは前線で最も離れたところに布陣している。この二人が自然と遭遇してしまう展開は拙いなぁ。まぁ、断崖の両側に切れ目があるので、必然的に両翼から押しつぶされる展開になったのであろう。
 アルスラーンはカーラーンに遭遇してしまったものの、断崖と友軍によって三方向を守ってもらえていたとも言える。一気に崖まで前進して、方向転換、背後を崖に託して戦えば総兵力ではまだまだ敵を上回っているパルス軍にも勝機が!?
 ……そんな作戦をできる奴がいたら正気じゃねぇな。崖によって左右に分断されたルシタニア軍を各個撃破しうるから魅力的なんだけどね。
 そもそもアンドラゴラスは戦場の状況をちっとも分かっていないのだった。兵士にしても同じなので、5万の騎兵が意味不明の大量自殺をとげた崖に近づきたがるわけがない。
 撤退もしかたがない面はある。

 しかし、結果は典型的な裏崩れ。賤ヶ岳の合戦で前田利家が戦線離脱した時よりもひどーい!いや、イッソスやガウガメラでのダレイオス三世に比較すべきだな。ちょうど不死隊もいることだし……アンドラゴラスの周囲だけアケメネス朝。
 逃げた先でフラグのセリフが飛び出し、伏兵を食らう展開は美しかった。
 ジャーンジャーン
アンドラゴラス「げぇっ、誰?」
??「お前は今までに食ったパンの枚数くらい心当たりがあるのか?」
 お仕事をしているだけのヴァフリーズ将軍には強く同情する。甥との約束は果たせなくなったか。

 その甥は鬼神のような強さで戦場を駆けめぐっている。長平の戦いにおける趙雲のごとく。そんな彼となんとか斬り結べたカーラーンを評価すると、カーラーンとなんとか斬り結べたアルスラーンも評価できる構造に。
 そんな面倒な手順を踏まなくても十分に評価しているけどね。味方が駆けつけるまで凌ぐなんて、徳川家康の語った王者の剣そのものだ。
 前に出過ぎたのはいただけなかったが、彼にとっては得るものの多い戦いだったと思う。代わりに失いそうなものは、父親と祖国……。

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