10個の犯罪にまつわるオムニバスギャグ。
 犯罪の現場では「必死な笑い」が日夜起こっているとか、いないとか。登場人物が変人ばかりで意表をついた行動の数々に笑わされた。
 犯罪者の側はすでに役目を与えられているから、なかなか変人になりきれないのに対して、犯罪者に相対する方は自由に振る舞える。そんな現実離れした状態になっている。

 とりあえず黒髪ロング婦警さんの冷めた目が可愛い。
 一生追いかけ続けられ、お持ち帰りまで出来た空き巣がうらやましい。と言ってもタクシーを警察署まで運転するつもりだったし、空き巣も最終的には捕まったんだよな。
 じゃなければオレオレ詐欺に対応できないはず。逃走は無駄だとオチの一コマで確信させる婦警さん凄い。この作品にとってのジョーカーキャラになりそう。

 空き巣以上にうらやましいのが食い逃げ犯で、メイドとの結婚に何故か成功してしまう。金がなくて食い逃げするような男に告白されて、なんであんな反応を……追いかけているうちに吊り橋効果でも発動したのか。
 メガネっこ万歳だった。

 ハイジャックの話はお後がよろしかった。エイリアンに対応できる医者なんて一人しか思いつかないよ!そして、その医者ならメス投げでハイジャック犯を倒していたに違いない。ああ、遠回り。

罪×10(1) (ガンガンコミックスONLINE)
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