ダメだ。詰んだ。
最大の利点を打ち消される場所で、大量の火器で待ち伏せられた上に、銃兵が高所に陣取ったら反撃の手段がほとんどない。あれはサイミアなしの弓で反撃して倒せる数じゃない。
しかも、援軍はオウニとチャクロだけ。戦力はリコスとウルミを足して4人だ。見える範囲でも銃兵が16人、槍兵が12人いるよ……。
大の男たちを抹殺した火器が待ちかまえるスキロスの顎に子供が数人で向かっていっても無駄死にするだけ(ただし、ギンシュが「にゃあらー!」と叫んで突っ込めば絶対に勝てる)。最悪、リコスは死ぬかもしれないな。そして、死亡フラグメインヒロインの座はギンシュちゃんに移動。すべては超絶ヤンデレのネリエマちゃんの陰謀なのでした、って事でも驚けない。この世界はおそろしくシビアだ。
あの状況からチャクロたちが生き残るためには「サイミアが使えないはずの空間だけど何故か泥クジラの人間には使える」くらいの反則が必要だ。あるいはスキロスがチャクロたちの感情を食べようとして「食あたり」を起こすとか……ネリやエマに気に入られるチャクロなら、スキロスの中の子からも何らかの反応を得られるかもしれない。
リコスのおかげでウルミちゃんだけでも助かってよかった。一寸先は闇だけど、とりあえずは彼女の生存を喜びたい。あと、ニビは死なないポジション取りが巧いな。多少の怪我がなければ確実に死んでいた点が皮肉である。
笑顔のギンシュ姉様には死に神も寄りつかない。
最初の戦いくらいは奇襲が成功すると期待していたので――そもそも戦争ではなく処刑の感覚で攻めてくると思っていた――スキロスがここまで万全の体制を整えて待ちかまえているのは予想外だった。オルカが切れ者なのは分かっていたけれど、個人的な思惑からスキロスを見殺しにするものと希望的観測をしてしまっていた。
現実は非常である……あいつに梅田阿比キャラに一般的なシス魂があれば、ヌースごときには食いきれないはずなのにっ!!いちおう捕獲命令を出している点は、感情の欠片が影響していると思いたい。
部下はぜんぜん上官の指示を守る気がないけどなー。
泥クジラ側の指揮系統がいい加減なのはしょうがないとしても、連合帝国側もけっこう適当である。出された命令に反するのは独断専行とすら言えない。
感情を消せば命令に忠実になるとは限らないのか、出世するにはある程度の感情が必要なのか。おそらく後者だな。感情を消させた人間には感情があって、彼らが昇進システムを定めたのだろうから。
もちろん、リョダリは感情がありあまり過ぎ。スオウを弄び、団長と対決することになる。
団長と互角だったオウニがとんでもない戦闘能力を見せつけてくれたおかげで、リョダリが惨殺される展開しか想像できない!それとも感情が強いリョダリのサイミアは、泥クジラの人間と互角レベルなのだろうか?
感情を殺した団長と、感情を殺しきれないリョダリというのは対比的なカードである。
ひたすらボロボロと人が死んでいくので――塔の上にいた幼児がおそらく砲撃で叩き潰されたのは衝撃的だった――いまから次の戦いの心配をしてしまう。
はたして突撃隊をもう一度編成する余力が残るのかなぁ。思いつくのは敵を捕虜にして感情を復活させることで仲間に勧誘する手だけど、感情がよみがえれば仲間を殺された恨みも湧いてきたりして……。
しかもそれは帝国にとっては最もやられたくないことのはずなので、ますます攻撃が激化するデメリットもある。ファレナの悪霊を送り込んで一通り敵を減らしてくれるのを待つ作戦が、いちばん良いかもしれない。ひどい個人的武勇頼みだけれど。
あるいはチャッキーが女性兵士を全員攻略するか。仮面のせいで意識しにくいが敵の半数は普通に女性のはず。まったく、イヤになるくらい男女平等の世界だ。
クジラの子らは砂上に歌う 第11節「ぼくらは戦塵のむこうへ」感想
クジラの子らは砂上に歌う 第13節「花の罪」感想
クジラの子らは砂上に歌う1巻感想
クジラの子らは砂上に歌う2巻感想
最大の利点を打ち消される場所で、大量の火器で待ち伏せられた上に、銃兵が高所に陣取ったら反撃の手段がほとんどない。あれはサイミアなしの弓で反撃して倒せる数じゃない。
しかも、援軍はオウニとチャクロだけ。戦力はリコスとウルミを足して4人だ。見える範囲でも銃兵が16人、槍兵が12人いるよ……。
大の男たちを抹殺した火器が待ちかまえるスキロスの顎に子供が数人で向かっていっても無駄死にするだけ(ただし、ギンシュが「にゃあらー!」と叫んで突っ込めば絶対に勝てる)。最悪、リコスは死ぬかもしれないな。そして、
あの状況からチャクロたちが生き残るためには「サイミアが使えないはずの空間だけど何故か泥クジラの人間には使える」くらいの反則が必要だ。あるいはスキロスがチャクロたちの感情を食べようとして「食あたり」を起こすとか……ネリやエマに気に入られるチャクロなら、スキロスの中の子からも何らかの反応を得られるかもしれない。
リコスのおかげでウルミちゃんだけでも助かってよかった。一寸先は闇だけど、とりあえずは彼女の生存を喜びたい。あと、ニビは死なないポジション取りが巧いな。多少の怪我がなければ確実に死んでいた点が皮肉である。
笑顔のギンシュ姉様には死に神も寄りつかない。
最初の戦いくらいは奇襲が成功すると期待していたので――そもそも戦争ではなく処刑の感覚で攻めてくると思っていた――スキロスがここまで万全の体制を整えて待ちかまえているのは予想外だった。オルカが切れ者なのは分かっていたけれど、個人的な思惑からスキロスを見殺しにするものと希望的観測をしてしまっていた。
現実は非常である……あいつに梅田阿比キャラに一般的なシス魂があれば、ヌースごときには食いきれないはずなのにっ!!いちおう捕獲命令を出している点は、感情の欠片が影響していると思いたい。
部下はぜんぜん上官の指示を守る気がないけどなー。
泥クジラ側の指揮系統がいい加減なのはしょうがないとしても、連合帝国側もけっこう適当である。出された命令に反するのは独断専行とすら言えない。
感情を消せば命令に忠実になるとは限らないのか、出世するにはある程度の感情が必要なのか。おそらく後者だな。感情を消させた人間には感情があって、彼らが昇進システムを定めたのだろうから。
もちろん、リョダリは感情がありあまり過ぎ。スオウを弄び、団長と対決することになる。
団長と互角だったオウニがとんでもない戦闘能力を見せつけてくれたおかげで、リョダリが惨殺される展開しか想像できない!それとも感情が強いリョダリのサイミアは、泥クジラの人間と互角レベルなのだろうか?
感情を殺した団長と、感情を殺しきれないリョダリというのは対比的なカードである。
ひたすらボロボロと人が死んでいくので――塔の上にいた幼児がおそらく砲撃で叩き潰されたのは衝撃的だった――いまから次の戦いの心配をしてしまう。
はたして突撃隊をもう一度編成する余力が残るのかなぁ。思いつくのは敵を捕虜にして感情を復活させることで仲間に勧誘する手だけど、感情がよみがえれば仲間を殺された恨みも湧いてきたりして……。
しかもそれは帝国にとっては最もやられたくないことのはずなので、ますます攻撃が激化するデメリットもある。ファレナの悪霊を送り込んで一通り敵を減らしてくれるのを待つ作戦が、いちばん良いかもしれない。ひどい個人的武勇頼みだけれど。
あるいはチャッキーが女性兵士を全員攻略するか。仮面のせいで意識しにくいが敵の半数は普通に女性のはず。まったく、イヤになるくらい男女平等の世界だ。
クジラの子らは砂上に歌う 第11節「ぼくらは戦塵のむこうへ」感想
クジラの子らは砂上に歌う 第13節「花の罪」感想
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クジラの子らは砂上に歌う2巻感想
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