元団長が孤軍奮闘したものの、大量の無印を連れていては守りきり脱出することはできず、囚われの身になってしまう。銃で撃たれた長老の中には助かりそうにない人も……。
 そして、泥クジラに残った印たちに突きつけられる残酷な脅迫。やってくれた喃!

 ダクティラ卿の行動でいちばん酷いところは、泥クジラの魔力に自分の行動の責任を転嫁したところだ。それが最高責任者の態度か。
 連合帝国上層部の有象無象はともかく、オルカ司令の方がよっぽど立派にみえるぞ。
 息子たちは三者三様。荒事にむかない奴から、狂犬みたいな奴まで、いろいろ揃っているな。分ける土地がなくなるまで、生んだ甲斐があった?

 シュアンを叩きのめした兵士は、巨人の仲間っぽいなぁ。寄る辺なく闘わされる立場は泥クジラの民と同じだろうに……仮面の中では複雑な気持ちかも?

 チャクロたちは無印を人質にとられて救出の手だてもまったくない。打開の方法が思いつかない非常に厳しい状況だ。ギンシュもここで頼りになってくれなきゃ困るぞ。
 このまま時間を稼いでいたら連合帝国の襲撃部隊が到来してしっちゃかめっちゃかにしてくれることは読めるが……それはそれで難局である。

クジラの子らは砂上に歌う 第35節「長と長」感想
クジラの子らは砂上に歌う 第37節「弱きものたち」感想

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