2017年04月26日

将国のアルタイル 101fasil 燃ゆる祖国

 感情的になってしまった部下と違って、もっとも感情豊かなはずの詩人マフくんは冷静だった。ザガノス将軍の意図を理解して、包囲を解く愚を説く。
 しかし、ザガノス派とマフムート派に分かれて一触即発の空気はちょっと熱い。短い付き合いのマフムート派なのに完全にまとまっているようで……実戦を一緒にくぐり抜けた戦友だからな。
 ヌルザーン将軍の攻撃体勢がわかりにくい。後ろ手に剣を手に掛けているのね。完全に剣が隠されているからリーチが読みにくい効用はありそう。

 ムジュヘルを落としたレレデリク軍はお上品にも略奪をせず、組織的に物資を徴発して、最速でアルトゥンを目指す。
 時間の問題を考えても略奪はさせない方がいい。変な荷物を抱え込めば動きも鈍る。幸いかさばらない宝石の都なので、組織的に手に入れた宝石を配布してやれば、多少の慰めにはなったかと。
 レレデリクにヘルマンよりも正規軍が大事という意識があるのは攻城戦が予想されるからだな。少数の騎兵では城壁は越えられない。バレの第13軍団も帯同していれば頼りになったのにもったいないことだ。
 まぁ、攻城兵器を抱えての山脈越えは無理だったかもしれない。

 4万4千の帝国軍の前に、かつてマフムートと一緒に戦った四将王が立ちはだかる。兵力はあわせて2万3千。クルチュ将国軍にとっては、前の戦いよりも楽な兵力差である。
 あの戦いで活躍した王兵長、アブデュル軍人もちゃっかりオルハンの背後にいる。そして、イスマイルが率いるのは、こちらも四将国動乱で華々しい戦いをみせた最強の傭兵オルケスタ。
 時間稼ぎと言わずに倒してしまってもいいのだが、相手が相手なので流石に難しそうだ。四将国軍の総司令官は自然とバヤジットになるはず。アイシェはバヤジットに従うし、そうなればオルハンもついていく。イスマイルは首都を落とされて兵の質はともかく数がないので発言力も……。
 そもそも敵に割って入られたクルチュ軍は味方と合流できるのかなぁ。うまくやれば北と東からレレデリク軍を挟み撃ちにできるけど、各個撃破が怖い。まぁ、前回に比べればオルハンも結構頼りになる雰囲気である。背中を叩いてくれるアビリガがいなくても大丈夫そう。
 あと、ウラド騎兵も合流してもらいたい。急いで汚名挽回しなくては戦後の発言権が落ちるぞ。

 金色の町はスルタンが時間を稼いでいる間に2万の兵力を集中して防御を固めるつもりだ。つまり大将国の兵力は二分されてしまう。無理に合流しようと強行軍に疲れたところを撃破されるよりは割り切った方がマシかな。
 大将軍が指名した指揮官とは――水門のサルジャが防衛戦は大の得意で「サルジャさえ生きていればなぁ……」と惜しまれたら面白い思った。
 ザガノスの指示通りマフくんが間にあって、アルトゥン防衛軍の指揮を採るなら攻城戦よりも首都近郊での野戦になりそうだ。ヒサール、ポイニキアでのレレデリクとの因縁がついに決着か。ヒサールの方は本人たちは自覚していないだろうなぁ。

 あと、攻囲が解かれないままなら聖ミヒャエルは状況を知らないままで士気喪失して降伏に至るかも。エンゼンシュテイン公爵だけは南領軍の動きを知っているはずだし、伝書鳩か何かで情報を仕入れて味方を励ますのかなぁ。
 しかし、その伝書鳩をイスカンダルとエカテリーナが撃墜。バルトライン帝国軍は降伏して、完。

将国のアルタイル 100fasil 帝国の侵攻 感想
将国のアルタイル 102fasil 将王起つ 感想
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この記事へのコメント

1. Posted by イエローオスシ   2017年04月28日 20:45
中々熱い展開で、クライマックスも近いのかなと思わせますが、スエッド軍がどのタイミングで首都を抜け出してレレデリクと合流したのか気になります。
そもそも首都に入ってなかったとか?「首都周辺に兵は見られない」って言ってたしなあ
2. Posted by こいん   2017年04月28日 21:42
 そもそも、あの作戦を描いたのは誰なんでしょうね。
 ディルク・ヴィヒターとは思えないので、預言者の遺命か、公爵の入れ知恵か。
 最終決戦にエレノアが強引に絡んでくる方法にも期待です。
3. Posted by ヒストリア   2017年05月07日 12:08
全てのババを宰相ルイが引くルートですね。
4. Posted by こいん   2017年05月07日 14:41
 私財を吐き出して巡幸を支援したのに散々な結果になっている点は同情しちゃいますね。
5. Posted by rhythm   2017年05月10日 23:24
 四将国の軍勢は合わせて2万3千。
 先の四将国内乱前、27話時点で3万近い軍勢がぶつかる図が示され、内乱後、36話時点で約7千が失われた。
 数に増減は無く、四将国は軍備拡張をしていないようだ。
 一方の大将国に侵攻してきた敵、南領軍。
 『信仰の町』付近で毒薬の将軍に奇襲をかけ、逃げ切った連中、あの時、きっちり叩いておけば、……
 誰のせいだ、と思って見直す87話、追撃を進言する駱駝の将軍に対し
 「あの連中は帰る拠点も兵糧も指揮官も失くした烏合の衆だ。(中略)追うほどの脅威はすでにない」
 ……、毒薬の将軍のせいで、今日の結果がある、と将国の軍人は皆、口には出さないが思っているのではないか?
 取り逃がした魚は大きかった、というわけだが、それでも4万、という数字は多すぎる気がする。
 当初が6万5千、南領16都市に計1万6千が残留。
 4万9千人が岩の都回廊をなんとか通過。
 が、追撃を受け戦闘後、その内の約1万9千が捕虜になった、と88話にあり無事戻れたのは、最大でも3万人。
 戦闘中の死者、負傷病者、落伍者、等々。
 贔屓目に見ても2万くらいと思っていたのだが、予想を上回る員数だ。
 では残りは、どこから? 考えられるのは
 1、南領残留部隊が、ほぼ無傷で合流した
 2、帝国が、捕虜となった常備軍を、購入補充した
 3、帝国が、徴用兵60万の中から、選抜補充した
といったところか。

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