1巻が出ただけで刊行が止まったまま最終回を迎えてしまったと悲しんでいたら、まさかの同人誌出版!通販で入手できて、とてもありがたい。読切だけは権利関係で収録できなかったらしいが……切り抜かなかった自分を恨む。
 編集者なしで作ったタンコーボンの裏表紙で「ウェデイング・ドレス職人にしてお気楽半人前魔女のリカ」と説明されているからには、生みの親からもそういう扱いなのかと笑ってしまった。
 実際は魔女として、かなり悩まされることの多い2巻であったと思う。

 1巻がドレス職人としてのリカが中心なら、2巻は魔女としてのリカが中心で、最後は女の子として?あるいは花嫁を見送るものとして?――一切合切をふくめた人間としてのリカが表れていたと考えたい。
 あとがきでの相手選択に関する説明が、女性向け恋愛ゲームの主人公っぽいと感じた。神父は二周目以降しか攻略できないキャラだったんだ。シスターとの友情エンドもいいよね!

 2巻も花嫁たちはそれぞれ違っていながら、みんな魅力的で美しかった。多少のトラブルがあっても人生の絶頂にある人物のオーラが感じられる。
 彼女たちの様子をみていると、ブーケを受け取りたくなる気持ちも分かるのであった。毎回そんな存在に接触しながら結婚を急がないリカは冷静な子だなぁ。まぁ実際は、おっとりが良い方向に作用している。

 余談ながら手書き巻末コメントの「3L」にしか見えない文字が「アレ」であることを解読したときは知的興奮を覚えた。最初に出てきたときはさっぱりだったけれど、二個目の[3L」が「モ3L」って書かれていて「モアレ」だと気付いたんだよね。そうすると一つ目も「アレ」だと読めば意味が通った。
 なんか楽しかった。

着るプラチナ―魔女のドレス―1巻感想

着るプラチナー魔女のドレスー 2
着るプラチナー魔女のドレスー 2