万事休すで茶を沸かす

映画に必須な存在、それはナイスな音楽。
歌詞を当ててきたり、知っている曲だったりと、とにかく楽しみが尽きないのでありますが、時折、本編や予告で使われていながら、サウンドトラックに収録されない曲が出てきます。
特に気に入ってしまった場合は厄介で、映画を観たあとにあちこち探し回って、自分でサントラを構成する羽目になること請け合いであります。

そんなわけで、印象に残ったものをピックアップしました。
核心に触れる部分もあるため、ネタバレにご注意ください。

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[本編で使われるが、サントラに収録されていない曲]

[Final destination 2]
 Rock 'N Roll - The Sounds -

 
 本作は、ピタゴラスイッチのように人が死んでいくシリーズの2作目であります。
 ラジオから地獄のハイウェイが流れて、主人公は別の局へチャンネルを変えますが、そこでこの曲が流れます。
 私は、道が混んできたらこの曲をかけるようにしております。


[Gone in 60 seconds]
 Lois lane blues - Phil Katchaturian -

 
 車をパクリまくって、成果を見ながら悦に入る自動車盗難グループ。
 大人になった今は、このフレーズに青筋立てそうになるのですが、子供の頃、アイラインバッチリのこんもり頭女子に曲がかぶるこの場面は、お気に入りでありました。
 


原曲


[The fan]
 Closer to god - Nine inch nails -

 
 非常に重要な場面で流れる割に、クレジットされていない上に、ダウンワードスパイラルのデラックスエディションにしか収録されていない不遇な曲であります。
 


[Hostel: Part II]
 Synecku, Synecku - Varmuzova Cimbalova Muzika -

 
 1作目とは視点を変えて、エリートハンティングクラブのルールや内幕が描かれる2作目。
  いよいよ現地訪問するというところで流れるこの曲ですが、検索スキルが著しく低かった当時の私は、曲を探すのに半年近くかかったのでありました。
 
 
原曲


[Goodfellas]
 Atlantis - Donovan -

 
 スコセッシ=音楽チョイスの帝王ですが、使用曲をサントラに全て入れると3枚組ぐらいになるようなボリュームがあります。
 出所してノリノリのビリーバッツに絡まれるグッドフェローズ一行。
 その場面で流れるこの曲は、まさに海に沈んだアトランティス大陸のことを歌っており、3人の未来を暗示するようで素晴らしいのひと言に尽きます。
 


[Casino]
 Long long while - The Rolling Stones -

 
 こちらもスコセッシ監督作で、キレ役も不変のジョーペシ。ジョンウィックよりも20年早く『ペンフー』を使いこなす、まさに元祖であります。
 『ベイビー俺が間違ってた』というストーンズの歌詞も、こてんぱんにやられる相手にマッチしています。
 


[High fidelity]
 Seymour Stein - Belle and sebastian -

 
 病院の壁みたいな顔色のディックが店でかけている曲で、本人が台詞でちゃんとバンド名を紹介してくれている上に、ちょうど歌詞=曲名のパートになっているのですが、検索にしばらくかかりました。
 


[Man on Fire]
 The mark has been made - Nine inch nails -

 
 アクション映画に欠かせない要素、それは『復讐を誓う場面』と『武器を選ぶ場面』。トニースコット監督の本作では『復讐を誓いながら、そのまま武器を選ぶ』という、一石二鳥でスピーディな感じになっています。
 そこで流れるこの曲は、タイトルが全てを物語っております。
 



[予告編で使われるが、本編に登場しない曲]

[28 weeks later]
 Shrinking universe - Muse -

 
 ジョンマーフィのスコアが素晴らしい本作ですが、予告編ではMuseが使われています。一瞬で視聴者の目ン玉をひんむかせるには、Museは最適なチョイスであります。
 


[The Counsellor]
 Sail - AWOLNATION -

 マッカーシーの冷たい脚本に、リドリースコットの容赦ない映像。なぜ本編で使わなかったのか。今でも疑問が残るぐらいに、本編の雰囲気にベストマッチな曲です。



[End of watch]
 In the city - Kevin Rudolf -

 
 デヴィッドエアーの出世作で、本編ではパブリックエネミーの曲が引き締めてくれますが、予告編はケビンルドルフのひとり勝ちであります。
 


[Water lilies]
 Trahison - Vitalic -

 
 Trahisonはフランス語で『裏切り』。本編のストーリー構成を見せない予告編に、フランス製のテクノ。これ以上の組み合わせはないように思えます。
 


[Terminator Salvation]
 The day the world went away - Nine inch nails -

 
 予告編の方が本編より素晴らしいような気がしないでもない、世紀末とナインインチネイルズの名コラボであります。
 


[11/22/63]
 Over and over - Bobby Vinton -

 
 ジェイクとセイディの関係そのものの曲。私は小説を読んでから予告編を観てしまったので、予告でボロ泣きする羽目になりました。
 
 

[Stoker]
 Dirge - Death in Vegas -

 
 美人になったり怖くなったり忙しいミア ワシコウスカですが、Dirgeは葬送歌という意味らしく、不穏な空気によくマッチしています。
 



個人的にはサントラに全ての曲が入ってくれたらと願って止まないのでありますが、映画を観終わった後に名場面を焼き付けながらパソコンに食いついて検索する時間も楽しく、複雑な心境であります。

そんなときには、さすが21世紀。便利なサイトがあります。

[What-song]
 http://www.what-song.com/
[Tunefind]
 https://www.tunefind.com/

最終日、旅の疲れが指の間と首の後ろであぐらをかいている状態であります。

そういうときはまっすぐ帰るのではなく、下道をふらふらと走りながら草ヒロを探すと、相場が決まっております。

私は、関東の方へとジムニーを進めました。
下道を走っていると時折現れる『廃車ヤード』や『物置代わりの草ヒロ』、これを食い倒れ人形のようにぎょろぎょろしながら探します。
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1件は事前に調べていた物件で、珍しいイギリスの車がたくさん置いてありました。
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後は東名高速に飛び乗れば家へ帰れます。しかし、遠回りになりますが中央道でも帰れます。長野県に寄ろう。私は去年も訪れた廃車ヤードを訪れました。

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家に帰ってから、ずっと雨模様だった予報の中、探索中は雨に降られずに済んだことを思い出し、私は天気の神に感謝しました。
運転中はかなりひやひやでした。突然の大雨で会津若松は水浸しになり、青森では滅多に出ない霧が出て、恵那峡では私が夕食を食べた直後にスーパー大粒の雷雨が降るなど、自然の力は『寸止め』でその力を示してきたように思えます。

でも、また空とにらめっこしながら車を走らせるのが待ちきれないのであります。

走行距離 3125km

3日目は合同探索日であります。
こちらからお願いしてばかりなのですが、廃墟ソムリエのCさんに案内していただきました。

朝、起きてふと思い出します。それは、旅行のときは胃腸の活動サイクルが狂うということ。
夜九時にはくたばったというのに、空腹感はありません。むしろ、サスペンス映画のどんでん返しの直前のように、張り詰めた感じがします。

三年前、2014年の冬。大分県の山中でデーモン級の腹痛に襲われた私は、一瞬にしろ切腹を決意したのでありました。

高速道路を走りながら、映画にアドバイスを求めます。そんな中ふと頭に浮かんだのが、『恐怖の報酬』と『沈黙の要塞』でした。
恐怖の報酬では、山中をトラックで走る男四人組がニトロを運んでいたそもそもの目的が、火災を爆風で消すためでした。
沈黙の要塞では、冒頭の石油火災を、セガールがダイナマイトの爆風で消火します。

火をもって火を制する、この一見矛盾した方法。アイデアを得た私は、空腹感の全くない胃にさらに詰め込みました。
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ミニストップの弁当は手作り感があって、このシュウマイ弁当も食感よし、味よしの二重丸でありました。

腹痛を恐れるのではなく、先に腹痛を人工的に起こせばいい。私はセガールのように事態を収拾させ、無事合同探索へとこぎつけました。
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崩壊系、廃車、インダストリアル、全部乗せです。Cさん、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
葉にとまる虫を怖がらせることもなく、生きているものを大切に扱う探索スタイルを見習おうと思いました。

気づくと十四時。私はいただいたお土産を手に宿へと走りました。会津若松までは450キロ。距離感覚は麻痺しており、500キロはちょっと遠く感じますが、450キロだと近所に思えてきます。

モスバーガーで大量の食料を調達すると、白目をむいて食べきりました。食べきったところで『明日で最終日?』と、その進行の早さに驚いて独り言を言った私は、そのまま倒れこんで寝ました。

最終日に続きます。

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