2008年09月07日

ペットフードが安全ということは、人間のフードも安全ということ。

ここのブログを当初から見ていてくれているかたには復習って感じの記事ですが。。。最近、あらためて去年おこったペットフードリコールの問題をとりあげた記事があったのでUPします。ほんとそうです。動物嫌いな人にも、ペットフードに危機があると、関係ないでは済まされないほど、色々つながっているんです。今度のカナダとかの肉製品も同じ。人間のフードになんかあったら、動物にあげるフードも気をつけないと。。。流通のおもわぬところが繋がっているんです。

★ ★ ★

ジ・エコノミスト紙のサイト 2008年9月4日付

(見出し)ラベルに載っていないもの
(副題)ペットフードの安全性が、ペットを飼っていない人々にとっても重要である理由

2007年春、米国で汚染ペットフードが何千匹ものペットを殺した。米国食品ポリティックスの第一人者である学者のひとり、マリオン・ネスレ氏著の、「ペットフード・ポリティックス」では、この汚染ペットフード騒動の実際に起こった事例およびその余波を、生き生きとして詳細な説明で読むことができる。 この本はもちろん、ペット愛好家を対象に書かれているように見える。本の表紙の写真でネスレ氏は犬を抱きしめており、ホール・ドッグ・ジャーナル誌、バーク誌などの犬関係の雑誌の編集者からの熱烈なメッセージがよせられている。 しかしこの本は、ペット好きのみならずより広い購読者層に値する本であるようだ。 ネスレ氏はこの4500匹ほどのペットを殺したのではないかと言われているペットフード汚染事件の恐怖を通して、人間、家畜、およびペットの食品供給システムのつながりを啓蒙し、食品規制システムの広範囲にわたる欠点を指摘している。

この時の汚染の大発生は、中国から輸入された小麦の出荷の小麦グルテンおよび濃縮米タンパクの中に、安価で窒素量が豊富な、メラミンおよびシアヌル酸が混ぜられていたことにより引き起こされた。 通常、動物飼料におけるタンパク質量をチェックする場合は窒素量を測定するため、これらの化学物質の混ぜ物をすることにより、誰にも気付かれずにはるかに高価な配合原料に見せかけることができるのだった。どちらの化学物質も、微量なら無害であったのだが、大量に摂取すれば有害となるものであり、そのうえ、この二種が結合されて摂取されると、動物の尿管で結晶を合成し、命とりとなる腎臓障害を引き起こし、大変に危険なこととなるのだった。

また、このような汚染物質が混入されたフードは、食物連鎖により人間の食品にも届く。ペットフードの製造工程での余剰生産物は、家畜である鶏やブタに飼料として与えられ、また、小麦グルテンは養魚場の魚のエサにも混入する。家畜や魚のエサに入った割合は幸運にも非常に低いものではあったが、ネスレ氏が強調しているのは、ペットフードも人間にもかかわる食品供給システムの一部に組み込まれており、より広い範囲の問題や、監督機構の不足が明らかになったということだ。

事実を繋ぎ合わせ、これらの問題点を発見した研究者たちを、ネスレ氏は絶賛する。そして、早期に問題を見据えず、リコール発令を遅らせたペットフード会社の上層部と政府の監視委員を、ネスレ氏は批判している。これにより、ペットの飼い主(人によっては「ペットの保護者」と呼ばれることを好む)たちに、いったいどのフードを選択すれば安全なのかという混迷に陥れ、苦しめることになったのだ。

ネスレ氏はまた、ペットフード業界の構造により、この事態がいかに悪化したかを説明している。 結局、一見、製造会社やブランドが違ってみえるフードも、大部分は1社の米国の供給会社、Menu Foods社により生産されていた。同社は何社もの大企業から委託契約をうけ、一手に製造を引き受けていた。 そして同社はコストを安く上げるため、小麦グルテンの仕入れを中国からにし、この中国製の汚染製品が同社の工場で製造された何十種もの異なった製品に混入することとなった。また、中国側の規制が手緩いことも要因だった。汚染製品は点検を避けるため、内容物と違ったラベルを貼られていたようだが、どちらにしろ、そのような点検が実施されることはまれであったという。

それでは、この、工業化され、グローバル化され、社外調達化さらた食糧生産システムが、何千匹ものペットを殺したのだろうか? ネスレ氏はそこまでは言わない。しかし彼女は、確かに、生産コストはより高くつくだろうが、ペットフード製造を地場産業とし、それぞれのエリアで製造することが、より安全で、また、「村おこし」のような地方都市の存続を推進するものではないかと提案している。

それを述べてからネスレ氏は、19世紀後半に、何でもあり、の急激な経済成長の時代、米国自信でも食品汚染に関する似たような問題がかつてあったと指摘している。アプトン・シンクレア著の「ジャングル」の中で指摘された問題が、米国の食品規則の総見直しつながったと同じように、昨年の汚染の恐怖は中国政府による厳しい取締りにつながった。 中国政府は3万3000人の検査官を派遣し、1千万件の検査を実施し、15万に上る無許可の食品製造会社を閉鎖した。中国政府はまた、食品リコールおよび輸出品点検システムを確立すると述べた。国家食品薬品監督管理局の前局長、鄭篠萸(Zheng Xiaoyu)氏は、収賄罪で有罪と宣告され、死刑となった。

ネスレ氏の著書は、米国の食品規定が再度、総点検されることを願ってしめくくってある。現状では、システムは細分化され横のつながりがなく、人間の食品・動物の食品供給システムが実際は関連性があるという本質が、反映されていない。 彼女はすべての種類の食品により多くの「原産国」表示を希望しており、食品安全のリーダーとなるべくFDA米食品医薬品局へのさらなる予算計上および権限をもたせることを主張している。

またネスレ氏は、この米国でのペットフードリコール事件と、人々の食品規則への信頼が崩壊したヨーロッパでの狂牛病発生を比較している。 彼女は、ペットフードリコールが、人々すべてに対しての、食品というものに関する緊急な注意を促すものであることを望んでいるという。ネスレ氏はこう主張している。「ペットを保護できるほど良いシステムが支持されるという事は、当然、人々を保護するよいシステムが支持されるという事を意味する。」

以上


debuginger at 18:41│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!北米ペットフードリコール情報 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔