August 04, 2009
名盤 In the Constellation of the Black Widow (2009, Anaal Nathrakh)
名曲:"In the Constellation of the Black Widow", "More of Fire Than Blood","Terror in the Mind of God", "So Be It", "Blood Eagles Carved On the Backs of Innocents"
ブラックとグラインドコアとインダストリアルを混ぜ混ぜしたイギリスのクソ変態バンド。
トレモロリフ + ブラストビート + えげつないデス叫び声って組み合わせが、最凶の音楽をつくるためのものだと再認識させてくれる。その枠組みからはずれない、一貫しているところがいい。多分、激しさでこのバンドに勝てるのはそうそういまてん。
バンドっつっても正規メンバーは二人ぽっきりですが。ヴォーカルを担当するV.I.T.R.I.O.L.と、その他全て(笑)を担当するMick Kenney。
Kenneyさんすごすぎるだろう。作曲のセンスも素晴らしいし。
1曲目のタイトルトラックは、壊れた笑い声と邪悪な重低音のギターが響き、そのままブラストビート(打ち込み)とヴォーカルが暴れまくりのヴァースへ。トレモロリフも炸裂する。サビではEmperorが用いたような手法の、オペラティックな歌声が入ってくる。ブラストビートは、サビとか、メロディーが入ってくるところとかで、ほんのちょっぴり休憩するくらい。何よりも"The Sign of the Black Wi DOOOOW!"って決め台詞(?)がかっちょよさすぎ。
"More of Fire Than Blood"は、印象的なメロディーがこれまた印象的なリフに組み込まれている。サビの歌メロが威厳に満ちていてかっこいい。
"Terror in the Mind of God"はえげつないくらい激しいリフとドラミングとヴォーカルもさることながら、それとコントラストをなすようにクソ美しいメロディーが2:10あたりから入ってくるところが最高。ここ数年のブラックメタルで最高の瞬間。
"So Be It"は2:22と、ブラックメタルにしては稀な短さの曲でいながら、ブラックメタルの歴史上最高の曲の一つ。拒否できないような中毒性のあるメインのリフ、サビの歌、1:20ではいってくるツインギターのメロディー、そして1:30からのブリッジ、どれをとっても完璧。Kenneyの作曲者としての夢が叶っちゃったんちゃう?って思うくらい。
"Oil Upon the Sores of Lepers"はグルーヴがきいてるリフと、ツインギターがトレモロリフでハモるサビとのコントラストがすばらしぃぃぃ。もう昇天。
曲の長さが平均3分の直球勝負で、クソ素晴らしいリフをこれでもかと投げつけてくる名盤です。ミュージシャンシップもプロダクションも大したものですよ。弱い瞬間は皆無、名曲のオンパレード。
興奮しすぎて気持ち悪いレヴューになってしまったけれども、これを聴けばあなたも間違いなくハァハァ言っちゃいますから。
"More Fire than Blood"
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この記事へのコメント
1. Posted by おず May 20, 2011 15:06
最近のブラックメタルって全然知らなかったのですがこんな凄いアーティストがいたんですね。即はまってしまいました!
全体的に狂ってますが特にvoはいっちゃってますねw京の狂いっぷりと似たものを感じました
全体的に狂ってますが特にvoはいっちゃってますねw京の狂いっぷりと似たものを感じました
2. Posted by hayaさん May 22, 2011 23:44
いっちゃってますねw
これほど衝撃的なアーティストもいないと思います。
ただ、こないだ新譜を出したんですがやはりこのアルバムよりはだいぶ大人しい印象を受けましたね。さすがに今後これ以上狂ってるアルバムを出すのは難しいのかも・・・
これほど衝撃的なアーティストもいないと思います。
ただ、こないだ新譜を出したんですがやはりこのアルバムよりはだいぶ大人しい印象を受けましたね。さすがに今後これ以上狂ってるアルバムを出すのは難しいのかも・・・
3. Posted by まっつん May 23, 2011 02:23
歌メロが入ると曲は色んな人にとって聴きやすくなるものって思い込んでいたので、MORE OF FIRE THAN BLOODの悍ましいサビ(?)は衝撃でした。
4. Posted by hayaさん May 25, 2011 17:33
歌メロについてはイーサーン様の影響が強いように思いますね。それも僕にとったら好感度アップのポイントですがw