2010年03月01日

情熱と使命感に洗脳された:『生命保険のカラクリ』

生命保険のカラクリ (文春新書)生命保険のカラクリ (文春新書)

文藝春秋 2009-10-17
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自分的満足度 ★★★★★

■ 書評 ■
ネット生保「ライフネット生命」副社長が生保業界の裏側を明かす衝撃本。著者の岩瀬氏大輔氏は1976年生まれということで、私とほとんど変わらない。まったくの業界外からの新参者で、その新参者の目から、生保業界のカラクリをバッサバッサ斬っていく。論理的でわかりやすいだけでなく、使命感と熱意まで伝わってきて、実に心地よい。

ライフネット生命とは、2008年に営業を開始した生命保険会社で、生命保険を一番必要とする子育て世代(まさに私だ)の保険料を従来の半額にする目標を掲げる。会社側の手数料部分を開示するなど業界のタブーを冒し、生保業界に革命を起こしつつある。そういえば、ちょっと前まで出口社長の奮闘記が日経夕刊に連載されていて、これも興味深かった。

実はライフネット生命参入当初、私はこんな風に思っていた、「生保の手続き部分をネット化することで低価格化するという当然の流れがやってきたな」と。でも、こんな単純な取り組みや動機でないことが本書を読んでよく分かった。ちゃんと消費者目線で考えて、物事の道理を正そうという誠意と決意が伺える。やばい、洗脳されてしまったかも。正しいことをやっているという自信があるから、これだけ情熱的になれるのだろう。私もこういうところで必死になって、夢中になって働きたいと感じてしまった。(業界未経験でも中途採用してくれないかなぁ・・・)

生命保険は住宅に次いで人生2番目に大きな買い物であるにもかかわらず、正しく理解されないまま購入されている。家庭一世帯が20年間で平均1千万円払い込むらしい。そんなんでも、今までは売り手と買い手の情報格差を利用してビジネスが成立していた。今後はネットによりこの溝が埋まり、
保険会社が売りたい物を売りたい値段で売る統制経済から、ユーザーが買いたい物を買いたい値段で買う市場経済への移行
が起きていくと言う。実に明快な主張だ。(情報格差といえば、以前『蟹工船』の書評で書いたことにも通じるな)

そして本書の紹介する”保険の選び方”はどれも納得できる。圧巻は「加入は必要最小限、を心がけよう」というもの。あくまで消費者目線なのが嬉しい。必要十分なものを安くということで、生保業界のユニクロになっていくのだろうか。

ところで、著者のブログ(生命保険 立ち上げ日誌)はいつもRSSで読んでいるのだけど、先日重大発表が! なんと、本誌全頁を無料でダウンロードできるということだ。すごい!! ホントやることが革新的。で、実際ダウンロードしてみた。メアドとか何も登録しなくて良いのが嬉しい。よくわかっているなぁ。

■ アクションリスト ■
□ 保険の見直し。現在は夫婦で都民共済に入っているが、ライフネット生命を検討。でも都民共済の格安オーダースーツなどは今後も利用したいので、完全には退会しない。
□ 先日娘が生まれて学資保険加入を検討していたがやめる
□ 『医療保険は入ってはいけない!』(内藤眞弓)を読む
□ 会社の福利厚生による医療保障などを調べる

dedicatedperson at 23:42コメント(0)トラックバック(0)ビジネス書 | 投資関係 

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