企業再生においていつも感じるのは、放漫経営をしていた会社ほど再生の可能性が高く、倹約していた会社ほど再生が難しいという、切ない矛盾です。

再生においては、もちろん、経営者の経営に対する姿勢が一番大切ではあります。しかし、経営者が一生懸命倹約、節約していた会社は、再生を検討するにあたり、“もうこれ以上削るところがない”という厳しい現実に直面することも多いです。

もう、その会社のノウハウでは生き残れないということです。

これ以上費用を削ると商品、製品、サービスの質が落ち、固定費をカバーする売上を確保できなくなる。

そうなる前に何をすべきか。何に着眼するべきか。

常に、粗利の改善に着眼するしかないと思います。粗利に着眼すると、現在の実力と将来の課題が分かります。

再生においての分かれ道は、競合他社と比べた粗利率だと、ここ数年自分なりに理解しました。

デフレの中、粗利率を維持することは本当にたいへんです。しかし、どう維持し、改善するかを常に考えることが経営者の大切な仕事だと思います。様々な角度から、粗利の維持、改善を常に考えることで、先を見る目も養われるはずです。

円高等による為替差損は、営業外費用で処理されますが、円高が長期化すれば、売上単価の低下、粗利の低下だと考えた方が良いと思います。そのような経済環境の中でどうするか。

結局、答えは、自社のノウハウを磨くことにしかないと思うのであります。