私の仕事上の一つの目標は、

お客様が自分がいなくても平気になる

ことです。


会計や税務という専門的なところではなく、それ以外の私に相談していただける分野での話ですが。

会計や税務の専門的なところは、私なんてたいした実力もないので、私の代わりになる、また私なんて比べ物にならないくらい優秀な同業者がたくさんいます。

そう考えると、自分は、そこで勝負できないし、そこで勝負しても面白くとも何ともない、ということです。

そんな気持ちで仕事をしていますが、お客様が私に物足りなくなったら、どんどん私から卒業して下さい、とも思います。

それが、お客様の成長ということですから。


そんなことで、お客様から色々な相談を受けます。

例えば、「借入をして、こんなことをしたいが、どう思うか?」と言う相談があったとします。

私は、「あなたにとって、借入金とは何ですか?」と聞きます。

回答は、人それぞれです。

正解はなく、人それぞれの考えがないといけないので、それで良いです。


私にとっての借入金は「自分の目標達成の自信」あるいは「将来の利益獲得の自信の金額」というところでしょうか。

よく借入金は「時間を買う」と言われます。

その通りなのですが、付け加えれば「将来の利益獲得の自信」でもあるのだろうと思います。

この不確実な世の中で、その自信を実践し、利益を獲得し、返済する、と言うことです。

「借入金も財産のうち」という人もいますが、そのような人は「銀行のために仕事しているようなもんだなあ」ともよく言います。

そして最後は、借入金で首が回らなくなったり、後継者が見つからなかったりします。


私は、若い頃、銀行の監査によく行きました。

銀行の取締役と話をしていますと「結局、お金を貸すか貸さないかは、人をみる」と言います。

担保とか事業スキームも大切ですが、それよりも大切なことがあるということです。


ですから、銀行からお金を借りる時は、その意味を理解し、返済に向けた合理的な行動が必要になるということなのだろうと思います。

運転資金だろうが、投資資金だろうが。

そんな質問がなくなると、不思議と会社も良くなっています。


相談が減りますと、それはそれで寂しいですが、うれしくもあるのであります。