「明るい終活」（７）「上手な分配ができる『良い政府』をつくろう」

「年金」について語る４回目です。「年金以上に安心な老後の備えはない」「年金の不安を解消するのは、成長か、良い政府かしかない」という基本をこれまで押さえてきました。

　これまでの点を理解した上で、今度は高齢化社会を前提に、私たちが考えなければいけないポイントについてお話しします。ひとつは、高齢者のマネジメントです。一人暮らしの高齢者が増えている現在、これは大きな問題です。

「明るい終活」（６） 年金「それでも巨額な財政赤字が心配」という人のために

　今回は「それでも日本の巨額の財政赤字が心配」という方へのメッセージです。

　まず、今の年金の制度論に入ります。年金の財源は、３つあります。社会保険料と税金、それから、今１２０兆円くらいある積立金です。その３つでまかなっています。

　そうすると、積立金の１２０兆円をうまく運用して資産が増えれば、年金は増えます。失敗したら、年金は減ります。

　方程式の左辺が社会保険料と税金と積立金。右辺が年金。それから、積立金の運用とは、もうかったら年金が増える、損をしたら年金が減るということ。これをきちんと理解することがベースになります。