ゲス・フー 招かれざる恋人−映画を見たで（今年142本目）−

監督：ケヴィン・ロドニー・サリヴァン
出演：バーニー・マック、アシュトン・カッチャー、ゾーイ・サルダナ、ジュディス・スコット、ハル・ウィリアムズ、ケリー・スチュワート

評価：88点（100点満点）

公式サイト

真面目なラブコメに人種問題を織り混んで社会派風味をつけている。
だが、決してくどくならずに、さらりと仕上げているところは職人の腕か。
最後まで笑って見られる上質の一品である。

ということで、素材も味付けも盛り付けもなかなかのものだった。
強いて言えばインパクトに欠けて印象が薄い。
たぶん3ヶ月もすれば私はこの映画を見たことさえ忘れてしまっているだろう。それはきっと私の健忘症のせいだけではないはずだ。

サイボーグ・ザ・デミ・ムーアの恋人、アシュトン・カッチャーの主演作。凄いよなあ、デミ・ムーアだよ。動くと関節がウィンウィンと音を立てるデミ・ムーア。アシュトンが油をさしてあげてるんだろうか。
そんなアシュトンの彼女が黒人と言う設定。
彼女の両親の結婚25周年パーティーに参加し、そこで同時に結婚の報告をしようとしていたサイモン（アシュトン）だったが、彼女の父親（バーニー・マック）に徹底的に嫌われてしまう。
ただでさえ、父親は娘の彼氏なんて大嫌いなのに、それが白人だったからなおさらということなのだ。

これは、古典的名作『招かれざる客』がオリジナルで、そのキャラクターの立場を逆転して作ってある（オリジナルは娘一家を白人に、訪れる娘の恋人を黒人にしている）。
当然、人種問題がいろいろとかかわってきて、白人社会で使われている黒人ジョークひとつで夕食の場が大混乱に陥ったり、バスケとアメフトでちょっとしたイザコザが起きたり、ま、なにかと事件が起こるわけです。

ラブコメであって、随所に笑いを盛り込んで、最後には当然ハッピーエンドになるわけだが、いつのまにか、男たちと女たちの喧嘩に入れ替わっていて、父親と彼氏が共同戦線を張るというのもまあありがちかな。
それでも心穏やかに最後まで見れたからまあいいでしょう。

アシュトンの彼女役、ゾーイ・サルダナって微妙じゃ。
かわいいようでかわいくないようで、でもかわいいようで・・・どっちやねん。