2008年09月15日

夜の朝顔<豊島ミホ>−(本:2008年123冊目)−

夜の朝顔

# 出版社: 集英社 (2006/04)
# ISBN-10: 4087748065

評価:80点

神田川デイズが面白かったので、早速図書館で豊島ミホを借りてきた。
今思ったのだが、ペンネームだとすれば「トシマ」という音の苗字を選ぶというのもなかなかのセンスだな。
このまま作家であと20年もすれば(46歳)怖いことになりそうだ。

主人公の小学生(センリ)が、小学校1年生から6年生になるまでの連作短編集。
独特の感性で、小学校時代を見事に切り取っている。
といいながらも、正直自分がここまでいろんなことを考えていたかどうかは心許ない。
男って特に小学生時代は基本的にバカだからね。
いや中学生になってからもバカだけど。
女の子と同レベルの精神的成熟度になるのは高校生くらいか?

私自身を振り返ってみても、小学生時代、人間関係で悩むことはあったかもしれないが、この主人公のように人間関係そのもののわずらわしさを本質的に理解し、さらにそれを乗り越えていくなどというレベルの高い思考は到底できていなかった。
若干感じる違和感はそういう男女のレベル差なのかもしれない。

センリは安易に他人とつるまず、かといって斜に構えたひねくれ者でもなく、いつも真剣に物事に相対する。
その分傷つきもするけど、着実に成長していく。
その成長の様子が物語から読み取れるところも興味深かった。
小学生の人間関係って、基本ノーガードの打ち合いなんだが、突然高度なディフェンスとかしたりするので始末が悪い。
そういえば自分にもいろいろとあったなあ。
ううむ、一度あの時代に戻って馬鹿すぎる自分に厳しく注意しておいてやりたいものだ。

そうそう、小学校5年生のセンリは、担任の先生にほのかな恋心を抱き、先生のお気に入りになりたいと思うのです。女の子はかわいい。
男は中年になって出世によこしまな思いを抱き、部長のお気に入りになりたいなどと思うのです。男は情けない・・・。

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