2009年09月16日

どこから行っても遠い町<川上弘美>−(本:2009年)−

どこから行っても遠い町
どこから行っても遠い町
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# 出版社: 新潮社 (2008/11)
# ISBN-10: 4104412058

評価:80点

どこか遠い町の小さな物語。
絡み合う連作短編集は、読者を見事なまでに架空の町に連れ込んでしまう。魚屋で暮らす男達や、不思議に気の会う嫁と姑や、写真の好きなOLや・・・。みんな普通なんだけど、どこか変だ。まあ、人間はみんな変なんだろうけど。昨日9年連続200本安打を達成したイチローだって、語録を読んでいると相当変だもの。

こういう小説を読むと著者はどこまで計算して組み立てているのだろうかと不思議に思う。最初に全ての物語を作って広げて重ねていくのか、それとも小さな一篇から小説の世界を広げていくのか。
聞いてみたいものだ。

なんということはないストーリーばかりなのだが、嫌いではない。綺麗な文章で少し個性的で歪んだ人たちの生き様を淡々と書いていく小説って、自分の深層心理のようなものを見透かされているような気になって、読んでいて少しドキドキする。それがいいのだ。説明するのは難しいけど、まあいいか。
最後の短編は珍しくポジティブ。ポジティブと言っても幽霊のポジティブなんだけど・・・。

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