2010年04月18日

神去なあなあ日常<三浦しおん>−本:2010-25−

神去なあなあ日常
神去なあなあ日常
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# 出版社: 徳間書店 (2009/05)
# ISBN-10: 4198627312

評価:88点

高校卒業と同時に、人里離れた林業の村に研修生としていきなり放り込まれた平野勇気、18歳。携帯電話も通じない、山以外は何もない村の中で、否応なしに山に登り木を切り出し植林をする、そんな生活に飲み込まれていく。
いまどきの18歳がいきなりの林業生活に我慢するわけないだろうと突っ込みたく・・・ならないところが三浦しおんの凄さ。
主人公の楽天的で素直な性格がうまく書かれていて、彼ならこんな風に林業という仕事や山の中の村の生活にきちんと対峙して入りこんでいくだろうなと自然に思わせてくれるのだ。
周囲の人たちもとても魅力的に書かれていて、こんな村なら自分も行ってみたい、そう考えてしまう。ダニやヒルや降り注ぐスギ花粉は嫌だけれど。

神への畏怖が常に生活と隣合わさって描かれているが、こちらも違和感はない。
日本人の心の奥底に確かに流れている、自然への惧れのようなものがよく伝わってくるのだ。

林業そのもののダイナミックさや繊細さもちりばめられていて、興味深かった。
数十年、数百年の大きなサイクルで作られていく山・森でありながら、木々への日々の丁寧な手入れがそれを支えていく。そんなところも存分に書かれていて楽しい。

深夜に一気読み。ついでに感想も一気書きです。


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