映画:や行

2009年09月04日

ヤッターマン

ヤッターマン2ヤッターマン1

監督:三池崇史
出演:櫻井翔、福田沙紀、深田恭子、ケンドーコバヤシ、生瀬勝久、岡本杏理、阿部サダヲ

評価:92点

随分と前に観た映画だが、思い出しながらコメント。

いやはや素晴らしかった。
原作に完璧に忠実と言うわけでもないのだが、原作を知っている大人たちが、ここだけは押さえておいて欲しいと言うツボを見事なまでに押さえまくり、それでいてCG技術などを自在に使って現代でも通用する新しさもきちんとキープしている。
お約束のギャグやポーズには思わず笑ってしまうし、これをどうやって実写化するんだろうと思っていたシーンが鮮やかに目の前に繰り広げられるととにかく嬉しくなるのだ。

しかし、なんといっても最高なのは深キョンのドロンジョ。
映画が出来上がったときから賞賛のコメントが様々なところに書かれていたが、実際に見て納得した。
色っぽくて、少しお茶目で、でもカッコイイ。
話し方もドロンジョっぽく違和感がなく、深キョンの頑張りもしっかり感じられた。
彼女がスクリーンに映るたびに、私の視線はそこに釘付け。
下妻物語のときも感じたが、この人は結構凄い女優なんじゃないかと思うのだ。もう少し目立ってもいいと思うんだがなあ。

ケンドーコバヤシ、生瀬勝久そして阿部サダヲという、アクは強いけど芸達者なメンツの演技も大げさすぎず地味すぎず完璧なバランス。
途中にラブコメを挟んだストーリーも成功していたように思う。
私ならヤッターマン2号ではなく、間違いなくドロンジョ様を選ぶけど。

細かいところだが、メカやおだてブタの描写も含めて手抜きがほとんど見つけられなかった。
きっと原作ファンの人が多く製作に関わって楽しみながら作ったのだろう。ないだろうけど、続編があれば観たいなあ。


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2008年03月23日

パレード<吉田修一>−(本:2008年44冊目)−

パレード

出版社: 幻冬舎 (2002/01)
ISBN-10: 4344001559

評価:85点

ラスト10ページで訪れる突然の衝撃。
そこにいたるまで著者が書いてきた5人の登場人物のやりとりが、全て空虚な芝居の空間であったとでも思わせるインパクト。
あまりにダークなまとめ方に読み終わってぞっとしてしまった。

最後は「全て直輝の妄想」などという夢落ちが来るのではないかと思ったが、現実としてあのリビングが存在するほうが怖いことに気づいた。
でも、現代社会の人間関係って、結構こんなもんなのだよな。

先輩の恋人に横恋慕するやるきのない大学生・良介
若手芸能人の恋人で無職かつひきこもり・琴美
深酒を繰り返す売れないイラストレーター・未来
振られた恋人を引きずる映画配給会社勤務の会社員・直輝
18歳の男娼・サトル

まるで交わることのないようなこの5人が、なぜかひとつの家で共同生活をしている。
互いに関心があるように装っているが、じつは互いにあまり関心がない。
互いのことをよく知っているはずなのに、互いのことを何も知らない。
楽しく、問題なく、適度のトラブルがたまにおきては解決されていく、そんな空間を5人は共有している。
その様子が、5人それぞれの視点から順次書かれていき、文章は軽快で読みやすい。
だが、どこかネジのハズれた5人の行動が、読み進めるうちにある種の不安感を読者に与え続けていく。

その原因は、恋人である俳優からの電話を待って家に引きこもるという行為であったり、中卒の男娼が「大学に行きたいなあ」と何気なくつぶやいたセリフに過敏に反応して問題集を大量に買い込んで家庭教師を押し売りする行為だったり、映画のレイプシーンを集めたビデオを大切に保管していたりすることだったりする。
その不安感が最後に予想外の形で爆発するのだ。
それでも、5人が共有する生活空間は変わらない。各自が抱える闇の部分とは異なる世界に存在するようだ。

うまいよなあ。
どこをとっても無駄がなく、完璧な情景描写と心理描写。その裏に隠れている無意識の悪意。
さすがに山本周五郎賞受賞作品だけあります。是非。

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2007年09月17日

善き人のためのソナタ−(映画:2007年104本目)−

善き人1善き人2

監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ、ウルリッヒ・トゥクール、トマス・ティーマ、ハンス=ウーヴェ・バウアー、フォルカー・クライネル、マティアス・ブレンナー

評価:98点

久しぶりに自信を持って他人に薦められる映画に出会った。
2006年のドイツ映画。
第79回アカデミー最優秀外国語映画賞を受賞。

1984年の東ドイツが舞台。
徹底的な監視社会にあった当時の東ドイツの様子、そして国家保安省の実態を描きながら、人間が心の奥底に持つ善なる魂のようなものを強く感じさせてくれる映画だった。

国家保安省(シュタージ)の局員、ヴィースラー大尉が、反体制の疑いのある劇作家ドライマンと、その彼女である女優クリスタの監視を命じられる。
ドライマンの部屋には盗聴器がしかけられ、ヴィースラーは彼らを24時間体制で監視することになった。
このヴィースラーが最初はなんとも憎たらしい。
映画の冒頭が、ヴィースラーによる尋問で始まるのだが、その非人間的な取調べはまさに恐怖。それを表情ひとつかえずに進めていくのだ。
よくみるとミルコ・クロコップにちょっと似てる。
ふうむ、実は感情の起伏が激しいのに、それを訓練で抑制しているところなんかも似てるのかもしれない。

淡々と完璧な監視を行っていたヴィースラーだったが、音楽や文学を語り合い、人間的な生き方を求める彼らの考え方に、次第に惹かれていくようになる。はっきりとヴィースラーの行動が変わったのは、ドライマンが「善き人のためのソナタ」という曲をピアノで弾いてからであった。

この曲を本気で聴いた者は悪人になれない・・・

音楽は人を変えるのだ。

ドライマンとクリスタをひとりで監視することで、逆に体制から守ろうとしたヴィースラー。
レポートに残された赤いインクからそれを知ったドライマンによる、彼への感謝が最高のラストシーンにつながっていく。
ここはもうたまらない。
こみ上げるものを抑え切れなかった。
ニューシネマパラダイス以来の秀逸なラストシーンだった。

監督のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクは33歳。
どうやったらその若さでこんな映画が撮れるんだ。凄いなあ。



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2007年09月12日

ユージュアル・サスペクツ−(映画:2007年100本目)−

usual suspects1usual suspects2
監督:ブライアン・シンガー
出演:スティーヴン・ボールドウィン、ガブリエル・バーン、チャズ・パルミンテリ、ケヴィン・ポラック、ピート・ポスルスウェイト、ケヴィン・スペイシー

評価:94点

(ネタバレあります)
1995年のサスペンス映画。
しまった。こんなに面白い映画をまだ見ていなかったとは・・・。
こんなファンサイトもあるので、いまさら私が感想をウダウダ書いても仕方がない、そう感じるくらいの圧倒的な面白さだった。

まずはラストシーンに驚愕し、そして興奮する。
カイザーソゼの歩く足元だけを追っていくカメラ。
え、まさか、その足が・・・と驚かせ、その期待通りに足元が変わっていく。
使えないはずの左の掌を何度も握りなおし、タバコに火をつける。
カッコよすぎるって。
そして、迎えにきた車を運転しているのはあいつなのだ。
完璧。
非のうちどころがないラスト。
そして、この映画の全てはそのラストのどんでん返しに向けて、綿密に作りこまれているのだ。

物語は、船舶の炎上事故を調べていた捜査官クラインが、尋問していたヴァーバル(ケヴィン・スペイシー)から奇妙な話を聞かされるところから始まる。
6週間前の出来事から始まったこの物語は、回想シーンと尋問の繰り返しになる。だから、ここでヴァーバルに嘘をつかれたら観ている人にはわかりようがない。
よく考えれば、結構ずるい脚本だったりするのだった。

ヴァーバルを含む5人は、銃器強奪事件の容疑者として集められる。釈放後、5人は協力して宝石強奪を決行。ブツをさばくためにLAの故買屋と接触し、そこで新たなヤマを依頼されるが、トラブルに巻き込まれて相手を射殺してしまう。
パニック状態の彼らのもとに、伝説のギャング“カイザー・ソゼ”の右腕と名乗る弁護士が現れる。
カイザーの影におびえ、次第に罠に落ちていく5人。
いったい、誰がカイザーなんだ!とたっぷりミスリードさせておいて鮮やかに騙してもらった。

1995年、この映画はアカデミー脚本賞を受賞。ケヴィン・スペイシーは本作でアカデミー助演男優賞を受賞している。


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2007年09月06日

陽気なギャングが地球を回す−(映画:2007年96本目)−

陽気なギャング1陽気なギャング2
監督:前田哲
出演:大沢たかお、鈴木京香、松田翔太、佐藤浩市、大倉孝二、加藤ローサ

評価:78点

公式サイト

(ネタバレあります)
伊坂幸太郎の同名ベストセラー小説を、大沢たかお主演で映画化した犯罪コメディ。
大沢たかおって、カッコイイよなあ。
同性から見ても結構惚れ惚れとしてしまう。
ちょっと気障な演技がビシっと似合っていて、嫌らしくもしつこくもなく爽やか。
でもって、俺より2つ若いだけなのか・・・。ううむ、自己嫌悪に陥ってくるぞ。

演説の名人、スリの名人、人の嘘を見破る名人、そして正確無比な体内時計名人。4人が黄金チームを組んで銀行を襲う。
もちろん大成功するのだが、そこに現れた別の強盗に現金を盗まれてしまう。
そのお金を取り戻すべく、4人組はさらに手の込んだ銀行強盗を計画するのだ。
裏の裏の裏の探りあい。
軽快な音楽とお洒落なセリフとポップな映像で物語りはどんどんと展開していくが、もちろん普通に終わるはずはない。
観ているほうも、どこまで爽快に騙してくれるのか。それをじっくりと楽しむことができる映画だった。
果たしてあんな展開になるとは全くの予想外。
そうかそうきたか。随分と手の込んだ騙し方だ。
一方で、いかにも関係ありそうに4人の周りをうろついていたおっさんが、馬鹿なお笑い役だったりするところもうまい。

原作を読んだ人のレビューによれば評価はいまひとつのようだが、原作を知らない私には素直に十分楽しめる内容だった。
登場人物のキャラの立ち方もちょうどいいくらいじゃないか。

佐藤浩市が演説の名人役だったが、一生懸命滑舌よくしゃべろうとしているところがなんともかわいかった。
コメディから渋い役までこの人も芸の幅が相変わらず広いもんだ。

さて、図書館で原作を借りるとしましょう。

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2006年12月02日

40歳の童貞男−(映画:2006年145本目)−

40歳の童貞男140歳の童貞男2







監督:ジャド・アパトー
出演:スティーヴ・カレル、キャサリン・キーナー、ポール・ラッド、ロマニー・マルコ、セス・ローゲン

評価:85点

公式サイト

(ネタバレあります)
題名も酷いが、気持ち悪い光線出しまくりのポスターも酷い。
R15でシモネタオンパレードとくれば、笑えないアメリカギャグが満載された脱力系+エロ作品に違いないと敬遠していたが、意外にも目にするレビューでの評判がいいものだから思わず見てしまった。

実際、意外によかったのだ。
もちろんシモネタはお約束のとおり出てくるのだが、アメリカバカコメディに見られるドタバタ感がなく、そのおかげで落ち着いて映画を見ることができるのだ。えげつない会話の数々中に、微妙な「遊び」が見られて、そこに作り手や俳優たちの「余裕」が感じられ、それが「知性」にさえも繋がっているといえば言いすぎか。
言いすぎだな。
よく考えれば、ただのお下劣映画だ。

それぞれの場面から、製作現場の楽しさが伝わってきた。
主人公が胸毛の脱毛をするシーンは特に笑えた。
あの立派な胸毛は自毛だったらしい。
クリーム塗ってテープではがしている日本人(?だが、イチ、ニイ、サンとは言っていた)も、周りで見ている友人達も、もう普通に笑っている。
痛そうで、しかし笑えて、まるでテレビドラマのNG大賞の場面を見ているようだ。
周りのセリフもほとんどアドリブだったんじゃないのか

40歳を越えて童貞であったって、人は人で自分は自分。でもそんな割り切り方ができないのが人間だから、童貞の彼とそれを知った周囲の人間たちの間でいろんなドラマが生まれる。
ほんわかとしたハッピーエロエンドでちゃんと終わるところはお約束で、よくわからないラストのミュージカルも何故か楽しかった。

気になった点が2つ。
ひとつめは、アメリカでもまだエイズは脅威であるはずなのに、これだけ性に無防備な物語の展開というのはどうなのだということ。ひとことぐらいエイズに対する言及があってもよかったんじゃないのか。
アメリカ国民にとってそんなことは周知であり、この映画は単に笑うだけという割り切りができているのならかまわないが。

もうひとつはアメリカ人の理想とするステレオタイプ像から外れることが「童貞」という恥ずべき現実に結びついているという思想。
車が運転できず自転車通勤をしている、フィギュアを集めゲームに興じるオタクである、40歳になっても家電販売店の倉庫係で満足している。つまりそんな向上心を持たない人間はダメなのだという、アメリカの押し付けがましい前向き主義がそこはかとなく臭ってくるのだ。

そんなことを考えたのはこのレビューを書こうと思ってからであって、見ているときはバカバカしさに笑うだけ。
だからこれはこれでいいのだろう。
最後に、この内容で116分はちょっと長い。


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2006年09月05日

ユナイテッド93−(映画:2006年107本目)−

united93-1united93-2







監督:ポール・グリーングラス
出演:ハリド・アブダラ、ポリー・アダムス、オパル・アラディン、ルイス・アルサマリ、デヴィッド・アラン・ブッシェ、リチャード・ベキンス

評価:82点

公式サイト

(ネタバレあります)
誰もが知っている2001年9月11日、米国を襲った航空機ハイジャックによる同時テロを描いた映画。
目標物を爆破した3機と異なり、ユナイテッド93便は途中で墜落した。
機内でいったい何が起こっていたのか、まるでドキュメンタリーのように真面目にまっすぐに映画は進んでいく。小ざかしい映像テクニックもなければ、中途半端なフラッシュバックもない。時間軸に沿って、ただひたすらに、悲惨なテロと、それに立ち向かった乗客たちの行動が再現されていくのだ。その圧倒的なリアリティの前に、見るものは居住まいを正し、あの日アメリカに起きたことはいったいなんだったのか、それぞれなりに考え込まざるを得ないだろう。
911そのものが米国政府の陰謀だとか、この映画も単なるプロパガンダだとか、いろんな意見はあるようだ。だが、これだけの緊張感は、まがい物には出せないと私は思う。

特に印象に残ったのは、軍司令部と管制塔の混乱だった。
テロ当日には、飛んでいた飛行機はテロの対象になった4機だけではなく、実際には何千機もの飛行機が空を飛びまわっていたのだよなあ。
何が起きているのか事実が把握できず、ひたすらに混乱する管制官たちは実にリアルで緊張感に満ちている。4機の飛行機が勝手に動き出すだけでこれほどのパニックになるのだ。
それはそうだ。飛んでいる全部の飛行機を疑わないといけなくなるのだから。

派手な演出が一切ないのに(有名な俳優もまったく出てないよね)、十分な緊張感を最後まで保ってしまう、安上がりでいい映画でした。
最後のメッセージはいらなかったか。
あんなもんつけるから、プロパガンダって言われるんだ。

あれからもう5年。
WTCの跡地にはまだビルは建っていないし、テロの恐怖はまだ消え去っていない。だが、映画として事件を振り返る程度には心の余裕が出てきたということなのでしょうね。
イギリスの先日のテロ騒ぎを見ると、決して安心とは言えず、いつかまた同じ惨事が繰り返されそうな気がしてならない。じゃあどうすればテロを防げるんだ、といえばそんな知恵も湧いてこないのだけれど。

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2006年05月29日

夢駆ける馬ドリーマー−(映画:今年70本目)−

DREAMER1DREAMER2









監督:ジョン・ゲイティンズ
出演:ダコタ・ファニング、カート・ラッセル、エリザベス・シュー、クリス・クリストファーソン、ルイス・ガスマン、フレディ・ロドリゲス、オデット・フェール

評価:82点

公式サイト

(ネタバレあります)
ダコタ・ファニングはなぜいつまでたっても大きくならないのだろう。
ハリー・ポッターシリーズのハーマイオニーはどんどん大きくなっていくというのに・・・。

ダコタ・ファニングのための映画のように作られてるが、はい、ダコタ・ファニングのための映画です。
泣いて笑って馬にも乗って走り回って、椅子の上に立ち上がってテーブルスピーチも見せている。ただ、生意気で妙に大人びた表情を見せるところは変わっていないが、この映画では子供らしい表情を見せる機会もわりと多かったような気がする。
なんにせよ、まだ前歯が永久歯に生え変わっていない子供が、こんな演技を見せるということはやっぱり恐ろしい。
途中、彼女のアップがなんとなくドリュー・バリモアっぽく見えた。
あんな感じの女優に育っていってしまうのだろうか。いえ、ドリューが嫌いなわけではありません。
ついでに言えば、クリス・クリストファーソンとカート・ラッセル似すぎです。
ほんまもんの親子のよう。

さて、内容は骨折した競走馬が復活してレースに勝ったという実話を基にして作られている。
走る馬はソーニャドール。
レース中の骨折を元に安楽死させられそうになったところを、調教師(カートラッセル)が買い取って自分で面倒を見ることにする。
資金繰りに汲々とする状態でありながら、いくつかの試練を乗り越えて、最後はブリーダーズカップという重賞レースで感動的な勝利を勝ち取ってエンディング。
できすぎてるけどやっぱりこういう話は素直に感動してしまう。
レースの迫力もなかなか見事なもので、シービスケットにも見劣りしないのではないだろうか。

ただ、テーマが、彼女(馬)を通じて家族の絆が強まっていくということだったわりには、障害がそれぞれ簡単に克服されすぎたかもしれない。
父と息子の確執もあっさり克服されているが、もうちょっと丁寧にここを書いていれば最後の感動も深まったのになあ。

それにしても、走る馬の姿は綺麗です。
こういう映画を見ると競馬場に急に行きたくなったりするし、両手を突き上げて感動する場にも行きたくなる。
野球か格闘技を見に行こう。あ、ワールドカップもあるか。


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2005年05月15日

映画を見たで-ユーロトリップ-

ユーロトリップユーロトリップ2監督:ジェフ・シェイファー
出演:スコット・メチャロウィッツ、ジェイコブ・ピッツ、ミシェル・トラッチェンバーグ、トラヴィス・ウェスター

評価:93点(100点満点)

楽しかった。
くだらない超お馬鹿お下劣映画なんだけど、若者たちが主役だから爽やかになったのがよかったのか?いや、爽やかではないな、海外ではR15やR17がついてるみたいで、実際にオッパイもおチンチンもよくでてくる。

オハイオに住んでいてハイスクールで女の子に振られたばかりのスコットは、男と思っていて絶交メールを送ったばかりのメルトモが美人女性だと知り、彼女と会うためにベルリン目指して旅を始める。
友人2人とスタートした旅は途中から4人になるがこれがもうメチャクチャでとにかく笑える。

ビートの聞いた音楽にのって、まずはロンドン、そしてパリ、アムステルダムやチェコにも行き、ベルリンにいったら彼女がいなくてイタリアとバチカンヘ・・・。
どこに行っても引き起こす騒動がおもろいし、登場人物のキャラがみんな強烈。
マン−Uのフーリガンたちや、電車内で迫ってきたゲイのおっさん、女たらしのイタリア人、ロボットダンスの大道芸人も笑えた。
バチカンでは、法王が死んだことを示す鐘を鳴らしてしまったうえに、白い煙(次期法王決定のお知らせ)まであげてしまうのだ。

そうそう、男しかいないヌーディストビーチもよかった。
チェコでは4人の合計所持金たった1ドル30セントで、4人がクラブでVIP扱いを受けるように書かれていた。
いくらなんでもそんなに経済格差はないでしょう。
チェコの人が怒ってくるぞ!

手をぬかずにきっちりと作り上げられたバカ映画だけど、肩に力が入ってなくてちゃんと笑えるのは素晴らしい。

スター不在作品なので日本では公開されないようです。ちょっと残念。 

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2004年04月13日

映画を見たで-ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密-

yaya監督: コーリー・クーリ 
原作: レベッカ・ウェルズ 
製作総指揮: ベット・ミドラー,メアリー・マクラグレン 
脚本: コーリー・クーリ 
出演: サンドラ・ブロック,エレン・バースティン,フィオヌラ・フラナガン,ジェームズ・ガーナー,アシュレイ・ジャッド,シャーリー・ナイト,マギー・スミス

評価:95点(100点満点)

1時間56分。まさに快心の作品。あと10分削ってほんのわずかな中だるみを省いてくれたら100点挙げても良かったかもしれない。
全米で550万部売って大ベストセラーとなった同名小説の映画化。原作小説は65週連続でニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー・リストにとどまり、20ヶ国語以上に翻訳されて世界各国でベストセラーとなっているらしい(公式HPより)。全米には50以上もの「ヤァヤァズ・クラブ」と呼ばれるファンクラブがあり、カナダ、イギリス、アイルランドでも 同様のファンクラブが結成されているほど(これも公式HPより)。

そんな人気がわかるような映画だった。とにかく楽しい。子供時代に感じた「はしゃぎたつわくわく感」が画面から伝わってくる。それでいてテーマは「母と娘の葛藤と和解」と重めなのだが、見事にそれを書ききっている。
娘役「シッダ」はサンドラ・ブロックが演じている。安心してみていられるものの、この人については可もなく不可もないというのが印象かな。でも、あの婆さん名優達に混じってあれだけの存在感を出せると言うのはさすがと言うべきかも知れない。ニコール・キッドマンでも、メグ・ライアンでもなく、隣に住んでいるような親近感を感じさせるサンドラブロックが演じてこそ、成功だったんだろうなあ。
なんといっても凄いのは、パワフルでコミカルで貫禄たっぷりながらめちゃくちゃにかわいい婆さん4人衆。
主役のヴィヴィを演じているのはエレン・バースティン。かわいいお婆さんだよねえ。気性が激しく、娘からの電話に受話器を机にたたきつけて怒るシーンがある一方、娘の結婚が失敗しそうになると、庭で花火をつけて神様にお祈りするかわいらしさ。このとき、庭で舞うように踊るシーンは絶品の美しさである。
キャロ役のマギー・スミスもいい。「天使にラブソングを」や「ハリーポッターシリーズ」で有名だが、イギリスの誇る名優。タバコの吸いすぎで肺をいため、酸素ボンベを常用しているおばあちゃんを演じているが、大きなぎょろ目で周囲を見渡す存在感はさすが。
そしてティンシー役のフィオヌーラ・フラナガンがまたまた秀逸。この人どっかでみたなって思っていたら「アザーズ」の幽霊お手伝いさん役だった。あの時も不気味さと同時になんともいえない貫禄を見せていたけど、今回の演技がまたかっこいい!スポーツカーをガンガンと乗り回し、ヴィヴィとカーチェイスまがいのことをするシーンなんて台詞も最高だった。
若き日のヴィヴィはアシュレイ・ジャッドが演じている。綺麗だ。綺麗なだけじゃないぞ、かわいい。かわいいだけじゃないぞ、麻薬中毒になって(医師のミスなのだが)精神に異常をきたすところの演技も素晴らしい。勝気でいて、自分に正直で、悩み苦しむ心がぐっと伝わってくる。みんなで行ったピクニックの時には飛行機に乗りたいと言い出せなかった娘「シッダ」を、一度家に帰ってから飛行場まで連れ戻し、なんとか金策をして娘の願いをかなえてあげて二人で飛行機にのるところなんか最高にかっこいい。

人間として生まれてくる限りは、自分には母親がいるわけで、親と自分とのかかわりはどっちかが死ぬまで、いや死んだ後だって終わりがないもの。まさに永遠のテーマなんだろう。それに加えて誰もが持っている子供時代へのノスタルジー、そして50年以上も続いている4人の友情。これが見事に表現されている。
現在から、回想シーンへの切り替えも無理なく見事につながれているし、モノクロの映像はあまりにも美しい。冒頭の夜中の森での少女4人の「ヤァヤァシスターズ結成式」はスタンドバイミーの雰囲気もあり懐かしかった。
ちょっとブラックで厳しめのジョークも、人生の大先輩達が口にすると重みがあるなあ・・・。
ラストで、シッダとヴィヴィが和解して長年のわだかまりが解け、抱き合った後の二人の会話が最高である。涙と笑いでたまらん。
母「ひとつ質問に答えてね。でも絶対正直に答えて欲しいの・・・」
娘「・・・本当に?」
母「ええ・・・。(沈黙)あたし、太ったように見える?」
娘「・・・いいえ、細すぎるくらいだわ」
母「愛してるわダーリン」

どんな重い質問で感動的に締めくくるのかと思いきや、この崩し方!お見事じゃ。そしてシッダのヤァヤァ・シスターズ仲間入りの儀式でエンディング。もう完璧である。続きを読む

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