お知らせ

「雲の峰」2018・1(319号)

 雲の峰319号 
雲の峰は月刊誌です。戌年は、戌(じゅつ)は滅(めつ)で、植物が枯れることを意味するそうですが、犬を当てて社会性を重んじる、勤勉で努力家という意味もあるようです・・
「雲の峰」は「学習する結社」を標榜し

1 季語と定形を生かし、正しく表現する

2 自然と生活の中から新鮮な詩情を発見するという指針にそって学習する

主宰作品 「義士の寺」   朝妻力

六たびとなる戌年の雑煮膳
高見に雪村のコンビニ開店す(天好園)

冬山の裾に真竹の幹青し
新しき障子が隔つ雨の庭
高張をつらねて義士の寺師走

副主宰作品「茶の花」  浅川正

山の日を浴びて音よき冬の川

叡山を揺らして鳰の消えにけり

入相を光散らして雪ばんば

関西の句碑を訪ねて20朝妻草月(力の旧名)「春耕」より転載

夕焼けて西の十万億土透く  誓子

 誓子自身が語った所によると、伊勢で病気静養中の作であるということであった。西の十万億土とは西方浄土。「見えるはずが無いと言われるが、私には見えたのです。」と笑っておられた。

高野山の句碑

父母のしきりに恋ひし雉子の声  松尾芭蕉

炎天の空美しや高野山     高濱虚子

一山の清浄即美秋の雨     富安風生

総会の「記念講演」講師;青木亮人氏より

評論集「その眼、俳人につき」(俳人協会評論集新人賞及び愛媛出版文化賞大賞を受賞)

今回の講演は波多野爽波の「俳句スポーツ説」を引用して、俳句の「芸」を磨く早道もスポーツ同様基本的な体力づくりとして「型」を身につけることが先決であるとして「余白の空け方、心情の滲ませ方」の実践版。

例1 いつか・やがては時の経過を判断し認識する余白の多い語。
①一の谷いつかニの谷蕨狩  辻田克己

②日雀山雀いつか無人の家の窓  飯田龍太

③夜の大雨やがて春暁の雨となる 水原秋櫻子

例2 しづかにという「状況の推移」を認識する余白の多い語を使って。

①夕牡丹しづかに靄を加へけり 水原秋櫻子

②秋の雨しづかに午前をはりけり  日野草城

③米櫃の中をしづかに春逝けり  正木ゆうこ

例3 表現の型を吸収し自分のものにするには先達の句を読むことが大切。

①ひぐらしに町のひとつの書肆古ぶ 皆川盤水

②五六行書きては酌める秋の宵  朝妻力

③能登朝市終りしあとは荒時雨 皆川盤水

④冬めくや白粥を吹く妻も灯も 朝妻力
  

 

「星雲」41号

 鳥井保和主宰星雲41号を紹介します。

平成20年一月に山口誓子を師系とする「星雲」を創刊して満10年を迎えられました。1月29日に記念祝賀会が開かれるそうです。まことにおめでとうございます。創刊の言葉より一部を紹介します。

人生は一期であります。今日唯今の生を大切にし、刻一刻変化する自然界の機微に触れ、一句の中に人の魂が見える人間存在の作品を志向します。

季節の一句 
香煙の一筋のぼる雪の墓地 鳥井保和 第3句集「青天」より

    墓石の黒、雪の白との狭間にある色彩の微電気、無臭の雪と煙りの香のせめぎ合い墓地の平面と煙のねじれた立体感、そのどれもが鑑賞の脳を細かく刺激する。墓地、またひとつひとつの墓石という固く形を変えないモノを、昼には溶けてしまうかも知れない雪が覆う。その手触りの硬軟寒冷さえを自然と心が確認しに行く。また静寂を統べるかの一筋の煙は俳であり詩であり景色であり、そしてドラマである。何も要らない一句の静かな立ち姿、この鑑賞さえ雑音か。花尻 万博 (花尻氏は第二回攝津幸彦記念賞受賞)

天狼集

廃校の庭を殿様ばつたかな  鳥井保和

初鴨や一の鳥居は海に立つ   〃

第一句集「大峯」13より (平成10年) 縁あって「宇宙」に参加
寒鯉に少しおくれて水動く

一湾を押す濁流の出水川

高野町字高野山霧の壺

極星集 

島一つ抱き湧き継ぐ雲の峯    成千代子

大寺に色変へぬ松大いなる   山田佳郷

生業は旅籠の女将鮑海女    澤禎宣
大根蒔く砂美しき輪中かな    園部知宏
補聴器は波音ばかり鳥渡る    岩本たき代

むら雲に透けゐて月の歪なり   小林邦子

ひぐらしの声透きとほる古刹かな   竹正與

天星燦燦  鳥井保和選 

大根引く土を離るる重さかな  吉田捷子

長老の踊りや低く地を這ひぬ   中川めぐ美

ふる里は五風十雨や稲の花   土江祥元

人生にあともどりなし草の花    平岡妙子

背伸びして子の背を計る良夜かな  天倉 都

はりつけの松の枝鵙の忘れ贄   加藤行惠

卒爾なる夜の往診銀河濃し   前田長徳

滴一滴点滴夜長使ひ切る   本田たけし

晩秋や吾が痩身を愁ひたる    新井たか志

竿灯の真つ直ぐに立つ冥利かな   田島和子

子の遺影抱家族の初写真    小林永以子

一列のしんがりのなき蟻の列   中嶋利夫

水秋の底の底まで金閣寺    岡本 敬

母と来し花野にひとりゐてさみし   木下恵三

万年の雪に初雪積もりけり   小川望光子

 誓子の句碑巡り41 二見浦・興玉神社

初富士の鳥居ともなる夫婦岩  誓子

参道は波の飛沫の初詣  保和

一杓の水に一願初詣   〃

星座探訪40より 小林貴子氏の星雲の俳句探訪 

プロフイール;俳人協会会員・「岳」編集長。現代俳句協会会員・句集「海市」「北斗七星」「紅娘」他・著書「もっと知りたい日本の季語」2003年第58回現代俳句協会賞受賞

 季節の作品 「凧」より  
二 子 玉 川 凧 凧     小林貴子    

年立つや七星剣の守る宇宙     〃

 天星集

花合歓や隠岐を遥かに美保関  土江祥元    

・・出雲御三社の一つの美保神社があり、ここは全国のえびす様の総本社と伝えられる。さすがは神在の国、海を隔てて隠岐島と対するというのもゆかしいことだ。・・・

人体に皿や壺あり梅雨を病む  平岡妙子

・・人体のパーツのことを、日頃はことに意識することなく暮らしているが、・・「皿」「壺」と台所の器物づくしで一句をまとめた遊び心に、快癒の発端がありそうである。

昴星集小夜風の煽る篝火薪能   森本潤子

     鷺翔ちて一水の澄み歪めたる  奥井志津

星雲集大太鼓(だだいこ)の天地に響動む精霊会  竹本治男

 読み物「熊野を駆ける」熊野古道伝説紀行13 大上敬史

勝楽寺  湯浅町別所165)

平安時代後期、ここに都に匹敵する七堂伽藍、三十六坊を有する大伽藍があった。当時、勝楽寺は満願寺の奥院として入江の高台に位置し、西側は「白潟」という地名も残り眼前に海が迫っていたという。・・慶長三年(1598)、豊臣秀吉の紀州攻めで、多くの寺社が焼かれた。しかし、この勝楽寺の金堂と山門があまりに美しかったので、・・京都に持ち帰り醍醐寺に移築させた。・・・

汗かき地蔵(広川町河瀬195地蔵寺)

法華(ほけ)の壇 (広川町河瀬 鹿ヶ瀬峠)

 

 身体の俳句41「楽器のこと」 小川望光子(医療センター医師)

荒星や毛布に包むサキソフォン  摂津幸彦

木枯やピアノの中の白兎     高野ムツオ

落第や吹かせておけよハーモニカ 変哲(小沢昭一)

ハーモニカは好きでした。どんな歌謡曲でも楽譜なしで吹けました。

第九歌ふむかし音楽喫茶あり   大石悦子

とう訳で、楽器はあきらめて、今は年末に「第九」を歌っています。声楽を志す人がまずやるべき事は、自分の身体を楽器に造りあげていくことらしいですが、なかなか自分の身体は楽器にはなりません。でも今年はシンフォニーホールで歌うぞ。

昴星燦燦   選後評  鳥井保和 

秋霖や鼻梁の高きデスマスク 森本潤子

 ・・南紀白浜に和歌山が生んだ世界的な博物学・民族学の巨星、南方熊楠の記念館がある。記念館には熊楠のデスマスクが展示されている。74歳の生涯を閉じたその夜に、彫刻家・保田龍門によってとられたデスマスク・・・

トランペット夏の空突く甲子園  内山恭子

部屋の灯を消して一人の盆灯籠  池田邦子

奇岩裂岩神業めきし冬妙義山   奥井志津

光りつつ雫滴る苔清水     服部久美

この上もなき穏やかな厄日過ぐ  古谷とく

一峠越えて一渓片時雨    谷本町子 

 星雲集鑑賞  加藤行惠

絵手紙の便りを友へ蛍の夜  下村ツヤ子

湿原を木道縫ひて雲の峰   竹本治男  他

   

一月・正月・太郎月・January・2018

迎春2018平成30

一月正月太郎月January
     
今年初めてのお題は「朝」です。

1月7日にお題2句と雑詠5句を公開します。
本年も「木偶の会」をよろしくお願いいたします。

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森山久代句集「大祓」

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森山久代第一句集「大祓」(文學の森)を紹介します。

わたなかに鎮むる御霊大祓

帯文: 五千石さんは写生の眼を確かにするように指導され、森山久代さんはそれをきっちりと受け止めて作句をされて来たことが伝わってくる。この力量をもって「運河」に入ってこられたということをしっかりと確認しておきたい。  茨木和生
プロフィール:愛知県に生まれ、兵庫県在住。平成4年「畦」入会・平成9年「畦」終刊・平成10~19年「ランブル」入会・平成18年「運河」入会・平成22年「運河賞」受賞、同人・平成23年「晨」同人・・俳人協会会員、大阪俳人クラブ、大阪俳句史研究会所属

序(茨木和生) 桜餅・桜鯛・ 蛍狩・年の暮・耕せり・宝塚・薇干す・遅桜・鱧なべ・祭鮨・大祓・あとがき

序には、各々の章の句の茨木先生の感想が書かれているが、最後の「大祓」の章の句と、それに寄せられた文章を紹介する。

囀の中より抜けて囀れり

わたなかに鎮むる御霊大祓

ふくしまの沖夕焼に染まりけり

小名浜に揚がりし蝤蛑汁旨し

細幅の虚子の軸ある夏座敷

晩学に仲間ありけり獺祭忌

親鸞忌全戸門徒の村に生れ

「大祓」の章の句に眼を送ってみたい。「わたなかに」「小名浜に」の句は平成二十八年の海の日に行われた、「第一回復興いわき海の俳句全国大会」に参加しての作品である。沖を望む小名浜港で行われた六十人余の神官をはじめ國學院大學神道文化学院の学生による鎮魂と復興祈願の神事「千度大祓」に参加しての句であるが、「わたなかに」の句はその感動を詠い留めている。「ふくしまの」の句は千度大祓の済んだ小名浜港の沖の夕焼けの美しさを詠んでいる。「小名浜」の句は環境水族館「アクアマリンふくしま」での、試食操業で漁ったガザミの味噌汁の振る舞いがあったが、それを試食しての句である。私が行った時にはすでになくなっていた。「囀」の句の視座は新鮮だし、「細幅の」の句も夏座敷の景を詠んで成功している。「獺祭忌」「親鸞忌」の忌日俳句も構えて詠んだ句ではなく成功している。 

自選10句

一片の雲さへ寄せず寒満月

蛇笏忌や父は終生「雲母」読み

楽屋入り爽やかなこと宝塚

薇干す蝶の舞ふ日はよく乾き

山頂に雪ある土佐の山桜

先づ空を大きく祓ひ山開

海に出る近道ありて桃の花

祭鮨なべて質素な母なれど

わたなかに鎮むる御霊大祓

豊年や高き道ゆく渡御の列

共鳴句

春兆す六甲からも海からも

生も死も書けば一文字クリスマス

漉舟は重し泥和紙なればなほ

ロープ屋はロープを揃へ年の暮

白を濃き色と思へる破魔矢かな

校長はもうこりごりと耕せり

茶筅切りするに頃合ひ秋茄子

兎汁囲みて三河武士の裔

みづうみは刃金びかりに氷魚汲

枇杷の花無口は言ふに勝るとも

駅の名も名古屋大学風光る(双子の孫揃って合格)

休み田の増えゆく村の竹の秋

空よりも海の明るき良夜かな

薇干すおとなりも又おとなりも

眉唾と思ふはなしも薬喰

        

「吉備野」平成29年11月号(通巻284号)

吉備野平成29年11月号(通巻284号)

赤木ふみを 主宰 の俳句誌「吉備野」を紹介します。

隔月発刊 創刊は昭和459月 発行所 岡山市北区東花尻

師系  吉田冬葉ー高原一馬ー太田蘆青  

大須賀乙字の俳論を基本とし、生きている今の実感、季節感を大切に有季定型を守り楽しく集える会、地方発信を目指す。

 先師の一句

 枯れてなほ覇気を忘れずいぼむしり  高原一馬

 焚火種残して普請始めけり    太田蘆青

  主宰の句「後楽園の丹頂」赤木ふみを

雑草の深みへ秋の番蝶 

禅林の風に打ち合ふ破蓮    

丹頂の色なき風を煽りけり   

 「秋高し」  大森哲也

IH(アイエイチ)秋刀魚の焦げのままならず

根の国へ妹送りたり鶏頭花

 「林檎」 浮田雁人

桐の実の風の高さに鳴りにけり

林檎剥く皿にのの字を重ねつつ

「桃源郷」より

木道の辻譲りあふ花野風      曽根薫風

無位無冠なるも佳かれと菊を守る    佐藤宗生

白しとも紅しとも萩暮れにけり     難波政子   

天満宮参道に生ふ毒茸      横田多禾

ペン・鋏のそれぞれの影秋半ば   武田佐自子

野分波元隔絶の島洗ふ(長島愛生園) 正垣セツ子

威銃寺へ逃げ込む群烏    安藤加代

「黄薔の栞」より

秋冷やとんびひと啼き空は丸  井上和子

秋風や塔の鬼門の火吹竜  竹本孝

 「桃源郷」の秀句展望  土井視砂子

辞書伏せてそれより夜の長かりき  難波政子

 作句だろうか。辞書を片手に考えを巡らしている作者。しばらく後に辞書を伏せる。だが寝るには早い。それからの時間の長いこと。秋の「夜長」を詠まれている。

 「黄薇の栞」の秀句展望 大森哲也 

 秋風や塔の鬼門の火吹竜   竹本孝

「鬼門」建物の北東で、悪疫が入って来る方角(うしとら)。火を吹く竜を置けばさすがの鬼や悪疫は尻込みします。全景を良く捉えた巧者の句です。

岡山歳時記(152)  寺元翠

 二上山蓮華院両山寺

岡山県久米郡美咲町は岡山県のほぼ中央部にあります。この町の二上山に向かって、幾重にも曲がりくねった道を登って行くと、山頂付近に高野山真言宗準別格本山両山寺があります。 本堂の右側にそびえる二上杉は樹齢千年と言われ、二千メートルもの高さがあり、まるで祈りを天に届けてくれるようです。

 御詠歌  見渡せば只白妙の玉くしげ二上山の雪の曙

二上山に登る途中の山間に、ちらほらと田が見えていましたが、これは「日本の棚田百選」の大垪和西の棚田です。・・360度、すり鉢状に大小約850枚の田が広がっています。・・

千年の大樹の守る秋の里    翠

 

     

鳥井保和第4句集「「星戀」Hoshikoi

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鳥井保和句集「星戀」Hoshikoi(本阿弥書店を紹介します。 

著者略歴;俳誌「星雲」主宰・俳人協会会員・海南文化協会俳句部長・朝日新聞和歌山俳壇選者・和歌山俳句作家協会役員選者・春日神社「万葉の森歌垣俳句大会」選者。
句集「大峯」「吃水」「星天」、アンソロジー「句のある風景」など・

星戀の冴ゆる一等誓子星

帯文;今年6月に退職した今は、日本各地を排句行脚し、そして誓子の句碑巡りを生涯の目標として、これからも誓子の謦咳に接した最後の一人となるまで「天狼」の誓子の俳句精神を継いでゆきたく思っている。(「あとがき」より)

 自選12句

凍瀧の一本通す水柱

化粧塩ほろほろ鮎の丸齧り

夕星や闇を引き込む牛蛙

日脚伸ぶ一話おまけと紙芝居

神隠るごとくに霧の那智の瀧

これ以上一樹に椋鳥の収まらず

お迎への話ばかりの日向ぼこ

天井より何でも吊す海の家

敗荷の風をいなしてゐたりけり

月代や浦にますほの貝拾ふ

千変の雲の走れるお花畑

野仏に異国の銭や村祭
 

共鳴句

一切無音大寒の心字池

きさらぎの星戀の星誓子星

なんぢやもんぢやあんにやもんにやの花涼し

走り根の上に走り根木の実溜む(高千穂峡)

弓なりの熊野の灘の星月夜

初星の沖に伸びたる滑走路

人日の山河を円き月渡る

補陀落の沖に溢るる冬銀河

雪解くる湯気本山の檜皮葺

ことさらに還暦の日の梅真白

咲く前の漲る紅気花蕾

海見ゆる山河雲湧く田水沸く
穂孕みの風に胡弓や三味の音

鳶高みつつ秋晴の神島かな
木偶くわつと鬼女と化したるそぞろ寒
潮騒の島を遥かに鷹柱(神島・伊良湖岬を遥かに)

底ひより潮盛り上げて渦を巻く

一筋の水脈群青の青岬

立冬の月くつきりと熊野灘

山脈の黒々として冬満月

       

第24回「運河俳句賞」2017

       

「運河俳句賞」は51編の応募の中から、選ばれました。運河俳句賞と選者特別賞の一部を紹介します。

第二十四回運河俳句賞 「鎮魂」 土屋隆一郎

第二位  「産屋」木下敦子 ・  「月の山」 藤田駒代

第三位  「藺田」新田道子 ・  「稲の花」 森山久代 

茨木和生選

一席 藺田   新田道子

八人の退りて植うる藺草かな

連作を避け山陰に藺草植う

一反は古墳のそばよ藺草植う

二席 稲の花  森山久代

歳時記の上に歳時記去年今年

消印はワシントンなり花便り

三席 産屋  木下敦子

梅雨湿りしたる産屋の力綱

四席 繞道祭  鈴木玲子

百人の白丁走る繞道祭

五席   月の山 藤田駒代

湧水を神と崇めて月の山

谷口智行選

一席 作礼 山崎英治

万緑に鎮もる御堂作礼なす

二席 神話の里 山中悦子

遠雷や天の岩戸は川へだて

三席 産屋 木下敦子

魔除の鎌錆びて溽暑の産屋かな

籐勢津子選

一席 鎮魂  土屋隆一郎

父を見る母の八月十五日

二席 青葉山 杉本征之進

百体の木偶に見らるる暑さかな

三席 茅の輪 中家桂子

挫けたく無くて茅の輪を潜りけり

浅井陽子選

一席 能褒野 小林青波

倭恋ふ片歌の碑も笹鳴きも

二席 王家の系図  山尾カツヨ

天井に王家の系図黴の城

三席 日雷  木塚眞人

獅子石に日の当りたる日雷

森井美知代選 

一席 宮島管弦祭  御江恭子

火袋のあかり還御の舟を待つ

二席 深吉野 宇野艶子

鳥見霊畤降り来て朴の花に逢ふ

水野露草選  ねんごろに産屋のぐるり草を引く 木下敦子

田邉富子選  残寒の大地に残る収容所  土屋隆一郎

塩見道子選  父と出づ鎮魂の旅飛花落花 土屋隆一郎

山内節子選  折鶴に息を吹く穴夏来る  上野山明子

堀瞳子選   帰還せる遺骨二千余春寒し 土屋隆一郎

福田とも子選 罔象女祀れる離宮山ざくら  宇野艶子

12月・師走・December

12月師走極月臘月December

短日、冬の日、冬の朝、冬の雲、冬霞、顔見世、冬の空、冬の鳥、冬の雁、梟、木兎、冬田、 水鳥、浮寝鳥、鴨、鴛鴦、鳰、初雪、初氷、寒さ、 冷たし、息白し、冬木、冬木立、枯木、枯木立、枯柳、 枯山吹、枯桑、枯萩、枯芙蓉、枯茨、冬枯、霜枯、冬ざれ、枯草、枯蔓、枯蔦、枯葎、枯尾花、枯蘆、枯蓮、枯芝、枯菊、枯芭蕉、苗代茱萸の花、枇杷の花、臘八会、大根焚、漱石忌、風呂吹、雑炊、葱、根深汁、 冬菜、白菜、干菜、干菜汁、干菜湯、胡蘿蔔、蕪、蕪汁、納豆汁、粕汁、闇汁、のっぺい汁、寄鍋、鍋焼、 おでん、焼藷、湯豆腐、夜鷹蕎麦、蕎麦掻、蕎麦湯、葛湯、熱燗、玉子酒、生姜酒、事始、神楽、里神楽、冬の山、山眠る、冬野、枯野、熊、熊穴に入る、熊突、熊祭、狩、猟人、狩の宿、薬喰、山鯨、狼、狐、狐罠、狸、狸罠、狸汁、兎、兎狩、鼬罠、笹鳴、鶲、鷦鷯、都鳥、千鳥、冬の海、鯨、捕鯨、鯨汁、河豚、 鮟鱇、鮟鱇鍋、鮪、鱈、鰤、鰤網、 杜父魚、潤目鰯、塩鮭、乾鮭、海鼠、海鼠腸、牡蠣、牡蠣むく、牡蠣船、 牡蠣飯、 味噌搗、根木打、冬の蝶、冬の蜂、冬籠、冬座敷、屏風、障子、炭、消炭、炭団、 炭火、埋火、 炭斗、炭竈、炭焼、炭俵、炭売、焚火、榾、炉、囲炉裏、暖房、温突、ストーヴ、スチーム、炬燵、置炬燵、助炭、火鉢、火桶、手焙、行火、懐炉、温石、温婆、足温め、湯気立、湯ざめ、風邪、咳、嚔、水洟、吸入器竈猫綿、蒲団、背蒲団、肩蒲団、腰蒲団、負真綿、衾、毛布、夜著、綿入、紙衣、ちゃんちゃんこ、ねんねこ、厚司、胴著、毛衣、毛皮、皮羽織、重ね著、著ぶくれ、冬服、冬帽、頭巾、綿帽子、頬被、耳袋、マスク、襟巻、ショール、手袋、マッフ、股引、足袋、外套、コート、被布、懐手、日向ぼこり、毛糸編む、飯櫃入、藁仕事、楮蒸す、紙漉、藺植う、薪能、一茶忌、北風、空風、隙間風、鎌鼬、冬凪、霜、霜夜、霜柱、霜除、敷松葉、雪囲、雪吊、薮巻、雁木、フレーム、冬の雨、霙、霧氷、雨氷、冬の水、水、水涸る、 冬の川、池普請、狐火、火事、火の番、冬の夜、冬の月、冬至、柚湯、近松忌、大師講、蕪村忌、 クリスマス、社会鍋、師走、極月、暦売、古暦、日記買ふ、日記果つ、ボーナス、年用意、春支度、 春著縫ふ、年木樵、歯朶刈、注連作、年の市、羽子板市、 飾売、門松立つ、注連飾る、煤払、煤籠、煤湯、 畳替、冬休、歳暮、年貢納、札納、 御用納、年忘れ、餅搗、餅、餅筵、餅配、年の暮、節季、年の内、行年、 大年、大晦日、掛乞、掃納、晦日蕎麦、年の夜、年越、年取、年守る、年籠、除夜、除夜の鐘
圓光寺23905345_1410794599030605_4345818407267215089_

窓の日をのぼる埃や桐火鉢    原 石鼎

極月や 雪山星を いただきて  飯田蛇笏

日を追うて 歩む月あり 冬の空   松本たかし

もの枯るる 音のたのしき 日向ぼこ 臼田亞浪

年の暮なまじに月のひかりかな  久保田万太郎

星のため月は削られ除夜の鐘  平畑靜塔
12月のお題は「紀」です。12月7日にお題2句と雑詠5句を公開します。

岡山県俳人協会「秋季吟行句会」2017

DSC_3071DSC_3072DSC_3070岡山県俳人協会の「秋季吟行句会」が半田山植物園で開催されました。50名の参加でした。小春日和の植物園の階段を上って行くと、一本松古墳跡がありました。勤労感謝の日、古墳、日時計、紅葉、冬薔薇、落葉などが多く詠まれました。
選者は、写真右から(赤木ふみを・山本一穂・山田紳介涼野海音・小谷静・行藤貴子)さんでした。

朝妻力主宰「雲の峰」317号

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月刊俳誌「雲の峰」2017・11 通巻317号を紹介します。

詳しくは「雲の峰」のホームページをご覧下さい。

 主宰 朝妻力   副主宰 浅川正

先師の一句 

葛の花雨截つて飛ぶ山鴉 皆川盤水 (昭和42年作)

俳誌「雲の峰」の題簽は代表作

月山に速力のある雲の峰   盤水  による。

主宰作品「日干し日和」 朝妻力

鵙鳴きて日干し日和の日曜日

捨てられて花野となれる畑二枚

五六行書きては酌める秋の宵

冷まじや鬼女憤怒とも悲嘆とも

川の名はここより竜田草紅葉

副主宰作品「秋の浅川正

秋水を分けて鷺立つ貴船かな

鳥招くやうに袖振る案山子かな

ひと声を上げて掃かるる秋の

常葉集

陶となす埴採る山や柿日和  渡辺政子

網しぼるやうに片寄る鰯雲  小澤巌

稲の香の丘に祀れる直訴の碑 酒井多加子

深更の辻を抜けゆく踊唄   高野清風

糸瓜忌に下ろす句帳とスニーカー  中川晴美

山田錦任されてゐる案山子かな  吉村征子

       

第一七回「雲の峰賞発表」優秀賞と佳作など多数です。

雲の峰賞 「大和郡山」  角野京子

 出目金の田に鳥除けの糸光る

 町割に自治の名残や夏つばめ

新人賞 

「布留の滝」  五味和代

 結界に切麻の舞ふ布留の滝

「水輪記」   中田美智子

 水無月や残す明治の水輪記

一部のみの紹介になりました・・・

  

11月・霜月・November

11月霜月November

【時候】秋惜しむ 秋寒 秋土用 秋深し 朝寒 うそ寒 寒露 菊黄花あり  暮の秋 鴻雁来賓す  冷まじ 雀蛤となる 霜降 草木零落す そぞろ寒 蟄虫咸俯(ちつちゅうみなふ)す  肌寒 晩秋 冬隣 豺(やまいぬ)獣を祭る 漸寒 行く秋 夜寒

【天文】秋時雨 秋の霜 秋雪 露寒 露時雨 露霜 後の更衣 

【地理】刈田 枯野の色 野山の色 野山の錦 ひつぢ田

【生活】秋収め 秋の御灯 秋の炉 浅漬大根 蘆刈り 蘆火 網代打 甘干 稲刈 芋煮会 鰯の黒漬 うるか おくにち 囮 柿羊羹 搗栗作る 芥子漬製す からすみ 雁瘡 菊合 菊襲 菊供養 菊膾 菊人形 菊の着綿 菊の酒 菊枕 菊花展 球根秋植う 串柿作る 葛掘る 崩れ簗  茱萸の酒 茱萸の袋 苦参引く 栗の子餅 栗飯 栗羊羹 桑括る 芸術祭 紫雲英蒔く  古酒 小鳥狩 鮭打 椎柴 鹿の角切 地芝居 秋分の日 正倉院曝涼 新麹 新酒 新蕎麦 新米 新藁 新豆腐 新綿 杉焼 蚕豆植う 体育の日 高きに登る 高はご 茸狩 種採 重陽 蔓たぐり 十日の菊 橡餅 薯蕷汁 後の更衣 後の雛 ばい廻し 萩刈る 櫨ちぎり 氷魚を賜ふ 火恋し 不堪田の奏 冬支度 風炉の名残 文化の日 牧閉す 松手入 松前帰る 零余子飯 紅葉狩 紅葉衣 紅葉の賀 ゆびしお 柚餅子 柚味噌 よなべ 藁塚

【行事】穴織祭 阿濃津八幡祭 粟田神社祭 伊勢御遷宮 石上祭 岩倉祭 太秦の牛祭 恵比須祭 大津祭 大神神社祭 岡崎祭 御取越 御命講 神嘗祭 伎芸天慶讃法要 貴船の狭小神輿 去来忌 鞍馬の火祭 桂郞忌 源義忌 紅葉忌 御香宮祭 金刀比羅祭 御難の餅 木幡祭 言水忌 西院祭 逆髪祭 山頭火忌 時代祭 若冲忌 諸聖人祭 城南祭 白雄忌 白川祭 新宮御船祭 住吉の神送 聖体行列 泉涌寺舎利会 素逝忌 宝の市 千代尼忌 天使祭 天王寺一乗会 天馬流鏑馬 東洋城忌 年尾忌 鳥羽僧正忌 鳴瀧祭 温め酒 野の宮の別 宣長忌 白秋忌 百閒忌 広重忌 伏見三栖祭 法隆寺夢殿秘仏開扉 保己一忌 宮崎祭 明恵上人献茶式 夢窓忌 靖国神社秋季大祭 八幡花の頭 淀祭 蓼太忌 例幣 ロザリオ祭

【動物】あとり 交喙鳥 猪 落鰻 落かいず 落鯛 落鮒 尾花蛸 頭高 鰹の烏帽子 雁 菊戴 熊栗架をかく 栗虫 木葉山女 坂鳥 秋刀魚 しめ 田雲雀 鶫 鶴来る 菜虫 残る虫 蜂の仔 鶲(ひたき) ひひらぎ 鵯 鶸(ひわ) 猿子鳥 紅葉たなご 紅葉鮒 雪迎へ 連雀

【植物】梧桐の実 蘆の穂絮 厚岸草 小豆 畦豆 油桐の実 飯桐の実 磯菊 いちいがしの実 一位の実 無花果 銀杏散る 銀杏黄葉 茨の実 色変へぬ松 岩茸 梅擬 梅紅葉 末枯 漆の実 漆紅葉 榎の実 蝦蔓 晩稲 落穂 万年青の実 オリーブの実 楓 火焔菜 柿 柿紅葉 樫の実 柏黄葉 がまずみの実 榧の実 烏瓜 榠櫨の実 黄烏瓜 枳殻の実 茸 貴船菊 桐の実  金柑 銀杏 枸杞の実 臭木の実 草紅葉 樟の実 九年母 櫟紅葉 茱萸 栗 栗茸 胡桃 けんぽなし 柑子 黄葉 黄落 木の実 皀角子 サフランの花 朱欒 残菊 珊瑚樹 椎の実 紫蘇の実 しどみの実 信濃柿 占地 熟柿 新松子 杉の実 芒散る 酢橘 栴檀の実 雑木紅葉 橙 竹の実 橘 種茄子 種瓢 玉水木 蔓梅擬 照葉 満天星紅葉 橡の実 海桐の実 団栗 中稲 菜種蒔く 七竈 名の木散る 楢の実 苗代茱萸の実 錦木 白膠木紅葉 合歓の実 合歓紅葉 萩の実 榛の実 櫨の実 櫨紅葉 柞紅葉 浜木綿の実 隼人瓜 晩菊 菱の実 菱紅葉 ひつぢ 百菊 鵯上戸 瓢の実 五倍子 藤の実 仏手柑 葡萄紅葉 朴の実 菩提子 正木の鬘 柾の実 松茸 檀の実 榲めろ 水木の実 水草紅葉 みせばや 椋の実 無患子 紫式部 木犀 黐(もち)の実 紅葉 紅葉かつ散る 山梨 破芭蕉 柚子 落花生 辣韮の花 林檎 檸檬 早生蜜柑
KIMG0325KIMG0326今月のお題は「基」です。11月7日にお題2句と雑詠5句を公開します。

 



鳥井保和主宰「星雲40号」

       

鳥井保和主宰星雲40号を紹介します。

季節の一句掛け余る稲を案山子の手にも掛く 鳥井保和 
    第1句集「大峯」より
驚くほどの田舎住まいではあるが、ここの所案山子を見る機会が減った。子供の頃はいろいろな案山子を目にしては騒いだように覚えている。スカートをはいた案山子、大袈裟な化粧を施した案山子。そんな案山子を見付けては走って近寄って、いじり倒して、そして農夫に叱られたものだ。案山子が人でないと分ってる、それは鳥もこどもも同じだったのか。少なくとも鳥が怖れていたのは人ではなかった。掛け余る稲を捧げるかの様、案山子に与える句。また一つ日本の古き良き風景が無くなる。 
 
花尻 万博 (花尻氏は第二回攝津幸彦記念賞受賞)

天狼集

長考の投了の礼夏座敷  鳥井保和

海中のポストより夏見舞かな   〃

第一句集「大峯」10,11、12 より
今回の平成5年度を以て「天狼」誌に発表した最後の作品である。誓子はこの平成5年の夏ごろより・・句会に出席されなくなった。そして11月に「天狼」休刊宣言・・・誓子と12年間であったが、同じ空間で同じ空気を吸ったことが今となっては貴重な年月であった。誓子歿後は、俳句と決別,再開は平成10年からであった。 

寄りて見る流氷原の起伏せり(平成3年)

七五三鳩追ふ両の袖拡げ(平成4年)

炎天に溶岩ドーム屹立す(平成5年)

極星集 

白南風に乗りて帰港の実習船   竹正與

草の闇水の闇欲る恋蛍     成千代子

甘酒を卒寿の母と頒けて飲む  山田佳郷

六道の辻に迷へる道をしへ    澤禎宣
なかんづく産科の庭の花石榴   園部知宏
風誘ふほどにも伸びて蘆茂る    岩本たき代

素足の子十指を揃へ正座せる   小林邦子 

天星燦燦  鳥井保和選 

村ひとつ沈みしダム湖花は葉に  前田長徳

百年の校舎解体花は葉に   土江祥元

岩と化し山椒魚の動かざる   中川めぐ美

だんじりの稚児畏まる御簾の裡   加藤行惠

我が影をなくしてゐたり炎天下   平岡妙子

遠蛙一灯残る駐在所    新井たか志

退院の手土産として蝮酒    岡本 敬

夏料理見晴し良きは予約席    天倉 都

開け放つ国宝の間に若葉風   田島和子

一夜城の石の標や花瓢    小林永以子

一列のしんがりのなき蟻の列   中嶋利夫

掬はれて家族をなりし金魚かな   木下恵三

曲がりても松のみどりは天を指す   小川望光子

 誓子の句碑巡り40 岐阜市・境川中学校校庭

つきぬけて天上の紺曼珠沙華  誓子

校舎より吹奏楽や秋高し  保和

星座探訪39より 柘植史子氏の星雲の俳句探訪 

プロフイール;俳人協会会員・「ふう」同人・句集「レノンの忌」・第60回角川俳句賞受賞

 季節の作品 「畳み皺」より  

途絶えたる便りや後の更衣  柘植史子

畳み皺どほりに畳む秋の暮   〃

 天星集

雨雫春空まるめ零れたり  平岡妙子     

空をうつしている雨雫がまさにこぼれ落ちる瞬間をリアルに描写している。「まるめ」という把握は「春」が内包する柔らかさにも適い、ふくよかな雨雫を連想させる。思い切った独自な表現により類想から抜け出すことに成功した。

昴星集牛角力化粧まはしを柵に掛く   荒川くみ子

      巻きぐせの上に酒置く花筵   服部久美  

星雲集菜の花の畑に膝つく親子かな  南嘉子

 読み物

「熊野を駆ける」熊野古道伝説紀行12 大上敬史

夜泣き松  (湯浅町吉川 糸我峠)

行者石湯浅町吉川老人憩の家)

逆川(さかさかわ) (湯浅町吉川925 逆川神社)逆川は、都人が西から東に流れるこの川を見て名付けたが、後に土地の人が忌み嫌い吉川(よしかわ)に改めたという。

後白河法皇腰掛け石湯浅町吉川137  南側みかん畑)

後鳥羽上皇月見石湯浅町湯浅732 宝林寺 東) 

身体の俳句40「汗のこと」小川望光子(医療センター医師)

今生の汗が消えゆくお母さん 古賀まり子

汗は生きていることの証し。生と死のあわいを描いた名吟です。

マラソンの顔をふつては汗とばし   清崎敏郎

レスリングあしかの如く汗に濡れ  後藤比奈夫

目に入る汗だれよりもわれが好き  加藤静夫

  いい汗かこう。

昴星燦燦   選後評  鳥井保和 

送り火の消えてむなしき闇のこり 服部久美

能舞台笛の高なり火蛾狂ふ 森本潤子

芋殻折るかたへに母亡かりけり 奥井志津

相伝の絞りの技や藍浴衣   荒川くみ子

本流も支流も梅雨の出水かな  古谷とく

新茶汲む終の一滴芳しき  内山恭子

雨雫顔に弾けて実梅探る  大野良子   

 星雲集鑑賞  坂本登(OPUS

  季節の作品 「叱られて」より

月の出をくぐもり声で告げに来し     坂本登

曼珠沙華かごめかごめの回り出す    〃 

観賞/選    

こもごもの節目を想ふ桜かな 下村ツヤ子

片男波とは美しき春の海   岡本千恵子  

 片男波は山部赤人の万葉集「若の浦に潮満ち来れば潟をなみ・・」に由来する地名で、水の綺麗な海水浴場として有名。

       


10月・神無月・October

10月・神無月October

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長月、秋の日、秋晴、秋高し、馬肥ゆる、秋の空、秋の雲、秋の山、秋の野、秋風、秋の声、秋の暮、秋の雨、初紅葉、薄紅葉、桜紅葉、茸、初茸、湿地、椎茸、松茸、松茸飯、新米、新酒、 濁酒、稲、蝗、ばつた、稲雀、案山子、鳴子、鳥威、落し水、秋の川、渡り鳥、小鳥、鵯、百舌鳥、鶉、懸巣、椋鳥、鶫、頬白、眼白、山雀、四十雀、鶺鴒、啄木鳥、木の実、桃、林檎、石榴、梨、柿、吊し柿、 無花果、葡萄、通草、椿の実、山梔子、杉の実、山椒の実、烏瓜、数珠玉、秋祭、菊、菊人形、野菊、温め酒、牛祭、後の月、砧、やや寒、うそ寒、肌寒、朝寒、夜寒、べったら市、落花生、蕎麦、葦、荻、 火祭、木の実落つ、樫の実、栗、栗飯、団栗、胡桃、銀杏、棗、稲刈、稲架、樅、秋時雨、露霜、冬支度、蜜柑、橙、朱欒、金柑、柚、秋深し、冬近し、紅葉、紅葉狩、柿紅葉、銀杏紅葉、蔦、蔦紅葉、草紅葉、鹿、猪、行秋、暮の秋、秋惜

神無月は陰暦10月です。季語では冬になります。
出雲に各地の神が集まるので、出雲では神在月です。
「かみな月」、「かんな月」の語源は不明である。

醸成月(かみなしづき):新穀で新酒を醸す月(大言海による)

神嘗月(かんなめづき):新嘗(にいなめ)の準備をする月

神な月(かみなづき):「神の月」の意

雷無月(かみなしづき):雷のない月

今月のお題は「素」です。

晴らしい句集を紹介します。

木下野生第二句句集「素ふたたび」

 句集序文 ;ただごとと、ただごとでないものとの違いは紙一重。ただ事と見える中に、ただ事でない瞬間がある。その瞬間を捉えるのは眼と心のはたらき。そして、それを詞で表現できるのは俳句詩形だけと信じている。   木下野生

 昭和6年、徳島生れ、青年のころ今枝蝶人の指導をうける。「航標」「塊」「家」などに所属

鰯雲両手に余るもの抱へ

天高しバケツに水をいつぱいに

境内を横切つてをり道をしへ

花芒一本抜いて喪の終り

秋燈や束ねて外れ籤ばかり

嫁入りの車の通りねこじゃらし

放課後の小学校や赤とんぼ

秋祭終へたる棒の横たはり

草紅葉紙飛行機の落ちてゐる

白菊も黄菊もおなじ菊畑

腰掛けるための切株秋の雲

前身に夕日のあたり穴惑ひ

足痛があるから歩き草の花

秋燕いまままごとの最中で

鳥渡る古き手紙を焼きをれば 
10月7日にお題「素」2句と雑詠5句を公開します。


九月・長月・菊月

九月・長月菊月色取り月September
21105470_1320749461368453_6032517609246978866_nhanabi 3 
仲秋、八朔、二百十日、颱風、野分、初月、二日月、三日月(新月)、 夕月夜、秋の夜、夜長、夜学、夜業、 夜なべ、夜食、としよりの日、生姜市、花野、秋草、七草(秋の七草)、すすき、撫子、くつわむし、蚯蚓鳴く、螻蛄鳴く、地虫鳴く、蓑虫、芋虫、初潮、月、名月、月見、無月、雨月枝豆、芋、十六夜、子規忌、霧、蜻蛉、うすばかげろふ、蜻蛉、秋の蝶、秋の蚊、 秋扇、秋団扇、富士の初雪、秋彼岸、蛇穴に入る、雁、角切、曼珠沙華、鶏頭、二十三夜、秋の海、秋鯖、秋刀魚、鰯、鰯雲、鮭、鯊、鯊釣、鰍、竹の春、草の花、 蘭、コスモス、露草、蕎麦の花、糸瓜、唐辛、秋茄子、紫蘇の実、生姜、菜虫、 胡麻、玉蜀黍、黍、稗、、木犀(金木犀)、爽やか、冷やか、秋の水、水澄む
          
  金子敦 第5句集「音譜」

白南風や楽譜に大きフォルティシモ

 ハーモニカにあまたの窓や若葉風

 シンバルの連打のやうな残暑かな

 十二月八日やシュレッダーの音

 春を待つ八分音符に小さき羽

 トランペットより薫風の生まれけり

 ティンパニを叩けば風の光り出す

 楽団の荷に弾みたる木の実かな

 葱提げてピアノ奏者の帰りけり

 るるるるとららららららと萩こぼる
  萩こぼるるるるる~~~今月のお題は「萩」です。
          
 9月7日にお題2句と雑詠5句を公開します。

                

 

俳句界2017・9「鳳」

俳句界のセレクション結社「鳳」紹介記事!
同人20名の一句・・
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