「木偶」の会

カテゴリ: お知らせ

  
 

  九月です。白蔵、金蔵、白帝、高秋、金秋・・

どんなとき秋を感じますか?今回はドラマチックな女性の俳句集めました。

          
 初秋のまひるまぶしき皿割りぬ  桂信子

 井戸に汐さして八月終りけり   鈴木真砂女

 西鶴の女みな死ぬ夜の秋  長谷川かな女

 この樹なら鬼女となるべし夕紅葉  三橋鷹女

 不動明王(おみな)われゐて秋まひる   石橋秀野

 恋ともちがふ紅葉の岸をともにして  飯島晴子

 夜の卓智慧のごとくに胡桃の  津田

 月光に一つの椅子を置きかふる  橋本多佳子

 古九谷の深むらさきも雁の頃  細見綾子

 とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな 中村汀女

 暁は宵より淋し鉦叩  星野立子

 虫籠に虫ゐるさゐぬさ  西村和子

 コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ 鈴木しづ子

 野にて裂く封書一片曼珠沙華  鷲谷七菜子

     今月のお題は「夢」です。
   9月7日に お題二句と雑詠5句を公開します。
      

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 8月 葉月 

 
   鬼灯の花と実、茄子・胡瓜・オクラ・南瓜の花 

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 大暑   8/2~8/6   大雨時行  おおあめときどきおこなう

  立秋   8/7~11   涼風至    すずかぜいたる

       8/12~16  寒蝉鳴  かんせんなく  寒蝉は蜩(かなかなとも)

      8/17~22  蒙霧升降 ふかきりまとう

  処暑   8/23~8/27 綿柎開 わたのしべひらく

       8/28~9/1  天地始粛 てんちはじめてしゅくす
蝉がうるさく鳴きだしました。蝉と夏の甲子園・・いよいよ夏本番です。

   蝉の声あの世も同じ声なるや     右城暮石
   空蝉を入れし袋の落し物       茨木和生
   人の死も蝉の死も皆仰向ける     能村登四郎

   蝉の木のもりもり重くなりたるよ   内田美紗

   空蝉の背を月光のなほも裂く     中村正幸
   蝉聲に倒伏の草起きろ起きろ     中原道夫 
   戰前に鳴き戰後掃かれたる蝉       〃
   光る空蝉老人の宝物         佐滝幻太        
    
 瓜と禊萩・ミソハギ「溝萩」は誤って伝えられたもの「みそはぎ」は禊ぎに由来し、この花が悪鬼を去らせると考えられた。水をかけた花束で門火を消したりうるので「水懸草」の異名も・・
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 今月のお題は「発」です。
 8月7日にお題2句と
   雑詠5句を
 公開・発表します

                                           



静岡市の俳誌「宇宙」を紹介します。
  主宰 島村正 ; 昭和18年生まれ、201407280646000
39年「七曜」堀内薫に師事 七曜賞受賞。
42年「天狼」山口誓子に師事、コロナ賞受賞。
平成5年「宇宙」創刊
句集に「母港」「天地」「無双」「永劫」「富士」など

 創刊のことば  島村正

 久しく熟慮した結果、管鮑貧時(かんぽうひんじ)の友と、俳誌『宇宙』をここに創刊する。「宇宙は、俳句をこよなく愛する人々の小集団であり、研鑽の場でありオアシスでもある。誌名『宇宙』の「宇」は空間(森羅万象)、「宙」は時間(過去・現在・未来)、少しく広義に天地ほどの謂。勿論、俳句は始めに感動ありきで、対象の小宇宙を、個々の感性(センス)において捉え、俳句という、最小の詩型によって具現に努める。俳句は感動(こころ)の所産に他ならない。今、地方の時代であり、個性の時代同人各位は、個々の個性を充分に発揮する場を『宇宙』と心得、『宇宙』を最大限(フル)に活用していただきたい。小鮮でも魚は魚、精進、切磋琢磨することによって、やがて、水を攪する季節も到来するであろう。『宇宙』には、夢があり明日がある。表紙画 矢澤 賢一   題字 欧陽詢      
 全国俳誌協会・50周年記念句集  宇宙 主宰 島村 正

 俳句は「即物具象」「寄物陳思」を旨に、誓子の「連想飛躍」をモットーとしている。

  朋友は五十歩百歩秋高し  島村正

  剣ヶ峰より大鷲の飛び翔てり  秋本恵美子

 自然薯の形に宇津の谷峠かな  矢澤 賢一

  仲秋やらくだの背ですごしたし  池谷 晃

  スコールの過ぎて星降る誕生日  梶野 定義

  継続の二十年あり秋高し     小林 邦子

  太陽がひとつ百戸の柿すだれ   田島 明志

 客人に冠雪の富士あらはれず   八木 裕子

  日本海見ゆる会場天高し     山田 佳郷

  凍鶴の心音の黙思ひたり     結木 桃子

  目次】  190ページもの充実した俳誌なので一部のみ紹介する。

  書に見る俳句
 エッセイ的自分史「ふしあわせという幸福」(11) 西村 滋
 走れ、ラン(14) 木下 恵三 ;ランは足が不自由な猫のこと

 俳句千一夜話(16)「現象学的還元④」 田島 明志

 季語の周辺「樹木の季節」(9) 結木 桃子

 犬も歩けば38   矢澤 賢一

 「未來抄」を読む(27) 二瓶 洋子

   島村正句集 『飛翔』の一句鑑賞 

  『宇宙』の一句鑑賞

 「伴星集」 「新星集」 

 同人(日矢・通し矢・幸矢)作品評(10月号より)島村 正

「伴星集」の星辰  八木 裕子

 「新星抄」選後独言  島村 正


                

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涼野海音Suzuno Umine

平成25年 第四回北斗賞受賞「一番線」一五〇句にて

句集「一番線」

  香川県高松市生まれ

 「ぶどうの木」「白桃」を経て現在「火星」「晨」同人 「草蔵」会員

  俳人協会会員

平成23年 石田波郷新人賞作家 

本集には、およそ4年かけて自選した句を収めた。私自身の思い入れが深い句を重点的に選んでいる。俳句を始めてかたずっとただ「自分に正直に」詠んできた。俳人にとってこれ以上、大事なことはないと思う。「あとがき」より

自選一〇句

水温む壁に山下清の絵

会ひしことなき人待てる桜かな

海の日の一番線に待ちゐたる

峰雲や胸の高さで名刺受く

空海の生まれし国へ帰省かな

鶏頭のまはりの空気澄みゐたり

鬼の子の前で挨拶交はしけり

セーターを脱ぐ満天の星の下

読初のメロスまだまだ走りをり

寒卵海光さしてゐるごとし

若い感性のあふれる句!すべて紹介したいところですがいくつか独断でピックアップしました。



恋もせず菜飯を混ぜてゐたりけり

鷲づかみしたる虚子忌の花鰹
桜蕊降る妹のやうな人
青空は窓の大きさ啄木忌

青葉風小舟のやうなスニーカー

ひげ剃つてどこへも行かず羽抜鶏

黒揚羽天文台の空より来

箱庭に倒れしままの釣人よ

炎天へ転がりさうなガスタンク

自転車の二つ並んで天の川

むつかしき顔して糸瓜棚の下

秋の日やふと啄木の妻のこと

月の客膝を正してゐたりけり

豊年や海見えてきし赤穂線

待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり

凩や鞄に入れし求人誌

賀状書く机の隅にマトリョーシカ

大年や吊革海の方へ揺れ

白壁句会に海音さんが来られた時、鬼の歓迎を受けました。
句会には鬼はいませんよ!倉敷美観地区には、白壁のゆるキャラもいます。
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    「木偶の」は7月7日で3年目になります!

 みなさまのあたたかいコメントが推進力です。これからもよろしくお願いします。

   2013年7月から2014年6月までの「お題」の俳句

2013年7月「手」

手も足も出ません僕はかたつむり   檜尾とき魚

   手榴の模型にもふれ沖忌     新居三和

   夏草の中を軍手の突き進む      工藤泰子

8月 「富」 

 富籤の愉いつまで蟻地獄      野中千秋

   「富」の字の一字なき心時雨  安藤加代

   熊野にも富士望む山雲の峰      中村敏之

9月「世」

   世の外に生きわれからの伸び縮み   堀瞳子

   世の中を俯瞰してゐる大向日葵    池端順子

   圧巻舞我が世の阿波踊り     坂東恭子

10月  「山」

   よき岩場ぢやつたと山女れにけり  谷口智行

   山分けて芒野分けて高速道      松村公美子

   山姥のゐさうな岩屋からすうり    檜尾とき魚

   秋天やその名の形甲山        池端順子

11月 「道」
   道ひとつ違へば風や冬日影     堀瞳子
   男体山縦横龍田       野中千秋
   山寺へ遍路ころがし野紺菊    坂東恭子
12月  「人」
   そのうちの一人は日陰日向ぼこ     谷口智行
   着膨れて他人のごとき距離にゐる    佐藤八重子
   若人のブツ長くてしなやかで     工藤泰子
2014年 1月 「初」
   微笑めば微笑み返す初鏡          岩城眉女
   初夢や応挙の孔雀啼いてをり        野中千秋
   人の影伸びて初日の昇りて        中村敏之
   初詣不明門(あかずのもん)も開かれて   安藤加代
2月  「新」
   新しき雪を被りて塞の神           堀瞳子
   新しき生命(いのち)が土を割る雨水     檜尾とき魚
   日報に新規契約梅ひらく           中村敏之
3月 「光」
  ブラウスの胸光らせて春の風      松村公美子
  春泥や光の中の子供たち         新居三和
  春雲や光降るごと軒雀          佐藤八重子
  三月の光背山に妹山に          坂東恭子
4月 「草」
  春の犬草吐いて舌吐いて         谷口智行
  道草の出ぬ通一年生        新居三和
  指先の粉も舐めて草子        岩城眉女
5月 「野」
  虎杖も格上げされて野草園        池端順子
  軍はハ野に遊ぶ       安藤加代
  万や視野と視界の間なる        工藤泰子
6月「作」
  田風本屋大賞受賞作            岩城眉女
  更衣さりげなくする若作り          松村公美子
  カレ作りより始まりぬキャンプかな     佐藤八重子
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       今月のお題は「先」です。お題2句と雑詠5句を
           
7月7日 七夕の日に公開します。 
  


 

201406211208000中野弘氏は昭和二年生まれ
第一句集「バックミラー」
第二句集「後ろ姿」
第三句集「日日」
第四句集「日差」
エッセイ集「赤とんぼ」
句文集「リーベ・愛」 
第五句集メメント・モリ「死を思へ」あとがきに「2007年から5年間の作句から411句を抽出してまとめた・・私の最後の句集と思われる。」とある。

  「青熊野」

軒に注連青田に帛を張る熊野

睡りさめ睡りさめ青熊野去る

「天狗」

榧の実落つ天狗の仕業と思ふ程

青空のひりひり炎ゆる冬紅葉

  「カラマーゾフ」

立秋の朝カラマーゾフ読了す

こぶしほどの雲に冬日のかげりたる

 「純愛派」

龍の玉わが青春は純愛派

牡丹の風におくれて揺らぎけり

  「夏目雅子」

夏目雅子に似たる眼涼し阿修羅像

毛糸編む妻に言葉をさがしをり

   「果無」

赤とんぼ宙にとどまりとどまり飛ぶ

海の日や靴を出船にぬぐ習ひ

   「無垢」

遺影にする頃合ひの顔初鏡

突込めばまくなぎちやんと躱し群る
              
     

  

            


 6月!水無月です。旧暦の水無月は、真夏の暑い太陽が照り付ける現在の七月に相当します。水無月は、炎暑のため水源も涸れ果てて水が無い月、の意味とされますが、本来は、稲作を中心とした農作業を、みなし尽した月、皆尽月(みなづき)であったといわれます。旧暦であてはめると少し無理を感じますね。鳴神月(なるかみづき)とも言います。古代にあっては、稲妻は稲の夫(つま)を表わし神格化され、稲は稲妻をうけて結実すると信じられていました。蝉羽月(せみのはづき)、風待月(かぜまちづき)、涼暮月(すずくれづき)、常夏月(とこなつづき)、松風月(まつかぜづき)、夏越月(なごしのつき)いろいろな呼び名がありますね。
            
     田を植ゑてより新しき空と水  辻田克己
     六月の教師むつつり腕を組む    〃
     全山の絞る力を滝と呼ぶ      〃
     カケキクケコカコ昼蛙ゆめうつつ  〃
     雷神の賀茂に雷落ち給ふ      〃  

 

     満月に多感となりし山の百合     中村正幸  

     ひとり子の蟻を見るにも父を呼ぶ     〃
     深海も目覚めよとまた稲光り       〃


         今月のお題は「作」です。
      お題の俳句は「わうわう右往左往」の「作」の字(5/17)を参照してください。
      
お題2句と雑詠5句を7日に公開します。
                

             
    

  五月です!五月晴れ!聖五月!早苗月!橘月!五月雨月!・・・・ 
「さみだれ」の「さ」は「五月」の「さ」、或いは「早乙女」や「早苗」などと同じく田植えに関する「さ」、「みだれ」は「水垂れ」からとも・・・・歌人は憂鬱な「五月雨」を「さみだれ」「小乱れ」に掛けてて恋を詠みました。
        俳句では
   五月雨を集めて早し最上川     芭蕉
   五月雨や大河を前に家二軒     蕪村
   五月雨や棹もて鯰うつといふ    泉鏡花
   五月雨や上野の山も見あきたり   正岡子規
   五月雨や起き上りたる根無し草   村上鬼城
   さみだれのあまだればかり浮御堂  阿波野青畝

        「野」の俳句  
      
機関車の単車行くのみ野のみどり  山口誓子
     野につづく緑ゴッホの自画像より    〃
     メタセコイヤ富士の裾野に青く聳つ   〃
     麦秋や葉書一枚野を流る        〃
     何故に野路に鍬立つ田植時       〃
     野をへだて神の嫩葉(ふたば)を拝し去る 〃
      麦秋の野に逃げ水の直線路    右城暮石
     麦秋の野に人見ぬは息ぐるし    〃
     枯わらびなど梅山の野焼きかな   〃
     深吉野の闇味へとさくも月    茨木和生
     雲の峰横動きせる熊野灘      〃
     熊野より戻りて奈良の青田濃し   〃
     水着の子野猿に乗りて戻り来し   〃
        
今月のお題は「野」です。お題二句と雑詠5句を5月7日の公開します。
                 
       

  

            

四月になりました。一日はエイプリルフールですね!罪の無い嘘なら・・許されますが・・。日本語では「四月馬鹿(四月バカ)」、漢語的表現では「万愚節」、フランス語では「ポワソン・ダヴリル」(Poisson d'avril, 四月の魚) 
   四月馬鹿の句を集めてみました。
 四月馬鹿ゴム靴ばかり洗ふ妻    辻田克己                       

 船酔の欠食五回四月馬鹿      大橋敦子 

 万愚節半日あまし三鬼逝く     石田波郷

 万愚節明けて三鬼の死を報ず    渡辺白泉

 養生は図に乗らぬこと春の草    藤田湘子

 万愚節ともいふ父の忌なりけり   山田ひろむ 

 馬鹿に陽気な薬屋にいて四月馬鹿  清水哲夫                                                   

 エイプリルフールの駅の時計かな  轡田進

 万愚節に恋うちあけしあはれさよ  安住敦

 ひつ込まぬびつくり箱や万愚節    北野平八

 あっさりと出ていく猫や四月馬鹿   六花

 こと切れしテレホンカード四月馬鹿 山田弘子

 どの辺で気づかれゐしか四月馬鹿  稲畑汀子

 四月馬鹿天下取りなる手相とて   品川鈴子

 深爪の痛みはまこと四月馬鹿    行方克己  
     
      
    桜・海・光・・いいですね!

 ちるさくら海青ければ海へ散る  高屋窓秋   

 山に花海には鯛のふヾくかな   松瀬青々

 灯台は光の館桜の夜       山口誓子

 ひく波の跡美しや桜貝      松本たかし 「鳳・俳句好風」堀瞳子より
  てふてふに草の光の波寄する  浅井陽子「鳳より」
  今月のお題は「草」です。お題二句と五句を4月7日に公開します。
                  

 

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  いわき市の俳誌「浜通り」151号から震災特集の俳句を紹介します。

岸壁の祭壇つつ抜けの北風   結城良一
白鳥飛来かの日津波の大川に  青木燁子
牛小屋に猪棲める避難むら   伊藤雅昭
三月の十一日の朝新た    笠間 杏
グランドと見紛ふ表土なき冬田   鍛冶邦雄
雁の列過ぎゆく屋根はシート被る  小松洋子
晴れ渡る空の眩しとかいつぶり   佐々木孝子
冬ぬくし仮設に移動郵便局    佐藤俊子
月の雨体内被曝誰も言はず   柴田郁子
秋刀魚さんまいわきは辛いばかりなり  長岡 由
廃砿区づない背丈の芒原   花貫 寥
鎮魂の沖水平に和みけり    林 十市郎
被災の子大海原に草矢うつ   古市 文子
復興の洋上発電大南風   仲田 昇
散らばりし消波ブロック鳥雲に  田崎武夫
  

       3 月     弥生いやおい)弥(いや)いよいよ・ますます生(おい)生い茂る 草木がだんだん芽吹く月 
啓蟄・蟄虫啓戸(ちつちゅうこをひらく)3月5~9日地虫や蟻、蛇、蜥蜴、蛙などが冬眠から覚めて土中の穴から出てくる
   桃始笑(ももはじめてわらう)3月10~14日
   桜より桃にしたしき小家かな  蕪村
   ふだん着でふだんの心桃の花 細見綾子
桃には災禍を防ぐ力があり、いろいろな呼び名がある。仙桃(せんとう)・桃源郷に実る桃 桃李・徳ある人は黙っていても人が帰服する三千年草(みちとせぐさ)・中国崑崙山に住む神女・西王母は長寿を願う漢の武帝に「仙桃」を与えたが、これを盗み食いしたものが三千年も長生きしたという伝説の桃の異名。
   菜虫化蝶(なむしかしてちょうとなる)3月15~19日 
 菜の花がしあはせさうに黄色して 細見綾子
 春の虫 踏むなせっかく 生きてきた 小林凛(8歳) 

 ゆっくりと 花びらになる ちょうちょかな 〃   (9歳)
 ブーメラン 返らず蝶と なりにけり  〃
『ランドセル俳人の五・七・五 いじめられ行きたし行けぬ春の雨――11歳、不登校の少年。生きる希望は俳句を詠むこと。』(小林 凜/ブックマン社)より
春分雀始巣 ずめはじめてすくう3月20~24日
     桜始開 (さくらはじめてひらく)
3月25~29日
 
      雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす)3月30~4月4日

   
    今月のお題はです。
     三月七日にお題二句と雑詠五句を公開します。

         
  

  

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「浜通り」はいわき市の「浜通り俳句協会」の俳誌(結城良一代表)です。震災特集も11になりました。記事に「震災特集にアクアマリンふくしま復活日記 」 阿部義孝(ふくしま海洋科学館・アクママリンふくしま理事長兼館長)「大震災に思う」伊藤柚衣  ・  「私の一句を読んで」樋口葉 ・ 「震災作品」 会員の皆様 ・ 「中田昇さんの文学賞受賞を祝す」岩城良一 ・ 「福島県俳句大会を終えて」中田昇 など・・
「俳句ノート」結城良一の最初には「福島第一原発収束に四十年かかるという。しかも順調に行けばの話である。果たして収束作業が順調に行くかはなはだ疑問である。・・・・・・
 やませに泣く田や原子炉の火も哭くか   茨木和生

  一言  池端順子
(浜通りの池端さんの文章の一部と俳句を紹介します。) 
皆様の語句に力強く生き抜いておられる御姿を思い感銘を受けております。特集の中から皆様の句を一句ずつ挙げさせていただきます。・・・・
 サーファーの群れゐる津波廃墟かな  結城良一
 風評のこと忘却すぬくめ酒        佐藤きよし
 荒梅雨の洗ひ流せぬ負の連鎖     鍛冶邦雄
 ノーモアフクシマ炎天に叫びをり     中田 昇
 草の花原発知らず夫の逝き       佐藤俊子
 東電の謝罪幾度そぞろ寒        佐々木孝子
 万霊の沖へ久遠の晩夏光       林十市郎
 帰れない故郷に西日濃かりけり    長岡 由
 復興の苺ちりばめケーキ美味     青木燁子
 原発に故郷捨てたり若葉寒       渡辺ふみ夫
 ふるさとに今年は蛍もどり来し     古市文子
 鎮魂の曲白シャツのカルテット     笠間 杏 

 「浜通り」では引き続き震災特集を考えております。間もなく三年になりますが、復興は手つかずのままです。原発のいち早い収束と復興を願わずにはいられません。被災者の身になって欲しいものです。編集後記より。

           二月 

二月の呼び名もいろいろです。小草生月(おくさおいつき)・華朝(かちょう)仲春(ちゅうしゅん)初花月(はつはなつき)・梅津早月(うめつさつき)・建卯月(けんぼうげつ)立春の第一候は東風解凍(とうふうこおりをとく)です。節分の次の日は立春です。暦の上では春なのに・・・東風(こち)は春の兆し・春は来ています。梅の呼び名もいろいろです。風待ち草・風見草・匂草・香栄草(かばえぐさ)梅は四季百花に先駆けて咲く「春告草」ゆえに、花たちの兄「花の兄」と呼ばれます。ちなみに「花の弟」は菊。「花王」は牡丹、「花宰相」は芍薬です。

  梅やなぎさぞ若衆かな女かな  芭蕉

つまり、梅はいい男みたいで、柳はいい女みたいというわけだ。見立ての句。「立てば芍薬 坐れば牡丹 歩く姿は百合の花」などの類であるが、ひるがえって最近の美男美女は、とんと花に見立てられることがなくなってきたようだ。人間と自然との交感が薄らいできたせいだろう。「牡丹のようなお嬢さん」と言われたって、第一、誉められた当人がわからない。「隆達小唄」に、こんなのがある。「梅は匂ひよ 木立はいらぬ 人はこころよ 姿はいらぬ」。と、うたいながらも人に姿を求めている屈折した古人の「粋」を、君知るや。このとき三十九歳の芭蕉は、単なる野暮な男でしかないのである。
   ( 清水哲男 増殖する俳句歳時記より)
   

桜かと紛ふばかりに梅盛り  右城暮石S59作)

 暮石が好んで行った奈良県の梅林は、月ヶ瀬梅林、追分梅林、広橋梅林、賀名生梅林である。中でも賀名生梅林は、西の千本、見返り千本、一目千本などと傾斜地に二万本の梅の花が咲く。咲き満ちて日に輝く梅の花は桜かと紛うばかりである。
   ( 
茨木和生 脚註名句シリーズ・右城暮石集より)

 白梅に昔むかしの月夜かな    森澄雄
 白梅の古木ならざる香を放つ   稲畑汀子
 早梅の名利もとめぬ暮らしして  小澤克己
 勇気こそ地の塩なれや梅真白   中村草田男
 梅かをり女ひとりの鏡冴ゆ    桂信子
 梅咲いて庭中に青鮫が来ている  金子兜太

      二月のお題は「新」です。
  二月七日にお題二句と雑詠五句を公開します。

           



     

       2014年
    新年明けましておめでとうございます

   今年も「木偶の会」をよろしく

お願いいたします。

とうとうたらりたらりら、たらりあがりららりとう。
  所千代までおはしませ。鶴と亀との齢にて・(翁神事)

 初富士の大きかりける汀かな   富安風生

   初霜に焚く櫻葉の匂ひかな    松瀬青々

   老斑のなきことうれし初湯殿   茨木和生

   俊成と定家の墓に初詣       藤本安騎生

  初風呂に赤子の手足上機嫌  結城良一
   初明かりもののかたちの生まれ来し 中村正幸

  初詣我が血の端の孫を抱き    勝井良雄

   初雪に富士の荒神鎮もれる    島村正

   初詣扇びらきに大樹の根    辻田克己

  参道は波の飛沫の初詣   鳥井保和
   読初は花鳥諷詠論序説      西村和子

  初日記月が見事としるしけり 浅井陽子

   翼あるものは光れり初御空  永田英子

 今月のお題は「初」!7日  にお題二句と雑詠5句を公開します。

                                        

        12 月   

     四海兄弟(しかいけいてい)

「四海」とは国を取り囲んでいる四方の海のこと。転じて、天下・全世界の意味『論語・顔淵』に「君子は敬みて失なく、人と恭しくして礼あらば、四海の内皆兄弟たらん(君子たる者は慎重にし、失敗のないようにし、人に対してはうやまう気持ちを持って礼を忘れず接していれば、世界中の人と兄弟になれる)」

  今年もいろいろありました。今月のお題はではありません。
今月のお題は「人」! 雑五句とお題二句を7日に公開します。
      お酒と人の俳句いろいろ!  
  三合の酒呑んでけふ冬至かな   角川春樹
 年酒酌むふるさと遠き二人かな  高野素十
 玉子酒思ひ屈する男あり     松瀬青々
 カフカ去れ一茶は来れおでん酒  加藤楸邨
 付き合ふと妻のいひたる寝酒かな 茨木和生

 スケートの濡れ刃携へ人妻よ   鷹羽狩行

 雪嶺やマラソン選手一人走る   西東三鬼

 後れ来し人も加はり年忘れ    右城暮石
 子祭や今宵抱へし奉公人   久保田万太郎
 冬帽子幾たび人と別れけむ    西村和子
       

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