dendrodium

花も心を持っている 稚拙ですが民草が思いを綴ります。

2017年12月

今日は天皇陛下84歳のお誕生日です。
お元気でこの日を迎えられたこと慶びにたえません。
お誕生日おめでとうございます。

ご即位が50歳代半ばだったのに、平成も間もなく30年を数えることになります。
普通の勤め人だったら20年以上前に楽隠居した者も多い中、
天皇陛下には定年がなく、しかもご公務は可也ハードなものらしいのに、
後1年半も、今までのままにお続けになるのはお気の毒な気がしますが、
お元気で無事ご譲位されますようにとお祈り申し上げます。

今朝の新聞によると、ご退位までに是非当方にとの依頼が殺到していて、
益々お忙しくなられることになるのかもしれませんが、
宮内庁は陛下にご無理を強いたりしない様願います。

「(日本の)天皇陛下は象徴で、他の国の王様のように自由がきかない、内閣の言いなりに動かねばならないから、それでご高齢で大変だという事になるのか・・・・・」と娘が、今更のように言っていましたが、
ご高齢の陛下にご公務が次々と押し寄せている様は、
何とかして差し上げねば、
人道に悖るのではないかとさえ思えてきます。

特に几帳面なお方である天皇陛下が、
誠心誠意をモットーにしておられるのですから、
そのご負担は少々のものではなかったのではないでしょうか?

天皇陛下は日本国の象徴とはどういうものであるかを、
ご即位以来、身を挺して示してこられました。
今上天皇のお陰で平和憲法下の天皇像は、
国民と共にある天皇として定着してきているようです。

政府はもう二度と天皇を戦争の道具になどしないでほしいものです。
今度天皇が戦争責任を問われねばならない事態が起きたりしたら、
それこそ天皇家は滅亡させられかねません。

歴史的に代々の日本人が、天皇を大事にして来たのは、
天皇家の為と言うより寧ろ、日本人自身の為だったのではないでしょうか?
日本人同士が争うような事態が起きた時にも、
ある程度力を蓄えた勢力が、天皇を味方につけて皇軍と称する事で、
他の勢力が勝負あったと諦める位に、
天皇の存在が有効だったからではないでしょうか。
それで国民は内乱の苦労を最低限に押さえる事が出来たという風に・・・・・

そして天皇の存在は内乱の時ばかりでなく、
様々な要因で起きるかも知れない国難、
例えば先の敗戦の時のような場合に際しても、
国論をすばやく纏める為に、有効なのではないでしょうか?

そんな有り難い存在を持っている民族は、他にないかも知れません。
天皇は日本の宝とも言える存在です。
先人達が1000年かけて培ってきた宝を、
一時の権力者の都合で失う事になっても良いものでしょうか?

安倍政権だけでなく、今後の日本の為政者たちは、
もう二度と天皇を戦争目的に利用しようという考えは、起さないで欲しいものです。

それではお誕生日に際して行われた記者会見での
天皇陛下のお言葉を複写させて頂きます。
天皇陛下の一年は今年も、国民とよりそう一年だったようですね。

天皇陛下お誕生日に際し(平成29年)

天皇陛下の記者会見

会見年月日:平成29年12月20日

会見場所:宮殿 石橋の間

記者会見をなさる天皇陛下
記者会見をなさる天皇陛下

宮内記者会代表質問

問 この1年,天皇陛下はベトナムへの公式訪問や九州北部豪雨の被災地お見舞い,鹿児島県の離島3島訪問など,国内外でさまざまなお務めを果たされました。6月には「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立し,9月には初孫の眞子さまのご婚約が内定しました。この1年を振り返りながら,退位の日までのお過ごしについてのお考えをお聞かせください。
天皇陛下

今年2月末から3月初旬にかけて,皇后と共にベトナムを訪問しました。我が国とベトナムとの関係は,近年急速に進み,国家主席始め多くのベトナムの要人が我が国を訪れていますが,私たちがベトナムを訪問するのは,初めてのことでした。ベトナムでは,現在の国家主席御夫妻を始め,*4人の指導者に丁重に迎えられ,また,多くのベトナム国民から温かい歓迎を受けました。両国間の緊密な関係に深く思いを致しました。ハノイにおいて,先の大戦の終了後もベトナムに残り,ベトナム人と共にフランスからの独立戦争を戦った,かなりの数の日本兵が現地で生活を営んだ家族の人たちに会う機会もありました。こうした日本兵たちは,ベトナムの独立後,勧告により帰国を余儀なくされ,残されたベトナム人の家族は,幾多の苦労を重ねました。そうした中,これらベトナム人の家族と,帰国した元残留日本兵たちが,その後日本で築いた幾組かの家族との間に,理解ある交流が長く続いてきていることを聞き,深く感慨を覚えました。

ハノイ訪問ののちに古都であるフエを訪問しましたが,ベトナム独立運動の先駆者で,日本の支援を求めて我が国に滞在した時期もあるファン・ボイ・チャウの記念館も訪れました。ここでも日本とベトナムとの様々な交流の歴史に触れることとなりました。今後とも両国の友好関係が一層進展していくことを願っています。

ベトナム訪問ののちにタイを訪問し,昨年10月に崩御になったプミポン国王との長い交流の日々を懐かしく思い出しながら,最後のお別れをいたしました。

今年も残念なことに,幾つもの自然災害が起こりました。特に7月には九州北部がまれに見る豪雨に見舞われ,多くの人命が失われるなど,大きな被害を受けました。10月に福岡県朝倉市と大分県日田市をお見舞いに訪れましたが,朝倉市に向かう車中から見た災害の大きさは,自然の力の恐ろしさを改めて感じさせるものでした。被害に遭った人々が深い悲しみの中にありながら,皆で協力して懸命に復興に取り組んでいることを,心強く思いました。

また,11月には鹿児島県屋久島を訪れ,その西方12キロに浮かぶ口永良部島で,2年半余り前に起きた火山噴火によって屋久島への全島避難を余儀なくされた人々をお見舞いしました。噴火に先立ち避難訓練を行っていたこともあって,幸い速やかに全島民が無事に屋久島に避難したと聞きました。屋久島の人々の助けを得て避難生活を送り,今は多くの人が口永良部島に戻り,復興に取り組みながら元の生活に戻りつつあることを,うれしく思います。

我が国は豊かな自然に恵まれていますが,同時に自然災害の脅威に晒されており,こうした事態に備え,また,不幸にして災害が起こった時,人々が助け合うことがどれほど重要かということに,思いを深くしました。

この11月の屋久島訪問に続けて,沖永良部島と与論島を初めて訪問しました。これは,平成24年2月に一度計画されながら,私の心臓バイパス手術のために見送られたものです。島の美しい自然に触れるとともに,島の人々が,それぞれの伝統を育み,その自然をいかして生活を送っている姿を,頼もしく思いました。

今年,宗像・沖ノ島と関連遺産群がユネスコの世界遺産に登録されたことは,喜ばしいことでした。10月に福岡県で行われた「全国豊かな海づくり大会」に出席する機会に宗像大社を参拝し,4世紀から9世紀にかけて沖ノ島に奉献された宝物(ほうもつ)を見ました。沖ノ島は,我が国と朝鮮半島との間に位置し,航海の安全と交流の成就を祈る祭祀がそこで行われ,これらの宝物(ほうもつ)は,その際に奉献されたとのことでした。

また,それに先立つ9月に埼玉県日高市にある高麗神社を参拝しました。今から約1300年前に,高句麗からの渡来人がこの地に住み,建てられた神社です。多くの人に迎えられ,我が国と東アジアとの長い交流の歴史に思いを致しました。

私たちの初孫である,秋篠宮家の長女眞子と小室圭さんとの婚約が9月に内定し,来年11月に結婚いたします。大変喜ばしく,二人の幸せを願っています。

この度,再来年4月末に期日が決定した私の譲位については,これまで多くの人々が各々の立場で考え,努力してきてくれたことを,心から感謝しています。残された日々,象徴としての務めを果たしながら,次の時代への継承に向けた準備を,関係する人々と共に行っていきたいと思います。

今年も残すところ僅かとなりましたが,(きた)る年が国民皆にとって良い年となるよう願っています。

ベトナムにおいて最高指導部を構成する国家主席,共産党中央執行委員会書記長,首相,国会議長の4名である。

一陽来復の今年の冬至は、朝から雲ひとつなく晴れ渡り、
午後になっても千切れ雲が数ひら浮かんできた位で、
日本晴れの空は、昔ほどには深い青ではないかもしれないけれど、
それでも青々として美しい空でした。

駐車場にたまった落ち葉の片付けをしていたら、薄っすらと汗ばむくらいで、
気になっていた用事を楽に片付けることが出来ました。
今日の日和も、昨日迄だったら、小春日和というところなのでしょうが・・・・・

来週は今年の最終週で、お正月を迎える為の本番の週だけれど、
今週に較べて来週の天気予報は、お日様マークが少ないようだったので、
如何なるか一寸心配です。

今年も色々あったけれど、
世界は2018年を何とか迎えることが出来そうな感じですね。
昔の言い伝えどおりだったら、申酉荒れて戌穏やかで、
来年は収束に向かうの年なのでしょうが、
日本の言い伝えが世界に通用するかどうか・・・・・

冬至は一陽来復の日 明日から陽は一日一日と伸びて行きます。
日本も世界も軌道修正がスムーズになされると良いですね。

モリカケスパに、今度は、リニア、と数々の問題発覚で押しつぶされそうになっておられる安倍総理も、
そろそろ観念して辞任された方が楽になられるのではないでしょうか?
そうすれば国にも安倍総理にも、一陽来復が望めるかもしれませんのに・・・・・

安倍総理がそれまでの敵対的態度を改めて、
一帯一路と連携と言い出して、世を驚かしたわけが
分かった感じです。
田中宇さんの記事を複写させていただきます。
 安倍とネタニヤフの傀儡を演じたトランプの覇権放棄策
   2017年12月20日   田中 宇

1か月ほど前に「安倍に中国包囲網を主導させ対米自立に導くトランプ」と題する記事を書いた。米国のトランプ大統領が11月に日本などアジアを歴訪した際、米政府は、これまで使っていた「アジア太平洋」という地域的な呼び名を「インド太平洋」に変えた。同時に、米国、日本、豪州、インドという「民主主義」の4か国が、独裁的な中国を包囲する中国包囲網的な安保共同体を構成することも打ち出した。しかし、この4か国の中国包囲網を「インド太平洋」の概念として打ち出したのは米国の発案でなく、07年に日本の安倍首相が打ち出したものの焼き直しだった。トランプは、日本の安倍政権の中国包囲網戦略を、そのまま米国の戦略として使い始めている。 (安倍に中国包囲網を主導させ対米自立に導くトランプ

 今回、1か月前に書いた記事を取り出したのは、12月6日にエルサレムをイスラエルの首都と認めると宣言したことなど、中東和平に関するトランプの一連の動きが、ネタニヤフ政権のイスラエルのパレスチナ占領戦略を、そのまま米国の戦略として使っていることと、やり方が合致しているからだ。トランプが12月6日のエルサレム首都演説で語った内容は、ネタニヤフがこれまでに言ってきたことと、そっくり同じだった。米国がパレスチナ自治政府やアラブ諸国などに提案した中東和平の「クシュナー案」は、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地を撤去せず、残りの地域とガザだけでパレスチナ国家を作るもので、イスラエルが求めてきたこととほとんど同じだ。 (トランプのエルサレム首都宣言の意図

「インド太平洋」4か国による中国包囲網は、トランプ政権の東アジアに対する基本戦略となっている。同様に、エルサレム首都宣言やクシュナー案は、トランプ政権の中東に対する基本戦略だ。トランプは、東アジアにおいて日本の戦略を、中東においてイスラエルの戦略を、そのまま米国の基本戦略として使っている。トランプは、東アジアの戦略で安倍の言いなりで、中東の戦略ではネタニヤフの言いなりになっている。米国は、世界を率いる立場にある覇権国なのに、東アジアと中東において、地域の国の言いなりになり、米国自身が率先して戦略を発案して動くことをしなくなっている。これは異様な状態だ。 (Trump on Jerusalem: a quintessential Netanyahu

 日本もイスラエルも、覇権国である米国を使って、自国の利益になることをやらせようとしてきた。日本は、米国が中国を永遠に包囲して台頭を抑止してくれれば良いと考えてきた。イスラエルは、米国がイスラエルによる西岸占領を容認するとともに、イスラエルにとって最大の脅威となったイランを米国が潰してくれれば良いと考えてきた。だがトランプは、日本やイスラエルの傀儡になるふりを演じつつ主従を逆転させ、日本やイスラエルにとって不利な状況を出現させている。 (Farewell Uncle Sam, hello Uncle Donald

▼米国抜きなのでおざなりになる中国包囲網

 安倍の戦略である「インド太平洋(戦略ダイヤモンド)」は、07年に米国から、日本も何か中国包囲網的な戦略を作って主導しろと言われ、おざなりで作ったものだ。わざわざ米国が使うようなものでない。日本の願望は永遠の対米従属であり、中国包囲網を主導することでない。しかし11月のトランプ歴訪に際し、トランプは、米国に中国包囲網を作らせたい日本の希望を逆手にとって、昔の安倍が作った「インド太平洋」の中国包囲網戦略を引っ張り出してきて「シンゾーの案に沿って中国包囲網をやろう。シンゾーが4か国をまとめてくれ」と強引に提案し、日本に主導役を押し付けた。 (Trump gives glimpse of ‘Indo-Pacific’ strategy to counter China

 その後、12月13日に、インドのニューデリーで、インド太平洋の戦略会議が開かれた。だが米国は参加せず、日印豪の3か国会議として行われている。日本は対米従属の一環として、米国に中国包囲網を主導してもらい、日本はそこに追随したかったのに、トランプの謀略によって、日本が米国抜きで、インドと豪州を誘って中国包囲網を主導するかたちをとらされてしまっている。米国は全く参加しないわけでないが、今後もおざなりな参加しかしないだろう。 (India, Japan & Australia firm up partnership for free and open Indo-Pacific region

 実質的な米国抜きの状態では、日本もやる気が出ないので、3か国で会議を開いても、通りいっぺんの中国批判を表明して終わるだけだ。プロパガンダ機関と化しているマスコミは、4か国の密接な協調、強い中国包囲網の維持を喧伝し、多くの人がそれを軽信し続けるだろうが、現実はそうでない。 (An RIC to nowhere?

 インド太平洋の戦略会議が開かれる直前、同じニューデリーで、定例的なインドとロシアと中国の3か国外相会談が開かれている。ロシアはインドに対し、建設的でない中国包囲網に参加するのをやめて、代わりに中国が主導しロシアが協力する「一帯一路」に参加した方が良いと勧め、国境紛争やパキスタン支援で対立しているインドと中国を仲裁しようとした。ロシアの仲裁を受け、中国とインドは、12月20日に、国境紛争を解決するための話し合いを半年ぶりに再開することにした。 (India, China to hold border talks on Dec 20-21

 インドは、ロシアに勧められたからといって、中国包囲網を離脱するわけでない。中国はインド洋において、モルディブやスリランカといった、もともとインドの影響圏だった島の国々に対して旺盛な経済支援を行い、中国軍が軍港を借り上げたりして、インド包囲網を形成している。インドにとって中国が脅威であるのは確かだ。だが同時に、米国や日本がおざなりに展開してくる中国包囲網の策に乗ることが、インドにとって得策かというと、そうでもない。インドは今後も、中立的な姿勢から脱却しないだろう。 (When China woos, it usually wins) (Russia: Russia nudges India to join OBOR, demurs India-Japan-US-Australia quadrilateral

 日本が嫌々ながら中国包囲網を主導させられている現状が今後も続いていくと、中国包囲網は無意味化し、インドは足抜けする傾向が増す(マスコミは人々に別の幻影を見せるかもしれないが)。豪州も似たようなものだ。豪州政府は11月下旬に発表した外交白書で、急速に台頭する中国に対し、米国が十分な抑止策をとれず、豪州は対米依存しない外交戦略をとらざるを得なくなっていると認めている。 (Australia’s 2017 Foreign Policy White Paper offers more wishful thinking than concrete ideas

 日本の安倍首相自身、トランプから「シンゾーが中国包囲網を主導してくれ」と命じられた後にやったことは、中国に対して「日本は中国の敵じゃないですよ」と目立たないように呼びかけることだった。安倍は、6月の演説で、中国の一帯一路と日本主導のTPP11をつなぐことを提案して中国に擦り寄っているし、9月には東京の中国大使館の国慶節の行事に、首相として15年ぶりに参列する「対中しっぽ振り」をやっている。安倍は「トランプから押し付けられて中国包囲網の主導役をやってますけど、これは本心でないです。本心は中国と仲良くしたいのです。日本企業を制裁しないでくださいね」というメッセージを中国に発している。 (中国と和解して日豪亜を進める安倍の日本

 オバマ前政権の中国包囲網も、かなりおざなりなものだったが、それでも米国主導だったので、日本は大喜びで米国に追随していられた。だがトランプになって、日本主導でやれと言われ、おざなりになってしまい、インドや豪州も米国主導時より積極性が低下し、中国包囲網の戦略自体がガタガタになっている。対米従属の諸国を振り落とすトランプの策略は成功している。 (Canberra voices fears but who will contain the dragon?

▼中東和平の仲介役を露中イランに与えてしまったトランプ

 中東において、トランプがイスラエルの傀儡を演じ始めたことは、米国がイスラエルとパレスチナの仲介役であるという中東和平の従来の構図を破壊している。米国に仲介を頼めなくなった以上、ロシアや中国に仲介してもらうしかないということで、パレスチナ自治政府やヨルダン、エジプトといった関連諸国が、ロシアや中国に仲介役を要請している。これは、イスラエルにとって好ましくない展開だ。 (Palestine sends delegates to China and Russia to urge greater role in peace talks

 米国が傀儡となってくれること自体は、イスラエルの国益に沿っている。だが同時に、米国は、中東和平の仲介役でなければならない。米国は表向き公平な仲介役だが、実はイスラエルの傀儡で、いつもイスラエルの思惑に沿って和平交渉を破綻させ、それをパレスチナ人のせいにしてくれる、という従来の状況が、イスラエルにとって現実的な最良のものだった。トランプは、エルサレムを首都と宣言することで、イスラエルの傀儡であることを表に出し、公平な仲介役として機能できなくなった。米国はイスラエルに対し、資金や軍事の面で今後も支援するだろうが、国際政治的にはすでに支援力が大幅に低下した。 (◆中東和平の終わり。長期化する絶望

 中東和平にとって、米国は裏表のあるインチキな仲介役だが、ロシアや中国が仲介役になると、裏表が少ない公平な仲介役となる(ロシアがイスラエル寄り、中国がパレスチナ寄りを演じ分けるかもしれない)。イスラエルは、これまでのような西岸占領を国際的に黙認される状況を望めなくなる。和平に応じず、占領や入植地拡大を続けるなら、しだいに世界からの非難や経済制裁を強く受ける。和平交渉に応じる場合、従来のようなウソが通じず、これまでにない譲歩を迫られる。 (Trump, Netanyahu, & Bin Salman: Destroyers Of The Neoliberal World Order

 中東和平をめぐるトランプの策略は、イランを共通の敵としてイスラエルとサウジアラビアを和解させる、これまた裏表のある策略と一体になっているが、サウジがイスラエルに接近する中でトランプが中東和平の仲介役を放棄したので、サウジも米イスラエルの一味とみなされ、サウジはこれまでアラブ諸国やイスラム世界で得てきた尊敬を一気に失っている。 (What Trump has done: The entire US-Middle East political framework just collapsed

 サウジに代わって、中東和平において正しいことを言っている国として注目されているのがイランだ。イランは、内戦後のシリアでイスラエルのすぐ近くに軍事拠点を持ち始め、軍事的にもイスラエルににらみが効く存在になった。トランプの戦略は、イスラエルをサウジとくっつけて強化し、イランを潰すものとして、イスラエルやサウジに売り込まれたのに、結果として、イランを強化し、イスラエルやサウジを窮乏させている。どれもこれも、トランプが露骨なイスラエルの傀儡になったことが転換点となっている。 (Revolutionary Guard Commander Says Iran Will Support Palestinian Forces In Fight Against Israel

 トランプは表向き、米国との同盟関係を強めたい日本やイスラエルの国策に全面的に乗り、これ以上ないぐらい日本やイスラエルの傀儡になりつつ、結果として、日本やイスラエルが米国に頼れない状況を作っている。これは偶然の産物でなく、トランプの戦略が成功した結果だと私は考える。トランプは選挙戦の時から、NATOや日韓米軍駐留に批判的であるなど、米国の覇権を崩していくような趣旨のことをあれこれ言っており、就任演説も米国中枢の覇権運営勢力(エスタブリッシュメント=軍産複合体)と戦えと米国民を扇動する内容だった。就任後はTPPやNAFTAを潰し、G7に喧嘩を売り、中国包囲網を日本に押し付け、中東和平の仲介役を放棄し、北朝鮮との敵対を煽っておいて解決を中韓露にゆだねている。 (トランプ革命の檄文としての就任演説

 これらの言動から考えて、トランプが米国の覇権放棄、覇権の多極化を目標としていることはほぼ確実だ。トランプは、資本と帝国の百年の暗闘における、資本側の代理勢力だ。トランプは今後も、裏表のある風変わりなやり方で、覇権放棄策を続けていくと予想される。 (田中宇史観:世界帝国から多極化へ



加藤周一自選集(1(1937ー1954))に「天皇制を論ず」というのがあるそうです。

「天皇制は何故やめなければならないのか。理由は簡単である。天皇制は戦争の原因であったし、やめなければ、又戦争の原因となるかもしれないからである」
と加藤周一は言っているそうです。(こちら

この論文が書かれたのは遅くとも1954年(昭和29年)ですから、今から考えると終戦直後と言えるでしょう。

あの当時の感覚から言ったら、天皇制が戦争の原因だったと感じる人が、
多かったのは当然だろうと思われます。
何故なら徴兵された人々が「天皇陛下のために死んで来い」と送り出されていた戦争が、
散々な負けで終った直後の事ですから・・・・・
しかしこれは天皇の意思ではなかったかも知れません。
当時の日本は同じく君主制であるイギリスの議会制民主主義を倣っていましたので。
戦前の、天皇になる予定の親王は、幼少の頃から親元を離されて、
帝王教育なるものを仕込まれていたそうです。
例えば、天皇と言えども議会の決めたことには従わねばならないという事も、
当然教え込まれていた事でしょうし・・・・・

現在のアメリカは君主制でなくても、或勢力によって戦争屋国家されてしまっていますし、
ヨーロッパの王制でない国々でも、戦後のアメリカの戦争に加担し続けている国々が多数あるようです。

大東亜戦争の時日本が天皇制だったから、
戦争になったのは、天皇の責任という議論は、表層的過ぎると思います。

戦争を始めたい輩は、天皇という存在があろうとなかろうと、
歴史上アメリカが度々偽旗作戦を行ってきたように、
戦争をして利を得ようと考えるような悪人たちは、
どんな口実をつけてでも、戦争に持ち込むものだと私は思います。

天皇を戦争の名義人にさせられるかどうかは、時の政府の考え次第であるのは、
今の日本でも、明治憲法下の日本でも同じことだと私には思えます。
今日本の主権は国民にある事になっていますが、
政府は国民の意見を無視して、
戦争の出来る国へと、突っ走っているではありませんか。

安倍晋三は夢よもう一度で、
戦争推進に天皇を利用すべく、天皇制を弄ろうとしているのは事実ですが、
天皇は、又戦争に利用される事になったら、今度こそ皇族の破滅と思っておられる事でしょうから、
易々と政府の要求に従われることはないでしょう。

戦争屋政権が、何が何でも天皇を自分達の傀儡にしてしまおうと、
まだ幼い悠仁様を天皇につけるために、
天皇になられた現皇太子殿下や、秋篠宮様を策略を使って位から追い出したとしたら、
その時には流石の日本人でも、政府の悪巧みに気付くのではないでしょうか
ですから、天皇制が戦争の要因になると言うのは、杞憂だと私は思います。

もし、不幸にして日本が又戦争を始めるとしたら、
それは天皇制だからではなく、
何か大きな力、例えばアメリカの戦争屋勢力の様な、
不可抗力とも言えそうな大きな力に、
国民の選んだ政府が、押し切られた所為だろうと思います。

国民の選んだ政府を押し切った不可抗力の大きな力が、
自分達の傀儡に新しい政府を作らせ、自分たちの言いなりにさせるというのが、
現在の日本の哀しい現実ですが・・・・・

ですから、加藤周一の考えを金科玉条にして、
日本の宝とも言える天皇を見捨てるようなことをしたら、
日本が危急存亡の時を迎えたとき、
天皇という求心力がない侭に、国が四分五裂の憂き目を見る事になるかも知れません。

という考えの下、私は天皇制を支持している次第です。

勿論天皇制には様々な危惧すべき点があるのも事実かも知れません。
国民が支配者勢力に従順すぎる為に、
他から操られ易くなっている為、なかなか自立出来ないとか・・・・・

でも天皇制を廃止したからと言って、国民が一気に自立的な人間に変わる理由はなく、
反って、長年恩を受けた天皇を見捨てたという罪悪感に苛まれて、
国民の罪悪感が自らを、一層不幸にする恐れもあるかと思われますし・・・・・


勇気のある人は何所にでも有るのだな~と感心。

今ネットで話題になっているウーマンラッシュアワー
全文書き起こしの記事がありましたので読んで見ました。
http://boke-pedia.com/the-manzai-2017-womanrushhour/

芸人としてこれだけの事を言うのは、
相当の覚悟がないと出来ない事でしょう。
その上彼らは漫才としてここまで見事に纏め上げています。
彼等の勇気と才能に感服です。

北朝鮮の真正面にある福井の原発銀座の件から始まって、
都民ファーストならぬ自分ファーストの小池知事と揶揄。
基地問題で苦しむ沖縄をそのままに、
アメリカへは思いやり予算9465億円 
「沖縄へも思いやりを持て~」と来る。

更に地震の被災地そっちのけでオリンピック・スタジアム建設している政府を批判して、
被災地では1年半たった熊本4万7千人だけでなく、
6年半を過ぎた東北地方でも未だに8万2千人の人が仮設住宅暮らし・・・・・
新国立競技場に1500億円・・・・・
「被災地に家建てろ~」

その他批判は多岐に渡り、日本の抱える深刻な問題を列挙していますが、
笑いを取る漫才として、一気に纏めた能力にも感服です。

複写しようと試みたのですが、私のPCでは無理のようですので、
興味のある方は上記サイトを覘いて見てください。
ツイッター数本の後に、書き起こし記事が載っていますので、
諦めないで下の方まで見てください。

彼等の言った問題点は日本の抱える問題として、
周知のことでしょうが、
これらを列挙した漫才を演じた勇気と能力に対し、
私も拍手を送りたいと思いました。

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