sennkakusyotou おいおい、一体如何するのですか、日本政府は?

 もう直ぐ、「竹島」の二の舞になりますな!

 そうなった場合は、それどころでない事が勃発しますね。

 その関連記事は、

 <「尖閣」陥落は秒読み? とっくに”レッドゾーン”に突入している「日本の安全保障」> によると、

 11月24日の日中外相共同記者会見における王毅外相の「尖閣諸島」に関する発言と、その場で反論しなかった茂木外相に対する強い批判が巻き起こったのは当然のことだった。しかし、問題の本質はそこにはない。直視しなければならないのは、中国が爆発的に軍事力を強化した結果、東アジアにおける軍事バランスが完全に崩壊したことだ。アメリカが、東アジアにおける軍事的プレゼンスを維持する「能力」と「意志」を失いつつある今、この10年を無策のまま過ごしてきた日本の「地政学リスク」は、明らかにレッドゾーンに突入した。日本は、あまりに過酷な現実に直面している。

● すでに絶望的なまでに広がった、日本と中国の「軍事力の差」  2020年は、パンデミックにばかり注目が集まっている。しかし、後世の歴史家は、この年を、東アジアにおける国際秩序の転換点として記録することだろう。  2020年5月、東アジアの軍事情勢研究の権威であるトシ・ヨシハラが、「過去十年間で、中国海軍は、艦隊の規模、総トン数、火力等で、海上自衛隊を凌駕した」とする重要な分析を公表した。  その中で、ヨシハラは、「今日の中国の海軍力は十年前とは比較にならない。中国海軍に対する従来の楽観的仮定はもはや維持不可能である」と指摘した。  ヨシハラは、日中の戦力を詳細に比較しているが、一例をあげると、図のように、中国の軍事費は日本の5倍にもなっている。この結果、中国の政治家や軍の指導者は、自国の軍事的優位に自信をもつに至った。今後、中国は、尖閣諸島など局地的な紛争において攻勢的な戦略を採用するであろうとヨシハラは論じた。  要するに、東アジアの国際秩序を支えてきた軍事バランスが崩壊しつつあるというのだ。  どうして、こうなってしまったのか。先ほどの図を見れば一目瞭然であろう。中国はこの20年間、軍事費を急増させてきたが、日本の防衛費はほぼ横ばいである。これでは、軍事バランスが崩れるのも当然である。

● この10年の「日本」の過ごし方が、「致命的」であった理由  特に、ヨシハラも言うように、過去10年間が決定的であった。  ちょうど10年前、ヨシハラは、ジェームズ・ホームズ海軍大学教授とともに『太平洋の赤い星』(バジリコ刊)という著作を発表した。  その中で、二人は、中国の戦略研究家たちが鄧小平の「改革開放」以降、海洋戦略家アルフレッド・T・マハンへの関心を強めてきたことに着目した。マハンに学んだ中国の戦略研究家たちは、国際貿易や経済発展のためには海洋進出が必要であり、そのためにはシーレーンの支配が必要だと考え、強力な海軍の建設を目指しているというのである。  冷戦終結後の世界では、グローバル化が進展することで国家は後退し、領土をめぐる国家間の紛争は無意味になるという楽観論が支配していた。日本もこの楽観論を信じた。ところが、中国は、グローバル化が進むからこそ海軍力が必要になるという、日本とはまったく逆の戦略的思考に立っていたのである。  ヨシハラとホームズは、警告を発した。  「今日の西側の研究者たちは、地政学に注意を払わず、グローバル化と相互依存の時代には、絶望的に時代遅れで無関係なものとみなしている。彼らは、国際政治における地理の役割を軽視し、その過程で、自分たちの世界観を他の大国にも当てはめる。しかし、中国の学界の大多数は、まさに正反対の方向に向かっているのは、文献から明らかだ。」  なお、ホームズは、2012年、日中間で尖閣諸島をめぐる軍事衝突が起きた場合のシミュレーションを考察し、日本は、米軍の支援が得られれば、苦戦しつつも勝利するだろうと結論した。つまり、当時はまだ、日本はぎりぎり領土を守れたのだ。  しかし、それから今日までに、中国は軍事費を1.5倍以上にしたというのに、日本の防衛費は微増に過ぎなかった。

 この決定的な10年間、日本はいったい何をやってきたのか。  安倍前政権は、TPP(環太平洋経済連携協定)など自由貿易を推進し、集団的自衛権の行使を認める法整備を推進してきた。要するに、グローバル化と日米同盟の強化が、外交戦略の柱だったのだ。  しかし、ヨシハラとホームズが警告したように、中国はグローバル化と共に海軍力を強化していた。したがって、グローバル化は、中国の軍事的な脅威の増大を招くものと認識すべきだった。ところが、日本はその認識を欠き、防衛力の強化を怠った。

● 米国に「守ってもらえる」時代は終焉を迎えた  他方で、日本は日米同盟の強化に努めてはきた。しかし、問題は、肝心の米国の軍事的優位が、この10年間で失われたことにある。  10年前、米国の軍事費は中国の5倍あった。それが、今では3倍程度しかないのだ。「3倍もあるではないか」と楽観するのは間違っている。中国は自国の周辺に戦力を展開しさえすればいいが、米国は太平洋を越え、あるいはグアムや沖縄など点在する基地から戦力を投射しなければならない。この地政学的不利を考慮すると、米中の軍事バランスはもはや崩れたと言うべきだ。  実際、2018年、米議会の諮問による米国防戦略委員会の報告書は、もし米国が台湾を巡って中国と交戦状態になったら敗北するだろうと述べている。また、2020年の米国防省の年次報告書は、中国の軍事力がいくつかの点で米国を凌駕したと認め、その一例として、中国が、すでに米国より多くの戦艦等を有する世界最大の海軍国家であると指摘している。  米国は、中国の侵略を抑止する能力だけでなく、その意志も失いつつある。昨年のある調査によると、「近年の中国のパワーと国際的な影響力の著しい増大に対して、米国の対中政策はどうあるべきか」という問いに対して、米国民の57.6%が「アジアの軍事プレゼンスを削減すべき」と回答している。  しかも、2020年は大統領選で国が分断され、政権移行で混乱し、さらにコロナ禍によって現時点で27万人以上もの死者を出している。こんな状態の米国が、尖閣諸島をめぐる日中の軍事衝突が起きた場合に、日本を支援する能力そして意志がどれだけあるというのか。  菅義偉首相は、11月12日、バイデン次期米大統領との電話会談で、日米安保条約が尖閣諸島に適用されることを確認した。しかし、バイデン政権移行チームからの発表には、「尖閣」の文字はなかった。  2020年――。  それは、日本が米国に守ってもらえた時代の終わりが始まった年なのである。 中野剛志(なかの・たけし)  1971年神奈川県生まれ。評論家。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。主な著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』『日本経済学新論』(ちくま新書)、『TPP亡国論』『世界を戦争に導くグローバリズム』(集英社新書)、『富国と強兵』(東洋経済新報社)、『国力論』(以文社)、『国力とは何か』(講談社現代新書)、『保守とは何だろうか』(NHK出版新書)、『官僚の反逆』(幻冬社新書)、『目からウロコが落ちる奇跡の経済教室【基礎知識編】』『全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】』(KKベストセラーズ)など。『MMT 現代貨幣理論入門』(東洋経済新報社)に序文を寄せた。最新刊は『マンガでわかる 日本経済入門』(講談社)。

と言う事だそうですね。m(_ _)m