2018年11月20日

  


最近は、一日中スマートホンを身に付けて使用している方が若者だけで無く老若男女に広く拡がりつつあります。

そのような現状で既にスマホを観ると姿勢が悪くなることでスマホ近視スマホ腰痛が起きる健康被害が有名になってきています。

このようにかなりスマホ使用に派生する健康被害が増えているように私は思っています。




○スマホ口臭:


スマホの使用が原因になる口臭は俗に「スマホ口臭」と呼ばれています。
問題は使用時の姿勢です。スマートフォン使用時の下向きの姿勢で唾液腺が圧迫されて唾液腺から唾液が分泌されにくくなります。

唾液には食べ物を飲み込み易くしたり、口の中の粘膜や舌の汚れを落とす作用がありますが、唾液の環流が不足すると口の中を清潔に保つことができずに口の中で細菌が活発になり一種のガスを発して臭いが発生します。

■夢中になりすぎると...唾液の分泌は自律神経で抑制されます。

一方、リラックス状態で副交感神経が優位になると分泌が盛んになります。

ところがスマホに熱中すると興奮状態で働く交感神経が優位になり、唾液の分泌が抑えられます。

また、スマホに夢中になると、口呼吸になりがちです。特に冬では口の中が乾き乾燥した状態で更に唾液の流れが減って細菌の増殖を助長させて口臭が発生しやすくなります。



このように間接的影響でスマートホン使用で口臭が出やすくなるものと理解出来ます。




スマホ口臭 というのは俗称ですが、実際に上のようなメカニズムで生じる症状ですからウソではありません。何故起きるのか知ってスマホの利用方法や時間を考えて正しく健康を害さないように利用して欲しいと我々臨床家は考えています。














































































































(09:56)

2018年11月09日

  


 現代日本では,いわゆる生活習慣病の患者が増加傾向です。
その代表的疾患の糖尿病患者はますます増えています.また糖尿病があると全身疾患の合併症や数々の疾病の発症と悪化も懸念されます、歯周病を制しコントロールする事が糖尿病患者の方にとってのQOLを維持するための最も身近な問題とも言えます。

 日常臨床では問診結果で糖尿病の方と多く遭遇します。これと供に高血圧症も合併したケースがよくみられます。特に高血圧では一部の降圧剤に因る副反応の歯肉増殖症を発症することもあります。降圧剤服用者に対する歯周病治療やそのフォローアップで良い状態が維持出来ることが解っています。こういった増殖症でも歯周病治療で克服できることをまずは知って下さい。


こういった糖尿病患者さんは複数の疾患を医師から指摘され医院へ通院されている事がもちろん多く、我々は主に歯周病を治療する事しか出来ませんが、歯周病を適切に治療することで糖尿病の管理にも良い結果が出ることが解り始めてきました。

歯科治療で医科領域の疾患の予防にも効果がある事が最近解明され始めています。

研究結果でわかるように,糖尿病で歯周病の方は一般の歯周病患者さんよりリスクが高い分だけ余計に厳格で徹底したケアが必要だと解ります。

やはり単に歯科医院へ惰性で定期検査に患者さんが通うだけではなく日常のケアを徹底し、歯科医師はより徹底したメンテナンス治療を行う事によって良いコントロールがなし得ます。患者と先生の両者が供に、より懸命なケアを心がけることが良い結果を生みます。

このように両者が努力すれば糖尿病自体の治癒やその安定にも効果がある事が理解出来ます。

もちろんこのように、糖尿病の方は歯科医院へ受診すべきできです。糖尿病の治療にあたっては医師も口腔疾患に関して注意される先生も最近は出てきたようですが、充分にお医者さんからは口腔疾患に関する指導は受けられないと思います。
どうしても未だに糖尿病の方は皆歯科医院へ行くという概念がないようです。これは高血圧の方に歯科への受診を勧めるのと同様に患者の生活全般に関わる重要なことです。これこそQOLの要の一つと言っても過言ではありません。

特に高血圧や糖尿病の方は、歯科医院で歯周病治療とメインテナンスケアする様に心がけて下さい。とにかく一度歯科検診に歯科医院へ受診しましょう!









































































































(16:00)

2018年10月11日

  


インターネット専用学術雑誌いわゆる自由にネット上で閲覧出来るハゲタカジャーナルの質が悪い論文の増加が、今問題になっています。
問題になるのは論文の質や信憑性の他にも、世界的に著名な学術雑誌に掲載されたように扱われたり、勘違いされて詐欺的商売に利用されたり、ハゲタカジャーナルを研究業績の水増しに利用されたりする現状もあるために、大学関係者研究者から注意喚起されている。

我々が大学院時代は、まだネット社会ではなかったので、ハゲタカジャーナルのようなネット専用の学術雑誌はありませんでした。よって,大学院の研究者は文科省認定の正式な学会が出す正式な論文が掲載された世界の一流学術雑誌のみが学位関連の標準学術雑誌になっていました。もちろん理系の医歯学系学位審査では今でも査読での厳格さは当時と同様だろうと思います。

もちろん、そういった正式な学術誌は、掲載には査読等の審査委員に認定された大学教授、助教授が論文の内容を吟味する"査読(さどく)"を行い掲載に値する内容と論文の質がある事を確認されたもののみを雑誌に掲載してます。 査読の結果、内容に修正すべき箇所や査読委員が疑義を持った点がコメント付きで推敲するよう一端返却されて、再投稿することも有ります。

こうして査読を経た論文は学問的レベルが担保されています。こういった過程を経て論文に掲載されるので、我々研究者はそれ等の論文を信用して引用し研究や論文作成ができる訳です。


ところで、今回問題になっている"ハゲタカジャーナル"は,上のような査読による論文の質や内容の吟味が成されず、論文は筆者が掲載料を支払えば、無診査で掲載されます。
 故に、必然的に先に書かれた通常の学術論文のような質や研究自体の信憑性も全く担保されない論文が多くなります。自然科学では,査読過程で怪しい論文はチェックされますが。人文系の論文ではデータのような客観性がないので診査はある種難しいと思います。


大学などの研究者の場合には、論文執筆数が一種の研究者の賭となる風潮があるために、論文数を増やす目的でハードルが低いハゲタカジャーナルを利用する研究者が多くなるのは当然の結果とも言えます.崇高な学術的意義を鑑みれば、学問の質と信用性を低下させる雑な行為と言い換えられます。これが実態であり学術界のレベルと品位を失墜させる事は必至です。

学問を志す研究者には倫理の低下につながる事態です。よって、主要ハゲタカ雑誌への掲載本数が多い九大、名古屋大、新潟大では、実態を調査し始めるに至った訳です(下の表を参照のこと)。



上位20校.jpg



学術的な内容が無い論文でも、一流学術雑誌掲載論文と勘違いされることだって有り得るでしょう。

一般の商売に利用される事だってあり得ます。

例えば、歯科界なら科学的根拠も無い電動歯ブラシが刷掃効果が非常に高い電動歯ブラシとして論文に掲載されたなどと宣伝されれば一般的消費者は効果が科学的に証明された素晴らしく効果がある電動歯ブラシだとして信用してしまうでしょう。

○○大学の研究で証明された画期的な○○といった文句が宣伝に使われていても、ハゲタカジャーナルに載っているだけのサギ商品だったりすることもあると思います。

とかく、消費者は○○大学研究室で研究されたものというだけで信用してしまう傾向は強いと思います。
このような詐欺商法に大いに利用される事だって有り得ると思います。/span>

どうか、皆さんも学術的根拠を装った商品やコマーシャル業界の3流論文引用にはご注意下さい。




















































































(20:57)

2018年10月05日




  日頃、私は他院で行われた歯科治療を治療し直ししていますが、それ等の多くは自費治療で行っています。

私のオフィスに通院している方は解ると思いますが電話で治療費等の問い合わせをしてこられる患者さんで自費治療になるのは何故かと問われた場合には、電話でそういった自費治療の根拠を説明する事がなかなか出来ないので,日常的に我々はスタッフ共々困っていました。

そもそも、歯科治療は、保険であろうと自費治療であろうと治療内容に見合った報酬(対価)を頂けることが最も健全な状態だと我々臨床家は考えています。



ところで、日本には多くの治療が保険適応可能な良い健康保険制度があるために、患者さんには良心的に制度設計された国です。米国に住んでいた方の話を聞いたら、歯科治療の治療費が日本から観れば法外と言えるくらい高額なことに歯科医師の私でさえも驚きます。
智歯(親知らず)を1本抜いただけで、10万円以上です。奥歯の根管治療を1本(3根管)するだけで大学病院の歯内療法科でも30万円程です。これが国民健康保険制度が整備されていない米国での現実です。

ところで、日本では国民が加入する健康保険は加入者が払った財源で成り立っています。よって、限られたその財源から診療報酬が支払われている事を前提に考えて下さい。
この保険制度では一度金属などの補綴物を口腔内に装着したものは、壊れない限りは一生使用してもらう事が前提で設定された制度です。

昨今は歯科医がまだ使用に耐える既存のインレーやクラウンを保険請求を増やす目的で根拠無く除去して保険請求で治療し直す傾向が頻繁に散見されます。

こういった根拠の無い保険治療を利用した自院の保険請求額を増やす目的で作り替えを歯科医師が全国で無批判に行い始めているので、ただでさえ保険の財源が少ない状況に追い打ちを掛けるように財源の枯渇を早めている状況です。


監督官庁では、歯科医院過剰化によって意図的に行われている保険請求額を増加させる目的の過剰な治療行為に警告を発し始めています。目に余るこういった根拠無き傾向診療は、歯科医師にペナルティーとして返ってくることがあります(一部で問題化しています)。


私が歯科医師免許を取り、保険医になった際の保険講習会で社保庁の技官が説明した事に「貴重な財源を減らすような診療を故意に行うことは止めてもらいたい」といった内容がありました。今まさに表面化している歯科界の問題は30年前から危惧されていたことです。


例えば、保険の金属補綴物(インレーなど)を除去して治療し直す場合には、限りある保険財源を無駄にしないためにも治療し直しは自費治療で行ってもらいたいと、暗に社会保険庁から説明されていました。

実際に保険の金属インレーを除去してコンポジットレジンに治療し直す場合のことを考えると以下のように手間がかかる治療過程が必要です。

すなわち.このような治療の手間や技術を対価として治療費を計算すれば比較的高い診療報酬として計算されます。よって、それが保険財源から支払われるのには無理と言えます(必然的に自費治療です)。


健康保険の制度設計では、口腔内の既存の補綴物などの治療をし直す事に保険財源から報酬が支払われるように治療し直しに診療報酬が支払われる前提では制度設計されてはいません。

言い換えると初めから治療し直しは自費負担でおこない保険制度は使えないことが前提だったわけです。


ましてや、昨今多い「金属が奥歯に見えるのが嫌だから金属ではない白い歯にして欲しい」 といった患者の主張は、単なる患者の気まぐれに他ならず元々保険財源から支払われた修復物をドブに捨てたことを意味しています(保険財源の無駄遣い)。
当然、自費で勝手に治療し直すべきです。

よって、保険治療算定では治療し直しが出来ないのは充分にお解り頂けると思います。



例えば・金属インレーの治療し直しの対価は:  

  最近では接着性が強いセメントで合着したインレーの除去には削り取り除去するのにも30分程度も時間を費やすこともあります。思いの他インレー除去に長時間の手間と技術が必要な事があります。

また、除去後は取り残された窩底(窩洞の底の部分)部の感染象牙質などの丁寧な除去、特にう蝕検知液を使い丁寧にエキスカベーターで除去してゆくのにはかなり時間を要します。


また歯髄に対する影響を軽減するために水酸化Ca製剤等で歯髄神経組織を保存出来るようにした上で適切な接着性ボンディング処理を施し数回に分けて(積層充填で)コンポジットレジンを適切に硬化収縮を最少限抑える様にコンポジットレジンを充填し光照射を行い精度高く充填物を硬化させて完了します。


また、コンポジットレジン充填では複雑窩洞(隣在歯と詰め物が接する場合・写真参照)では更にマトリックス(隔壁)等による配慮が必要で隣在歯とコンタクトさせる適切なコンタクト付与には熟練した技術が必要です。


このように金属インレーを除去してコンポジットレジンへ治療し直すには、1本で1時間以上を費す事も多いと思います。しかし、こういった適正な治療を日常的に行っていない先生には同業者でも、こういった話は通じないと思います。概ね画像を参照して頂ければ、患者の皆さんもステップワイズの治療過程の手間がお解り頂けると思います。


matrix.jpg

治療し直し.jpg


  5,6では、隣在歯との間にマトリックス(隔壁用の薄い金属板)を使用しています.この方法を知らない臨床家が未だに多いので、このような治療を拒否される患者さんも多いようです。

上のような1、2時間の治療過程を手間と技術を考慮して対価として当オフィスでは原則的に3〜4万円程の自費治療費(状況に応じて治療費には幅があります)を頂いています。

すなわち,こういった我々臨床家が想定する対価としての治療費は少ない保険財源からは支払われることが不可能(保険対象外)です。⇒必然的にこれ等は患者さんから自費で頂くことになります。

 このように、治療し直しは原則的に治療費を対価として医院で定めた治療費を自費で頂くことになります。

治療の種類や。材料、難易度によって自費治療には幅があります。診療の際にお尋ね下さい。
治療し直しは、初めて着手する治療よりも難易度が高く手間を要する特性をご理解いただき治療にご協力頂けるように、御願い致します。


特に金属インレーの下に細菌が入り込んだ歯質(感染歯質)を放置している方は本当に多く、最近はその危険な事実に多くの患者さんが気が付き始めています。
このように治療し直しのニーズが昨今徐々に増え始めています。


この記事をお読みの皆さんは治療し直しには、キチンと感染歯質を上のような過程で割愛しないで確実に除去して心配ないよう治療しをしてくれる良心的で技量が高い歯科医院に治療し直しを依頼して下さい。

治療のご用命は麴町アベニューデンタルオフィスお問い合わせ下さい。

 なお、当オフィスは電話予約制です。ネットやメールでは予約を承っておりませんので、ご了承下さい。


































































































(16:36)

2018年10月03日

  


先日、ブログ記事に気象病の話を書きましたが、この1ヶ月ほど更に気象病を危惧する体調不良が増え続けているようです。私の周囲の知り合いや患者さんに、めまい、起床時の頭痛や釈然としない体調不良を訴える方が増えています。そして体調を崩し風邪をひいて予約をキャンセルする方も増えました。これ等は気象病にも関係しているのかも知れません。また、早くもインフルエンザが流行し始めているのも気になります。

この1ヶ月は次々と台風が襲来して、気圧変化、気候変化が日々大きく突然変化するので益々我々の自律神経が制御困難に成り易いのでしょう。台風前後は気象病に気を付けましょう.


もちろんこういった環境では体調を崩し抵抗力低下を招きます。これが歯科疾患を誘発したり、以前治療した箇所の再発を誘引する可能性が高くなります。実際に先日ブログ記事に書いたように根管治療したものの再発が目立ってくるのも必然性があります。




KH1.jpg



KH2.jpg





上の画像のように患者さんの中には、歯周病の急性発作で歯茎が腫れて、排膿した状態で来院される方もいます。

このような歯周病の急性発作は、歯周病治療をしないままの放置している患者さんや歯周病治療しても定期検査に来院していない方には更に急性発作の可能性が上がります。臨床写真では上下顎前歯舌側の歯肉が腫れて、排膿(少し黄色い膿)しています

歯が痛む、歯茎が腫れたなど、歯のトラブルが増えています。こういったトラブルは早急に解決しましょう!治療のご用命は電話当オフィスにお問い合わせ下さい(電話予約制)。 

































































(11:14)

2018年09月21日

  

  

  以前もブログ記事に書いたように、根管治療後の再発が最近再び顕著になってきました。
こういった症状の流行はなぜか短期間に沢山観られることが多いのは、疾患の発症が統計学的に有名なポアソン分布に基づく発症の特徴といえます。

歯科疾患の再発は,ほぼ不完全な治療に因るところが大きく病巣局所に原因因子の細菌や根管治療なら根管の清掃不良により歯髄由来の変性タンパク質を放置した事が原因です。いずれにせよ、歯科医師が患者の治療を不完全なまま終了させた全くの医原性疾患と言えます。もちろん,患者さんには全く責任はありません。

  このように歯科治療の再発の多くは病巣だった箇所の局所に原因が放置されて残っているから生じますが、患者の免疫力など抵抗力が低下していることが再発発症の前提には大きく関与しています。
最近では麻疹(はしか)が日本国内で流行しはじめているのも、国民が概ね抵抗力が低下している証しだと言えます。
またこういった感染症が流行する背景の抵抗力低下では同時に歯科疾患の再発も起こし易い状況と言えます。健康に留意しましょう。

患者さんはより完全な歯科治療を受ける必要性があることは言うに及ばず.たとえば,歯科治療の中で最もセンシティブな根管治療の良否が、再発リスクを左右します。例えば,以下のレントゲン画像では、一応は根管充填されてはいても、根尖部3mmは根充材が入っていないいわゆる死腔(根充材が充填されていない空の状態の根管)状態で、しかも歯冠開口部から根尖に向っては根管充填材が殆ど充填されていない、空に近い空間を形成して、いわゆる根冠開口部から根尖に向けて細菌が自由に移動できる大きすぎる程の通路が残されて、呆れ返るようなコロナルリーケージが形成されています。口腔内細菌がいつでも自由に根尖へ移動できる状態を放置して、根尖病巣の治癒どころか、根尖病巣を成長させ拡大をさせています(=病巣治癒と真逆です)。 こういった見るからに再発を助長する過失は問題外ですが、いくら完全に治療していても、最近では再発するケースが少なからず徐々に増えてきています。実は、これが大問題です。この1年,徹底的に治療した自信あるケースでも再発したケースが出てきたことに、我々が全力を尽くしても克服できないケースと言えます。


k m 3.jpg

この例とは逆に私が他院から来院した患者の前歯部根管治療の治療し直しと補綴治療をし直した例を参照すれば,根管清掃を適切に行い正しく緊密に根管充填すれば根尖病巣は縮小治癒して消失する事がご理解いただけると思います(=典型的な良い根管充填の状態とはこのようなものです)。

dd196e8c.jpg
上の2枚のレントゲンに見える根尖病巣は各々、下の2枚のレントゲン写真では治癒し消失・治癒しています. 根管治療し直しにより適切に治癒した例と考え下さい。


先日、他院で歯周病治療のトンネリング形成の外科的治療を受けても歯肉の腫脹・排膿が治らないので来院された方のブログ記事を書きましたが 以下の画像のように、根尖病巣があるために歯肉腫脹と排膿を起こしています(歯周病に因る問題ではなく根尖病巣がある事が問題です)。

トンネル1-1.jpg

根管充填は一応されていますが、根尖部3mmほどの根管の清掃が成されないまま放置されています。 ⇒ 根尖部近くの根管清掃は、根尖まで貫通させないで根管清掃されていないようです。⇒根尖から3mmほどの根管腔に残る細菌や死んだ歯髄の変性タンパク質が根尖から出て⇒体内ではこれ等は抗原として白血球他、免疫を担当する細胞に認識されて根尖病巣を作ります。


これは、術者が根尖に近い数mmの根管を根尖まで拡大して根管清掃する基本手技を怠ってしまった事が原因だろうと思います.
我々は、こういった根管が狭窄や閉塞に近い状態になっていることを "根管が開かないと表現しますが、根管が"開かない"ままに放置して終わった不充分な治療によく臨床では遭遇します。
短時間診療体制の歯科医院では、通常10分、15分で根管治療している場合には開かない根管を更に10分以上も細いファイルで丁寧に開けてゆく歯科治療を無駄な努力と思うのかも知れません。⇒こういったところに歯科医院の誠実さの無さが現れます。

支台築造後.jpg

上のイラストのように根尖まで根管治療し緊密に根充した後 支台築造を適切に行えば及第点だったはずです。

私は、開かない根管を放置すれば後で根尖病巣を形成することが解っているので,1根管に30分程度の努力は通常当たり前と考えています。これ等は術者の能力と努力に依存する治療結果なので、技量が無い先生ほど空かない根管を放置して医原性疾患を作る確率が高くなると思います。
>こういった開かない根管を放置する歯科医は技量と誠実さが無いダメ先生と換言できます。

よく根管治療し直しが余りに時間が掛かり過ぎて儲けにならないということを同業者から聞きますが、そういった治療し直しは対価としての自費診療にして、患者へより良い治療を提供する事がむしろ真っ当な歯科医療の誠実なカタチだと私は思います。
よって私は手間や技術が必要な治療し直しは原則的に自費治療で行っています。


治療費を充分頂かないから医原性疾患を作ることになるような実態は、患者目線では迷惑でしかありません。
多くの同業者にも対価としての治療費を請求できるだけの技量を持てるように臨床手技をより研ぎ澄ましてもらいたいと一歯科医師として私は願っています。



患者さんへ一言:

  臨床例を提示して解説しているような実際の臨床での誠実な姿勢が理解出来る歯科医や歯科医院を選択して受診して下さい。

根管治療でラバーダム防湿法さえも使用しない危険な歯科医院の治療は全く予後の保証が無いだけでなく、医療事故さえも心配なので絶対に受診しないようにしましょう。

我々のオフィスへの電話予約はこちらから。









































































(18:51)
  

  

  以前もブログ記事に書いたように、根管治療後の再発が最近再び顕著になってきました。
こういった症状の流行はなぜか短期間に沢山観られることが多いのは、疾患の発症が統計学的に有名なポアソン分布に基づく発症の特徴といえます。

歯科疾患の再発は,ほぼ不完全な治療に因るところが大きく、病巣局所に原因因子の細菌や根管治療なら根管の清掃不良により歯髄由来変性タンパク質を放置した事が原因です。いずれにせよ、歯科医師が患者の治療を不完全なまま終了させた全くの医原性疾患と言えます。もちろん,患者さんには全く責任はありません。

  このように歯科治療の再発は病巣だった箇所の局所に原因が放置されて残っているから生じますが、患者の免疫力など抵抗力が低下していることが再発発症の前提には大きく関与しています。
最近では麻疹(はしか)が日本国内で流行しはじめているのも、日本国民が概ね抵抗力が低下している証しだと言えます。またこういった感染症が流行する背景の抵抗力低下は、同時に歯科疾患の再発も起こし易い状況と言えます。

患者さんは、より完全な歯科治療を受ける必要性があることは言うに及ばず.たとえば,歯科治療の中で最もセンシティブな根管治療の良否が,再発リスクを左右します。例えば,以下のレントゲン画像では、一応は根管充填されてはいても、根尖部3mmは根充材が入っていずいわゆる死腔(根充材が充填されていない空の状態の根管)状態で、しかも歯冠開口部から根尖に向っては根管充填材が殆ど充填されていない、空に近い空間を形成して、いわゆる根冠開口部から根尖に向けて細菌が自由に移動できる大きすぎる程の通路が残されて、呆れ返るようなコロナルリーケージが形成されています。口腔内細菌がいつでも自由に根尖へ移動できる状態を放置して、根尖病巣の治癒どころか、根尖病巣を成長させ拡大をさせています(=病巣治癒と真逆です)。

k m 3.jpg

この例とは逆に私が他院から来院した患者の前歯部根管治療の治療し直しと補綴治療をし直した例を参照すれば,根管清掃を適切に行い正しく緊密に根管充填すれば根尖病巣は縮小治癒して消失する事がご理解いただけると思います(=典型的な良い根管充填の状態とはこのようなものです)。

dd196e8c.jpg
上の2枚のレントゲンに見える根尖病巣は各々、下の2枚のレントゲン写真では治癒し消失・治癒しています. 根管治療し直しにより適切に治癒した例と考え下さい。


先日、他院で歯周病治療のトンネリング形成の外科的治療を受けても歯肉の腫脹・排膿が治らないので来院された方のブログ記事を書きましたが 以下の画像のように、根尖病巣があるために歯肉腫脹と排膿を起こしています(歯周病に因る問題ではなく根尖病巣がある事が問題です)。

トンネル1-1.jpg

根管充填は一応されていますが、根尖部3mmほどの根管の清掃が成されないまま放置されています。 ⇒ 根尖部近くの根管清掃は、根尖まで貫通させないで根管清掃されていないようです。⇒根尖から3mmほどの根管腔に残る細菌や死んだ歯髄の変性タンパク質が根尖から出て⇒体内ではこれ等は抗原として白血球他、免疫を担当する細胞に認識されて根尖病巣を作ります。


これは、術者が根尖に近い数mmの根管を根尖まで拡大して根管清掃する基本手技を怠ってしまった事が原因だろうと思います.
我々は、こういった根管が狭窄や閉塞に近い状態になっていることを "根管が開かないと表現しますが、根管が"開かない"ままに放置して終わった不充分な治療によく臨床では遭遇します。
短時間診療体制の歯科医院では、通常10分、15分で根管治療している場合には開かない根管を更に10分以上も細いファイルで丁寧に開けてゆく歯科治療を無駄な努力と思うのかも知れません。⇒こういったところに歯科医院の誠実さの無さが現れます。

支台築造後.jpg

上のイラストのように根尖まで根管治療し緊密に根充した後 支台築造を適切に行えば及第点だったはずです。

私は、開かない根管を放置すれば、後で根尖病巣を形成することが解っているので,1根管に30分程度の努力は通常当たり前と考えています。これ等は術者の能力と努力に依存する治療結果なので、技量が無い先生ほど空かない根管を放置して医原性疾患を作る確率が高くなると思います。
こういった開かない根管を放置する歯科医は技量と誠実さが無いダメ先生と換言できます。


よく根管治療し直しが余りに時間が掛かり過ぎて儲けにならないということを同業者から聞きますが、そういった治療し直しは対価としての自費診療にして、患者へより良い治療を提供する事がむしろ真っ当な歯科医療の誠実なカタチだと私は思います。
よって私は手間や技術が必要な治療し直しは原則的に自費治療で行っています。

治療費を充分頂かないから医原性疾患を作ることになるような実態は、患者目線では迷惑でしかありません。
多くの同業者にも対価としての治療費を請求できるだけの技量を持てるように臨床手技をより研ぎ澄ましてもらいたいと一歯科医師として私は願っています。



患者さんへ一言:

  臨床例を提示して解説しているような実際の臨床での誠実な姿勢が理解出来る歯科医や歯科医院を選択して受診して下さい。

根管治療でラバーダム防湿法さえも使用しない危険な歯科医院の治療は全く予後の保証が無いだけでなく、医療事故さえも心配なので絶対に受診しないようにしましょう。

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(18:29)

2018年09月04日

  

 
   先日,ある歯科医院でトンネリング処置をしてもらったが、芳しくないので診て欲しいという主訴でカウンセリングのために患者さんにご来院頂きました。

トンネル0-1.jpg

レントゲン像では下顎右側第一大臼歯に根分岐部病変がある事が解りますが,二次元のレントゲン画像では、骨欠損が顕著な部位が確認出来るところは殆どありません。しかし全顎的プロ-ビングでは出血が顕著で、歯周病のコントロールが不充分だと解りました。ポケットは4mm程度の箇所が多いようで全顎的には概ね中等度の歯周病です.歯肉縁下に歯石もあるようで,再度徹底した歯周病治療、すなわちスケーリング・ルートプレーニング(SRP:ポケット内の手用キュレットによる機械的清掃)をすべきです.    

トンネリング箇所は、比較的最近オペしたようですが歯肉の腫脹と排膿を認めます(患者さんの不信感はこの部分です)。これは、歯周病由来ではない原因、すなわち根尖病巣(以下の画像参照)に由来する腫脹や排膿だと解りました。 

患者さんは担当医が、この部位のレントゲンを映さなかったので観ていなかったようで,根尖病巣があるのを初めて知ったと患者さんは語っていました。
根管治療や太い築造をしたのがこの担当医だったのか否かは解りませんが,これは定かではありませんがむしろ担当医は何らかの理由で根尖病巣の存在を知られたくなかったのかも知れません。
とにかくこの部位の歯肉の症状は歯周病ではない根尖病巣が原因だと患者さんへ説明できました。



トンネル1-1.jpg


○トンネリングとは:

トンネリング大臼歯部の歯根と歯根の間(分岐部)に出来る細菌が増殖し得る歯槽骨が破壊されたレントゲン上では暗く写る空間を根分岐部病変と呼びますが,この部分を歯肉縁下に放置すれば、そのまま細菌の温床となり歯周病を助長することになるため、この根分岐部を清掃可能な清掃可能域にすることが是非必要です. 

歯周病治療ではこのような分岐部の解決方法が大きなキーポイントになります。 正に歯周病治療の要とは臼歯部の根分岐部病変を克服する事です。

  ・参照にして下さい;
以前私が行った根分岐部処置法*です。これは,ほんの一例です。



トンネリングは大臼歯の根分岐部の入り口を歯肉縁上に出す事で、ここへ患者さんが歯間ブラシを挿入して清掃出来るように歯周外科処置を伴って物理的に根分岐部を丁度トンネル状に形成することをトンネリング(トンネル形成)と呼んでいます。

この症例では歯髄神経が抜髄された無髄歯にトンネル形成していますが、通常は歯髄神経が活きている有髄歯に行う分岐部処置法の一つです。

大臼歯の歯根の間が充分に大きな角度で開いている場合がトンネリングの適応症になります。 

また無髄歯の場合にはトンネリングではなく近心と遠心の2根を各々小臼歯のように分けてルートセパレーション することが多いと思います。

下顎では2根ですが、上顎大臼歯は3根なので、その内の1,2根を除去して清掃し易くする時もあります(前記リンク参照*)。

いずれにしても分岐部の処置は、歯周外科を伴う処置で多くは歯槽骨の修正や一部削除を伴うことが通常です。

蛇足のようですが、トンネリング部位は、オペ時に歯間ブラシのような塊をトンネルに挿入したまま縫合して数日間のペリオドンタルパックで保護し治癒させます。
今回もそうしたのでしょうが、歯肉下の下地作りとしての骨整形が適切に出来ていないと、直ぐにトンネルが塞がって閉じてしまいます。また術者の見識や技量が必要です。 ちなみに舌側からの外科的なアプローチをしないで行われたようだと患者さんは言及していました。

この症例の今後の処置は、全顎の再歯周病治療を徹底して行うこと. 口腔清掃の再度指導強化をする。その上でより良い歯周病治療を継続すべきでしょう。

そして下顎右側第一大臼歯は、太い支台築造が成されているので、再根管治療は不可能だと思います。先日もこのことは患者さんへ直接説明済みですが,高い確率でこの歯は抜歯になる可能性が高いと思います。
極論すると築造している金属を除去して、根管治療し直し出来ないので根尖病巣による歯周組織の悪い症状を断ち切るには抜歯になります。

抜歯後には、従来型の局部床義歯を装着できますが,今まで
治療した患者さんでは殆どが、片側大臼歯部(1,2歯)の局部床義歯は装着してくれていない場合が殆どで、やはり余り装着感が良くないようでしたが、もし同部位をそのままにしていても上顎の歯が挺出しても下顎は前方に運動するので干渉は生じません。よって、患者さんが気にしないのなら義歯やインプラントで無理に噛み合うように補綴しなくても良いと思います。  ・・・  こういった説明を患者さんにしました。

8020運動も第二小臼歯まで残すことを目標とした運動です。下顎右側大臼歯はなくても第二小臼歯まで右側では上下で咬合できるので一応及第だろうと説明しました。 


この患者さんは、カウンセリング以来来院はしていませんが、暫間的には第一大臼歯部の排膿切開と抗生物質の投与で症状を抑えられます。
近い将来,抜歯が決意できた際に抜歯することで良いと思います。一応、根尖病巣は根治処置はできないので、最後は抜歯すべきだと思います。また口腔内全体の歯周病治療も徹底すれば,現在残存する歯の殆どは末永く保存出来ると思います。

○患者さんへ一言:

もし、このブログをお読みでしたらご一報頂ければ前回カウンセリング時には出来なかったンネル部の処置も出来ますし、その他今後の処置の相談も再度具体的にできますので、どうか宜しく御願いします。






































































































(20:43)

2018年08月28日


    


  我々臨床家は、治療期間中に患者が事故や病気に罹患するようなケースと時には遭遇します。特に子供の治療中には、前歯部の打撲による外傷など希ではありません。今回も患者(15才少年)が前歯部の感染根管治療中に、当該歯をスポーツ中に打撲し歯冠部が破折して不完全脱臼してしまう不幸に見舞われました。

以前にも高校生の前歯脱臼のブログ記事を書きましたが、それも参照して下さい。

IY.jpg 正面観 歯冠破折状態jpg
根管治療中の上顎左側中切歯(上顎左側1番)が破折しています。


IY.jpg・咬合面観歯冠破折状態.jpg
咬合面から見ると化封材が外れて根管治療中の根管がむき出しになっています。





IY.jpg 咬合面観・抜歯後アップjpg
戦略的に打撲を受けている中切歯を一端、口腔外へ抜歯しました。


2.jpg
一端抜歯した中切歯、歯根表面に残る歯根膜を可及的に傷付けないように注意した。
抜歯した中切歯の歯根が縦に割れていないことを確認する事も重要です。
この際、根管へは再度水酸化カルシウムを入れて再仮封しておきます。


IY.縫合jpg
抜歯窩に歯根を戻してアクリル縫合糸で縫合したところ.




IY.CR築盛中jpg
再植 約1ヶ月後に、歯冠部にコンポジットレジンを盛って歯冠の形態を作っているところ(歯冠部築盛)。*この時には、根管充填を終えています。

歯根が歯槽骨と癒着しないように、患者には歯を毎日僅かに動かすように指導しています。歯根周囲の歯根膜組織の再生には機能圧が必要だからです。





IY.jpg・治癒後・正面観jpg約5ヶ月後にほぼ正常な歯周組織に類似した組織が獲得出来た状態。

*正常な解剖学的組織を獲得したいところですが,厳密には困難であっても,臨床上患者が不自由ないレベルで治癒されていれば、この治療の役割を果たしたことになりますから,問題はありません。

このケースでは、ほぼこの状態で患者や保護者が満足していたので,極めて成功した希な例かも知れませんが, 将来必要に応じて補綴できる旨も充分に説明しています。




このケースでは患者が高校に入学する前後であったため、出来るだけ自然に近い見かけ上の修復と保護
者への金銭的負担が余り無い状態に維持出来たので、この治療の意義は大きかったと思います。

今後,この状況で成人後に問題が生じた際には本人の要求に応じてブリッジ他の補綴治療の選択肢も有ります。もちろん私は敢えて推奨しませんが、インプラント埋入も選択肢の一つになり得ます。


両隣在歯(右1番、左2番)の歯冠形成をする時期が数年間(たぶん成人した後)に延長される事で、得られるメリットは充分大きかったと私は考えています。

画像の状態は暫間的な修復以上のある程度の生物学的治癒が達成できた点で、最終的な治療を急ぐ必要がなくなった事にも大きな利点があります。

未成年の患者の場合には、治療期間中を通じて治療概念を保護者に充分な理解を得ることが必要となります。
保護者の充分な理解と協力は、未成年者の場合には必須です。

受験期間が治療時期に重なったので、心配しましたが,結果的には問題なく経過しています。
















来院を希望される患者さんへ:

 ◎ ブログ記事の全ては、私(院長)が実際に行った症例をご紹介しています。これ等は当オフィスの水準としてお考え頂いて間違いありません。全て私の臨床姿勢,歯科医師としてのポリシーの現れといっても過言ではありません。


オフィスweb と院長ブログをご覧頂き、診療をご希望の方は是非電話予約して下さい。
また予約空きがある時には,当日でも急患も承る事も可能です。是非,電話でお問い合わせ下さい。 


また、最近は予約だけ安易にされ予約日時にお越し頂けない方、電話でキャンセルさえも頂けない方が増えています。必ず来院できる日時を予約頂き,治療を優先しご来院頂けるよう願います。キャンセルしなければならない際には可及的早い時点でご連絡頂き,診療時間直前でのキャンセル(ドタキャン)はお避け下さい。

当オフィスは他院と異なり充分に各診療時間を確保しているために、安易なキャンセルには非常に困惑しています。なお,幾回もキャンセルを繰り返す方は,ご予約をご遠慮頂きます。
社会人として大人として責任あるご予約・来院を厳に御願い致します。以上.


















































(12:03)

2018年08月25日

  


  最近益々、歯科界が酷い状況になってきました。そのような中、
先週末に1人の患者さんが来院されました。佐藤誠さん(仮名)は、A歯科(仮名称)で左上第二大臼歯にう蝕治療を受けています。

A歯科は、当オフィスにカウンセリングに来院される歯にトラブルを抱えた患者さんからよく聞く歯科医院名です。佐藤さんはA歯科の分院の方に通っていたようです。幾名も若い先生やスタッフを抱える大きな歯科医院のようです。

ドックベストセメントを使ったようです(近心の白色部)。どういう意図か不明ですが、更にそこにレーザー照射までされて直ぐに同部位へインレー窩洞を形成・印象し数日後にはインレーが装着されています。

インレー装着直後から歯痛と違和感が出て、続いて排膿し始めたそうです。すなわち、同部位は失活(歯髄神経が死んだ)していました(レントゲン画像参照)。



KM.jpg
問題の歯は 左側上顎第二大臼歯です。
補足ですが:上顎側切歯も根管充填されたまま歯冠部補綴もされていません(破折リスクがあります).    下顎は両側智歯が水平埋伏し前方の歯を押して前歯の叢生が出始めています。


masato 3.jpg
左側上顎第二大臼歯を中心にして拡大した画像です。根尖病巣が出来ています。

たぶん髄角(歯髄の角)がう蝕病巣に近接していたり、その部分で露髄していたかも知れません。
誰がやっても、もしそうであれば歯髄炎を回避するのがやや難しかったかも知れませんが、とにかく歯科医が術後の結果を知って、臨床を省みる事が是非必要です。





佐藤さんは、時系列的な歯の変化や処置内容を列記したメモを見せてくれました。ここでは詳細は割愛しますが、こういった症状を佐藤さんがA歯科の担当医には伝えていない点が誠に不思議です。

是非とも担当医に治療で起きた(歯髄炎,排膿)症状を訴えて欲しいと思います。そうでなければ,担当医が治療の誤りを気づく機会を逸してしまいますし、佐藤さんの症状も治りません。

私自身も、上手くいかなかった治療は過去幾つも起きています。都内に開業する前の千葉県時代には患者さんが再来院してくれるので、自分の行った治療の予後を反省する機会が多く勉強になりました。今の臨床が充実したのは多くの患者さんにより過去20年以上に培われたモノと換言できます。


私はこの佐藤さんの歯に一切、手を付けるつもりはありません。むしろ、担当医が治療が失敗した事実を知り、臨床上の反省をする事こそ大切だと考えます。

佐藤さんが担当医の下で治療継続する意向があるようなので、暗に佐藤さんにはA歯科への再通院を考える余地を与えたというのが、治療を敢えて当院で行わなかった私の真意です。


A歯科の担当医が治療を失敗した歯の根管治療をするのが、真っ当な歯科界の筋です。どうか、担当医の先生に自身の歯科臨床の誤りを気づいてもらいたいと切に願います。

偉そうに言えば、臨床家とししての教育的指導です。




○歯科医師は概して自分の行った治療の予後を知らない:

  以前も何回かブログにも書いたように特に都内には歯科医院が過剰化している状況で、患者もかかりつけ歯科医を持たないで歯の調子が不良な時に、その都度,異なった歯科医院へ通院する傾向が強くなっています。
すなわち、都内歯科医院では歯科治療の再発など重要な治療の予後を反省する機会がない歯科医師が増えています。



自分が臨床上失敗した臨床例を分析・評価することもない状況が常態化しています。
こうなると、延々と誤った歯科治療を先生方は続ける状況になります。今の歯科界がそういった状態だと多くの患者さんにも認識して頂き、安易に怪しい歯科治療に騙されないで頂きたいと思います。


この佐藤さんの担当医の例のように、ドックベストセメントを使えば、感染歯質が沢山窩底部に残っていてもう蝕が治癒すると思い込んでいる極めて無知で無責任な先生が本当に歯科界には増えています。

  以前もブログ記事に書いたように、このセメントや薬事法に觝触することが懸念される自家製剤の3MiXを魔法の薬のように思い込んで臨床で使う無知な臨床家が多いのには私自身、本当に驚いています。

歯科医師が正しい歯科治療の見識を欠いている(勉強をしていない)とこのような勘違いをしてしまいます。

ですから歯科医が無知だということが1番罪深いことです。見識ある良い歯科医を皆さんは探して下さい。


認識を誤る先生は概して、教科書に書かれている常識的治療を日常的に行っていない先生だというのが特徴です。もちろん、今回のようにう蝕を再発させて歯髄炎を起こし歯を失活させることもあります。症例の状態に合わせた対応が出来ない短時間診療に合うような安易な治療を延々とし続ける先生方がこういったダメ先生になりやすいと思います。


元々、歯髄を保存する意図で担当医がこういった薬剤を使用しているのにその結果、自費治療費まで払って歯をダメにされて酷く嫌な経験をされる患者さんが後を絶ちません。次々とドックベストセメントを使ったう蝕治療でトラブルを起こした患者が来院するので、先生方には過ちに気づいてもらいたいと思います。

このようにA歯科ではドックベストセメントの誤った使用の他に、意味不明なレーザー照射まで行っています。確かに,レーザーにより一部細胞の活性化が起きる可能性はあっても,局所の感染歯質が残っていたり歯髄に細菌が入り込めば歯髄炎に移行するので、いくらレーザーを使っても全く意味を成しません⇒細菌という原因の除去が全てに先行されるべきです.これがう蝕治療=原因除去療法の核心です.

私には、その担当医がどういった意図でレーザーを使用したのか全く解りませんが、とにかくドックベストセメントの下には感染歯質が残っていて、セメントの薬理効果が無く細菌が歯髄近傍の象牙質(感染歯質)から歯髄に移行して歯髄炎を起こしたことは疑いの余地がありません。 

う蝕治療で最も難しいことは露髄状態の歯髄保護を確実にすることです。

すなわち歯科医にはこういった保存治療の対処能力が問われます。

DgvmfpbV4AEKWgt.jpg

患者の佐藤さんへは私がう蝕治療の基礎的概念を充分に説明したにもかかわらず未だにう蝕治療にはレーザー照射が必須だと思い込んでいます。
そもそも担当医がレーザー治療を過信しているのだから、それに洗脳された患者が勘違いしても全く仕方がありません。

担当医が自分の臨床を反省してもらわないと、こういったレーザー照射器などの飛び道具や魔法の薬としてドックベストセメント等を誤ったカタチで使う歯科医師が歯科界をダメにしてしまうでしょう。

たぶんA歯科の医院webには(観ていませんが)、"レーザー治療"や"ドックベストセメントで痛くない治療"や”削らない”といった文字が載っているのでしょうか。そういってメリットある治療方法として宣伝され何も知らない素人は最良・最新治療だと勘違いしてしまいます。


○ドックベストセメントを日本の歯科界で売る業者の商売根性が仇に:


  日本の歯科界は、学問を熟知し、日常臨床で正しい治療を励行する臨床家が意外にも少ないので、安易なキャッチフレーズや無知な心理に漬け込んだ安易な歯科関連の講習会や薬剤等が反響を呼んで売れます。

注. ドックベストセメント自体は適応症と正しい使用方法を守れば、欧米で公的に認可された薬剤故に効果がある薬剤のはずです。ただ、使用する末端の歯科医師が正しい使用法と適応症を守らないで臨床の基本を無視するので効果も無く、医原性疾患を起こしてしまいます。

ドックベストセメントの効果自体は科学的根拠が証明された確かなモノなので、私はこの薬剤の効果を全く否定していません。間違いの無いようにお断りしておきます。



健康保険の短時間診療中心の日本の歯科臨床では、正しいう蝕治療を知らない先生が大半なので、細菌が入り込んでいる感染歯質をう蝕病巣から完全に取り去ることが時間が掛かって厄介だと思い込んでいるダメな歯科医師が多いのが実情です。

そういった先生達には、例えば、感染歯質がう窩に取り残されていても、薬理効果で細菌は死滅するので、露髄する間際まで感染歯質を除去しなくても、その薬を上から貼薬すれば大丈夫だという安易な説明を業者がすれば,そんな薬剤が飛ぶように売れて儲かります。
 

このように業者が儲かることと反比例して、日本の歯科臨床が非常に荒れてしまいます。 患者が医原性疾患で迷惑を被るのは当然です。
正に都内の歯科医院では安易に今回のような薬剤が沢山使用されている訳です。





私のオフィスでは、こういった巷の傾向とは違い、安易に長期の臨床的評価が得られていない似非治療法や適応範囲が限られる高価な治療機器を安易に使用しないで科学的根拠に基づくコンセンサスが得られている歯科治療を丁寧に行うことを信条としています。

それでは解決できない際には、時には信頼に足る最新の方法論を適応することも有ると思いますが、一貫して科学的根拠に基づく歯科臨床を励行しています。

最近は、患者さんの免疫力低下が懸念される中で些細なう蝕病巣でも再発し易い傾向がやや顕著になり始めています。より真面目に丁寧なう蝕病巣からの感染歯質除去をするよう我がオフィスでは再度徹底しています。どうか、安心して受診して下さい。


う蝕治療や治療し直しは、当オフィスへおいで下さい。


 




 





 





 



 





 





 



 




 




 




 





 



 





 





 






 






 






 







 







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