フットボール・クレイジー
football crazy
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2008年07月26日 23:47
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【Jリーグ第19節】FC東京×横浜
久しぶりの味スタ、7時からの試合ということで夕方から出かけた。花火、浴衣Dayということで浴衣を着た女性も目につく。最近勝ててないし、長友、梶山がオリンピックで離脱しているが、味スタではしっかり戦いたい。
東京は徳永を左SBに回して右SBには椋原を起用、CBには佐原と藤山を並べて今野をボランチに戻した。ボランチのもう一枚には浅利ではなく金沢を起用し、右にエメルソン、左に羽生、前節途中出場で勝ち点1を拾うゴールを上げた赤嶺がカボレとともにツートップで先発した。
試合は序盤から動きの重たい立ち上がり。早くも4分、ゴール前の密集から敵が放ったシュートがそのままゴールに吸い込まれいきなり失点。だが直後の9分、カボレがカウンター気味に持ち上がったボールをエメルソンにパス、エメルソンはゴール正面からDFをかわし冷静に流しこんで同点。その後は拮抗した戦いになるが徐々に横浜に主導権を握られる。32分には、ハーフライン付近のFKから赤嶺が裏に抜け出すが角度のないところから流しこもうとしたシュートがわずかにゴール左に外れる不運もあり、持ち上がってもゴール前で決め手を欠く状態に。結局そのまま1-1で前半を終了した。
ハーフタイムには花火見物。今年は風のせいか花火がかなり近く、バックスタンド裏で見たがほぼ真上近いところで炸裂する花火もあって音も大きく迫力があった。青と赤の花火が交互に上がる趣向もあり、最後は乱れ打ちで終了。試合もあれくらい華々しく行きたいところだが…。
後半に入ると横浜が完全にボールを支配、東京は徐々に足も止まり、たまに奪ったボールを前線で待つ赤嶺、カボレに放り込む単調な攻撃が中心になってくる。60分にはエメルソン、カボレを下げて石川、平山を投入。だがこの交替は結果的にはよくなかった。エメカボは疲れが見えたとはいえ、何かやってくれるとしたらこのコンビという感じでエメもモラルが高いように見えただけに、このタイミングでの交替は戦力ダウンとなった感が否めなかった。
その後も試合の主導権を取り返せない苦しい時間帯が続く。ロングボールをヘディングで返しても半々のこぼれ球をことごとく横浜に拾われ、つながれる。ボールを回しても追い込まれ、最後は最終ラインか塩田に戻して苦しまぎれに蹴ってまた拾われる。一対一で競ろうとするとファウルを取られる。球際、一対一、ドイツ語でいうツヴァイカンプフで完敗していたのが後半の苦しさの原因だろう。
75分には金沢に代えて大竹を入れたがリズムは作れず。横浜の攻撃を何とかしのぐ展開が続くが、横浜もよっぽど調子が悪いと見えて、持ち上がってもここで打たれると怖いというタイミングでは打ってこず、無駄に回して跳ね返されるシーン多し。何とかペナルティ・エリアに割って入っても絶好機に枠を外す繰り返しで、まあ、他人の心配をしている場合じゃないがこれは重症だと思った。
結局、終盤にはシュートすら打てず、終了間際のセットプレーも生かせずに試合終了。3試合連続で1-1の引き分けという寂しい結果に終わった。試合後、ゴール裏に挨拶に来た選手たちには今季初めて激しいブーイングが浴びせられた。
暑さのせいもあってか後半は足が止まり、後は引いて守るしかない状態に。それでも序盤の失点のみに抑えたのは守備の集中と横浜の拙攻のおかげか。うかつなパスからボールを失うシーンもいくつかあったし、先にも書いたようにセカンドボールがまったく拾えず、競り合っても負けっ放し。同点にした後の時間帯で勝ち越しておくべき試合だった。プレースキックでまともなボールが蹴れる選手がおらず、FKで点が取れる気がしない。今日は金沢の長いFKがいちばんましだった。
先発の椋原はがんばっていたと思うがまだまだ心許ない。かなり敵のウィングに押しこまれていた。椋原、佐原の辺りで余裕がなくなり、苦しまぎれに蹴ることも多く、そこで結果的にボールを失った。
苦しい時期だが暑い夏はまだまだ続く。梶山と長友は少なくともあとリーグ戦2試合、最悪8月いっぱいは帰ってこない。今日は今の横浜が相手だったので勝ち点がもらえたが、負けていてもおかしくなかった試合。やっていることは間違っていないはず。軸がブレないように、ここで踏んばるしかない。
採点:
塩田(4)、椋原(5.5)、佐原(5)、藤山(4.5)、徳永(5)、今野(4.5)、金沢(4.5)、エメルソン(4)、羽生(4)、赤嶺(5)、カボレ(5)
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FC東京
2008年07月21日 22:56
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【Jリーグ第18節】京都×FC東京
京都は僕が5年間の大学時代を過ごした街。日程がよければ観戦に行ってついでに京都見物もいいなと思ってはいたが、三連休の最終日の夜7時キックオフではやはりちょっと難しい。それに夏の京都の盆地独特の信じがたい蒸し暑さも遠慮したい(しかも冬には底冷えするし)。という訳で自宅スカパー観戦になった。
東京は水曜日の大阪戦と同じ布陣。茂庭がベンチにいるのに今野がCBってどうなのかと思う。試合は序盤こそ東京が押しこんだものの、徐々に京都ペースに。何度か裏に抜け出されて危ういシーンもあったが塩田を中心とした集中した守備でしのぐ。東京も長友、石川の右サイドからチャンスを作ったが最後のところで決めきれず、互いに決定力を欠いてスコアレスのまま前半を終えた。
後半に入ると東京は長友を左に、徳永を右にとSBのポジションをチェンジ。だが、50分、敵CKを中央でヘディングされ失点。ビハインドを背負った東京は前がかりになり、裏を狙ってロングボールを放り込む単調な攻撃になる。63分、石川と浅利をエメルソンと大竹に交替。京都が引き気味になりパワープレーから敵ゴール前まで迫るが得点には結びつかない。
77分にはカボレを下げ赤嶺を投入。83分には赤嶺がフリーでたたきつけたヘディングが敵GKの前で大きくバウンドしてバーを越す不運。85分には敵ゴール前でのパス交換からエメルソンが放ったミドルがバーを直撃するなど得点の匂いはするものの決めきれず。試合はそのままロスタイムに入り、もはや万事休すかと思った93分、平山が左サイドで倒されFKを得た。ラストプレーとなるFKをエメルソンが蹴り、ファーに流れたボールを敵GKがクリアできず、飛び込んだ赤嶺がヘディング、これがゴールに吸い込まれ東京は土壇場で勝ち点1を拾った。
京都は今季積極的な補強で戦力を強化しており、この中断期にもキーとなる選手を獲得している。中断明けの成績も好調であり要注意であったが、結局は個人技を持った何人かの選手のコンビネーションという感じがした。チームとして強いというのとはちょっと違うような。
一方の我々はそうした個人技のある選手のケアに追われ、また過密日程プラス蒸し暑さで足が止まるのが早かったような気がする。特に後半は徐々に引き気味になる京都を相手に、こちらも動きが足りずボールが足許でのパス主体になり崩しが足りなかった。しんどい試合だったと思う。
失点シーンは完全にマークを外され、ヘディングの打点も高く飛び抜けていた。放してしまったのは反省すべきだが敵をほめるべきかもしれない。敢えて言うなら飛び出したのにクリアしきれなかった塩田だが、それも酷だろう。それ以外の時間帯はよく身体を張り、塩田のセーブもあって守備は集中していた。
結果としてみれば勝ち点1は物足りないが、負け試合で勝ち点1を最後に拾った粘りは評価すべきだろう。前節、今節と「負けない」戦いができたのは次につながる。勝ちという結果が出ていないのは苦しいが、そういう試合を負けずに切り抜けることは必要だ。
次節、横浜はこれ以上負けられずかなり気合いも入ってくるだろうが、こちらもリーグ戦ではほぼ1カ月ぶりの味スタであり、三ツ沢での借りもあるので何としても勝ちたい。長友と梶山がいないがもはや勝つしかない。
採点:
塩田(3)、長友(3)、佐原(4.5)、今野(4)、徳永(4)、梶山(3.5)、浅利(4)、石川(3.5)、羽生(4)、平山(4)、カボレ(4.5)
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FC東京
2008年07月17日 00:02
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【Jリーグ第17節】FC東京×大阪
国立の7時半キックオフはありがたい。平日開催は全部こうして欲しい。雨の予感もあったが国立に駆けつけた。浦和、鹿島と強豪相手に2連敗、ナビスコの準々決勝も入れれば3連敗中と完全に失速気味の東京だが、長友も復帰し、今日は大阪が相手とはいえ負けられない試合。
東京は長友を右に、徳永を左に置く陣形。CBには藤山に替えて今野を下げ、浅利と梶山のダブルボランチとした。また、右ウィングには石川が先発した。
試合はまたしても早い時間帯の失点から始まった。6分、敵のクロスが左サイドに流れたところを合わされ先制を許す。相手をつかまえきれないところからの失点で難しい立ち上がりとなった。だが、東京は下を向くことなく反撃、19分にはFKからの早いリスタートで左サイドを持ち上がった徳永がスルスルと真ん中に入り狙い澄ましたミドル。これがゴール右上に決まり同点に追いついた。
東京はここから動きがよくなり、カボレのポスト、石川の裏への突破、羽生の上下動から何度かチャンスを作るが、枠をしっかり捉えられず得点を奪えない。今思えばこの時間帯に一気に逆転しておかなかったのが悔やまれることとなる。
後半に入っても東京は積極的にゴールを狙いに行くが、57分に石川と交代で入ったエメルソンが試合に馴染むのに時間がかかってしまい、次第に大阪に押しこまれる時間が長くなる。何度か思わず目を覆うシーンもあったが、敵の拙攻と塩田のセーブで何とかしのぎ、81分には羽生に代えて赤嶺を投入、逆転を狙いに行く。しかしその後もパス回しが雑で敵にボールを奪われることも多くなる。最後はシュートまで持ちこめなくなって大阪の攻撃をしのぐ間にタイムアップ。結局1-1と引き分けとなった。
まあ、大阪相手に引き分けなら結果としては悪くないが、敵には中盤の起点となるMFがいなかったことや、個人で得点できる外国人FWが今日はブレーキになっていたことを考えると、勝ってしかるべき試合だったようにも思う。逆転のチャンスがあったのにFWがゴールを外し続けたのは情けない。特にカウンターで裏に抜け出してもシンプルにシュートまで行けず、足許でこねるうちにDFに絡まれたり、一対一で最後にGKに当てたり枠を外したり。
カボレがここにきて疲れが出ているのかフィニッシュが今ひとつ。特にゴール前の決定的なシーンでのシュートに工夫がないのではないか。カボレが一対一でGKをかわしてゴールってみたことない。ゴール前ではマークがいっぱい付いてしまうので難しいところもあるが、ここを突破してゴールを量産して欲しい。
平山も1.5列目に下がってここしばらくはよくやっていたが、やはりボールをさばき、つないだら、その次には自分がゴール前に上がってなんぼだろ。だれも平山に細かい足技なんか期待してない。平山のところでつぶされるシーンが多く気になった。平山にラストパスを出させるのはやはりムリがある。そろそろ赤嶺に戻した方がよくないか。
今日は塩田のファインセーブに何度も救われたが、ゴールキックが再三直接タッチを割るのは何なんだ。ぎりぎりのところで味方に渡したいということなんだろうけど、もう少し何とかして欲しい。
石川はよかった。ムリにエメルソンを入れなくても石川でもっと行ってよかった。エメルソンは何度もプレスをかけられボールを失っていた。梶山はキープに安定感あり。パスの視野も広くなりつつある。羽生の無駄走り、浅利の安定感も評価したい。今日はみんなよくがんばっていたが、後半はやはり疲れが出て足が止まり、仕掛けも少なくなってしまった。全体に間延びし、大阪にカウンターの形を何度も作られていたのは危なかった。
採点:
塩田(2.5)、長友(3.5)、佐原(4)、今野(4)、徳永(3.5)、浅利(4)、梶山(3)、石川(3.5)、羽生(3.5)、平山(5)、カボレ(5)
それにしても平日夜開催で28,000人近い人が入るとは。後半開始からしばらくやや強めの雨が降り、合羽のない僕はかなりしっぽりと濡れてしまった。スーツはクリーニングに出しておこう。
これでシーズンの半分が終わり。気がつけばパッとしない順位に落ちてしまったが、総合力という意味では今はまだここがフェアな位置なのかもしれない。このまま引き続きシーズン後半に入る訳だが、そろそろマジックアワーも終わり、真価が問われる時期に入る。
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FC東京
2008年07月13日 21:49
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【Jリーグ第16節】鹿島×FC東京
日曜日の夜の鹿島はさすがにムリ。自宅でスカパー観戦になった。今日も試合の経過は省略。所詮テレビで見た経過だしね。それにしても霧で見にくかった。試合している選手たちはそこそこ見えてたんだろうか。ひどい時なんて画面ではバックスタンド側ほとんど見えてなかったもんな。
結論から言えば、やはりチームとして受け継いできた強さ、底力の差と言うしかないと思う。前半は何度か決定的なチャンスも作られていたが、東京も苦しい中でよくしのぎ、積極的にシュートを狙っていた。椋原も悪くなかったし、守備は集中できていた。前半を0-0で終え、後半から長友投入のゲームプランは納得性があった。
後半に入っても動きは悪くなかった。むしろ、先制点を挙げてからが問題だった。失点してすぐに2枚のカードを切り、そこからかさにかかって圧力をかけてきた鹿島。どうしても得点が必要なときにどういう戦い方をするかということがチーム全体できちんと共有されていると感じた。
逆に我々は、1点取った後の戦い方がはっきりしなかった。1点を取り返しに来る鹿島にどう対処するかということが明確にならないまま追いつかれてしまい、実質的にはここで今日の試合の流れは決まってしまったのではないか。その後は間延びした中盤を自由に使われ、守備を崩されて逆転を許してしまった。終盤には集中も切れ、不要な追加点を与えた。力尽きたということだろう。
内容的には悪い試合ではなかったし、ひどいコンディションの中でも戦う姿勢は見えたと思う。ただ、勝ちきることへのプロフェッショナルな取組が足りなかったとでも言えばいいのか。局面の戦い方を知る鹿島に対して、東京は勝っていても負けていても戦い方が同じように見えた。ACLに出るようなチーム相手には、我々はまだ通用しない。出直すしかない。
中断までの勢いはすっかり影をひそめてしまった。だが、あの調子で勝ち続け、そのまま軽く優勝したりなんかできるはずがないことは僕たちも知っていたはずだ。いつか壁にぶち当たる時が来るのは分かっていたし、シーズン前半がほぼ終わり、対戦相手が一巡するタイミングでその時期が巡ってきたのはある意味当たり前だとも言える。むしろ大事なのはここからどのようにして問題点を整理し、それを再びハードワークで克服するのかということである。
それは例えば大竹が抱える問題ともダブって見える。開幕当初はだれにも知らていない秘密兵器として、積極的な突破、意外性のあるパス出しで敵を出し抜いてきた大竹だが、研究され、プレーを読まれて抑えこまれつつあるのは明らかだ。この壁をぶち破るにはクセを読まれてもガチで対面の勝負に勝てる強さを身につけるしかない。そうやって彼はチームの中に実力で自分の居場所を確保するしかないのだ。
チーム全体にも同じことが言える。ここまで波に乗り上位につけていることで、必然的に他のクラブからのマークは厳しくなる。プレーだって研究される。それでも我々はプレーの質を高め、戦術の幅を広げることで我々はそれを乗り越えて行くしかない。
そのためにはシーズン序盤の戦いをもう一度自分たちで確かめてみる必要があるのではないか。あの時僕たちが「今年は行けるかも」と思ったのは、華麗なパスワークもさることながら、前と後に可能性があれば前を選ぶ、パスとシュートの可能性があればシュートを選ぶ、そうした大竹、長友の姿勢ではなかったか。無難にパスをつなぐことが自己目的化しては勝てないというのは先週書いたとおり。
逆転されてがっくり肩が落ち、集中が切れるようでは上位は狙えない。我々はチャレンジャーであるということをもう一度思い出して、ひたむきに走り、ゴールを狙う、愚直で清新な姿勢をここでもう一度確認しなければ。
採点:
塩田(3.5)、椋原(4.5)、佐原(5.5)、藤山(4.5)、徳永(5)、梶山(4.5)、今野(5)、エメルソン(4.5)、羽生(5)、平山(4.5)、カボレ(5)
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FC東京
2008年07月07日 00:26
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何だか…
柏の李忠成のこのコメントを読んで、ちょっと泣きそうになった。
「(フランサとのコンビについて)フランサが入ると凄く夢を見てしまう。どこまでもできるんじゃないかなって(笑)。ずっとフランサばかりを見ていたので、本当にあの人がいるとどこまでもいけるんじゃないかなって。すごく自分のなかで夢物語みたいなのをずっと試合中に作ってしまう」
今は小憎たらしい敵だが、忠成、フランサとどこまでも行け。ゴール決めてカメハメ波かましてやれ。但し東京以外に。
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Jリーグ
2008年07月05日 23:39
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【Jリーグ第15節】浦和×FC東京 または我々は(まだ)全然強くない
試合の展開についてはもう書かない。そんなものは明日のスポーツ新聞にでもどこかのサイトにでも書いてある。
我々は全然強くない。確かに、監督が代わり、何人か、決定的な力を持つ選手が加わって、ここまで我々は悪くない戦いをしてきた。リーグ戦でも一時は2位まで成績を上げたし、ナビスコは去年に続いて決勝トーナメントに進むことができた。
だけどそれは、我々が目指してきた「ムービング・フットボール」が成果を挙げてきたということとは違う。
確かに積極的に走ってパスをつなぎ、ポゼッションを高めて攻め上がるという意図は見えるようになった。素晴らしいワンタッチのパス交換からゴール前にボールが入るシーンも見られるようにはなった。だが、ここまでの勝ち、ここまでの得点を冷静に眺めてみれば、そうしたポゼッション、パス交換から敵のディフェンスを崩し、ゴール前に侵入してまんまとゴールをせしめたことが一体どれだけあっただろうか。
ここまで少なくない得点を挙げたと言っても、そのほとんどはセットプレーからのヘディングだったり、長い縦パス一発からの抜け出しだったり、ポゼッションともパス交換とも無縁の得点だったのではなかったか。
それは力が伯仲または格下の相手には機能しても、実力のあるチームにがっちり頭を抑えられた状態ではなかなか結果に結びつかない。以前にも書いたと思うが、そうした目指すサッカーと実際の勝ち方の間に明らかにミスマッチがあり、これまではそれでも結果が出ていたので何となくムービング・フットボールができているような錯覚に陥っていたのだが、今日、はっきりしたことは、最初に書いたとおり。
我々は全然強くない。
ポゼッションのためのポゼッション、パスのためのパス。そこから敵の最後の網を破り、ラインを崩し、できた穴を突いて決定的な形を作る動きはまだ全然できていない。それなりにパスが回り、ボールはキープできてもそこからフィニッシュにつながる形が見えない。最終ラインでボールを回していてもゴールは決まらないし、前線でオフサイドライン際を往復して飛び出しの機会を待っているFWや、逆サイドでがら空きのSBが見えなければ敵を出し抜くことはできない。
だが、我々は確実に強くなりつつある。今日の試合でもボールを支配し、サイドからゴール前に侵入するシーンはあったのだ。FKが枠をかすめたこともあったのだ。最後まで諦めずに、しかも簡単に蹴ってしまわないでつなぐ意識はあったのだ。我々は城福監督を迎え、ここまでチームを作り上げてきた。今降りる訳には行かない。ポゼッション、パス交換を得点につなげるためには、そこから前線への組み立てを何度も何度も愚直に繰り返すしかない。タフな強豪との試合にも臆せずに挑み、情けない負け試合を重ねる中で我々の決定的な攻撃を作り上げるしかないのだ。
我々はまだ全然強くない。だけど我々は強くなりつつある、確実に。
アウェイの鹿島、中二日での大阪とタフな試合が続く。我々はここを戦い抜かなければならない。ここが乗り切れなければ結局中位がいいところだ。我々は発展途上のチーム。ここまでの成績に慢心することなくチャレンジしなければならない。我々は瀬戸際に立っている。
採点:
塩田(3)、徳永(5)、佐原(5)、藤山(4)、金沢(4.5)、梶山(4)、今野(4.5)、エメルソン(4)、羽生(4.5)、平山(4.5)、カボレ(5)
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FC東京
2008年07月03日 00:11
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【ナビスコ準々決勝1】FC東京×大分
東京はナビスコとはいえ準々決勝で大胆なターンオーバーを敢行。右SBに椋原、CBには茂庭と吉本、中盤の右に石川、左に栗澤、ツートップは平山と赤嶺ということで、日曜日の千葉戦から実に7人を入れ替えた。
日程がきついのも分かるしこの機会に若い選手、ふだん出場機会に恵まれない選手にもチャンスを与えてみたいという考え方は分かる。今季の東京であれば少々のターンオーバーは消化できるという自信もあっただろう。だが、結果的にはこれまでのチームの連続性が失われ、リズム・メイカーが不在でグダグダになってしまった。
試合は序盤から大分のペース。東京はパスのまわりが悪く危なっかしい。自陣の深いところで甘いパスを回して奪われたり、パス回しにプレッシャーをかけられて後退し、苦しまぎれに蹴った五分のボールを拾われたり、パス回しが自己目的化しているような苦しい時間帯が続いた。28分、敵のクロスを茂庭がクリアミス、このこぼれ球を敵FWに拾われ失点。茂庭+吉本コンビの不安を露呈する結果になってしまった。その後もパッとしない展開が続くが、前半ロスタイム、前線でのパス交換から平山が絶妙のスルーパス。これに石川が抜け出しゴール、前半を1-1で折り返した。
後半から茂庭に代えて藤山を投入。最終ラインを引き締めたいということだろうが、代えるべきは茂庭ではなく吉本ではなかったか。後半の立ち上がりは攻撃にリズムが出て東京が押しこむ展開に。後半開始早々には赤嶺のシュートがファーに流れたところに詰めた栗澤がこれを押しこむがオフサイドの判定。悔やまれるシーンだった。
だが、この時間帯に得点できなかったのが禍根を残すことになった。53分には石川に代えてエメルソンを起用。エメルソンの巧みなボールさばきで試合が動き始めるが得点には至らず。63分には平山に代えてカボレを投入したが、全体に足が止まり始め、大分の守備を突破できない。逆に83分、ディフェンスラインの穴に潜り込まれた敵MFにシュートを許し1-2に。その後は必死の反撃を試みたがパワープレーの支柱になる平山は交替した後であり、そのままホームで痛い2失点の敗戦を喫した。
冒頭にも書いたがこれまで保ってきたチームとしての連続性が大胆なターンオーバーで失われてしまったように感じた。まず、椋原と吉本を同時にディフェンスラインで起用するのは大きなリスクだったと言う他ない。椋原は攻撃参加したときの意外性のあるクロスや切れ込みの意識など面白いところもあったが、一対一の身体の入れ方やボールの追い方にまだまだ危ういところがある。吉本も局面でのプレーの選択が甘い。この二人を並べるのは時期尚早ではないか。これも城福監督の意思なんだろうが、どっちか片方にして欲しかった。
中盤では栗澤の判断の遅さが目立った。パスがそこで止まってしまい、せっかくのガラ空きの逆サイドが使えていない。あちこちに顔を出すマメさは買うが、栗澤から決定的なパスが出ることは少なく、持ちすぎる間に形が悪くなって戻さざるを得なくなるシーンが目についた。石川も得意のサイド突破が見られなかった。得点はできたが、縦に速い石川のスピード勝負が見られなかったのが寂しい。
結局、2007年仕様のFC東京を見せられているようで、欲求不満の残る試合だった。エメルソンが入って一気に流れが変わったように、今季はやはり新加入選手の力が大きいと感じざるを得なかった。茂庭、石川、栗澤といった愛着のある選手たちには申し訳ないが、彼らにとってはここが踏ん張りどころだと感じた。
前線ではゴールはなかったものの平山がよかった。ポストやパスに特徴が出ていた。ゴール前ではもう少しわがままにシュートを狙って行っていいのではないかと思った。赤嶺は持ち味を出しきれなかった。
採点:
塩田(4)、椋原(4.5)、吉本(5.5)、茂庭(5、46.藤山(4))、徳永(5)、梶山(3.5)、浅利(4.5)、石川(4.5)、栗澤(5.5)、平山(4)、赤嶺(4.5)
準々決勝はまだあと大分でのアウェイ戦を残しているが、次回は2点以上取って勝利するしかなくなってしまった。目的がシンプルなのはいいかもしれないが、ここで真価が問われる。貪欲に準決勝を勝ち取りたいところだが。
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FC東京
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