フットボール・クレイジー
football crazy
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2008年12月29日 21:15
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【天皇杯準決勝】FC東京×柏
朝10時過ぎの品川発ひかりに乗り、静岡でこだまに乗り換えて掛川、さらに東海道線に乗り換えて愛野へ。愛野駅から山の上にそびえるエコパまでほとんど登山。遠い。遠いよ。なんで東京と柏の試合を静岡で見なければならないのか。もう一試合が横浜と大阪なんだからこっちを静岡にして我々の試合は国立にしてくれればいいじゃないか。
さて、試合内容については地上波で中継もあったことだしあちこちにレポートも乗ることだろうから詳しくは繰り返さない。結論からいえば前半に鈴木のゴールで先制しながら、後半、フランサのゴールで追いつかれ、延長突入かと思われた88分に李のゴールで逆転されて今季が終わった。
全体としては悪くない試合だったが、再三あった追加点のチャンスに決めきれなかったのが敗因。柏が勝負どころでフランサ、李を投入してくることは分かっていたはずだし、決して守備もマズかった訳ではないが、ワンプレーで決定的な働きをする選手に対してエアポケットのような瞬間を与えてしまった。トーナメントなのでいい試合をしても負けたら終わり。力負けしたというよりは、フランサと李にやられた、という試合だった。
今季は厳しい試合をいくつも1-0で勝ちきり、失点しても下を向かずに逆転した試合もあったが、リーグ最終戦、そしてこの試合と、大事な局面で詰めの甘さを残してしまった。シーズンを通して見ればよくやったと言ってやるべきところだろうが、この敗戦、この幕切れを「ここまでがんばったんだから仕方ない」といって受け入れる訳には行かないし、それは選手たちも同じだろう。こういう局面で最後の最後に踏ん張れるチームへ、苦くはあるが来季に向け最後に大きな宿題を残した。
残念だし、悔しい。元日は国立と本気で思っていただけに納得はできないが、ここへ至るまでの道のりで、今まで見えなかったもの、知らなかったものをたくさん見せてくれた。今季はこれで終わりだが、オフの補強、キャンプを経て3月上旬にはもう次のシーズンが始まる。城福東京の次のバージョンを早く見てみたい。
採点:
塩田(4)、徳永(4)、佐原(4)、藤山(3.5)、長友(4)、梶山(3.5)、今野(3.5)、鈴木(3)、羽生(3.5)、カボレ(4)、赤嶺(4.5)
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FC東京
2008年12月28日 20:29
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【2008シーズン】FC東京リーグ戦レビュー(2) GK編
GKについては塩田がナビスコの1試合を除いて東京のゴールをフルタイムで守り通した。リーグ戦全試合フルタイム出場は塩田だけだ。たまに危なっかしい飛び出しもあるが、シーズン終盤のテンションの高い試合で一対一をとにかく身体のどこかに当ててセーブした気迫は記憶に新しい。特に31節の大阪戦で敵FWの裏への再三の飛び出しをことごとく身体を張って止めたプレーは大きかった。
塩田は試合前の練習の時にサポを煽る姿も板についた。おとなしい選手の多い東京にあって、ああやって意識的に雰囲気を鼓舞することのできるタフネス、責任感を身につけてくれたことが嬉しい。これも敢えて土肥をサブで残さず、退路を断って塩田にレギュラーの自覚を持たせた今季の強化政策の隠れた成果だと思う。
サブとしてシーズンを通してベンチを守った荻の存在も大きかった。出場機会こそなかったが、塩田以外は阿部、権田、廣永と若いGK陣にあって、それなりに試合経験のある中堅の荻が控えていてくれる安心感は大きかった。出場したナビスコでも、序盤こそ固かったが悪くない積極的な守備を見せてくれた。試合前のシュート練習でいつも本気でセーブし、試合前くらい気持ちよく打たせてやればいいのに、と苦笑を誘ったが、それも荻のいいところだろう。
さて、来季だが、甲府が荻に興味を示しているとの報道がなされている。本来であれば阿部、権田が成長してサブを争い、荻はレンタル終了でレギュラーの獲れそうなクラブに気持ちよく送り出してやりたいところだが、阿部の成長はどうなのか。権田はU20代表で活躍し将来を嘱望されているが、阿部ともども毎試合ベンチでテンパる準備はできているのか。
この二人の成長が荻を手放せるかどうかのポイント。僕としては使えば伸びることを信じて来季は阿部と権田をサブとして併用し、荻は神戸に返すべきではないかと思う。サブGKというのはレギュラーがケガをするかよほど調子を落とさない限り出番の巡ってこない難しい立場で、その中でモチベーションと技術を維持し、練習試合やサテライトでアピールするタフさが要求されるが、そろそろ阿部にはこの辺をクリアして荻を追い出すくらいのブレイクスルーを期待したい。
それが無理なら荻を完全移籍で獲得し、次世代としては権田を核に考えることになるだろう。阿部には正念場ではないか。塩田だって土肥の背中を見ながらそうやって這い上がったのだ。
◇ ◇ ◇
さて、明日はエコパで天皇杯の準決勝、柏戦である。天気はよさそうだし、ここまできたらもう正月行くしかないだろう。新幹線は喫煙車しか取れなかったが我慢して行こう。
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FC東京
2008年12月25日 00:09
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【2008シーズン】FC東京リーグ戦レビュー(1) 総評
今年もリーグ戦が終わった。まだ天皇杯が残っているが、終わるまで待っていると越年しそうなので、この辺りで今季の回顧をしておきたい。
今季は城福体制の1年目だった。Jリーグに一定の地歩を築いた原体制を終え、ガーロ監督を招聘したのはよかったが、サポがその産みの苦しみに耐えきれず途中で変革を投げ出した2006年、そしてもう一度クラブの現在位置を見つめ直し、やはり我々は次に行かねばならないのだということを確認した2007年を経て、今年はひとつの新しいスタートだった。
まず「ムービング・フットボール」という明確なコンセプトがあり、それに沿った意図のはっきりとした補強があった。ワンチョペで失敗した前年の補強に比べれば、思いきって福西を放出して羽生を獲り、ルーカスが抜けた後にカボレを引っ張った今年の補強は成功だった。長友の獲得も大きかったし、荻、佐原と強化の必要なポジションに経験のある選手をレンタルできたのも効いた。今年の補強は成功だったと言っていい。
結果から言えば16勝11敗7分、勝ち点55の6位はテコ入れ初年度としては立派な成績であり、高く評価できる。予想外の好成績とすら言える。最終節には優勝の可能性こそついえたが、ACL出場権獲得の夢を残し最後まで高いモチベーションで戦えたことは、サポのみならずチームにとっても大きな収穫であったと思う。順位表の上の方にいることの面白さと大切さがクラブにもサポにも身に染みて分かったシーズンだったのではないかと思う。
この好成績の最大の要因は何だろう。もちろん効果的な補強はあったものの、昨季に比べて飛躍的に戦力がアップしたという訳ではなかったと思う。それよりはむしろ、城福監督の強いリーダーシップ、ムービング・フットボールという明確なチーム・コンセプトの導入がチームをまとめ上げるのに非常にポジティブに作用したのではないだろうか。シーズン前の練習試合で負けたときに「オマエらには迷いがあるのか。オレにはない」と言いきった城福監督の求心力、牽引力こそが今季の躍進の原動力だったのではないだろうか。
今季、東京は夏場に勝てない時期があったが、その時期でも負けてはいない。リーグ戦では2連敗が最長である。ガタガタと連敗しないことこそ順位表の上に居残る最も大きな要因であり、その意味で今年の東京は実に底力があった。
また、内容のよくない試合を勝ちきる勝負強さも少しずつ身についてきた。アウェイの名古屋、柏、川崎、ホーム最終戦となった新潟戦、いずれも少ないチャンスを生かして挙げた1点を守りきった勝利だった。ここ一番の試合でそういう戦い方ができ、虎の子の1点を守って勝てるというのはチームの大きな成長だ。この他にも大一番になった鹿島戦、ガンバ戦での勝利、天皇杯での新潟、清水への逆転勝ちなど、メンタル面での踏ん張りが勝利を呼んだ試合はたくさんあった。
だが、ではムービング・フットボールが仕上がってきたのかと言えばまったくそんなことはない。まだ、本当の意味でのムービング・フットボールができているとは僕は思わない。確かに簡単に蹴らずにパスをつなぐ意識は少しずつ根づきつつあるし、見事な崩しから得点したシーンもなかったではない。
しかし、流動的にポジションを交換しながら動き回りパスコースを作るとか、単なる横パスではなく、きちんとボールを受けて捌くステーションを作り縦に当てて行くとか、ゴール前で左右に振って崩すとか、後から波状的に飛び出してゴールに迫るとか、本来期待しているそういうダイナミックで連動性の高いサッカーはまだまだ発展途上だろう。実際の得点はセットプレーからだったり、前線へのロングボールの放りこみからだったり、本来の「ムービング」とは言えない攻撃から生まれたものも多かった。
今季はまだそういう戦術と実際の勝ち方のミスマッチを抱えながらも、チームとしての戦術の熟成と眼前の勝ち点へのチャレンジという二つの課題をそれなりに調和させることができたからこそこの成績を残すことができた。自分たちの戦い方ができなくても勝つというテーマは来季以降も当然残るのだが、自分たちの戦いをして勝つというゲームが増えるよう「勝ち方」のイメージを共有して行くというのが来季の課題になるのではないか。
それはとりも直さず、何のためのポゼッション、何のためのパス交換かということであり、そうやって敵のペナルティ・エリア近く(城福流に言えば「アタッキング・サード」)にまでボールを運んだときに、そこからどうやってゴールにつなげて行くのかというイメージの問題ではないか。そこが偶然頼み、思いつき勝負では安定した戦いは望み難い。どうやって崩すかのイメージを統一しなければならないのだ。
我々はまだ扉に手をかけたところ。この勢いを殺さず、城福監督という得難いリーダーの下に、来季は優勝を狙うと公言できるチーム作りをして欲しい。
次回以降はポジションごとの回顧と展望を書く予定。
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FC東京
2008年12月20日 23:52
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【天皇杯準々決勝】清水×FC東京
いったいなぜ我々と清水の対戦を見るために仙台まで行かなければならないのかよく理解できないが、ともかく朝9時過ぎのはやてに乗って仙台に向かった。仙台駅に着いたのは11時過ぎ。牛タン弁当買ってユアスタに乗り込もうかと思ったが、まだ早かったし駅ビルに牛タン屋がいくつかあったので、比較的空いていた店で牛タン定食を食べた。美味しかった。
で、地下鉄に乗ってユアスタへ。駅から近いしサッカー専用でピッチは近いし、大きさも手頃でいい感じのスタジアムである。天気もいい。バックスタンドの東京側に陣取った。東京はシーズン終盤を出場停止で棒に振った梶山が復帰。石川は全体練習合流の情報もあったが大事を取ってかベンチ外となり、千葉戦に続いて鈴木が先発することとなったようだ。
1時キックオフ。東京は白のセカンドユニだが、相手がオレンジなんだから青赤でいいんじゃね? 前半は双方ともチャンスを作るが決めきれない展開。しかし中盤でのセカンドボールへの食いつきや一対一の競り合いでは清水の勢いの方が勝り、東京は受けに回る展開。少ない手数で前線につなぐ清水の攻撃に、時折裏を取られそうになってはファウルで止めるなど、バタバタしたシーンが目についた。
失点もそんな流れからで、敵CKに中央で競り合った佐原の手がボールに当たりハンドの判定でPKを与える。決定的な場面でボールに手が触れたのは事実かもしれないが、意図的なものではなく、敢えてPKにするプレイだったかは疑問が残る。25分、このPKを決められ清水に先制を許した。前半はその後も清水が押し気味。東京も何度か敵ゴール前までボールを運んだが得点には至らなかった。
しかし東京は後半開始からギアを一段上げてきた。分厚い攻撃から敵ペナルティ・エリアでゲームを進める。鈴木が右サイドから敵ペナルティ・エリアに侵入したところで敵のファウルを受けPKを獲得。これも確かに体当たりにも見えたが、同じプレーが必ずしも毎回PKになるとは限らない、といった微妙なファウルで、結局埋め合わせか。49分、これを赤嶺が手堅く決めて同点とした。
赤嶺が得点した試合は勝つ。直後、今度は左サイドでボールを受けた長友がゴールライン近くまでえぐってクロス。ファーの鈴木が折り返したボールを赤嶺が姿勢を崩しながらもノートラップで蹴りこんで逆転。天性の嗅覚でボールの来る位置に入り込み、とにかく身体のどこかに当ててゴールに流し込む「東京のキルステン」、「押し込み屋」赤嶺の本領が発揮されたゴールだった。
この逆転で形勢も大きく変わり、後半は東京がボールを支配、中盤での競り合いでも圧倒的に優勢になり、清水は徐々に攻撃も単発に。一方の東京は攻めながらも追加点が奪えない。東京は逆転直後にカボレが足を押さえて倒れ込みそのまま近藤と交替、79分には鈴木に代えて藤山を、86分には羽生に代えて平山を投入して逃げ切りを図り、最後は清水のパワープレーにゴール前でのきわどい攻防もあったがしのぎきり、2-1で今季5度目の対戦にして初めて清水に勝利をおさめた。
前半は清水に主導権を握られ自分たちのよさを出せなかったが、終わってみれば失点を微妙な判定のPK一本に押さえ、特に後半は清水の攻撃が徐々に散漫になったこともあって、逆転した後は危なげのないゲームになった。エンジンのかかりが遅いのは気になるが、こうした試合で先制を許しても逆転して勝てるところに、これまでにはなかった勝負強さとか粘りを感じる。
個別に見れば赤嶺のここ一番での強さが光った。鈴木の突進も楽しかった。ただ、鈴木は守備に入ったときに簡単に飛び込むクセを直した方がいいんじゃないか。飛び込んでかわされるといきなり背後にスペースができてしまう。相手に付くところと最後に飛び込むところの見極めはもう少ししっかりして欲しい。長友の上がりもよかったが、肝心の守備で雑なところがあった。
梶山はしばらく試合から遠ざかっていたせいかよくなかった。配球が甘くたびたびクリティカルな位置でパスをカットされピンチを招いた。佐原は圧倒的な制空力でハイボールを跳ね返し続けたが、プレーが荒く早い時間帯でカードを一枚もらってしまったため、リスクを背負っての戦いとならざるを得なかった。ハンドの判定は不運だったが、プレースタイル自体にリスクが内在していて、今日も1枚で済んでよかった。
地下鉄で仙台駅に戻り、延長、PKに備えて遅めのはやてを予約していたのを1時間早い電車に振り替えてもらった。時間があったので駅で土産用の牛タンと笹カマボコと薄皮まんじゅうを買い、ついでにビールと牛タンサラミも買って新幹線で一人祝杯を上げた。ああ、美味しかった。行った甲斐があった。
採点:
塩田(3.5)、徳永(4)、佐原(4)、茂庭(4)、長友(3.5)、梶山(5)、今野(4.5)、鈴木(3.5)、羽生(3.5)、カボレ(4)、赤嶺(3)
準決勝はなぜか平日の真っ昼間である29日(月)の午後1時キックオフ。場所はエコパ。いったい協会は何を考えているんだろうか。だいたい天皇杯の開催地の選定はそもそも理解不能だが、この日程もよく分からない。せめて28日にしてくれればエコパ遠征も十分考えたが。銀行員的には年末の最も忙しい日にちょっと休めない。相手は柏だが、ウチと柏の試合を静岡県でやるのも何の因果だか。
天皇杯は素直に対戦チームのいずれかのホームにしてもらえないかな。カテゴリが違うときは下位カテゴリのチームにホーム・アドバンテージやってもいいから。
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FC東京
2008年12月14日 00:04
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【ブンデスリーガ第17節】グラードバッハ×BVB
シーズン前半最終戦はアウェイでのBVB戦。金曜日の試合だったので僕がぐっすりと眠っている間に戦いは行われた。
グラードバッハはコンパクトに守り、時折攻撃をしかけるといった状況であったらしい。均衡した試合で見せ場はあまりなかったようだが、35分、ゴホウリのクリアボールが敵FWに渡りミドルを決められて先制点を奪われる。しかしその直後の38分、敵MFがハイメロートを倒してこの日2枚目のイエローカードで退場となり、グラードバッハは数的優位に立つ。その後も互いにファウルの多い試合となり、結局前半はそのまま0-1で終了。ロスタイムには期待の星ヤンチュケがケガでコラウッティに交替した。「kicker」のレポートによればBVBが1-0で前半を終えられたのは「とてもラッキーだった」。
グラードバッハは後半初めから攻撃的に試合を組み立てたが、56分、敵に横パスを押しこまれて再び失点。BVBは引き気味になりグラードバッハは攻め手に苦労するようになる。80分、交替で入ったファン・デン・ベアクが敵のクリアボールのこぼれをボレーで決めて1-2に。その後もグラードバッハは同点を狙って攻撃を続けたが得点できず、結局数的優位を生かすこともできないまま1-2で試合終了。シーズン前半を敗戦で終えることとなった。
新聞記事しか読んでいないので分からないのだが、先週のレバークーゼン戦といい、この試合といい、グラードバッハは悪くない攻撃を仕掛けながら決定機を決めきれず、逆に守備の綻びやミスから失点して負けているように見える。先週の試合は今日ダイジェストで見たが確かにそんな感じだった。やはりディフェンス・ラインの再構築が必要なのかもしれない。
ハンス・マイヤー監督談話:
「我々は試合に負けたがそれはそんなに珍しいことではない。我々はかなりの程度上手くやることができたのだが、それだけでは何にもならない。我々は失点などあり得ないような局面にロングシュートでリードを許してしまった。相手が10人になったにも関わらずこれを生かすことができなかった」
この試合、観客がほぼ8万人。ヴェストファレンは行ったことがないけど、一度どんなところか見てみたかったなあ。
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Borussia M'Gladbach
2008年12月07日 17:42
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【ブンデスリーガ第16節】グラードバッハ×レバークーゼン
恐ろしいことに気づいてみればもう今季もほとんど半分が終わり。次節でブンデスリーガはウィンター・ブレイク入りする訳で、ここまで3勝、勝ち点11はひどい。早くもシーズン後半の立て直しに期待するしかない状態で、今節も相手はレバークーゼン。ホームとはいえあまり気乗りしない相手である。例によって土曜日の深夜、
ブンデスリーガの公式サイト
のウェブ・ラジオで試合を追った。
グラードバッハは攻撃的に試合に入り、開始早々に何度かチャンスを作ったが決めきれず。すると25分、中盤で奪われたボールをそのまま持ち込まれて失点。37分にはカウンターから再び失点。39分にはゴホウリのヘディング・シュートが線上の微妙なところでクリアされたがこれがノーゴールと判定される不運もあり、前半をそのまま0-2で終えた。
グラードバッハは後半からアルバーマンに代えてバウムヨハンを起用、攻撃の形は作るがやはり決定力が足りない。54分、敵FWにワンツーでゴール前に入りこまれ3点目を失う。既にかなり厳しい状況であったが、グラードバッハはここで意地を見せ、前節ブンデスリーガ・デビュー、この試合で初めて先発した18歳のヤンチュケがマリンのCKに頭で合わせ1点を返した。
さらにその直後にはバウムヨハンのミドルを敵GKがセーブしたこぼれ球にフレンドが詰めたがこれがピッチに倒れこんでいた敵GKに当たりゴールならず。その後はグラードバッハが攻めるが、むしろレバークーゼンの方が効率のよいカウンターでチャンスを作るという展開になり、結局1-3で完敗を喫した。
ウェブ・ラジオを聴いていると攻めているのは確かに主にグラードバッハなのだが、点が入るのはレバークーゼン。よほどボールの取られ方が悪いか、取られた後の切り換えが遅いか、カウンターのディフェンスができていないかで、攻撃的なのはいいが守備をもう少し何とかしたらどうだと思いながら最後までつきあってしまった。
名前が頻繁に出てくるのはやはりマリン、守備ではゴホウリ。この日は敵のGKも絶賛されていて、さすが代表に呼ばれる人は違うな、と。ダイジェストで忘れず確認しておきたい。
ハンス・マイヤー監督談話:
「これが私の指揮した8つめの試合だが、最初の試合の後、我々は最下位であり、今、再び最下位になってしまった。しかし、この試合は、終了後に何らかの希望を見出すことのできた最初の試合だ。我々は1-3で負けた。それは何と言ってもレバークーゼンの方がより自信をもって戦っていたということによるものだ。彼らは明らかに我々よりミスが少なかった。しかし我々も間違いなく決定的なチャンスを何度か作った。来年初にまったく希望がないとは思っていない」
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Borussia M'Gladbach
2008年12月06日 23:17
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【Jリーグ第34節】千葉×FC東京
馬喰町から総武線快速に乗ってフクアリへ。いい天気。2時前くらいに着いたがスタジアムに近づくと千葉サポがずっと歌ってるのが聞こえてくる。さすがに気合いが入っている。千葉は好きなクラブなので複雑な気持ち。ACL出場権獲得のためには東京は勝利が必須だが、それは同時に千葉の降格を意味する。完全に敵役である。Sバック指定席アウェイ側に陣取った。周囲は千葉サポ7割、東京サポ3割程度の混じり具合。
前半は完全に東京のペース。千葉は本当にこの試合に何が何でも勝つという気があるのか疑ってしまうほど動きが悪い。失点を怖れているのかもしれないが勝つしかない試合でボールを奪っても動き出しが遅く押し上げがない。とはいえ東京もチャンスはおもに長めのボールからで、パス交換から前線にボールを運ぶという動きがそれほどできている訳ではない。押し合いが続く中、先制点を決めたのは東京だった。39分、徳永の右からのCKにカボレが頭で痛烈に合わせゴール。前半を1-0で終えた。
後半に入っても攻めるのは東京。47分にはゴール前からこぼれたボールに後方から駆け上がった羽生が強烈なミドルを放つがポストに嫌われた。53分には左サイドを駆け上がった長友が中に切れこみ遠めからのミドルで2点目を決める。正直東京サポだけではなくこの試合を見ていた日本中の人の多くはここで東京の勝利を確信しただろう。僕ももちろんそうだった。
しかしサッカーは恐ろしい。「ピッチには魔物が住んでいる」と言ったのはだれだったか。あるいは「ボールは丸く、試合は90分間続く」と言ったのは。
東京は63分、疲れの見える羽生に代えて大竹を投入、フィニッシュを意識した戦いに入る。だが、何度か迎えた決定的な場面で決めきれない。流れが変わったのは残り74分だった。後からのパスを受けた敵FWに抜け出され、塩田のセーブも虚しく失点。ここからようやく千葉にスイッチが入ったというか目が覚めたように見えた。
77分にはゴール前の競り合いから浮いたボールがフリーの敵MFの前に。これを決められたちまち同点。さらに80分にはペナルティ・エリア内で今野が敵MFを倒しPKを与えてしまう。これを決められて10分足らずのうちに逆転を許した。東京は鈴木に代え近藤を投入、得点を奪いに行くが、逆に85分、カウンターから敵MFの独走を許し2-4に。この11分間は何か特別なものがピッチ上に作用していたと言う外ないだろう。
東京は浅利に代えて平山を投入、なりふり構わず得点を狙う姿勢を鮮明にするがゴールには結びつかず、結局2-4で最終節にまさかの逆転負けを喫した。
この結果、東京は勝ち点55でシーズンを終えることになり順位は清水に抜かれ6位になった。シーズン全体のレビューはまた別にやりたいが、最終戦はともかく、来季に希望の持てる悪くない結果を残すことができた。その点は素直に評価したい。
今日は初先発の鈴木が右サイドでがんばり、今季今ひとつ精彩を欠く感のあった今野もPKを与えたファウルは別として久しぶりにボール奪取職人の本領を示した。ディフェンスラインにあっては佐原が抜群の制空能力で敵のラストパスを跳ね返し続けた。古巣を相手に走り続けた羽生も素晴らしかった。魔の11分を除けば今日の試合自体はここ数試合で最もよかった。
問題があったとすれば、2-0とした後、押している時間帯に追加点を奪ってそのまま勝ちきることができなかった点だろう。残留・降格のかかったシーズン最終戦で、0-2とリードされ追いこまれたチームに、1点が入ったことによって一気に流れを持って行かれた。最初の1点を許したことが最大のポイントであり、そこからの爆発的な運命の流れを止められなかったことは、今後のメンタル面の課題ではあるが今日の状況で責めるのは酷かもしれない。
ACLを獲れなかったことは残念だが、川崎が勝って名古屋と大分が引き分けたため、仮に東京が勝っていても3位は無理だった。6位というポジションに満足はできないが、今季の結果としては妥当なところかもしれない。ここから上に行くためにはまだまだやらなければならないこと、やってはならないことがたくさんあり、我々はこれからまたそれを突き詰める作業を続ける他ない。
採点:
塩田(4)、徳永(4)、佐原(3)、茂庭(3.5)、長友(3.5)、今野(3)、浅利(4)、鈴木(3.5)、羽生(2.5)、カボレ(3.5)、赤嶺(4.5)
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FC東京
2008年12月06日 01:08
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FC東京 ACL出場権獲得のチャンスについて
運命の日を明日に控え(あ、もう今日か…)、このまま寝てしまうのももったいないのでACL出場権獲得のシミュレーションをしてみた。
まず、大前提として東京が千葉に勝つこと。これによって勝ち点は58、得失点差は7以上になる。
その上で、川崎の勝敗によって場合分けしてみよう。
○川崎が日テレに勝った場合、
1. 大分が名古屋に勝てば、東京、大分、名古屋が勝ち点58で並ぶので、得失点差で3位を争うことになる。この場合、名古屋の得失点差は12以下、大分の得失点差は10以上で、いずれにしても東京は大量点を取っての勝利が必要になる。
2. 大分が名古屋に負けるか、引き分けた場合は東京は3位に入る可能性はない。
△川崎が日テレと引き分けた場合
1. 大分が名古屋に勝てば、東京、大分、名古屋、川崎が勝ち点58で並ぶ。この4チームで2、3位を争う。川崎は得失点差が21なので、実質的には大分、名古屋と得失点差の争いになる。この場合、条件は○1.の場合と同じになる。
2. 大分が名古屋に負けるか、引き分けた場合は、東京は川崎と得失点差で3位を争う。しかし上記の通り川崎の得失点差が21あるので、東京は16点差以上で勝たなければならず、いくら何が起こるか分からないとはいえかなり非現実的。
●川崎が日テレに負けた場合
1. 大分が名古屋に勝てば、東京、大分、名古屋が勝ち点58で並ぶので、得失点差で2、3位を争うことになる。この場合、条件は○1.の場合と同じになる。なお、大分が7点差以上で名古屋に勝てば名古屋の得失点差は6以下となり、東京の3位が確定する。
2. 大分が名古屋に負けるか、引き分けた場合は東京の3位が得失点差に関係なく確定する。
いずれにしても東京は得失点差でかなり不利な状況にあり、川崎が負けた上で名古屋が負けないことを期待するのが現実的。まずは目の前の試合に集中し、勝った後で他の試合の結果を確認したいものだ。
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FC東京
2008年12月01日 23:55
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【ブンデスリーガ第15節】コットブス×グラードバッハ
正直結構ヤバい状態でのコットブス戦。コットブスのユニってテレビで見ると目がおかしくなるような蛍光オレンジだよな。ウェブ・ラジオで実況を聴いた。
前半は一方的にコットブスに押しこまれる展開。17分には敵が右から入れたクロスがブラッドリーに当たり不運にもこれがゴールへ。オウンゴールで0-1となってしまった。先制してやや引き気味になったコットブスに対しグラードバッハはやや勢いを取り戻したが攻撃には精彩を欠き、0-1のまま前半を終えた。
後半開始からグラードバッハはンジェングとアルバーマンに代えてマトモアとこの試合がブンデスリーガ・デビューになる18歳のヤンチュケを投入。これでスイッチの入ったグラードバッハは立て続けにチャンスを作るが得点できず。
すると51分には敵にカウンターから得点を許し0-2に。勢いが出始めていた時間帯だっただけにドイツ語的に言えば「冷たいシャワーを浴びせられた」ようなショック。だがホームで負ける訳に行かないグラードバッハは果敢に攻撃を仕掛ける。59分、CKからの中途半端なクリアボールをバウムヨハンが拾うと再びクロス、これにゴホウリが頭で合わせ1点を返した。
だが、必死の攻撃にもかかわらずコットブスのゴールを割ることができない。85分、右サイドを突破されてゴール前にクロスを許し、これを決められて1-3。これで試合は決まってしまった。
こういう下位どうしの試合に負けるのが一番痛い。次節は続けてホームでのレバークーゼン戦。ハンス・マイヤーもピンチである。
ハンス・マイヤー監督談話:
「我々は私がチームを指揮するようになってからまだ90分間ずっと一部リーグに相応しい試合を見せたことがない。この敗戦は妥当だ。前半のような戦いはあってはならない」
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