フットボール・クレイジー
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2009年03月29日 18:02
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【ナビスコ第2節】FC東京×神戸
ナビスコカップのグループリーグ第2節はホームで神戸と対戦。調子に乗れない東京は大きくメンバーを変更して試合に臨んだ。
最終ラインは徳永を左SBに回し右には今季初先発となる椋原を起用。SBには代表招集を受けながら昨日のバーレーン戦ではベンチ外となった今野が佐原とコンビを組んだ。さらにボランチにはケガから復帰でやはり今季初出場となる浅利と羽生の組み合わせ、ウィングには右に大竹、左に梶山を配した。前線は柏戦で負傷した平山が欠場し、カボレと赤嶺のツートップとなった。また、田邊が初めてベンチ入りした。
前半は低調な内容。チャンスらしいチャンスもなく、シュートすらほとんどなかったのではないか。こぼれ球を拾えず、パスはつながらず、競り合いにも勝てず、楽しめる要素が何一つなかった。この時間帯で何か評価すべきことがあるとするならそれは失点しなかったことだけ。茂庭と今野を中心に、椋原の危なっかしさは浅利がカバーして何とか守りきった。結果的にはそれが大きかった。
後半になると東京にややリズムが生まれ始める。神戸のプレスが次第に甘くなり、中盤にスペースが生まれると大竹の足技が生きる。57分、梶山からのクロスを中央で受けた大竹が敵DFをかわし左足で強烈なシュート、これが決まり東京が先制した。これで固さが取れたか、東京はその後も主導権を握り、71分にはカボレに近藤、78分には大竹に鈴木を投入し、何度かチャンスを作る。神戸は終盤にかけてパワープレー気味に放り込んできたが東京は集中した守りで得点を許さず。結局虎の子の1点を守りきり、1-0で神戸に辛勝した。
試合後のお立ち台で今野が何度も強調したように前半はまったく寂しい出来。特に羽生をボランチで使ったのはどうだったのか。中央でバタバタし、プレスをかけられてパスミス、苦しまぎれに大きくフィードしてもつながらないという厳しい状況に自らを追い込んでしまった。逆に前線ではスイッチを入れる役の羽生がいないためにマイボールになってからの動き出しが遅く、攻撃の選択肢がない状態が続いた。コンパクトにされた状態では大竹も生きず、梶山は前へ運ぶ意識があったのはいいが高めの位置ではプレスもきつく、出しどころが見つけられなかった。
今季初出場となった椋原は悪くなかった。特に臆せず前へ突破しようとする姿勢は特に後半大きなアクセントになったし、意外なタイミングで上げるアーリークロスはチャンスを演出した。
内容的にはまだまだ全然大丈夫じゃないけど、今日はとにかく勝ったことが大きなプラスになるだろう。特に無失点に抑えたことは自信になる。この試合、東京のシュートはわずか4本。柏戦で21本も打ったことを考えると、要は戦い方が全然安定していないということだろう。前後半の振幅の大きさも問題だ。だが、ここで焦っても仕方がない。課題をひとつずつ見つけては解決して行く。それしか方法はないし結局それがいちばん近道なのだ。
【採点】
権田(3.5)、椋原(4)、佐原(3.5)、今野(4)、徳永(4)、浅利(3.5)、羽生(4.5)、梶山(4)、大竹(4)、カボレ(3.5)、赤嶺(4.5)
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FC東京
2009年03月26日 00:26
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【ナビスコ第1節】柏×FC東京
思っていたより1本早い常磐線快速に乗れたのでキックオフまでには日立台に着いた。柏の駅を出ると細かい雨。土砂降りになることはなく、合羽を着ていたのでしのげたが、結局試合終了まで断続的に冷たい雨が降り続けた。
メインスタンドのアウェイ側を買ってあったのだが、行ってみると前から4列目でコーナーフラッグポストのすぐ後ろといった感じ。すごく迫力があるのはいいが、試合が反対側のゴールの方へ行ってしまうと何が起こっているのかさっぱり分からない。臨場感と俯瞰はトレードオフなんだと感じた。
さて、試合の方だが東京は今野と長友が代表招集で不在。代わって左SBには藤山、ボランチには金沢が先発した。それ以外は週末の山形戦と同じ布陣。序盤は柏の出足が鋭く、中盤でのセカンドボールをことごとく拾われ、素早い組立から何度かクリティカルな攻撃を浴びるが茂庭、佐原が中心となってしのぐ。
10分過ぎからは東京も身体が温まってきたのか徐々にパスがつながるようになり、12分には好調の石川がドリブルで持ち上がったボールをエリア外からシュート。これがバーをたたき真下に跳ねたがゴールラインを割ることはできなかった。さらに19分には敵ゴール前でカボレが枠に飛ばすが敵GKがセーブ、さらに平山が詰めるがポストに嫌われる。この時間帯は得点の匂いがしたが結局決めきれなかった。
すると22分、敵の素早い攻め上がりからクロスを許し、これに中央でフリーで合わせられ失点。その後も攻守の入れ替わりの激しいテンポの速いゲームになるが、31分、徳永のファウルで与えたFKを直接決められ0-2に。だが、その直後の33分、柏のGKがバックパスの処理にもたつくところにカボレが詰め、奪ったボールを流しこんで1点を返し、流れが柏に傾くのを阻止する。その後も東京は何度かチャンスを作るが決定力に欠け、そのまま1-2で前半を終了した。
後半開始早々、敵FWがエリア内で反転しようとして転倒。遠い方のゴールだったのでよく分からず、こちらからは勝手に足を滑らせて転んだように見えたのだが、これが藤山のファウルと判定されPKに。これを決められ1-3。一気に形勢が悪くなってしまった。これに対し東京は52分に羽生→鈴木、59分に平山→赤嶺、さらに63分には石川→大竹と立て続けにカードを切り、反撃の意志を鮮明にする。
東京は中盤でのパス回しから何度か柏ゴールに迫るが相変わらずフィニッシュが今ひとつ。中盤でうかつなパスをカットされることも多く、柏のショートカウンターに苦しむ。柏のプレスも厳しく、なかなか東京のペースで組み立てることができない。77分には再び敵FKから合わされてゴールイン、終わったかと思ったがオフサイドとなり胸をなで下ろす。
終盤もボールは支配したが決定力を欠き、プレーの精度も悪く、結局1-3で試合終了。ナビスコカップの出足に大きくつまずくことになった。
1点目の失点は崩されたが、2点目は直接FK、3点目はPKということで、DFを攻めるのは酷な面もある。一方、攻撃面ではチャンスも作り、シュートは柏の2倍以上となる21本を記録しながらカボレのラッキーな1点のみにとどまったのが大きな問題。敵の素早いプレスとセカンドボールへの鋭い出足に負け、あっさりボールを献上するケースが目立ってピンチを招いた。1対1でのファイトに勝てていなかったということだと思う。
特に梶山は軽いワンタッチプレーの精度が狂いみすみす敵にパスするケースが続出。今日は彼の日ではなかった。藤山は前半途中から徳永と左右を交替したが、対面の敵との距離感が悪かったのではないか。今日はチーム全体にプレーが雑だった。
前線の2人はよく踏んばっていたが最後のところの思い切りが悪かった。平山はポストにキープにがんばっているがFWとしての怖さが足りない。石川は引き続き好調なようで、とにかく走れるところまで全力で走るという明快な姿勢は評価すべき。バーをたたいたシュートは惜しかった。あと、交替で入った大竹がよかった。センスと可能性を感じさせた。
本当はこういう試合で北斗を試したいのに、ケガしてちゃダメだなあ。
採点:
権田(4)、徳永(4.5)、佐原(4.5)、茂庭(4.5)、藤山(5)、石川(4)、梶山(5)、金沢(4.5)、羽生(4.5)、カボレ(4)、平山(4.5)
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FC東京
2009年03月22日 22:30
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【ブンデスリーガ第25節】グラードバッハ×ボッフム
このところ土曜日開催が続いていたので毎節ウェブ・ラジオやティッカーでリアル・タイムに経過を追いかけていたのだが、今節は現地時間金曜日20:30の試合であり、日本時間でいえば土曜日未明の2:30からとかなり無理筋だったため、やむなく土曜日の朝一でサイトを確認したら負けていた。
グラードバッハはここ6試合を3勝1敗2分と好調で、この試合も主導権を握りながら29分の敵のミドル一発に沈み、3連勝はならなかった。残留争いの直接の相手との対戦だけに確実にたたいておくべき試合だったが決定力に欠けたようだ。勝っていれば14位に浮上できたところだったが仕方がない。
KSC、コットブス、ビーレフェルドがともに負けるなど置いて行かれる最悪の事態は避けられたので、次節、最下位KSCとアウェイで対戦するが、ここは間違いなく勝たなければならない。勝ち点を取れなかったばかりかボッフムに勝ち点3を献上したのが悔やまれるが、連敗だけは避けなければ。
ハンス・マイヤー監督談話:
「難しい試合になるだろうと思っていたホームゲームだった。ハーフタイムの前の15分だけが納得できない。もちろん敗戦は苦いが、チームを責めることは一切ない」
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Borussia M'Gladbach
2009年03月21日 21:06
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【Jリーグ第3節】FC東京×山形
天気のいい連休の真ん中。山形は今季から一部に昇格したばかりとはいえ、開幕戦で磐田に6-2と圧勝、前節もホームで雪の中、名古屋とスコアレス・ドローで勝ち点を拾うなど好調で、今季開幕2連敗の東京としてはイヤな感じのする相手。
東京は右サイドに前節途中出場で惜しいシュートのあった石川が先発。トップには近藤に代わって平山がカボレとコンビを組んだ。また、CBには佐原がケガから復帰、平松に代わって先発した。また、高卒ルーキーの米本が初めてベンチ入りした。
試合は序盤から東京が押し込む流れ。8分にはCKから佐原がヘディングでシュートするなど積極的に得点を狙って行く。守備では佐原、茂庭の両CBを中心に集中した守りで決定的なピンチは招かない。23分には敵のポストプレーからフリーでシュートされるシーンもあったが、ここは権田が腕一本でセーブ、これで結構「行ける」という感じになったと思う。
直後の24分にはカボレがカウンターで抜け出し敵GKと一対一になるが、ファーを狙ったシュートはわずかにポストの外へ切れて得点ならず。東京が主導権を握り、危なげのない試合展開ではあるが東京の方も攻めに決め手を欠き、特に相手が引いて陣形が整ってしまってからの崩しに工夫が見られないままスコアレスで前半を終えた。
後半に入っても東京がボールを支配。開始早々から長友が切れこんでシュート。これから得たCKには今野頭で合わせるなど攻撃の手を緩めない。すると55分、石川が左サイドで奪ったボールを長友にパス、長友がタッチライン際を駆け上がり、中央のカボレ、右の羽生とボールが渡る。羽生はこれを落ち着いて止め、左足で狙い澄ましたシュート、これがゴールとなり東京が先制した。
62分には石川に代え鈴木を、69分にはカボレに代えて近藤を投入、さらに追加点を狙いに行くが得点できず。82分には羽生に代えて米本を投入、梶山を1列前に上げてクローズに入る。終盤には前線にハイボールを放り込んでくる山形のパワープレーを佐原、茂庭を中心にしのぎ、4分あったロスタイムも耐えて1-0で今季初勝利を手にした。
開幕2連敗中ということで是が非でも勝たなければならない試合であったが、内容はともかく勝ちきることができたのが何より大きかった。今日の勝ち点3の意味は大きい。これで固さも少しは取れるのではないだろうか。ここでなかなか勝てないと、不振をこじらせて、戦力的にはどこも悪くないのに勝てないという昨季の千葉みたいになってしまうリスクもあっただけに、ここできちんとひとつ勝てたことは大きい。
しかしながら今日の試合が目指すサッカーだったというと決してそんなことはない。守備はゴール前にたくさん人がいるにも関わらず敵をつかまえきれず、簡単に前を向かれてからバタバタとカバーに入るシーンも何度かあった。また、攻撃でもパスの受けての動き直しが足りずボールの出しどころがなかったり、裏やファーにボールを出したときにだれもいなかったりということがかなり頻繁にあり、攻撃のイメージが共有できていないのを感じた。
佐原はさすがにハイボールに強く安定感があった。精神的支柱としての佐原の存在は確かに大きいが、期限付き移籍でケガの不安を抱えた佐原に頼り切っている訳には行かない。平松、吉本の奮起を期待したい。前線に起用された平山はハイボールへの対応、キープ、ポストに強みを見せた。ゴールが欲しかったところだが、フル出場に値する働きだったと思う。
その他、前半から飛ばしていた石川がよかった。梶山は随所に素晴らしいプレーを披露したが、意図が空回りすることもあり、ワンタッチプレーのミスや球離れの遅さから致命的なピンチを招いたことも何度かあったように思う。コンスタントになってはいるが、もう一段の安定があれば代表クラスになるのではないだろうか。気になったのは今野の判断の遅さ。厳しい局面でボールを預けられ、気の毒な面はあるにせよ、中盤でボールをもったまま立ち往生し、局面を打開できていない印象を受けた。
ここからは今野と長友を代表召集で欠く状態でナビスコを2試合戦うことになる。若手や新戦力を試しつつ、スタートダッシュ失敗の要因をしっかり修正して欲しい。
採点:
権田(4)、徳永(4.5)、佐原(3.5)、茂庭(3.5)、長友(3.5)、今野(4.5)、梶山(3.5)、石川(3.5)、羽生(3.5)、平山(4)、カボレ(4.5)
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FC東京
2009年03月15日 11:48
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【ブンデスリーガ第24節】ケルン×グラードバッハ
世間的にはライン・ダービーと呼ばれている宿命の対決。昨年はケルンサポがグラードバッハのスタジアムから持ち出した大旗をこれ見よがしに取り出して破ったりしたため不穏な試合になったが、まあ、無事両クラブとも昇格を果たし、今年は一部でダービーである。最近有り難いことに土曜日開催が続いており、この日もブンデスリーガ公式サイトの
ウェブ・ラジオ
の実況と「
kicker
」のティッカーで経過を追いかけた。
グラードバッハはケガで離脱のゴホウリに代わりブラウアースをCBに起用した他は前節と同じ布陣。HSVに完勝した前節のいい感触を失いたくないということか。
序盤はケルンの方が優勢だったが次第にグラードバッハもエンジンがかかり始める。25分、左サイドを深くえぐったマリンがほとんどゴールライン際から中央へ折り返し。ここにブラッドリーが詰めて先制点を挙げる。ケルンは反撃に出るがグラードバッハは集中した守備でゴールを守り、カウンターで敵を脅かす。前半終了間際、バウムヨハンが前線にスルーでパスを出し、これを受けたマトモアが敵GKをかわして無人のゴールに流しこんで2-0。2点のリードで前半を終えた。
後半に入るとケルンは一気に2枚のカードを切り、反撃の意志を明確にする。55分、敵のシュートをバイリーが弾いたところに詰められボールはゴールインしたがオフサイドの判定で難を逃れる。この時間帯、グラードバッハは防戦一方となり、63分にノイヴィルを投入した直後、ゴール前でシュートを許し2-1となる。だが、その4分後、バウムヨハンからパスを受けたシュタルテリが右サイドからクロスを入れ、これにフレンドが左足で合わせて再びリードを2点とする。
この得点が大きく、再びグラードバッハが主導権を握る。82分には敵のクロスから再び決められ3-2となるが、87分、交替で入ったアルバーマンが敵ペナルティ・エリアに侵入、敵DFのファウルを誘ってPKを獲得し、ブラッドリーがこれを冷静に決めて4-2。試合はこのまま終了し、グラードバッハは今季アウェイ2勝目を挙げた。
これでグラードバッハはシーズン後半7試合で3勝2敗2分となりシーズン前半で稼いだのと同じ勝ち点11を既に積み上げた。シーズン後半だけなら4位である。順位は暫定ながら入替戦の16位まで浮上、他の下位クラブと互角の域には達してきた。次節はホームでボッフム、その後はKSC(A)、ヴォルフスブルク(H)と続く。特にボッフム、KSCという残留争いの直接の相手との対戦には何が何でも勝たなければならない。好調を維持したいところだ。
ハンス・マイヤー監督談話:
「今季初めての2連勝だ。非常に前向きなことでありいい気分だ。最初はケルンに押し込まれたが、1-0にできたのが効いた。その後、いい時間帯に2-0にできた。この勝利は意味がある。ダービーだからどうというのではなく、我々の状況にとってという意味で」
敵将ながら僕の好きなクリストフ・ダウム監督談話もおまけ:
「我々は最初大きく押し込み、ゲームのほとんどを相手陣内で戦った。だが、そこからカウンターを食らった。もう一度アクティブに戦ったが、最後には正当化のできないPKを受けてしまった。その後はもう一度やり直すだけの時間がなかった。我々は可能な限り早急におかれた立場の深刻さを認識しなければならない。だが、我々はそこから正しい教訓を引き出すことができるだろう」
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Borussia M'Gladbach
2009年03月14日 23:19
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【Jリーグ第2節】浦和×FC東京
午後は晴れるという予報だったので三段折りたたみの傘しか持たず、フード付トレーナーの上にジャンパーという服装で出かけた。南北線・埼玉高速鉄道は終点に近づくに連れて普通の人がどんどん降りて行き、その代わりにサッカーの人がどんどん乗り込んできて、終点のひとつ手前の東川口でとどめを刺すように赤い人たちがたくさん乗って満員になった。
浦和美園の駅を出ると冷たい雨。一度傘を広げてしまうと後が面倒臭いので少々の雨なら傘なしでがんばろうかと思ったが、結構降っていたので仕方なく傘を広げた。ゲートの手前で人の列が渋滞しており、頼りない折りたたみ傘で待っていると、時折強い風が吹いて傘が壊れてしまう人が続出。僕の傘も壊れはしなかったものの完全にひっくり返ってゲートからスタまでは諦めて濡れて歩いた。
今回はアウェイ自由が速攻売り切れたのでやむなくメイン上層アウェイ寄りでの観戦だが、屋根がついていることを考えると結果的には正しかった。上から見るとアウェイ自由のゾーンはこれまで見たこともないほど狭かった。狭いというより「細い」という感じ。そのせいでかなりたくさんの東京サポがメイン上層アウェイ寄りに流れてきていた。僕の周囲も東京サポと赤い人たちが混在していた。アウェイ自由をあまり狭くするのも考えものだな。
楽しみにしていたロッド・スチュワートの出演はなく、これといったセレモニーもなく、淡々とキックオフ。東京は梶山を昨年と同じボランチに下げ、右ウィングには鈴木を起用した。前線はカボレと近藤のツートップ。SBは徳永を右に、長友を左に戻し、昨季見慣れた布陣に近い。
試練はいきなりやってきた。4分、敵の右CKから中央で足で合わされ失点。またしても注意の必要な時間帯にセットプレーからの失点。それでも東京は小気味よいパスをつないで攻め上がる。前半の中盤頃までは東京が押していたと思う。13分、パスをつないで崩し、右サイドを上がっていた徳永がクロスを入れると、ニアに走り込んだカボレが合わせ同点に(記録はオウンゴールとなった)。
その後は拮抗した戦いとなり、互いに中盤でボールを拾っては前線につなぐが決定的なチャンスにはならず、シュートを打ちきれない展開となる。徐々に浦和に押し込まれる時間が長くなり、前半終了間際には茂庭がセットプレーで上がった敵DFと競って頭を負傷するアクシデントもあったが何とかしのいで、前半を1-1で終えた。この時点では、浦和も攻撃の糸口を見出しかねているようで、粘り強く戦えば勝てると思っていた。
しかしあかんときはあかんことが重なるものである。48分、中盤で今野が敵のチャージを受けて倒れ起き上がれず、一瞬プレーが止まるかと思ったがインプレーで続行、気が抜けた一瞬に右サイドからクロスを入れられ、中央で敵FWがこれに合わせて勝ち越しを許す。気をつけなければならない後半の入り方に失敗、あり得ない時間帯にあり得ない失点でリードを許す。
その後は浦和が仕掛け、東京は受けに回る時間帯となる。浦和もうかつなボールをプレゼントしてくれることが多かったが、中盤をコンパクトにされてタメが作れず、自分たちのペースでパスをつなぐことができない。58分には鈴木を大竹に、60分には近藤を赤嶺に、66分には羽生を石川にと立て続けに攻撃的なカードを切り、局面の打開を図るが主導権を握れない。
70分、石川がエリア内右で受けたボールを思い切りよくシュートしたが惜しくもバーをたたく。これが決まっていれば試合は分からなくなっていたが、ツキにも見放されたか、83分には前がかりになった裏を取られゴール前でのパス交換から追加点を許す。これで大勢は決してしまい、その後もチャンスを作れないまま1-3で試合終了となった。
パス交換から崩そうとする意識は随所に窺え、得点はそれが結実したシーンだったと思うが、せっかく敵ペナルティ・エリアまで攻め上がっても決定的に崩すまではシュートを打ってはいけないとでも思っているかのようにシュートが少ない。今日の試合では7本。石川のシュートがバーをたたいたのは不運だったが、惜しいシュートが1本ではそもそも話にならない。
もちろんワンチャンスを決めて勝つという勝ち方もあるが、すべてのシュートを決めるのは所詮無理な話で、合理的に考えればたくさんチャンスを作りたくさんシュートを放った方が確率論としても得点は増える。見込みのないシュートを打っても意味はないが、完全に崩しきる前でもコースが開けばエリア外から打って行くことで敵のディフェンスは確実に難しくなる。
今日の試合ではまたしても不用意な失点を重ね、自ら試合を難しくして自滅した。決して万全でない浦和を相手に、後半はリアクションに追われて自分たちの形を出させてもらえなかったし、そういうときにどうやって打開するかというアイデアが共有されていなかった。
やるべきことの方向性が間違っているのではなく、それをやりきれていないところに問題がある。自信をなくしたり迷ったりブレたりするのが最もよくない。権田も平松も悪くない。思い通りに行かないときにこそ、それをどう打開するか真価が問われるのである。次節、山形は調子に乗っており侮ると怖い相手。もう一度足許をしっかり固め、危機感を共有しなければならない。
採点:
権田(4.5)、徳永(4)、平松(4.5)、茂庭(4.5)、長友(4.5)、梶山(5)、今野(4)、鈴木(5)、羽生(4.5)、カボレ(4)、近藤(5)
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FC東京
2009年03月08日 13:01
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【ブンデスリーガ第23節】グラードバッハ×HSV
前節、アウェイでヘルタに負けてた後だけに真価が問われる試合。ホームとはいえ相手は首位戦線で奮闘しているHSVであり正直楽な相手ではない(というかこの順位では楽な相手などない)。ただ、ここで負けを重ねてしまうと残留圏の背中が遠くなってしまうだけに何とか取り残されないよう勝ち点を積み重ねて行かなければならない。例によって
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブ・ラジオと「
kicker
」のサイトのティッカーで経過を追いかけた。
グラードバッハは前節胃腸炎で欠場したガラセクがスタメンに復帰。試合は開始からグラードバッハがボールを支配し攻勢に出るが、フィニッシュのアイデアが足りず決定的なチャンスはなかなか作れない。一方で、HSVのツートップが前線で動き回り何度か危険なシーンになるが敵も得点できない。最初の得点は24分、マリンが左サイドを駆け上がり、中央へ柔らかいセンタリング。これにフレンドが右足で合わせグラードバッハが先制した。
しかしその5分後、敵CKからのこぼれ球をたたきこまれたちまち同点に。その後は見せ場も少なく、33分にはゴホウリがケガで退場しブラウアースが代わりにイン。同点で前半終了かと思われた42分、左サイドでボールを受けたレヴェルスが駆け上がりシュート。いったんは敵GKに阻まれたもののこのボールが再びレヴェルスの足許に戻り、これを押し込んで勝ち越し。1点リードで前半を終えた。
後半に入ってもグラードバッハのペースで、53分にはFKからのボールを受けたデムスが中を見てセンタリング、これにブラウアースが合わせて3-1。さらに65分にはマトモアが敵ペナルティ・エリア内で倒されてPKを獲得、これをマリンが決めて4-1となった。その後はリスクを冒さずカウンターを狙う戦術でHSVを押さえこみ、ホーム2連勝となる勝利を挙げた。
これでシーズン後半が始まって6試合を2勝2敗2分と善戦しており最下位を脱出。この後、ケルン(A)、ボッフム(H)、KSC(A)と、残留を争う相手との試合が続く。この直接対決で結果が出せるかは残留に向けて大きなポイントとなるだけに、ホームであろうがアウェイであろうがこの3連戦で勝ち点を最低5は積み上げたいところ。ケルンには負けられないし、ボッフム、KSCは残留争いの直接の相手であり何としてもたたいておかなければならない。
ハンス・マイヤー監督談話:
「立ち上がりは非常に神経質だったが、我々は自信を持っていた。4-1は出来過ぎだとしても、勝てたのは素晴らしいことだ。他のクラブの試合結果も考えれば、今日の結果は大変よかった」
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Borussia M'Gladbach
2009年03月07日 17:02
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【Jリーグ第1節】FC東京×新潟
雨続きの一週間で今日の予報も最初は雨だったが、雨は昨夜のうちにあがり、いい天気になった。開幕戦で人出も見込まれた上、いろいろと買い物や手続もあるし、今年から年チケの席種をSB指定からU自由に変えたので、早めに行かなければと思って11時半くらいにスタジアムに着いたら、コンコースは結構な人出だったがバックスタンドはまだまだガラガラだった。
席を確保してから選手カードをもらい、列に並んでファンブックとDVDを買った。権田がアップに出てくるとすごい歓声。しばらくは権田に踏んばってもらわなければならない。試合前には川口の引退挨拶もあった。川口が新潟出身だからだろうが新潟サポからもノブオコールがあったのは嬉しかった。その後はドロンパショー。ローラーブレードで場内を一周した最後の方がバテバテだったのが気になった。ダンスはよかったが、着ぐるみであの動きはかなりキツいと思う。今はまだいいが夏場は危険だ。
さて、いよいよキックオフ。東京は入院治療中の塩田に変わり権田が初先発。事前情報ではブルーノと思われていたボランチの一角に金沢が入った。カボレはベンチスタートでツートップは赤嶺と近藤。SBは長友を右に、徳永を左に置いた。CBには新加入の平松が入り茂庭とコンビを組んだ。
前半は東京のペースだったと思う。中盤を支配し、奪ったボールを大事に回しながら攻め上がる意図は見えたが、フィニッシュにはなかなかつながらない。権田は試される機会が少なかったが無難な対応。プレースキックやパントがよく飛んで思わぬチャンスになることがあり、これは武器になるのではないかと思った。平松は闘志を前面に出したプレーで上背のなさをカバーする気迫を見せた。
だが、先制点は新潟に。前半ロスタイム、新潟がカウンターから得た左CKにファーで合わされ失点。前半は押していただけにこの時間帯での失点は大きかった。その後はキックオフしないまま前半終了。1点のビハインドを背負って後半に入ることになった。
後半開始早々の51分、東京は敵陣でパスを受けた近藤がドリブルで敵DFをかわしてシュート。これがゴール左隅に決まり同点に追いついた。だがその直後、再びCKからのこぼれ球を蹴りこまれ再びリードを奪われる。追いついた直後に突き放されたこの2点目が大きかった。
その後は新潟の攻勢をしのぐ展開に。62分には金沢に代えて鈴木を入れ、梶山をボランチに下げた。さらに直後の64分には羽生と近藤に代えてブルーノとカボレを投入。矢継ぎ早の交替で、勝ちに行く監督の意志は明確に伝わったと思うが、勝ち越しで勢いのついた新潟の攻撃は止まらず、自陣で防戦一方になる。68分、自陣での不用意な横パスをカットされ、そのまま持ち込まれて1-3。4分後の72分にはまたしても自陣で失ったボールをスルーで出され、飛び出した権田が敵FWにかわされてボールはコロコロと無人のゴールに転がって1-4に。
東京は鈴木、カボレを中心に最後までゴールを狙いに行ったがフィニッシュに正確さを欠き、残り20分で3点差はさすがにきつかった。終盤にはパワープレー気味に前線に人を集たものの1点を返すこともできず、結局1-4で大事な開幕戦をホームで落としてしまった。
何よりいただけなかったのはやはりセットプレーからの失点。特に2点目は敵を勢いづかせたし、そのために権田、平松とチャレンジ要素を二つも抱えたDF陣は後手に回りバタバタしてしまってミスを連発した。権田、平松には辛いデビュー戦となったが、ここで悲観していても仕方がない。崩されたというより自滅した試合で、むしろこれを一週間でどう立て直すかを考えなければならない。早い段階で課題が出てよかったと考えるべきだろう。
採点:
権田(5)、長友(5)、平松(5)、茂庭(4.5)、徳永(4.5)、今野(4.5)、金沢(4)、梶山(3.5)、羽生(4)、赤嶺(5)、近藤(4.5)
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FC東京
2009年03月01日 16:47
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【ブンデスリーガ第22節】ヘルタ×グラードバッハ
シーズン後半に入って1勝1敗2分と復調の兆しが見えつつあるグラードバッハ、今節はアウェイで上位のヘルタと対戦。例によって
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブラジオと「
kicker
」のティッカーで経過を追った。
グラードバッハは復調のキーマンであるガラセクが胃腸炎で欠場のためパアウヴェをボランチに置いた他、前節、守備に不安のあったドーダに代えてレヴェルスを先発で起用した。
序盤はヘルタが押し込む形だったが、徐々にグラードバッハもペースをつかみ、全体にテンポの速い試合になった。28分、敵FWがハーフライン付近からのパスを受けてシュート、先制点を与えてしまう。42分にはバウムヨハンがミドルを試みたものの得点にはならず、逆に前半終了間際には追加点を許し0-2で前半を終えた。
ハンス・マイヤーは後半開始からノイヴィルを投入、反撃に転じる。ヘルタは自陣に引いて守る形になり、グラードバッハが攻めるがフィニッシュに至らず。だが、68分、マリンが敵ペナルティエリア内で倒されPKを得る。これをブラッドリーが決めて1-2。その後もグラードバッハは勝ち点を目指して攻撃、何度か敵ゴールを脅かしたものの得点できず、結局1-2で敗戦を喫した。
チーム状態は悪くないことを窺わせたが、首位を争うチームを相手にアウェイで前半に2点取られてしまうとさすがに厳しい。20分を残して1点を返せたので、もしかしたら追いつけるかもと思ったし、実際不可能ではなかったはずだが、焦りが出たのかヘルタの守りが厚かったのか、一歩及ばなかったようだ。次節はホームにHSVを迎える。強い敵だが地道に勝ち点を積み上げたい。
ハンス・マイヤー監督談話:
「完全な負けという試合ではなかった。ひとことで言えば、狡猾さが若い軽率さに勝ったということだろう。我々は非常に真面目に戦ったがそれ以上ではなかった。だが、我々は去年の秋よりはずっとうまく戦っていると思っている」
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