フットボール・クレイジー
football crazy
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2009年12月30日 21:14
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【2009】FC東京シーズンレビュー(5) DMF編
ボランチに関しては梶山、今野のコンビでシーズンをスタートした。バックアップとしては浅利、金沢のベテランを擁し、新人の米本も控えてそれなりの厚みはあった。
しかしシーズン途中から今野をCBにコンバートしたことでここに地殻変動が起きた。今野のコンバートで空いたポジションに起用されたのは浅利でも金沢でもなく、新人の米本だったのだ。その後の米本の活躍はだれもが知る通りである。労を惜しまずボールをチェイスし、ムリめな態勢からでも何とか足を伸ばして敵のボールをカット、奪取する献身的な働きで、荒削りな部分もあるとはいえすぐにレギュラーに定着した。シーズン終盤には攻撃面でも気の利いた上がりを見せるようになり、ナビスコではニューヒーロー賞とMVPをダブル受賞した。
しかし米本がここまで輝けたのも梶山というパートナーがあってこそ。梶山も今季の活躍は神がかっていた。中盤での自在なキープと攻撃のスイッチを入れるキラーパス。ここでボールが収まることで東京は攻撃の態勢を整え、トリガーを待つことができた。そして預け相手としての梶山の存在があって、米本も落ち着いてボール回しをすることができたのだ。そのことは、梶山が不在の試合でボールの収まりどころがなくなってしまうこと、そして米本のボールさばきも一気に不安定になってしまうことで明らかだ。
来季もボランチはこの二人を軸に考えることになるのかと思うが、そこで問題なのは彼らに続くバックアップ、あるいは彼らとレギュラーを争う第三勢力がないことである。実際、シーズン終盤、梶山を出場停止で欠いた試合では羽生をボランチに回さざるを得なかった。もちろん羽生は精力的に穴を埋め、バランスは取ってくれるが、ボランチとしての起用はあくまで緊急避難だろう。羽生の持つ能力を考えても、彼をこのポジションで使い、前線に顔を出す機会が減るのはチームとして損失だ。
このポジションには彼ら二人とレギュラーを争う相手として柏から栗澤の復帰がないかと考えていた。しかし、ここに来て新しい移籍加入が発表された。新潟の松下である。松下の加入は心強い。2枠のポジションを同等の能力の3人で争うという観点からは、梶山、米本、松下が競い合うことは好ましい。だが、それでも金沢の移籍、浅利の引退、下田の期限付移籍でこのポジションの層が薄いことは否めない。
僕としては栗澤の復帰にこだわりたい。さらにはレンタル先の水戸で出場機会を得て成長したはずの森村を戻したい。同じく水戸へレンタル中の下田はケガらしいが、栗澤、森村の復帰がムリなら呼び戻す必要があるかもしれない。
梶山が欠けたら攻守が急に不安定になるとということは避けなければならない。羽生、中村、徳永らの繰り回しで穴を埋めることは可能だが、ここは本職をきちんと揃えておくべきだと思う。その意味ではこのポジションにはまだ補強が必要だ。
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FC東京
2009年12月27日 17:54
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【2009】FC東京シーズンレビュー(4) CB編
CBには大きな動きがあった。昨季終盤からの流れで行けば、今季は茂庭、佐原を中心とし、新たに獲得した平松がバック・アップのファースト・チョイスで若手の吉本の成長を待つという考え方だったと思う。
ところが、佐原が開幕にフィットせず、茂庭と平松のコンビで迎えた開幕2戦で7失点、佐原が復帰した山形戦では完封したものの、その後も守備の不安定な状態が続き、スタート・ダッシュのつまずきの大きな要因となってしまった。4月29日の大阪戦に4失点で負けた後、城福監督は布陣の変更を決意する。
5月に入ると今野をCBにコンバート、ブルーノとコンビを組ませることによって守備は安定するとともに攻撃の起点としても機能し始め、結局シーズン終了まで今野とブルーノのコンビを軸に最終ラインを構築することになった。
このため、昨季の主軸であった茂庭と佐原は出場機会が激減、茂庭はバックアップとして何度かチャンスを得たものの、10月の名古屋戦でケネディにエルボーを受けて眼窩底を骨折、結局戦力外となり今季限りでクラブを出ることになった。また、佐原は試合終盤の守備固め要員として交替出場の機会こそ得たが、やはり戦力外となり移籍期限の終了とともに退団となった。
特に茂庭はこれまで長く東京を支えてきた中心選手であっただけに放出は残念だ。今野、石川らと東京の核をなして行く選手だと思っていたが、城福構想にマッチしない以上、飼い殺すよりは力を発揮できるクラブへの移籍を進めた方がいいとの判断だろうか。シーズン中から薄々感じてはいたが、ショックは大きかった。セレッソへの移籍が取り沙汰されているようだが、どこに行っても元気な姿を見せて欲しい。
今野のCB起用は当たりだった。間に合わせでCBに回されることはこれまでもしばしばあったが、今回は自分が東京の最終ラインを守るという覚悟が見えた。驚異のボール奪取力、的確なカバーリング、ボールを奪った後の落ち着いたつなぎ、そして機を見ての攻撃参加と、むしろ今野のよさがボランチの時より自在に発揮されたのではないかと思う。ボランチでの梶山とのかみ合わせの悪さは昨年のレビューの際も指摘したが、今野をCBに固定することで今野も梶山も生きたと思う。日本でも有数のCBと言って過言ではない。
一方のブルーノは攻撃の起点としてはよく機能したが、守備では軽いプレーが多く、肝を冷やすことも少なくなかった。ブルーノは残留含みであったが減俸の条件提示に折り合わず、残念ながら退団することになった。
だが、シーズン終盤に平松がフィットしたのは大きい。悩みの多いシーズンだったと思うが、ホーム最終戦で決勝のゴールを挙げ、名実ともにチームの一員になった実感があるのではないか。来季はレギュラーを争って欲しい。
そしてこのポジションは退団者が多い一方で補強も進んでいる。特に大分から森重を獲得したのは大きい。来季は今野と森重を核に、バックアップのファースト・チョイスが平松という態勢になるだろう。また、東京学芸大から高橋を獲得、韓国U20代表のキム・ヨングォンも入団との報道がなされており、ユースから昇格の平出を含め層は厚くなった。
今季途中で岐阜に期限付移籍した吉本は岐阜で出場機会を得て活躍しているようだ。このオフの補強を見れば、あと1年レンタルを延長し、実戦経験を積ませてもいいかもしれない。ここで吉本がブレイクすれば東京にとっても大きな財産になる。
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FC東京
2009年12月26日 18:10
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【2009】FC東京シーズンレビュー(3) SB編
SBは昨季に引き続き基本的に右が徳永、左が長友で固定していた。そしてそのいずれかが欠けたときには椋原を右SBに入れ、徳永を左右で使い回すことで対応した。長友、徳永のパフォーマンスについては言うこともないだろう。長友はケガに泣かされた時期もあったが、フィットしたときの爆発的なスピード、競ったときも最後まで諦めない強いメンタルは今や東京に欠かせないものとなった。
徳永も今季は覚醒の年であったと言っていいのではないか。得点がなかったのは寂しいが、長友とのバランスを取りつつ安定した働きを見せるとともに、攻撃参加したときにはクロスだけでなく切れ込んでのシュートの意識も高かった。左右で使い回されたが器用に対応し、ついに代表にも呼ばれた。チームで3人だけのリーグ戦全試合フルタイム出場は監督の信頼と厳しい自己管理の賜物だろう。
椋原は今季成長した。守備には安定感があり、攻撃面でも面白いタイミングでのクロスを上げたり縦に抜いたりと3人目のSBに定着し、高卒二年目としては頼もしい活躍だった。ただ、もちろんまだまだ不安定な部分もある。シーズン後半から徳永が代表に呼ばれるようになり、長友はワールドカップ後の海外移籍もあり得るので、椋原の出番は増えるはずで彼の成長はチームにとっても不可欠。隙あらばレギュラーを狙うという目線でしっかりがんばって欲しい。
問題はこれに続くバックアップだ。シーズン途中で金沢が磐田に移籍したため、このポジションのバックアップは手薄になってしまった。特に長友と徳永が同時に代表招集された天皇杯では椋原一人では足りず平松を左SBに起用するなどの駒繰りを強いられた。藤山、小山も去った今、ユースから昇格する阿部巧には期待したいが、新加入のキム(公式発表は未済)、高橋はいずれもCBが本職であり、場合によっては中村のSB起用も視野に入れるということか。長友・徳永の代表での同時離脱、長友の海外移籍を展望すれば、本職のSBがあと一人必要ではないか。
不動のレギュラーがいるポジションのバックアップは難しいが、ここのレベルをしっかり底上げしておかないと、レギュラーにアクシデントがあったときに一気に戦力がダウンするリスクを抱えることになる。この部分のリスク・マネジメントはもう一段必要ではないか。
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FC東京
2009年12月23日 19:38
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【2009】FC東京シーズンレビュー(2) GK編
GKはいきなり非常事態から始まった。昨季不動の正GKであった塩田がグアム・キャンプで調子を崩しそのまま入院。最終的に腸閉塞と診断されシーズン開幕を病院で迎えることになった。このため開幕の新潟戦では若い権田が開幕戦から正GKとしてマウスを守り、阿部がサブ。塩田の突然の病欠に心を痛めるとともに、権田の出場を期待と不安の入り混じった思いで見つめていたのは僕だけではなかっただろう。
結局、権田は塩田がリハビリを終えて復帰した後もリーグ戦では正GKの座を明け渡すことなく最終戦まで戦いきった。シーズン序盤は大量失点も多く、またうかつな飛び出しでゴールをがら空きにし失点につながるシーンも何度か経験したが、その度にそれを糧にしながら成長し、塩田に代わってゴールを守った権田の活躍は、シーズンを通してみれば予想外の収穫であった。
最終戦となった新潟戦で試合終了間際のセットプレーに飛び出したもののボールに触れず、失点して終わったのは残念だったが、これで権田自身にも今季の意味と課題が明らかになったのではないだろうか。まだまだ発展途上ではあるが、代表にも招集され来季の活躍が期待される。
一方、塩田は病気で出遅れ、復帰後もカップ戦のみの出場にとどまった。そのカップ戦でも試合に出ていないことのディスアドバンテージを感じさせる場面があった。今季は塩田にとって耐えるシーズンだったに違いない。しかし、後方からのコーチング、ハイボールの安定した処理など、塩田の力は引き続き東京に必要だ。来季はスタートからトップ・フィットで臨めるよう期待したい。
阿部は権田に後れを取り、塩田が復帰してからはサードGKとしてベンチ入りもなくなってしまった。モチベーションとしては難しいものがあると思うが、それでもシーズンを通してフィットし続け、万一のバックアップとして控え続けたことは評価しなければならない。控えGKというのは難しい立場だが、いなければ困るのは確かで、引き続きフィットを維持し、チャンスを狙って欲しい。
さて、来季だが、このポジションには補強は不要だろう。ケガによる長期離脱などがない限り、権田と塩田が正GKを争い、阿部がその後に控えるという形でいいと思う。廣永の岡山へのレンタルが一年延長されたのはクラブもそう考えているということだろう。
権田と塩田の起用は同じ目線からのスタートでいい。GKは固定した方がいいとは思うが、権田と塩田はその時のフィットの具合で併用してもいいのではないだろうか。もちろん一度起用したらしばらくは継続して出場べきだが、高い能力を持つGKの二枚看板で走るのは悪くない。その緊張感の中で権田も塩田もまた成長するはずだ。一度に一人しか出られないという点で厳しいポジションだが、しっかり切磋琢磨して欲しい。
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FC東京
2009年12月21日 22:59
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【2009】FC東京シーズンレビュー(1) 総評
城福体制となって2年目のシーズンが終わった。FC東京は16勝13敗5分、勝ち点53で5位に終わり、昨季より順位はひとつ上げたものの、勝ち点は2下回る結果となった。
昨季は最後まで上位争いに絡み、勝ち点55で6位になったことを「上出来」と考えたサポが多かったのではないかと思うが、今季は5位の結果を「残念」と感じた人が大半だったのではないだろうか。そしてそれはとりも直さず我々の目線がそれだけ上がったということなのだ。
強化面ではユースからの昇格はなく、新人は高卒の米本と田邉だけ、他クラブからの加入もJ2から獲得した中村と平松だけだった。一方で神戸からオファーを受けた赤嶺が残留、その他には流出の噂もほとんどなく、川口、エメルソンは退団したものの選手の入れ替わりも最小限に、昨季の延長線上でさらに成長を図る体制でシーズンに入った。
ごくごく大雑把に言えば、今季は、塩田が腹膜炎に倒れたことから始まり、スタート・ダッシュの失敗、カボレのカタールへの移籍、石川の負傷などの問題を常に抱えながらも、リーグ戦では3つ以上の連敗を喫することなく最後までACL出場権を争う戦いを続け、ナビスコでは5年ぶり二度目の優勝を手にすることができた。苦しみながらも相応の結果は出した悪くない一年だったと言っていいだろう。
確かに、好調を維持できていた時期には、今野、ブルーノのCBと梶山、米本のボランチが自在にボールを回しながらラインを押し上げ、梶山が前線の平山やカボレ、羽生、石川に縦のボールを当てるのをトリガーに、一気にポジションを流動化して敵の守備を崩してゴール前に迫る小気味のよいサッカーが実現できていた。その意味では、ムービング・フットボールというコンセプトは着実に根づいている。昨季から比べれば本当に見違えるほどだった。負ける気がしない時期もあった。この点は高く評価しなければならない。
一方で、こうしたキー・プレイヤーのだれかを欠いたときにプレーのクオリティが目に見えて落ちることや、ゲームの終盤にセットプレーから失点し勝ち点を失うことが目についた。この辺りが、常に上位を争い最終的に何らかの結果を手にできるクラブと、結局「悪くなかった」で終わってしまうクラブとの違いなのではないかということを痛感させられた一年だった。
もう一つ、浦和、鹿島、川崎という上位を争う直接の競争相手にシーズン2敗を喫していることは反省しなければならない。大阪、広島、新潟にも1敗1分であり、今季お得意さんにした清水を除けば8位までのクラブにはひとつも勝てていない訳である。もちろんこれはこうしたクラブにも引いて守ったりせず正面から自分たちの戦い方で挑んだ結果なのだが(むしろ広島や浦和には引いて守られた)、逆に言えばこれが今の我々の力の限界なのだということでもある。
我々は、普通のクラブが普通に強化して強くなれるところまではやって来られた。しかし、ここから先へ進むためには選手だけではなく、クラブも、サポも、一段階ギアを入れ直す必要があるのではないか。それは選手層の厚さであり、ギリギリの試合を勝ちきる勝者のメンタリティであり、良いときも悪いときも最終的に辻褄を合わせられるコンスタントさである。意図したサッカーをフィールド上で表現できるタフさであり、それが不幸にして表現できないときにその場で取り敢えず何とかすることのできる柔軟さである。東京に最も必要なのはそういったものではないだろうか。
そのためにはまず選手層をもう一段厚くする必要がある。CB、SB、ボランチ、攻撃的MF、FWのそれぞれに、レギュラー2人と同レベルのバックアップ1人、合わせて3人の主力を揃えなければならないと思う。ポジションごとの過不足は次回以降に検討するが、カボレがいなくなると平山、赤嶺でカツカツのFWや、梶山が出場停止になると羽生をボランチに回さざるを得なくなるような駒のやりくりでは来季を通しては戦えない。
我々はこの順位に満足していない。我々は次へ行きたい。今まで見たことのない景色を見たい。今季がいいシーズンだったかどうかは来季の結果によって決まるのではないかと思う。
次回以降はポジションごとの回顧と展望を行いたい。
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FC東京
2009年12月21日 00:32
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【ブンデスリーガ第17節】レバークーゼン×グラードバッハ
ウィンター・ブレイク前の最後の試合であり、シーズン前半の最終戦。グラードバッハは現在無敗のレバークーゼンとアウェイで戦う。土曜日の3時半開催なので例によってウェブ・ラジオとティッカーで経過を追った。
グラードバッハは歯の手術をしているマトモアに代わってボバディラが先発に復帰した他は前節と同じ布陣。零下11度と凍える寒さの中でのゲームとなったようだ。
試合はレバークーゼンがサイドからの攻撃を中心に攻め手を探す一方、グラードバッハはラインを深く引き気味にして受ける展開に。18分、敵CKからたたきこまれて先制を許した。その後もグラードバッハはミスが多くチャンスを作れないが、37分、ボバディラのシュートから得たCKにフレンドが合わせこのこぼれ球をブラウアースが押しこんで同点に。ブラウアースは今季これで既に5点目。前半を1-1で終えた。
後半に入って間もない53分、ボバディラが一人で50メートルを持ち上がりCKを得る。これをフレンドが頭で伸ばしたところにダンテが合わせ2-1に。この時にはマジで勝てると思った。だがさすがに今期無敗で首位を争うクラブはそんなに甘くない。60分、69分と立て続けに失点し再逆転を許してしまう。グラードバッハも78分にボバディラに代えてノイヴィル、79分にはマルクスに代えてラミディ、さらには86分にはヤウレスに代えてコラウッティを投入し何とか勝ち点を獲りに行くが及ばず、結局2-3で年内の日程を終えることになった。
まあ、いったんは逆転したとはいえ、得点がいずれもCKからのDFの押しこみでは力不足と言わざるを得ないだろう。HSVやシャルケに勝ち、バイエルンにも健闘したことからすればレバークーゼンからもせめて勝ち点1は欲しかったがやむを得まい。シーズン後半のホームゲームでこの雪辱を果たしたい。
これでグラードバッハは6勝8敗3分、勝ち点21の11位でシーズン前半を終えた。5連敗を喫した時期があったために勝ち点は伸びなかったが、その後のリカバーは力強く、試合内容も悪くなかった。特にテレビ中継のあったバイエルンとの試合では、負けたとはいえ素晴らしい試合を展開していて、大げさなようだが希望の光が見えたような気がした。シーズン後半に期待したい。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「レバークーゼンにおめでとうと言いたい。シーズン前半を無敗で乗りきればヘルプストマイスター(シーズン前半終了時の首位チームのこと)になるのは当然だろう。内容的にはいい試合だったと思う。我々もいい戦いをしたと思うが、後半2つか3つのいいチャンスをきちんとモノにすることができなかった。そこが決定的な違いになった。レバークーゼンの方がインテリジェントだった」
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Borussia M'Gladbach
2009年12月13日 21:02
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【ブンデスリーガ第16節】グラードバッハ×ハノーファー
前節、バイエルンに惜敗を喫した後のホームでのハノーファー戦。シーズン前半戦の仕上がりを考えれば連敗はできない状況であり、大切な試合である。土曜日の11時半からウェブ・ラジオの中継を聴いた。
グラードバッハは前節と同じフォーメーション。試合はまず14分に動いた。敵DFがロイスをブロックし、GKにボールをクリアさせようとしたが、これがゴールへ。ラッキーなオウンゴールで先制した。その直後にはフレンドのシュートがバーをたたく不運もあったものの22分、レヴェルスのクロスからそのフレンドが頭で合わせ2-0とリードを広げた。その後は互いにチャンスを作り、36分、敵CKから落とされたボールを決められ2-1に。グラードバッハも攻めるが敵GKのセーブにも阻まれ2-1で前半を終えた。
後半はさらに忙しい展開になる。58分、敵DFの横パスがそのまま自陣ゴールに。この日ハノーファー2点目のオウン・ゴールで3-1とグラードバッハがリードを2点に広げた。さらに68分には間接FKからブラッドリーが決めて4-1に。だが、これでも試合は終わらなかった。
直後の69分には1点を返され4-2に。84分には敵FWがこの日2枚目のカードで退場、85分にはグラードバッハはマトモアとフレンドに代えてノイヴィルとコラウッティを投入。87分、ヤウレスがゴール前で送った横パスがゴール方向に。これを敵に詰められ4-3と1点差になってしまう。このゴールもウェブ・ラジオのアナウンサーは「またしてもオウン・ゴールでしょうか」と言っていたのできっと際どかったのだろう。90分にアランゴを下げてクライネを投入、試合をクローズしに行く。
だが、それでもまだ試合は終わらない。後半ロスタイム、敵DFがペナルティ・エリア外から戻したバックパスがゴールに入ってしまい5-3。この得点の実況でアナウンサーが「ゴール!!」と叫んだときは一瞬どっちに入ったのか分からなくてドキッとした。結局試合はこのまま終了となったが、敵のオウン・ゴール3つで勝った試合だった。見ていた人たちはきっと面白かっただろう。水曜日のダイジェストが楽しみだ。それにしてもデタラメな試合だ…。
順位は11位と変わらないものの勝ち点を21に伸ばし、次節の結果次第では順位表の上半分でシーズン前半を終了できる可能性も出てきた。シーズン前半最終戦はレバークーゼンであり目下の強敵だが、今の好調がどれだけのものか、試してみるにはちょうどいい。アウェイとはいえすぐ近くだし、勝ってウィンター・ブレイクに入りたいものである。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「この勝利は全体として見れば妥当なものだと思う。我々はたくさんのいいチャンスがあったし、あと4、5点は余分に取れていてもおかしくなかった。ハードで厳しい戦いが何週間か続いた後で、我々の特にディフェンスが必ずしも100%の出来でなかったことは認めなければならない。しかしハノーファーも非常にうまく攻撃を仕掛けてきた。ベストの状態でなくても何とか勝利をモノにすることができたのは特に嬉しい。我々は今、勝ち点21を確かに手にしており、レバークーゼンとの対戦が楽しみだが、そこでは我々は再びもうすこしきちんと組織だった戦いをしなければならないだろう。ラウル・ボバディラは規律上の理由で今日はメンバーに入れなかったが、この試合とともにその問題も終わりにしたい」
アンドレアス・ベルクマン監督談話(ハノーファー):
「ここまでやって来てゴールを6つも決めたのに負けた。信じられない、何かが狂ったおかしな試合だった。しかし、ボールに対しても我々はあまりしっかり戦えているようには見えなかった。オウンゴールは別としてもピンチが多すぎた」
カリム・ハギ談話(オウンゴールを2つ決めたハノーファーDF):
「こんな試合の後でどんなエラそうなことが言えるだろう。サッカーというのは時としてこんなものだ。ひとつの試合でオウンゴールが2つ、それはもちろんつらいことだ。我々はこの試合をできるだけ早く忘れて、次のボッフムとの試合に集中するしかない。こんなに深刻な事態でなければ笑い飛ばすしかないね」
さて、9日に行われたチャンピオンズ・リーグの試合で、VfBのGKイェンス・レーマンが、試合中に広告看板の影でこっそり立ち小便していたらしい。というか、動画を見るとむしろ座り小便なのだが、さすが大物はやることが違う。いろんなことをしてくれる面白い人だが、試合中の座り小便はなかなかないと思う。
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Borussia M'Gladbach
2009年12月06日 23:26
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【ブンデスリーガ第15節】バイエルン×グラードバッハ
現地金曜日夜の試合であったが、GAORAで中継があるため、kickerを初めとするドイツ・サッカー系のメディアを不用意に見てしまわないように日曜日の夜までがんばった。
CSフジテレビでは毎節2試合の放送があるが、長谷部のいるヴォルフスブルクと小野のいるボッフムの試合が中心で、グラードバッハはこれらのクラブとやるときくらいしか放送してもらえない。一方、GAORAではバイエルンのリーグ戦全試合を放送するので、年に2試合は確実にグラードバッハの試合が放送される。このために12月だけGAORAに加入した訳である。
放送は日曜日の夜7時からということで晩ごはんもすませ、風呂にも入って放送を待った。
グラードバッハは前節のシャルケ戦と同じ布陣。序盤こそ注意深く試合に入ったものの、15分が経過した辺りから次第に前に出始める。14分にはアランゴのFK、18分にはやはりアランゴがミドルを放つが、いずれも敵GKのファイン・セーブに防がれてしまう。グラードバッハが押し気味に試合を進めていたが、19分、敵FWにペナルティ・エリア外で反転を許し狭い隙間を通してシュートを打たれてしまう。
これが決まり0-1となったが、グラードバッハは気落ちすることなく、果敢にパスをつないで敵陣に攻め込む。すると28分、アランゴからのパスをブラッドリーがワンタッチでゴール前にはたき、完全に裏に抜け出したブラウアースが落ち着いてGKに当てずこれを流し込み同点に。前半はその後も完全にグラードバッハのペースで、1-1のままハーフタイムとなった。
後半に入るとバイエルンが攻勢に出るが、グラードバッハはやや引き気味になってスペースを与えず、守備ブロックを作ってボールを絡め取る。58分にバイエルンは切り札のFWを投入、リズムを変えられ何度か厳しいピンチとなるが集中した守備で失点を許さない。だが、75分、左サイドでFKを与えると、これを直接決められて1-2に。
その後は79分にブラッドリーにボバディラ、87分にはマトモアにノイヴィルを投入し再び同点を狙いに行くが最後は焦りも出て形が作れず、1-2で5試合ぶりの敗戦となった。
負けたとはいえ、特に前半は完全にグラードバッハの試合だった。バイエルンのボールをカットしては巧みなパスワークでボールをキープしながら攻め上がるスタイルは、これまでなかった規律と自信をチームに与えているように思えた。戦い方が非常によく組織されており、その上にアランゴやロイスらの個人の技量がしっかり乗っかっているので見ていて面白かった。
決勝点はセットプレーでの失点であり、流れでの戦いには決して負けていなかった。カネをかけてテレビで見るに十分値する試合だったし、このところHSV、シャルケといった上位のクラブを含めて5試合負けなしと好調を続けていたのが決してフロックでなかったことがよく分かった。
この戦いの向こうには確かに行くべき道が見えており、方向は間違っていないと思わせてくれるいい試合だった。負けたのは残念だったが、シーズン前半の残り2試合でしっかり勝ち点を積み上げて欲しい。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「後半は十分にリラックスすることができなかった。前半は互角という以上の戦いができたしそのことについては議論は必要ないだろうが、最後にはそれが足りなかった。バードシュテューバーのFKに至った経緯については争いがあるだろうが今さらそれを言っても始まらない。週末にはハノーファーとの試合があるが、これは最も難しい試合になるだろう。これに勝つことができればこれまでのシーズンの戦いに満足しつつレバークーゼンに向かうことができる」
バイエルンのルイス・ファン・ガール監督談話:
「我々の勝利は妥当なものと言うよりは、より幸運なチームが勝者となったと言うべきだろう。前半はボルッシアの方が上回っており、その流れを覆すことができたのは幸運のおかげだ。アランゴの何本ものシュートについてはリードを奪われなかったことを(それを防いだGKの)ハンス・ヨルグ・ブットに感謝しなければならない。過去の試合では常に我々が相手より優れたチームだったが今日はそうではなかった」
エラいほめられようだが実際そうだったと思う。さ、GAORA解約しとかないと。
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Borussia M'Gladbach
2009年12月06日 00:19
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【Jリーグ第34節】新潟×FC東京
新潟はふだんの遠征範囲外だが、最終戦だし高速道路が安いのでクルマで行くことにした。冬の関越はチェーン規制の可能性もあると脅えながら今週は毎日天気予報をチェックしていたが、今朝の時点で午後は雨が懸念されるものの積雪情報はなく、道路規制もないので朝一番にクルマで出かけた。
近所のスタンドで満タンにして出発。練馬ICから関越に入ったのが9時40分頃。渋滞もなく順調に一路新潟を目指した。途中、赤城高原SAで休憩、越後川口SAでカツカレーを食べ、ツアーバスを追い抜いてスタジアムに着いたのが1時過ぎ。雨も降らず快適なドライブだったがさすがに遠かった。駐車場もまだ空いていて滞りなく比較的スタに近い場所に停めることができた。
この日はゴール裏ではなくバックスタンド上層自由席を買っていた。バクスタの最もアウェイ寄りなら東京の陣地になっていると思ったのだが、最終的にはオレンジ色の人たちに囲まれた。試合まで2時間以上、最初はそんなに寒くないと思っていたが風が強く、だんだん寒くなってきた。待っているうちにパラパラと雨が降り出し、屋根はあるものの風にも煽られて結構吹き込むのでやや上段に移った。それでも雨が激しくなるとかなり上段まで雨がかかる状態で、気温も下がり、試合が終わる頃にはすっかり冷え込んでしまった。
さて、勝てば広島の結果次第で4位の可能性があり、4位になれば天皇杯の結果次第でACLの可能性もあるということで負けられない試合。今季最終戦であり総決算としても重要な試合である。また今季限りでチームを去る藤山、浅利、そしてブルーノには最後の試合になる。
東京は出場停止だった梶山と平山が先発に復帰、右サイドに中村、トップに鈴木と平山を配する布陣となった。似たようなサッカーを志向する東京と新潟だが、先制したのは東京。12分、今野のフィードを平山が落とすと中村が中央で難しい体勢から技術の高いシュートを放ちこれがポストに当たってゴールに。その後は東京がやや受け身になり、28分には敵CKからヘディング・シュートを許すがポストに救われた。さらに37分には敵のクロスにまたしても頭で合わされるが枠外に。激しい中盤でのボールの奪い合いを中心に試合が展開するが、得点の後は東京も目立ったチャンスはなく、1-0のまま前半を終えた。
後半になると焦って前に出る新潟をパス回しでいなしながら、前がかりになる新潟の裏を突いて何度かチャンスを迎える。54分、平山からのパスを受けた米本が中央からシュートを放つがこれは敵GKがセーブ。58分には中村に代えて赤嶺を投入、追加点を奪いに行くが敵GKの好セーブもありうまく行かない。逆に敵の攻撃はラスト・パスの1つ前、2つ前でボールをカットすることでしのぎきる。
82分、羽生に代えて藤山を投入。試合をクローズする態勢に入ったが、89分、敵に与えたCKに中央で合わされ土壇場で同点に。その後はなりふり構わず果敢にゴールを狙ったが最終的に得点に結びつかず、結局1-1の引き分けに終わった。なお、広島が京都に4-1と完勝したため、東京は仮に勝っていても4位に上がることはできなかった。
この試合だけを見れば、セットプレーでの失点より、2点目が入らなかったことの方が勝ち点を2減らした要因だろう。いくつかの得点機も敵GKに阻まれ、結局追加点が取れなかったが、例えばカウンターで持ち上がってGKと一対一になったときの「流し込み方」のようなものも課題だろう。失点シーンでは権田に「飛び出したからには何が何でもボールに触れろ」と言いたい。でもまあ、セットプレーの失点が一定限不可避だとすれば2点目が取れなかったことの方を反省したい。
シーズンのレビューは別途やる予定だが、昨季より勝ち点を3減らしての5位は満足できる結果ではない。まあ、いろんな問題を抱えながらここまで結果を出した城福監督の手腕は高く評価されてしかるべきだが、セットプレーからや終了間際の失点、勝ち試合を勝ちきれない弱さ、カウンターで追加点が入らないところなど、今季の課題が図らずも再確認できた試合だった。
勝ち点2を落とした気分で帰途についた。申し訳ないが試合が終わった瞬間に席を立ち、駐車場に向かったおかげで駐車場出口の渋滞に巻き込まれず、若干の渋滞はあったもののほぼ順調に新潟中央ICまでたどり着いた。しばらくは結構雨が降っていたが、途中からやみ、途中給油や夕食を挟みながら関越を爆走して東京に帰ってきた。家に帰り着いたのが10時過ぎ。思っていたより早く帰ってくることができた。
採点(
採点の見方
):
権田(4.5) 失点シーンの飛び出しはどうだったのか…
徳永(4) 攻守に存在感を見せた
平松(3.5) 敵FWにほぼ仕事をさせなかった
今野(3) 上がる判断とメリハリが効いていた
長友(3.5) トップスピードに入ったときの迫力はピカイチ
米本(3.5) 梶山と組み中央でボールを捌いた
梶山(3.5) 中盤でのキープ力はさすが。米本を使いこなす
中村(3) 芸術的なゴール、持っている男かも
羽生(3) 敵の攻撃の起点をつぶし続け、カバーリングもよかった
鈴木(4) 裏への駆け引きで敵を悩ませ続けた
平山(3.5) 得点に結びつく落とし、ゴールが欲しかったが…
===
赤嶺(4) 献身的に動き続けたがシュートを打ちたかった
藤山(-) 時間短し
浅利(-) 時間短し
我々のシーズンは終わった。効果的な補強をして来季を迎えたいところだ。
│
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