フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2010年03月31日 23:52
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【ナビスコ第1節】FC東京×名古屋
仕事が終わって東京駅から国立に駆けつけた。高島屋の地下で弁当を買って行く目論見だったが、ぎりぎりになってしまい寄っている時間はなかった。国立に着きバックスタンドに回ったらちょうどユルネバを歌っている途中だった。スーツの上着の下にセーターを着込み、上には革ジャンを羽織ってマフラーも巻いていたのでさすがに寒くはなかった。ネクタイはこないだ買った青赤のレジメンタルだ。
東京は森重をベンチに置き、今野と平松がCBでコンビを組んだ。また長友が腰痛を訴えて欠場、左SBにはキムが先発した。また、トップには鈴木が復帰、赤嶺はベンチとなった。
試合は序盤から名古屋に押し込まれる展開。中盤で特にボランチに強いプレッシャーをかけられ東京はボールをコントロールできない。奪われたボールを素早く展開されてゴール前まで迫られるシーンが何度かあったが、敵が枠を外してくれたおかげで事なきを得る。20分、平山のキープからパスを受けた石川がさらに羽生にパス。羽生はエリア内から強烈なシュートを放つがポストを直撃。
さらに27分には右サイドの石川が上げたクロスにファーの中村が頭で合わせるがこれはGKにクリアされる。押され気味の前半だっただけに、この辺で先制点が取れていればずいぶん楽になったと思うが惜しかった。すると30分、中盤でボールを奪われこれを前線に送られる。権田の飛び出しが中途半端になったところを敵FWにループで決められ先制を許す。重い1点を与えてしまった。その後も互いにチャンスは作るが決めきれず、0-1で前半を折り返した。
東京は後半から羽生に代えて森重を投入、今野をボランチに上げて攻撃の起点を作りに行く。だが、48分、東京ゴール前で混戦となったところをクリアした平松のプレーがファウルとなりPKを与えてしまう。前半劣勢で、ここで追加点を与えると決定的に苦しくなる場面だったが、敵のPKを権田が横っ飛びでセーブ。これで「もしかしたら何とかなるんじゃね?」的な空気が生まれたことは確かだ。
東京は今野と徳永のボランチが次第に機能し始め、攻撃が組み立てられるようになるが、相変わらず敵の早いプレスを受けてクリティカルなボールの失い方をするシーンも多く、予断を許さない展開。55分、鈴木を下げて重松を投入したが、大宮戦のように自由に動ける状況ではなくなかなか機能しない。だが、68分、徳永が右前線へ送ったパスが石川に通り、石川がこれをゴール前の平山にグラウンダーでラストパス。平山はこれをGKに当てながらも流し込み同点に追いつく。
東京は直後に中村を下げて大竹を投入。しかし名古屋もダイナミックな攻撃で東京ゴールに迫り、74分、FKをペナルティ・エリアに放り込まれ、これを押し込まれて1-2に。再びリードを許してしまう。今野、徳永を起点にパスを回しながら押し上げて行くが敵の守備も堅くフィニッシュまで持ち込めない時間帯が続く。だが、敗戦を覚悟したロスタイム、重松が大竹とのワンツーで敵ペナルティ・エリアに進入、そのまま至近距離から強烈なシュートを決め、土壇場で同点に。最後のワンプレーでの逆転はならなかったものの、ロスタイムの劇的な得点で勝ち点1を得てナビスコA組トップに立った。
徹底的にボランチをつぶされ、思うように試合を進めさせてもらえなかった。名古屋は奪ったボールを的確に動かしながら効果的にゴール前まで運んでおり脅威を感じたが、そこからの精度が低く勝手にふかしてくれたシュートも多かったので助かった。東京は中盤を押さえられ、その分敵のDFの前に空くはずのスペースも有効に使うことができず、組立に苦労した。
本来引き分けで納得する訳には行かないが、内容的には特に前半は完全に押し込まれていた試合だっただけに、ロスタイムで追いついての勝ち点1は価値の高いもの。やはり権田がPKを止めたところが転換点だったと思う。あそこで0-2になったらそのままズルズル行っていたかもしれない。
次は日曜日にアウェイでの川崎戦。決して万全でない状態だが、シーズンの立ち上がりを総括する試金石となる試合。途中出場で流れを変えられるコマも出て来つつあり、結果にこだわる試合をして欲しいと思う。
採点(
採点の見方
):
権田(3) 1失点目の判断ミスはPKのセーブで帳消しということで
椋原(4.5) 何度か入れ替わられてピンチを招く、クロスは研究したい
平松(4) 前後半でパートナーが変わったがよく集中を切らさなかった
今野(3.5) 敵の早い寄せに手を焼いたが後半のボランチはさすが
キム(4) かなり馴染んできている、サイドからのフィードは武器になる
徳永(4) 敵のプレスに苦しんだが判断は悪くなかった
羽生(4.5) プレスを受けボールを失ったりパスをカットされること多し
石川(3.5) ワイドで起点になったが大雑把なパスも少なくなかった
中村(4) 果敢なドリブルは買うがフィニッシュまで行けなかった
鈴木(4.5) 積極的なプレーは光ったがキープできずピンチを招いた
平山(4) 得点はあったが無理なキープが多かった、もっと簡単に
===
森重(3.5) 落ち着いた守備はさすが、既に重要な戦力
重松(3.5) ここ一番で決定的な働き、もうしばらく自由にやらせたい
大竹(4) センスを感じさせる動き、今季は復調か
帰りは例によって副都心線の北参道駅まで歩いたが、サッカー帰りの人はだれもいなかった。結局ごはんを食べ損なったので、マクドでダブルクオーターパウンダーチーズを買って帰ってビールを飲みながら食べた。
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FC東京
2010年03月29日 23:16
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【ブンデスリーガ第28節】グラードバッハ×HSV
日曜日の深夜の試合ということでウェブ・ラジオもつきあいきれず早々に就寝、今朝も試合のことはすっかり忘れていて(FC東京の勝利で頭がいっぱいだった)、昼頃ようやく思い出して結果を確認した。グラードバッハは胃腸炎のレヴェルズに代えてヤンチュケが、出場停止のブラッドリーに代えてメーヴィスが、あとヘアマンに代わってマトモアが先発。
「
kicker
」の試合評によれば、序盤はグラードバッハの方が先に仕掛けたようだ。次第にHSVが試合を支配するが、それでも攻撃のアイデアを欠き、グラードバッハのカウンターが脅威となった。HSVは優位に試合を進めながらも決め手を欠き、低調な試合が続く。すると43分、アランゴのFKにブラウアースが右足で合わせ先制。1-0で前半を終えた。
後半になるとHSVが必死の攻撃を仕掛けるが得点に至らず。グラードバッハは自陣深くで守備的な戦いに終始。HSVは最後まで攻め立てるがグラードバッハがこれをしのぎきり、HSVから勝ち点3を奪った。
順位は12位と変わらないが、この勝ち点3は大きい。できるだけ早く残留を確実にした上で、少しでも上位を狙うためには不可欠な勝ち点だった。残り6試合、上位との対戦が結構残ってはいるが、あと勝ち点10を上積みできれば来季に向けてかなりいい絵が描けるのではないか。今季はアランゴ、ボバディラ、ロイスと補強にも成功し、チームが機能している感じがある。次節、アウェイでのVfB戦でも何とか勝ち点を持ち帰りたい。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「この素晴らしい雰囲気の中で勝つことができたのはもちろん嬉しいことだ。我々は今日、強い心と情熱を持って強豪であるHSVと戦い、限界まで力を出した。我々は我々よりも一段上のHSVとミスなく戦うことができた。ダンテとローウェル・ブラウアースのCBは今日も非常に安定していたが、今日はチームのだれかがよかったという試合ではなかった。非常に素晴らしいチームとしてのパフォーマンスであり、HSVに勝つにはまさにそれが必要だった」
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Borussia M'Gladbach
2010年03月28日 20:13
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【Jリーグ第4節】大宮×FC東京
朝からスポーツ・クラブに泳ぎに行っていたら時間があんまりなくなって焦った。夕方から雨の予報もあったので、合羽や折畳傘を用意し、寒さ対策としてかなりモコモコに着ぶくれて出かけた。途中、新宿の京王百貨店でうなぎ弁当を買い、埼京線の快速で大宮に向かった。
NACK5はコンパクトでピッチが近く好きなスタジアムだが、敷地が窮屈なせいで場内がかなり狭く、出入口とかコンコースの移動がすごくストレスある。前面の道路は動かせないとして、裏側にある野球場を取り壊してはどうだろうか。
さて、東京は前節出場停止だった森重がCBに復帰、長友を左SBに戻し、右SBには椋原が入った。また、左SHには松下に代わって中村が先発、ユースからの昇格組である重松が初めてベンチ入りを果たした。
東京は流動的に動く中村を経由して攻撃を組み立てて行く。9分、羽生が遅れ気味のタックルを受け転倒、このプレーで敵MFに一発レッドが出た。確かにファウルには違いないが、正直イエローでもおかしくはなかったと思う。ここでレッドを出してしまったことでゲーム・コントロールが難しくなった。また、この判定に抗議した敵の外国人DFにもイエローが出て、これも大きな伏線になった。
東京は数的優位を得たが、ボランチからの縦のボールがなかなか入らず、大宮の前線からの激しいプレスからにも苦しめられて本来の自分たちの形が作れない。前半だけで9本のシュートを放つが得点に至らない。すると45分、羽生が再び中盤で倒される。このプレーで敵DFが2枚目のイエローをもらい退場に。大宮はフィールド・プレーヤーが8人になってしまう。前半はスコアレスで終えた。
東京は後半から羽生に代えてキムをピッチへ。キムはCBに入り、今野がボランチに上がる。すると試合はほぼ敵陣のみで東京が9割方ボールを支配する一方的な展開に。8人のフィールド・プレーヤー全員でゴール前を固める大宮に対して、東京はまるで練習のようにシュートの雨を浴びせるが敵の捨て身のブロックに遭ったり精度を欠いたりしてなかなか得点できない。
東京は56分、中村を下げて重松を投入、森重、椋原、キムのスリーバックに今野、徳永のボランチ、石川、長友がサイドに張り、平山がトップ下に落ちて重松と赤嶺のツートップになる。
先制点はようやく61分、敵のクリアボールがゴール正面にこぼれたところを駆け込んだ今野がノートラップで直撃。これがゴールに突き刺さって一息ついた。その後も同じ調子で東京の一方的な攻撃が続くが敵GKのシュアなセーブもあって追加点は遠い。68分には赤嶺を下げてリカルジーニョを起用。79分、長友が左サイドを崩して上げたクロスに重松が飛び込んでようやく2点め。重松は初出場で得点を挙げた。
終盤にかけても試合は大宮ハーフで進むが結局得点はこの2点止まり。東京が数的優位を生かして勝ち点3を得たものの、圧倒的に攻め込んだ割には得点できず、判定に不満のある大宮サポともども何ともすっきりしない試合だった。
判定については言っても詮無い部分はあるが、早い時間帯で必ずしも悪質とも思えないファウルに一発レッドを出したことでその後のファウルの基準が難しくなってしまった面は否定できないと思う。
東京としては、後半、割り切った守備をする大宮からきちんと2点を奪って勝つべき試合に勝ったのはよかったが、32本ものシュートを浴びせながら2得点はやはり物足りない。敵にブロックされたりセーブされたりしたものはやむを得ないとしても、ここがチャンスとばかりに可能性の低いシュートを無駄打ちして枠を外したケースも多かったのではないだろうか。もう一度落ち着いて検証する必要があると思う。
これに対し、何度か浴びた敵のカウンターに落ち着いて対処し、形の崩れた試合でも緊張を切らさず集中してきちんと守りきり完封したことは高く評価するべきだ。これで4試合して失点はPKの1点のみ。スリーバックになった後半の踏ん張りは光った。
もう一点、特筆しておかなければならないのはやはりボランチ今野の破壊力だ。あまり参考にしにくい試合ではあるが、中盤の要としてボールを捌きながら、機を見て自らフィニッシュまで持ち込める今野の存在は大きかったし、あのポジションに今野がいることの心強さを久しぶりに実感した。CB今野の安定感も確かに捨て難いが、梶山復帰までは平松かキムにCBを任せて今野をボランチにという持論への確信を新たにした。いやあ、今野が二人いればいいのに。
ある意味、難しい試合だったがきちんと勝ったことは大きかった。順位はまだまだどうでもいいが、これで4試合を終えて勝ち点7。1勝1敗1分から勝ちが先行したのはよかったが、次節はアウェイでの川崎戦、その次はホームで鹿島戦と厳しい試合が続く。ここで真価が問われるが、優勝を口にする以上は2連勝するつもりで臨むしかないだろう。まずは水曜日のナビスコで名古屋としっかり戦おう。
採点(
採点の見方
):
権田(4) 敵のシュートは3本、ほぼ守備機会はなかった
椋原(3.5) スリーバックへの変更にもよく対応、対人の強さを見せた
森重(3.5) 落ち着きが光る守備でカウンターにも的確に対応
今野(2.5) ボランチでの圧倒的な存在感、シュートも4本
長友(3) SHに上がって攻撃に特徴を出した、2点目をアシスト
徳永(3.5) しっかりバランスを取った、ボランチとしても成長
羽生(3.5) 中盤のスペースを埋め続けたがケガが心配
石川(3.5) 右サイドからの攻撃は迫力あったがゴールは阻まれた
中村(3) 流動的に動き攻撃の起点になった
赤嶺(3.5) ポストとしてよく働いたがシュート2本は寂しい
平山(4) 7本のシュートのうち6本枠外はいかがなものか
===
キム(3.5) よくボールに触った、フィードの出しどころもいい
重松(3) 強引に行って持ち味を出した、自信を持っていい
リカルジーニョ(4) あと一段のフィットが必要だが片鱗は見せた
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FC東京
2010年03月22日 16:41
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【ブンデスリーガ第27節】ケルン×グラードバッハ
宿敵ケルンとのアウェイ戦ということできっと現地は盛り上がっているのだろうが、僕としてはケルンにそれほど深い恨みも因縁もなく、むしろシーズン・チケット持ってミュンガースドルフに通ってたこともあるくらいでどちらかといえば親近感のあるクラブ。今節は金曜日夜の開催ということでウェブ・ラジオも諦め、結果のみ事後確認となった。
グラードバッハはこのところ勝ち星がないが残留を考えればあと8試合で少なくとも勝ち点を10は上積みしておかなければならない。しかもシーズン終盤に上位との対戦を結構残しており、この試合はアウェイとはいえ勝ち点3を取りたいところだ。フロンツェク監督はメーヴィスに代えてボランチにマルクスを、またトップ下にはコラウッティの代わりに初先発となるヘアマンを、そしてワントップにフレンドを起用し、ボバディラはベンチ・スタートとなった。
「
kicker
」の戦評によれば、試合は最初グラードバッハが主導権を握ったものの決定的なチャンスは作れず。すると10分過ぎからケルンも攻撃のリズムが出始め、双方の守備が集中してこれをしのぐ展開に。前半の終盤はケルンが押し気味に試合を進めたが結局スコアレスでハーフタイムを迎えた。
後半、双方ともに何度かチャンスを作った後、55分にアランゴからハーフウェイラインでパスを受けたロイスがドリブルで20メートルを独走、そのままシュートを決めてグラードバッハが先制した。グラードバッハはその後も61分にアランゴがFKからゴールを狙うなど積極的に攻撃、ケルンは同点を狙いに出るが形を作れない時間帯となる。グラードバッハは72分にヘアマンに代えてコラウッティを入れ試合を落ち着かせようとする。
だが、79分、左サイドに振られたボールを折り返され、エリア外からミドルを浴びて失点、同点に追いつかれてしまう。その後はケルンが勢いに乗って逆転を狙う一方、グラードバッハがカウンターを仕掛けるという展開になり、グラードバッハは83分にフレンドに代えて投入したボバディラがシュートを放ったが決まらず、1-1の引き分けとなった。
せっかく先制して勝てていた試合のようでもあり、追いつかれての引き分けはもったいない。グラードバッハはこれで5試合勝利なし(3分2敗)。次節はHSVとホームで戦う。簡単な相手ではないが勝たなければボトムが近づいてしまう。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「勝てなかったことについて腹を立てている訳ではない。もちろん勝ち点3は欲しかったが、最低限の目標は達成したし、ケルンとの勝ち点差を保つことはできた。2連敗の後だったのでチームにとって難しい部分はあったが、彼らはやり方を忘れることなく今日また確信を持って戦うことができた。勝つこともできたはずだが、パフォーマンスには非常に満足している。勝ち点1しかとれなかったが、悪くない結果だった」
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Borussia M'Gladbach
2010年03月21日 00:51
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【Jリーグ第3節】FC東京×C大阪
天気はよく気温は高いが風が強い土曜日。できることなら2時か3時のキックオフがよかったが残念ながら7時の試合開始。新宿の京王百貨店の地下で寿司弁当を買って準特急で飛田給に向かった。
東京は森重が前節退場で出場停止。そのためCBには平松が今季初先発で今野とコンビを組んだ。またSBは長友を右に回しキムが左SBでJリーグ初出場。また右SHに石川、ツートップの一角には前節までの鈴木に代えて赤嶺が先発した。梶山はケガのためベンチから外れ、大竹と高橋がベンチ入りした。
試合は序盤から東京のペース。羽生が中盤でボールを預かっては左右のサイドを使って攻撃を組み立てて行く。6分には平山が右サイドからペナルティ・エリアに進入、鮮やかな切り返しでDFをかわしてシュートするが、敵GKに触られ弾かれたボールはファーの赤嶺にも合わず。
21分にはカウンター気味の攻め上がりから羽生がロング・シュートを放ったが敵GKの正面に。さらに28分、石川のミドルが敵GKのセーブに遭いこぼれたボールが羽生から赤嶺に。赤嶺はゴール至近から強烈なシュートを放つがこれも敵GKの好セーブに遭ってしまう。大阪も何度かチャンスを作るがシュートが枠に飛ばず結局スコアレスで前半を終了。
後半に入っても主導権は東京に。58分、ペナルティ・エリア手前でボールを受けた平山が開いたシュート・コースに強いシュートを見舞うが惜しくもポストをヒット、ゴールにはならなかった。その直後には松下に代えて大竹を投入、大竹はそのままSHに入った。68分には石川に代えてリカルジーニョがJリーグ・デビュー、79分には羽生に代わって鈴木がイン、何とか勝ち点3を狙いに行く。
すると81分、キムからのフィードを受けた平山がキープ、後ろに流したボールに走り込んだ大竹が鋭い弾道でミドルを放ったがこれも敵GKがセーブ。東京はその後も勝ちを狙って戦ったが結局ゴールが遠く、内容からは勝ち点2を逃した試合となった。
内容的には決して悪くなかったものの、敵GKの好セーブにも阻まれ、最後の局面を打開することができなかった。羽生は献身的にアップダウンを繰り返しボールの経由地点となったが、徳永は攻撃のスイッチ役となることができなかった。前節、浦和戦では徳永のボランチに光が見えたような気がしたが、今日はボールを失う場面もあり今ひとつだった。
左SBに入ったキムは無難に役割をこなした。特に一気にゴール前に通してくるロング・フィードは武器になるし、守備も落ち着いていた。リカルジーニョはまだ他の選手と息が合わない部分もあるし、意図が空回りすることもあったが、手を抜かずによく動き回って可能性を感じさせるプレーもあったと思う。
難しい試合だったが、敵は何人かの特定の選手を押さえ込むことで対処できる相手だったはず。実際、ピンチはそうした選手が個人で打開したときだけだったが、決定的な形になったことも何度かあり、無失点に押さえられたのは敵が勝手にターゲットを外してくれたことにも助けられた。
優勝争いを口にするためにはこうした試合にきちんと勝ちきることが重要で、その意味では今日は我々の未熟さを確認させられた試合。言っても詮無いことだがやはり梶山の不在を感じずにはいられなかった。
手を使ったプレーでは厳しくファウルを取ると言われている部分は別にしても、今日はファウルの基準がはっきりしなかった。アンフェアでも危険でもないプレーでファウルを取られプレーが止まることも多かった一方で、かなりのハードヒットが流されることも多かったような気がする。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) 厳しいシュートはなかったが今季2つ目の完封
長友(4) よく動き攻撃にも参加したが結果には結びつかず
平松(4) 能力の高い敵FWに手を焼いたが何とか守りきった
今野(3) 優れたボール奪取とビルドアップの起点としてゲームを作った
キム(4) 落ち着いた守備、正確なフィード、クロスには可能性を見た
石川(4) シュートの意識は高いがパスミスでボールを失うこと多し
羽生(3.5) 中盤で多くボールに触り攻守にチームを支えた
徳永(4) 余裕を持ってボールをキープさせてもらえなかった
松下(4) 地道にボールを追ったが攻撃では見せ場に絡めず
平山(3.5) よくボールを収めたがシュートがポストをヒットしたのは残念
赤嶺(3.5) 献身的なボール・チェイスで貢献、得点が欲しかった
===
大竹(4) シュートは惜しかった、アクセントにはなったか
リカルジーニョ(4) 意外性のあるプレーで楽しませた、リチェーリ型か
鈴木(4) タッチライン際で囲まれてボールを失うことが多かった
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FC東京
2010年03月15日 23:35
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【ブンデスリーガ第26節】グラードバッハ×ヴォルフスブルク
土曜日の3時キックオフ、しかも相手がヴォルフスブルクということで生中継である。鼻炎気味で体調が悪かったがこの機会を見逃す訳に行かず、夜11時半からテレビの前に座った。前節アウェイでBVBに負けているので何が何でも勝たねばならぬ。グラードバッハは前節と同じ布陣。
序盤はグラードバッハが押し気味に試合に入った。サイドを効果的に使った攻撃から何度かチャンスを作るが決定機には恵まれず。一方でヴォルフスブルクはカウンターを仕掛けるがこちらもラストパスの正確さを欠いてフィニッシュに至らず。僕としては決して悪くない展開だと思いながら見ていた。だが、このままスコアレスかと思われた41分、グラードバッハのゴール前での攻防から後方に下げられたボールを敵MFがシュート。ファイン・シュートという訳でもなかったと思うが、これがギリギリのコースに決まり1-0。先制を許してハーフタイムを迎えた。
グラードバッハは前半見せ場のなかったコラウッティに代えて後半からフレンドを投入、同点を狙いに行くが、49分、敵MFのクロスをペナルティ・エリア内でトラップしたデムスのプレーがハンドを取られPKに。これを決められて0-2になってしまう。ここで僕は残りを録画で見ることにして寝てしまった。
一応その後の経過を追っておくと、グラードバッハは何とか2点を取り返そうと攻勢に出たものの、58分、敵のFKにミドルで合わせられてさらに失点。明らかな点差がついたことで流れは完全にヴォルフスブルクに傾き、80分にはダメ押しの追加点を許して結局0-4と完敗した。
グラードバッハは連敗、順位は12位と変わらないが、中位グループの中では下半分に入りつつある。この後、HSV、VfB、シャルケ、バイエルン、レヴァークーゼンなどとの対戦を残しており、このホームでの敗戦は痛い。ここからズルズル行かないように立て直したい。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「試合の流れはまったく我々に傾かなかった。0-2になる前にも1-1にする絶好のチャンスがあったのに、その逆にPKを取られてしまった。あれがハンドだったかどうか、あるいは前半に我々にハンドによるPKが与えられるべきであったかどうか、それは私からは言いたくない。0-3になってしまって試合は事実上終わった。相手は個人の能力で違いをはっきり示したからだ。しかし我々のサポーターはとても鋭い感覚で、ブーイングせずチームを勇気づけてくれた。次の金曜日にはもちろん今日と違った試合を見せなければならない。私はこれから難しい週がやってくると以前から言っていたがそれは予防線ではない。今、我々はもう一度目を覚まして、金曜日にはケルンで違った姿を見せなければならない」
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Borussia M'Gladbach
2010年03月14日 21:11
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【Jリーグ第2節】浦和×FC東京
やや肌寒いが天気はいい日曜日。昨季と同じく第2節でアウェイの浦和戦を迎えた。ゴール裏が取れずメイン上層のアウェイ寄りの端っこに指定席を確保。駅からの長い道を歩いて1時半頃埼スタにたどり着いた。周囲には同じようにゴール裏からあぶれたとおぼしき東京サポがたくさんいて、赤い人たちとミックスの状態。駅から歩いてのどが渇いたのでビールを飲んだがちょっと寒かった。
さて、東京は前節と同じ布陣、ベンチ入りも同じメンバー。東京は序盤からパスを回しながら積極的に前に出るが、ラスト・パスの精度を欠きシュートまで行けない。だが最初の15分は徳永を中心に中盤でボールがコントロールできており、間違いなく押していたと思う。この時間帯にもう少し決定機を作りたかった。すると17分、森重が右サイドからペナルティ・エリアに進入した敵SBを倒してしまいこれがPKの判定。これを決められ先制を許してしまう。
その後は得点して落ち着いた浦和が落ち着いてボールを持つ展開となり、押し込まれる時間帯が続く。何とか我慢してしのぎ続けるが、38分には敵FKがポストを直撃、さらにこの跳ね返りを詰められるがこれもポストに救われ胸をなで下ろす。だがその直後、森重が再び敵FWを倒し2枚目のイエロー・カードを受ける。
このファウル自体はカードに値するか微妙なレベルのものであったと思うが、森重は直前にも同じようなファウルで注意を受けており、この退場はやむを得ないものか。一人少なくなり徳永をCBにコンバート、中村をボランチに回し鈴木が右SHに、平山がワントップの4-4-1になったように見えたが、44分には中村に代えて石川を投入、最終的には石川が右、鈴木が左のSHに入り、松下がボランチに。0-1で前半を終えた。
1点のビハインドを背負いかつ一人少ない状態で迎えた後半、いきなり48分に敵FWから鋭いミドルを浴びるが、これは権田がわずかに触ってバーに逃れる。東京は自陣を守りながらも機を見て果敢に攻め上がるがなかなかフィニッシュまで持ち込めない。60分には椋原に代えて赤嶺を投入、松下が右SBに、羽生がワンボランチのような形に。さらに68分にはその羽生に代えて梶山を投入、より攻撃的に同点を狙いに行く。
71分には浦和の選手が傷んだため、浦和がタッチに出したボールを東京が浦和に返そうとしたところを敵MFがカット、ドリブルで独走するシーンがあったが今野がカバーして事なきを得る。たぶん東京をボールを返さないと思ったんだろうがひんしゅくのプレーだった。
直後の73分、敵ペナルティ・エリア近くでのパス交換から赤嶺が裏に抜け出しシュートを決めるがオフサイドに。後でテレビのダイジェストで検証したらどうもオフサイドでなかったようだが。盛り上がったがぬか喜びに終わる。その後も78分には石川、79分には赤嶺が決定的なシュートを放つが決められず、最後は浦和に巧みにボールを支配されてそのまま試合終了。0-1で悔しい敗戦となった。
PKと退場で劣勢を余儀なくされ、何とか挙げたゴールもオフサイドにされては勝てる試合も勝てないが、森重の警告は注意を受けた上でのものだったし、いずれにしてもシュート4本では勝てるはずもない。我慢して失点を重ねなかったのは収穫だが、ポスト、バーにも3回くらい救われてるし、まあ、結果としてはフェアだったのかもしれない。
内容的には徳永のボランチにずいぶん進歩が見えたが、退場による配置転換で非常シフトになってしまったのは残念。同じくユーティリティ的に使い回された松下もよく対応したと思う。右サイドからのアーリークロスは美しかったし可能性を感じさせた。森重の守備はそれほどダーティだった訳ではないと思うが、出遅れを力ずくで抑えこみに行ったところでファウルを取られており、反省は必要だ。次節は出場停止になるので平松の出番か。
一人減った状態で泥縄式に対応に追われた試合であり評価は難しいが、大崩れせず、最後まで可能性を感じさせたことをほめるべきか。やはり梶山がいないと、とか、石川がいないと、と言われている間は優勝なんて恥ずかしくて口にできないぞ。もうちょっと中盤の構成力をつけるとともに、ラストパスの精度を上げないとシュートもできない。浦和戦の勝利は9月の味スタに持ち越しになった。
ところで、対面のバックスタンド上層には結構空席が見えた。浦和のホーム開幕戦にしてこんな状態なのかと思った。浦和サポが少ないのは対戦相手としては嬉しいが、人気の面でリーグを良くも悪くも牽引している浦和がこれではJリーグ全体の動員が心配。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) スーパーセーブもあり実質無失点は立派
椋原(4) 非常事態でやむなく交替したが破綻はなかった
森重(5.5) 気の毒だが試合を壊したと言われてもやむなし
今野(3.5) 最後まで身体を張って読みのいい守備
長友(4) 終盤の攻撃的な局面では特徴もやや見られたが
中村(4) 献身的に動いたが決定機は決めきれず
羽生(4) バランスをとり続けたが攻撃にはなかなか絡めず
徳永(4) ボランチへの適応が見えた、配置転換にもよく対応
松下(3.5) クロスボールに付加価値のある男、よく働いた
平山(5) 仕事をさせてもらえなかった
鈴木(4.5) よく動いたが肝心の所でミスが多かった
===
石川(4) 特徴は出したがシュートは力足りず
赤峰(3.5) 裏への飛び出しで幻のゴール、好調を維持
梶山(3.5) さすがのキープ力、完全復帰が待たれる
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FC東京
2010年03月07日 21:27
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【ブンデスリーガ第25節】BVB×グラードバッハ
土曜日夜開催のためウェブ・ラジオを諦め、朝一番で結果を確認したら負けていた。一気にテンションが下がったが、まあ、一応確認だけしておこう。アウェイでのBVB戦。あのスタジアムの圧力はすごいものがあるんだろうな。たぶん埼スタの浦和戦の比ではないと思う。一度行ってみたかったスタだが未体験。試合のない日に駐車場まで行ったことはあるが。
さて、グラードバッハは前節と同じ布陣。グラードバッハは守備的に試合に入ったが、13分、ワンツーからゴール前に入り込まれて先制を許す。その後もBVBがボールを支配、グラードバッハはロングボールを放り込むだけで敵に脅威を与えることができない。前半の終盤に入って双方にチャンスがあったもののどちらも得点には至らず、0-1で前半を終えた。
後半に入って54分、敵FWにダンテとブラッドリーが置き去りにされて追加点を許す。その後もグラードバッハはチャンスをなかなか作れず。63分にはコラウッティとブラッドリーを下げ、フレンドとマトモアを投入、反撃に出ようとするが、逆に70分、敵のカウンターからさらに失点。0-3となってしまう。これでほぼ試合は決まり。グラードバッハは結局1点も返すことができず0-3で完敗した。
これでここ3試合勝ちなし。順位表の上半分にはしっかりくっついて行って欲しいがこの成績だとじりじり離されてしまう。次節はヴォルフスブルク戦でスカパーというかCSフジテレビで放送がある。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「試合に負けたときにはいつでも失望するものだが、ドルトムントの勝ちは妥当なものだと思う。今日は我々にとっていい日ではなかったしボールに対する戦い方もよくなかった。ドルトムントは国際試合を戦う資格のあるチームであり、それは今日も見ることができたと思う。このようなチームにホームの舞台で勝つためにはあらゆることが必要だ。我々は今日の試合を冷静に分析し、そこから正しい結論を得なければならない」
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Borussia M'Gladbach
2010年03月06日 23:56
[posted by der_ball_ist_rund]
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【Jリーグ第1節】FC東京×横浜
さて、いよいよ待ちに待った開幕である。天気は生憎の雨だが、注文していたレプリカ・ユニも無事に木曜日には届き、満を持して味スタに向かった。
バックスタンド中央に席を確保してからコンコースへ出て知人に挨拶。今季の健闘を互いに誓い合う。それからファンブックとDVDを入手(心配していたほど行列にはなっていなかった)、さらにスカパーのブースで小冊子とスケジュールシールをもらった。スケジュールシールは昨年までは気前よくみんなに配ってくれていたが、今年はスカパー契約者に送られてくる情報誌を示さないともらえなかった。不景気である。
不景気と言えば、毎年もらえる開幕キットも今年はひどかった。以前はノートやら絵はがきやら、それなりに使えるものが入っていたように思うのだが、今年はサッカーくじの「6億円当せんデータ集」、「瞳のUVケアGUIDE BOOK」、スカパーとほっともっとのちらし、そしてFC東京からサポートメンバーの入会案内と年チケの案内。正直言ってまったく使えない。ゴミ箱直行である。配らない方がマシだと思うよ。
あと、開幕記念マフラー(「心をひとつに」というスローガン入り)と座布団を買ってスタンバイ。座布団は去年どの試合だったかで席に置き忘れて紛失してしまったのだ。あれはショックだった。コンコースを歩き回ったら暑くなったのでついでにビールも買った。
さて、試合の方であるが、東京は梶山、石川が戦線に復帰する一方、米本が思わぬケガで長期離脱を余儀なくされそうな雲行き。今日のスタメンは以下のようになった。
権田
椋原 森重 今野 長友
中村 徳永 羽生 松下
平山 鈴木
森重、松下とピンポイントでの補強には成功したものの、梶山、米本を欠き、ボランチに不安を残す布陣である。羽生はともかく徳永は大丈夫なのか。むしろ今野をボランチに上げて、最終ラインを森重と平松にした方がよかったのではないかと思いながらキックオフ。
チャンスはいきなり1分。右サイドで得たFKを松下が蹴るとボールは美しい弧を描いてゴール前へ。ここに飛び込んだ中村が頭で合わせるがボールは惜しくもポストに嫌われ、こぼれ球にも詰めきれず。立ち上がりのビッグ・チャンスに盛り上がるが、その後はどちらかと言えば横浜にボールを支配され、押し込まれる展開に。東京は中盤でボールが収まらず、ボールを奪っても精度の低いロング・ボールを蹴っては失う繰り返し。横浜の方がしっかりとボールをつないでくる。
何度か危ない局面もあったが横浜の拙攻にも助けられ、守備も持ちこたえて先制は許さない。29分、右サイドをカウンター気味に駆け上がった鈴木が敵陣深くから中央へ折り返し、これが中村の足下に入るがコントロールしきれず、シュートは大きく枠を外れる宇宙開発。その後も横浜優位で試合は進み、前半は東京のシュート3本、横浜5本と低調なまま、スコアレスで終了した。
後半に入っても序盤は横浜がボールを支配、何度かシュートを浴びるが決定的に崩されるシーンはなく、我慢の展開。東京は64分、羽生に代えて梶山を投入。するとここから目に見えてボールが収まるようになり、攻撃にリズムが生まれてくる。69分には中村に代えて石川を、さらに75分には鈴木に代えて赤嶺を投入、開幕戦での勝利を狙いに行く。
東京は梶山が中盤でキープして左右にボールを散らすことで前を向いてプレーできる時間が増えてくるが、横浜はパワープレー気味にボールを放り込んできて、互いに決め手がないまま、試合は最終盤に入る。だが、サポの多くはドローで終わるとは思っていなかったのではないか。特に石川が入ったことで「何とかしてくれる」という信頼感のようなものがスタジアムに生まれる。88分には平山が左サイドから敵DFを切り返してペナルティ・エリアに進入、シュートを放つが惜しくもサイドネット。マジックの予感が漂う。
するとその直後、自陣で敵から奪ったボールを長友が前線にフィード。これを赤嶺がポストでさばき、前を向いてこれを受けた石川が右サイドをドリブルで駆け上がる。石川は敵DFのタックルをかわしペナルティ・エリア手前で中央へ早い折り返し。赤嶺がニアで敵DFを引きつけるとファーに走り込んだ平山が右足インサイドでこのボールを正確に流し込みゴール。ロスタイムに待望の先制点を得る。東京は残り数分のロスタイムを守りきり、2006年以来の開幕戦勝利を挙げた。
この試合、内容的には決して手放しでほめられるようなものではなかった。特に徳永のボランチは、梶山の代わりを求めている訳ではないにしても心許なく、パスを的確につなぐことができていなかった。遠慮というか躊躇が見えるプレーが多かったように思う。また、雨のせいもあったとは思うが、全体にパスの精度を欠き、甘いパスをカットされてピンチになる局面も多かったように思う。梶山が入るまではいわゆる「くさび」が通らず組立ができなかった。
梶山がまだしばらく時間限定でしかプレーできないのであれば、冒頭でも書いたように、今野のボランチ復帰も考えるべきではないかと強く思った。新加入では森重の守備が光った。横浜の早い寄せにも落ち着いて対応できていたと思う。長めのボールを出すことが多かったのは今日の戦術だったのか。また、松下のプレイス・キックはよかった。これは大きな武器になる。正確なボールが最もクリティカルなポイントにまっすぐ飛んで行く快感は宮沢以来だ。
全体としては思うようにボールが回らない中でも我慢して守り、的確な交替で最後に笑ったという試合(シュート数は9-12、ポゼッションは44:56)であり、開幕戦で勝ち点3をしっかり確保したという結果は高く評価するべきだが、次節以降の戦い方に課題もいろいろと残した。これを1週間でどこまでクリアして行けるかが勝負。次節はアウェイとはいえそろそろ浦和にも勝たなければならない頃合い。重要なリトマス試験紙となる試合だ。笑って埼スタを後にしたいぞ。
ところで今日の試合では徳永がキャプテンだった。もともと非凡な能力を持ちながら伸び悩み感が払拭できなかった徳永だが、昨年ようやく意識が能力をキャッチアップしたのではないかと思えるブレイクを果たし、代表にも呼ばれるようになった。結婚し子供も生まれて、職業としてサッカーをする「意味」が彼の中で像を結び始めたのではないか。生え抜きのエースである徳永がキャプテン・マークを着けているのはちょっと感動的だった。
あと、コンコースで大宮の塚本選手への募金ブースにたくさんの人が列を作って募金していたことには触れておかなければならない。帰りには雨もやんだ。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) 敵が勝手に枠を外してくれた。セーブは危なげなし
椋原(4) 守備主体だったが求められた役割はしっかり果たした
森重(4) 敵の早い寄せにも落ち着いて対応、能力を示した
今野(4) ペナルティ・エリアで決定的な形をつくらせなかった
長友(4) 攻撃参加は物足りなかったがしっかり我慢して守りきった
中村(4.5) チャンスには絡んだが攻撃の構築には甘さが残った
徳永(4.5) 不慣れなポジションで戸惑いがあったか「要」になれず
羽生(4.5) このポジションでは良さが生きずもったいない
松下(4.5) プレイス・キックでは存在感を示した、連携は課題
鈴木(4) 労は惜しまなかったが決定的な働きはできず
平山(3.5) 最後まで走り続けたからこそチャンスが巡ってきた
===
梶山(3) 途中出場で異次元のボール捌き、価値ある働き
石川(3) あのカウンター、アシストは石川にしかできなかった
赤嶺(3.5) 時間は短かったが効果的なポスト、得点にもなにげに貢献
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