フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
presents
2010年04月25日 22:12
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【ブンデスリーガ第32節】グラードバッハ×バイエルン
シーズン終盤のヤマというか華、バイエルンとのホームゲームである。CSフジテレビで中継がなければGAORAを契約しようと思っていたがフジが生中継してくれた。夕方にガンバ大阪×FC東京で今イチな試合を見せられたので、夜の部は何とかいい試合を見たい。生中継は年に何度もある訳ではないので意気込んでテレビの前に陣取った。
グラードバッハは警告累積で出場停止のマトモアに代わってヘアマンが先発した他は前節と同じ布陣。バイエルンは水曜日にチャンピオンズ・リーグの準決勝をホームでリヨンと戦ったばかりだが、だからといって油断できる相手ではもちろんない。
予想されたことだが試合はバイエルンが積極的に仕掛けて始まった。グラードバッハはホームではあるが自陣に押し込まれ、バイエルンの流動的な攻撃をしのぐ流れに。しかしグラードバッハの守備は非常に集中しており、バイエルンも押し込む割りには決定的なチャンスを作ることができない。
すると次第にグラードバッハがバイエルンの隙を突いて何度かカウンターを仕掛けるようになる。16分には敵MFの明らかなバックパスを敵GKがキャッチ、当然間接FKになるものと思われたがなぜか与えられず(意図的なバックパスではないと判断したのだろう)。
その後もボールはバイエルンが支配するもののグラードバッハのペナルティ・エリアに効果的に切り込めず、逆にグラードバッハの方がボバディラとロイスを中心に何度か敵ゴールを脅かす。結局バイエルンの圧力をグラードバッハがしのぎスコアレスで前半を終えた。
後半に入ってもバイエルンが主導権を握るが連戦の疲れもあってかコンビネーションに精彩を欠き、単純なパスミスも目立つようになる。60分、ボバディラからのパスを受けたロイスが裏に抜け出し、飛び出した敵GKを見ながら冷静にゴール。グラードバッハがホームで先制する。これには盛り上がったが、同時にバイエルンにスイッチが入ることも懸念される。
グラードバッハは得点の直後にも素早いカウンターからFKのチャンスを得るが追加点を奪えず。すると73分、左サイドから上げられたアーリークロスに中央で頭で合わされ失点、1-1の同点になってしまう。
試合は再びオープンになったが、グラードバッハは81分にボバディラとヘアマンを下げてフレンドとコラウッティを投入、勝ちに行く意志を明確にする。この交代にはちょっと胸が熱くなった。僕としてはここでクライネとかメーヴィスを入れて勝ち点1を守りに来ると思っていたのだ。フロンツェク恐るべし。
しかしその後は両チームとも勝負を譲らず、1-1のままタイムアップとなり、グラードバッハはバイエルン相手に勝ち点1を得て残留を確定した。一方バイエルンは首位を守ったものの2試合を残して2位のシャルケと勝ち点で並び、優勝争いはまだ分からなくなった。
バイエルンにはアウェイでもいい試合をしながらワンチャンスの失点で惜しくも苦杯を喫したが、ホームでは追いつかれて引き分けに終わったとはいえ、バイエルンの猛攻に耐え、逆に素早い攻撃でバイエルンを上回るチャンスを作ったし一時はリードを奪った。非常に組織的かつ集中して敵の攻撃をしのいだ守備は感動的ですらあったし、規律もしっかりしていた。まだ早いが今季を総括するに相応しいゲームであった。
次節はアウェイでハノーファーと対戦する。ハノーファーは現在17位と降格圏にあるが、まだ残留の可能性が現実的に残っており、ある意味、優勝を争うクラブよりも戦いにくい相手。バリッチもいるし。グラードバッハは残留が確定する一方、順位が11位が最高となることが決まっており、モチベーションを維持するのが難しい状態だが、勝ち点は40台に乗せてシーズンを終わりたい。ボバディラが出場停止だが、フレンド先発で勝ちに行こう。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「我々はバイエルンが(グラードバッハが優位に試合を進めた)シーズン前半の試合の時とは別のチームになっているだろうと思っていた。サッカーの内容から言えば、我々はまだ、このような敵を相手に同じ目線で対応できるまでの力はないし、ボール支配だけみてもバイエルンの方が上回っていた。しかし、我々は情熱と規律とハートを持って戦い、4回か5回のいいチャンスを作ることができた。先週我々に欠けていた運も、今日は特にいくつかの判定を巡って我々に味方した。我々は来週火曜日のリヨン戦でバイエルンが勝てるよう祈っている。決勝に進出することはドイツにとって素晴らしいことだ」
ルイス・ファン・ガール(バイエルン)監督談話:
「今日は我々の出来がよくなかったとコメントするのは相手の監督には失礼になるだろう。なぜならミヒャエル・フロンツェクも今日はある戦略を用意していたからだ。この戦略はおそらく正しかったのだろう。我々は後半カツを入れ直さなくてはならなかったし、ゴールを得ることができたのはラッキーだった。今日の試合が難しいアウェイゲームになり得ることは分かっていた」
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Borussia M'Gladbach
2010年04月24日 21:03
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【Jリーグ第8節】G大阪×FC東京
今季初のテレビ観戦。東京は左SHの松下に代わって中村が先発した他は前節と同じ布陣。梶山が久しぶりにベンチ入りした。マフラーを巻いてテレビの前に陣取った。
前半は東京が優位に試合を進めた。バタバタしてボールが収まらない大阪を相手に、高い位置でボールをカットしては再三敵のペナルティ・エリアにも進入するが、フィニッシュにかける人数が少なく、攻撃に厚みを欠いて得点に至らない。一方で大阪のカウンター気味の攻撃も何度か受けるが、森重を中心とした落ち着いた守備で敵に決定的なチャンスを与えない。前半の終盤は大阪にもリズムが生まれてきたが、結局スコアレスで前半を終了。
大阪は後半からケガ上がりのMFと外国人FWを投入。すると大阪が中盤でボールを収められるようになり、大阪の攻勢を受ける展開となる。東京は59分、中村、リカルジーニョを下げて梶山、重松を投入し勝負に出る。しかし66分、敵FWのミドルを権田が胸に当てながらも止められずゴールに。先制を許してしまう。東京は71分、羽生に代えて鈴木を投入、同点を狙いに行くが、逆に75分には敵のシュートを権田がセーブしたボールが敵MFの前にこぼれ、ここからゴール前に出されたクロスに合わされて失点。重い2点差を背負うことになる。
東京はその後も梶山が中盤でボールを収めて配球するが、焦りも出て攻め急ぎ、敵のゴールを割ることができない。チャンスは作るものの散漫な攻撃で得点の臭いが感じられないままタイムアップ。大阪を上回る13本のシュートを放ちながら結局0-2で完敗を喫した。
敵が要を欠いた前半はボールを支配しながらも、やはりボランチと前線が遠いために攻撃に厚みがなく、クロスも中央の一点で合わなければアウトというギャンブルのような状態では得点できない。押し気味に試合を進めた前半に得点できなかったのがすべてだった。
後半、梶山が入ってボールが落ち着くようにはなったが、いかんせん失点してからでは選択肢も限られてしまう。こういうときに個人技でも何でもとにかく点を奪うという飛び道具がないのは苦しい。得点力がないとか精度に欠けるとか、もう書くのもバカらしくなってきた。そろそろ「得点力がない」とはどういうことなのか、「精度」とは何の精度なのか、そういうことを具体的に検証しなければならないはずだ。
僕としてはまずGKを塩田に代えること、徳永をSBに、羽生をSHに戻すこと、ボランチに梶山が復帰できるなら、そのパートナーには中村を起用するか、最終ラインにキムか平松を入れて森重をボランチに上げること、平山を下げて赤嶺を起用すること、以上を提案したい。とにかく今の東京には中心となるポイントがない。真ん中にぽっかり穴が開いた状態では攻撃につながりも出ないし、ましてや厚みなど出る訳もないだろう。
採点(
採点の見方
):
権田(4.5) ミスとは言えないかもしれないが2失点に関与
長友(4) サイドを制圧してアップダウン、積極性が光った
森重(3.5) 安定した守備、前半は敵の若いFWに仕事をさせず
今野(4) 読みのいい守備でピンチの芽を摘んだ
キム(4) 特徴を出しつつある、思い切りのいいミドルもあり
徳永(4.5) 懸命にやっているが前線との連携が悪い
羽生(4.5) スペースは埋めているが攻撃の起点になれず
石川(4) 何度か好機を迎えたがシュートは枠に飛ばず
中村(5) 局面によってはもう少し絞ってボールをつないでもよかった
平山(5) ボールにはよく触ったが流れを止めてしまうプレーも多し
リカルジーニョ(4.5) 51分の好機は普通にシュートしたかった
===
重松(5) 奮闘したがゴール前で勝負させてもらえず
梶山(4) 流れは作ったが決定的な働きはできず、完治を待ちたい
鈴木(5) ボールは受けたが敵を脅かす働きはできず
ここでズルズル行くと結構ヤバいことになりかねない。幸い梶山も戻ってきたことだし、ちょっとしっかり立て直さなければ。
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FC東京
2010年04月19日 00:23
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【ブンデスリーガ第31節】シャルケ×グラードバッハ
ここから先はすべて土曜日午後開催、ドイツはサマータイムになって日本時間夜10時半キックオフと、ウェブラジオを聴くのも楽になった。グラードバッハはアウェイでシャルケと対戦、メンバーは前節から変化なし。
グラードバッハは守備的な立ち上がり。シャルケの攻撃を受ける形になる。8分、遠目からミドルを決められ早くも失点。さすがに優勝のかかっているクラブは勢いが違うか。しかしグラードバッハは16分、バイリーからのゴールキックが敵DFを超え、ボバディラがこれを流し込んで同点に。聴いていて一気にボルテージが上がる。
試合は振り出しに戻り、シャルケが改めて前に出てくるようになるが、グラードバッハもしっかりと守備を固め得点を許さず、逆にカウンターでチャンスを作る。しかし前半終了間際、敵CKからのシュートをバイリーがセーブしたボールが敵FWの前にこぼれ、これを蹴りこまれて1-2に。厳しい時間帯にビハインドを背負って前半を終えた。
後半開始早々の47分、自陣ペナルティ・エリア内の攻防でダンテが敵FWを倒したとしてPKを献上。これを決められて1-3に。再び注意しなければならない時間帯に失点を喫し、正直これで試合の大勢は決まってしまった感があった。グラードバッハはその後も敵地で2点差を追いつくべく反撃を試みるが、試合を支配し守備を固めるシャルケを相手に得点を返すことができず、結局1-3で完敗を喫した。
ハノーファーがバイエルンに負けたため、グラードバッハは自動降格となる17位以下の可能性がなくなった。残り3試合で勝ち点を一つでも得れば入替戦もなくなるので、まあ、降格の現実的な可能性はほぼなくなったと見ていいだろう。一方、上を見れば計算上到達可能な順位は最高でも8位。ここからは何を考えながら戦うかが難しいところだが、まずは一つでも多く勝ち点を積み上げ、何とか順位表の上半分でシーズンを終えたいところだ。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「前半は細かい点を除いては非常に満足のできる内容で、シャルケの素晴らしいゴールで1-0とされてからよくカウンターでチャンスをものにした。判定にどうこう言うつもりはないが、なぜ審判が45分をよく見なかったかは分からない(訳注:ロスタイムが長かったということを言いいたい様子)。後半を見ればシャルケの勝利はフェアでないとは言えない。だが、我々はしっかり戦っていたし、もし1-1のまま前半が終わっていればシャルケの方もいろいろと悩まなければならなかったはずだ」
さあ、来週はバイエルン戦だ。CSフジで中継がなければ、また1ヶ月だけGAORAに入らなければ。
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Borussia M'Gladbach
2010年04月17日 23:52
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【Jリーグ第7節】FC東京×京都
雨は午前中にやみ、日射しも出たものの空気は冷たいまま。トレーナシャツの上にユニを着て、ジャージ、ベンチコートと重ね着したが寒かった。
東京はリーグ戦仕様のメンバー。椋原がナビスコでの退場で出場停止なので、左SBはキム。左SHには松下が先発した。ツートップの一角にはリカルジーニョがリーグ戦初先発で平山とコンビを組んだ。
試合は集中を欠く立ち上がり。東京は最終ラインからの組立を試みるものの京都はラインを高く保ち、中盤が窮屈でボールの出しどころが見つからない。パスを回すうちに追い込まれ結局は蹴ってしまってボールを失うという最近の悪いパターン。すると11分、左サイドから入れられたクロスが森重に当たり、逆サイドにこぼれたところに詰められて失点。早い時間帯に先制を許してしまう。
東京はその後もボールを支配しながら得点の機会を窺うが、コンパクトな敵の守備の前に、なかなかファイナル・サードに入って行けない。パス回しにもテンポがなく、敵の守備網の手前で回しているだけ。最後は遠目から可能性の低いシュートを打つしか方法がなく、正直得点の臭いがまったく漂ってこない。結局シュートは東京が2本、京都は得点になった1本だけという低調な内容で前半を終えた。
後半は松下を右SBに下げ、長友を左SHに上げたようにも見えたがたまたまだったのだろうか。状況を打開したいという意志は感じられるものの敵の守備網を崩せず、相変わらずペナルティ・エリア手前から苦し紛れのシュートを打つのみ。すると東京は60分、リカルジーニョに代えて重松を、63分には松下に代えて中村を立て続けに投入。さらに69分には平山を下げて赤嶺を投入して勝負をかける。
この布陣になってからは中村が高めの位置でボールを受け、そこから赤嶺、重松、石川に供給するシーンも増え、何とか敵のファイナル・サードに進入しようと試みる。72分、赤嶺が敵ペナルティ・エリア内に送ったクロスのこぼれ球を受けた重松が反転してゴールに向かおうとしたところを倒されPKの判定。重松がこれを自ら決めて東京がようやく同点に追いつく。
東京はこれで目が覚めたか、直後の75分には徳永のクロスに赤嶺が頭で合わせるが敵GK正面に。ブロックを敷いて守る京都を相手に終盤は攻勢に出たものの有効なシュートは打てず、結局1-1の引き分けとなった。
終盤までは半分寝ているような試合。ボールを落ち着かせるポイントがないままバタバタとせわしなくボールを動かし続け最後は長いのを蹴るかパスミスをカットされるか。ファイナル・サードに入り込んでシュートを放ったシーンは数えるほどで、遠目からの正直なシュートばかりではGKも余裕を持ってセーブできる。どうやって敵を崩すかというアイデアがなく、手成りでボールを預け合うのみ。
重松が強引に前を向く動きを続けたことでPKを獲得し、何とか勝ち点1は拾ったものの、前節の鹿島戦から二試合続けて得点はPKの2点のみ。崩しが上手く行かないと途端にロングボールになってしまうところも情けない。個々の動きはともかく、全体の連動性やゴールにつなげるための戦術という点では残念ながら見るべきものはなく、カネを払って「パッとしない試合」を見せられた感が募る。
中盤を埋められたこともあって、ボランチの位置が深くなってしまい、前線との間が広がり、真ん中でボールを中継する選手がいなかった。また、ターゲットになるべき平山も敵の分厚い守りの前にポスト、キープともに精彩を欠き、シュートなしに終わった。このところ先発フル出場が定着していた平山を途中で下げた判断は今日唯一のポジティブなポイント。赤嶺、重松のコンビの方が前線でしっかり起点を作れていた。
周囲からは「シュート打て」的な声も出ていて、気持ちは分かるが、中に入れないからといって可能性の低い強引な攻撃ばかりを続けることにあまり意味は見出せない。むしろ、どのようにして敵のゴール前に入り込み、至近距離から外しようのないシュートを打つことのできる形を作れるか、我々がやろうとしているのはそういうことであり、その精度、アイデアの質を高めて行く他にやるべきことはないと思う。
採点(
採点の見方
):
権田(4) ピンチは少なかっただけに失点シーンが悔やまれる
長友(4) 終盤の攻撃参加は効いていたが攻撃は単発に終わった
森重(4.5) 守備は堅いがロングボールを蹴ってボールを献上するケース多し
今野(4) 敵のカウンターには的確に対応してピンチの芽を摘んだ
キム(4.5) 強さを見せたがキック力をもっと生かしたい
徳永(4.5) 位置が低く縦に効果的なボールを入れられず
羽生(4.5) 本当はもっと前で斜めに走らせてやりたいが…
石川(4) 抜け出し少なく、プレー選択、シュートとも完全復調まであと一歩
松下(4.5) 器用にこなしたが付加価値は見出し難い、FK思いきって行け
平山(5) 真面目にやっているがドツボにはまりつつある、ちょっと休んだ方がいい
リカルジーニョ(4.5) 可能性は感じさせるがまだ息が合わず、もうちょっと見てみたい
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重松(3.5) 青いプレーも多々あるが、青さ故にPK取れたのでよしとしよう
中村(4) センスは見せたが球離れが悪く持ちすぎて取られるシーン多し
赤嶺(3.5) 時間限定ながら起点に、シュートにと存在感を発揮した
結局のところ「負けなかった」というだけの試合。誤解を恐れずに敢えて言えば、負けて課題がはっきりした方がいっそよかったかもしれない。星勘定的にも引き分けは次の試合に勝ってこそ意味があるもので、続けての引き分けはいただけない。
この後は2週続けてのアウェイ(大阪、広島)となるが、ここできちんと勝ち点を積み上げないと上位との差が開いてしまう。手遅れになる前に梶山の復帰が待たれる。
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FC東京
2010年04月15日 00:21
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【ナビスコ第2節】大宮×FC東京
仕事が終わってからの大宮行きはなかなか時間的にキツいものがあるので思い切って半休を取り、余裕を持ってNACK5に向かった。日中は結構暖かかったが、夜は寒くなるという予報だったので、やや過剰かとも思いつつフード付の分厚いトレーナ・シャツの上にユニを被り、さらにジャンパを着込んで埼京線に乗った。
今季既に二度目になるNACK5に着いてみると、風が強く思った通り肌寒い。いや、肌寒いなんて生やさしいものではなく、寒い。僕はメインスタンドのアウェイ寄りに陣取ったが、あまりの寒さにハーフタイムで帰って行くグループをいくつも目撃し、後半から空席が目立ったくらいだった。ジャンパは全然おかしくなかった。
さて、東京はこのところの選手の疲れやケガも考慮してターンオーバー。GKには鹿島戦で脳しんとうを起こした権田に代わり塩田が久しぶりに先発、阿部がベンチ入りした。
SBは右に椋原、左にキム、ボランチは松下と田邉がコンビを組んだ。SHは右に中村、左に鈴木、ツートップは赤嶺と初先発のリカルジーニョという組み合わせ。ベスメン規定は満たしているが徳永、長友、羽生、平山はベンチに置く大幅な入れ替えで、石川は足の張りのためベンチにも入らなかった。
試合は序盤からどちらかといえば大宮が鋭い出足で前線からプレスをかけ、中盤で構成させてもらえない展開に。田邉、松下はよくボールに触ったものの位置が低く、効果的なくさびが入れられずに最後は最終ラインまで戻してドカーンというシーンが頻発。逆に大宮は早めに裏に放り込んで何度かチャンスを作る。
東京の攻撃はロングボール、クロスボールともに大宮のDFにカットされることが多くフィニッシュまで持ち込めない苦しい展開に。一方大宮の攻撃も最後の精度を欠き、また集中した守備や塩田の好守もあって東京がしのぎ続ける。
すると39分、リカルジーニョが右サイドからドリブルで切れ込み、敵DFをかわしてシュート。これがネットに突き刺さり東京が先制した。リカルジーニョは直後の44分にも右サイドから切れ込んでシュートを放ったがポストに嫌われるなど、可能性を感じさせる動きを見せた。結局そのまま1-0で前半を終える。
後半に入っても激しい攻防となるが、55分、敵FWがスルーパスに抜け出してペナルティ・エリアに進入。これを追いかけた椋原がタックルで倒してしまいPKを献上するとともに得点機会の阻止ということで一発退場に。リーグ戦では大宮の退場に助けられたが、今回は逆にこちらが一人少なくなってしまう。
ところがこのPKがポストを直撃、こぼれ球をクリアしてCKに逃れる。このCKからゴール前で混戦となり、ボールはゴールに入ったが大宮にファウルがあったとの判定。危ないシーンだったが九死に一生を得る。東京は直後に中村と田邉を下げ、長友と徳永を投入。リカルジーニョをSHに下げて赤嶺がワントップに残る4-4-1になったようだ。
63分、足を引きずっていたリカルジーニョを下げ羽生を投入、東京は早い時間帯で交替のカードをすべて使い切る。ここからは自陣での守備から奪ったボールを前線の赤嶺、鈴木に送ってカウンターを仕掛ける形となり、大宮に押し込まれる時間帯が続くが、集中した守備で大宮に決定的な形を作らせない。
こうした時間帯に前がかりになった大宮の裏を突いてカウンターでダメ押しの得点を奪いたいところだったが前線に人が足りず、クリアしてもすぐにボールが戻ってくる苦しい展開。しかし果敢なシュートブロックで大宮の攻撃をしのぎ、終盤は敵陣でボールをキープする時間もできて最後までゴールを割らせずに、1点を守りきって勝ち点3を得た。
大宮のプレスを受けてボランチがボールをキープできず、前線との間が空いてしまってなかなかつなげなかった。そんな中で中央に入り込んだ中村がボールを受けて裏に流すシーンが何度かあり、ここからリカルジーニョが抜け出しを見せた。また、赤嶺も前線でハイボールを競り、ボールを収めるべく走り回ったが、リカルジーニョとの息は今ひとつ合わず、後半ワントップになってからの方が光った。
内容的には思い通りのサッカーができた訳ではなく、大宮の縦に早い攻撃に手を焼いたが、前半に挙げた虎の子の1点を、退場者の出た後半もしっかり守りきって勝ったことは悪くない結果だろう。リカルジーニョの可能性が見えたのも大きかった。リカ、赤嶺のコンビでしばらく使ってみてはどうだろうか。
ナビスコはグループリーグ6試合のうち2試合を終えて1勝1分で総得点差による1位。まだ何とも言えない段階だが、勝ち点を積み上げることができたのは大きい。週末の京都戦に向けて気合いを入れ直そう。
採点(
採点の見方
):
塩田(3) 久しぶりの出場だったがハイボールの処理が安定していた
椋原(4.5) 後ろから追いかけた相手を倒して一発退場、いい教訓にしよう
森重(3.5) 落ち着いたプレーで最後まで集中した守備が光った
今野(3) ここ一番でのボール奪取、こぼれ球処理に存在が効いた
キム(4) 球際の強さを見せる、フィードの狙いもよくなってきた
中村(3.5) トップ下に入り込んでのつなぎでセンスを見せた
松下(4) ボールには触ったが位置が低すぎ、うかつなボールの失い方も
田邉(4.5) センスは見せたが攻撃の起点にはなかなかなれず
鈴木(4) 労を惜しまず走り続けたがいくつか決めておきたかったシーンあり
赤嶺(3.5) 終盤は前線で孤軍奮闘、逃げ切りへの貢献は大きかった
リカルジーニョ(3) 値千金の決勝点、ノッてくれば面白い
===
長友(3.5) 30分のために長友を使えるなんてかなりぜいたく
徳永(3.5) 守備重視だったが途中出場の役割は十分果たした
羽生(3.5) 守備重視だったが途中出場の役割は十分果たした
帰りは線路際での火災のためにダイヤが乱れ、大宮駅で20分くらい足止めを食らった。これならもうちょっとスタに残っててもよかったかな…。
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FC東京
2010年04月12日 23:14
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【ブンデスリーガ第30節】グラードバッハ×フランクフルト
シーズンも残り5試合。降格の心配もほぼなくなり、あとは残り日程でどこまで勝ち点を積み上げられるかということで、できることなら順位表の上半分でシーズンを終わりたい。金曜日の夜の試合だったのだがすっかり忘れていて、土曜日の夜にサイトをチェックしたら試合はとっくに終わっていた…。まあ、どっちにしてもこの時間ではウェブ・ラジオ聴く気もなかったが。
グラードバッハはケガのフレンドに代わってボバディラが先発した他は前節と同じ布陣。今季のフランクフルトは侮る訳には行かないが、ホームでもあり是非とも勝っておきたい試合だ。
試合は開始早々からグラードバッハがハイテンポで押し込む。6分、ブラッドリーからのパスを受けたボバディラが敵GKの頭越しに逆サイドにクロスを上げるとロイスがこれに頭で合わせ、早くもグラードバッハが先制した。その後は引き気味になってフランクフルトがボールを支配する展開に。グラードバッハは時折カウンターを繰り出すもののフィニッシュまで持ち込めず。一方でフランクフルトもミドルを打つ以外に有効なアイデアがなく、1-0で前半を終えた。
後半に入るとフランクフルトが攻勢を強めてくるが得点に至らず。すると56分、アランゴが左サイドから入れたFKに中央でフリーのダンテが頭で合わせ2-0に。フランクフルトは終盤にかけ得点を狙いに来るがグラードバッハはこれをしのぎ、逆に裏のスペースを突くがこちらも得点にはつながらず。結局2-0でグラードバッハが貴重な勝ち点3を手にした。
グラードバッハは順位をひとつ上げて11位に。勝ち点は37となり、次節勝てば残留が確定する。とはいえ、10位のマインツとは勝ち点4、9位のフランクフルトとは勝ち点7の差があり、これを残り4試合で逆転するのはなかなかしんどいが、あとは上位相手にひとつでも多く勝ち点を積んで終盤戦を面白くしてやりたい。
残り試合はシャルケ(A)、バイエルン(H)、ハノーファー(A)、レヴァークーゼン(H)と優勝争いをしている上位クラブ3つ、残留争い渦中のクラブが一つ。これはなかなか面白いものが見られるかもしれないね。テレビ中継も期待したいところだ。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「我々のチームを高く評価したいし、またサポーターにも感謝したい。素晴らしい雰囲気だったし、90分に亘っておそらく今季最高のゲームを見てもらえたのではないかと思う。フランクフルトは強いと言われていたし、彼らは開始からしっかり入ってきた。そこで早い時間帯に1-0とできたことはもちろん大きな助けになった。私はもちろんボバディラにゴールを求めていたが、彼もまた他のプレーヤーのようにチームが上手く機能するよう大きな貢献をすることができる。サポーターもまた彼のそうしたパフォーマンスを十分理解して、チャンスを逃したときにも大きな拍手をしてくれた」
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Borussia M'Gladbach
2010年04月11日 00:14
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【Jリーグ第6節】FC東京×鹿島
前節、多摩川クラシコに悔しい敗戦を喫した後のホームゲームだが、このタイミングで対戦相手は鹿島。連敗だけは絶対に避けなければならないところだ。最近「ジャイアント・キリング」を読んでいるので気分は妙にポジティブで、絶対に面白いことが起こると本気で信じながら味スタに向かった。
今日は天気も良く気温も高め。買ったばかりのロンズデールの青赤ジャージに身を包んでやや薄着。東京は前節ケガして代表召集を辞退した今野が予想に反して先発。大丈夫かいな…。SBは長友を右に回し左にはキム、左SHにはこのところ先発していた中村に代えて松下が先発。そして、ツートップの一角には重松が初先発した。
試合はいきなり動く。4分、敵ペナルティ・エリア内での攻防から今野が足を引っかけられて転倒、これがPKとなった。、平山がボールをセットしたのでスタンドは微妙な空気だったが、平山はこれを落ち着いて決め先制。一説によれば今野の前の敵DFのハンドを取ったとも言われているようだ。
鹿島は中心となる外国人FWを出場停止で欠き、その上先制されたとあってか攻撃の組立にも迫力がない。とはいえワンチャンスで得点する力のあるクラブだけに油断はできない。10分から15分にかけては連続して4本のCKを与えたがここは守りきった。東京は鹿島相手に一歩も引かず、両サイドをワイドに使って攻撃を仕掛ける。中盤でのボールの奪い合いから互いにチャンスを作る密度の高い展開になる。
すると39分、敵MFのミドルシュートを権田がパンチングでセーブしたボールが敵FWの正面にこぼれ、これを直接決められて失点。痛い時間帯に同点に追いつかれてしまう。東京はリードを保つことができないまま1-1でハーフタイムに。
後半に入っても両チームが正面からぶつかる展開。54分には右サイドの石川にボールが渡り、クロスをGKが弾いたところに詰めた重松がフリーでシュートを放つが枠に飛ばず。60分には重松の仕掛けからのこぼれ球を後ろから走り込んだキムがシュートするがGK正面に。一方、東京も何度かゴール前で決定的な形を作られるが、集中し身体を張った守備と権田の再三の向セーブによってゴールは割らせない。
67分、重松のパスから抜け出した石川が敵DFにはさまれながらトウキックでシュートしたがGK正面。直後に東京は重松に代えてリカルジーニョを投入した。疲れから中盤に隙間が目立つ中、両チームともに勝ち越しを狙いに行くが互いに決め手を欠く。82分に石川を下げ椋原を起用。長友が一列前に上がる。87分にはリカルジーミョがカウンターで抜け出すがこれも敵GKの正面に飛んでしまう。
結局最後まで果敢に得点を狙いに行ったがゴールが遠く、1-1の引き分けに終わった。
鹿島が相手とはいえ得点のチャンスはあり、敗戦後のホームゲームであったことも考えればこの結果には満足できない。勝ち点3を取るべき試合だったが、得点がPKの1点だけではいかんせん勝てるゲームも勝てない。得点につながる動きの質、フィニッシュから逆算したボールの動かし方の質はもっと高める必要があると感じた。
だが、昨季2敗を喫した鹿島を相手に、自分たちの戦い方で挑み、現在の持てる力をぶつけて正面から組み合った試合内容は、細かい注文はいろいろあるにせよ高く評価するべきものだったと思う。その結果勝ち点1をもぎ取った訳で、大げさに言えば誇るべき試合であったと思う。いや、敵にも何度も決定的なチャンスを作られたことを思えばむしろ引き分けは妥当な結果だったのかもしれない。何より今日の試合は楽しめたし面白かった。
ただ、交替枠をひとつ残したのは疑問だ。守備のバランスを崩したくなかったのだろうと思うが、せっかく鈴木、赤嶺と力のある選手をベンチに置いたのだから、残り5分でも松下か羽生に代えて投入し、勝負に出るべきではなかったか。
東京は水曜日に大宮でナビスコの第2節を戦った後、リーグ戦では2戦連続ホームで京都と対戦する。京都には去年勝てておらず、しっかりたたいておきたい相手だ。
採点(
採点の見方
):
権田(2.5) 再三のピンチを好セーブで救ったが強打した頭が心配
長友(3) モラル高くアップダウンを繰り返し、終盤は一列前で攻撃に絡んだ
森重(3.5) 最後まで集中を切らさず、鹿島の攻撃をしのぎきった
今野(3.5) 読みのよいポジショニングとボール奪取力は健在
キム(4) 堅さが取れ戦力化してきた、キック力を生かしたい
徳永(3.5) たまに軽いプレーもあったが中盤でよくボールを散らした
羽生(3) よくボールにさわり攻撃の起点となった
石川(3.5) 切り裂いた後のプレー選択がまだ今ひとつ、シュートは惜しかった
松下(4) 真面目に働いたがもう少し特徴を出したかった
平山(4) 身体は張ったがポスト、キープではボールが収まらず
重松(4) 意識、姿勢はよかったが結果にはつながらず
===
リカルジーニョ(4) 器用なところを見せたがカウンターの迫力は今ひとつ
椋原(-) 時間短し
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FC東京
2010年04月06日 00:18
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【ブンデスリーガ第29節】VfB×グラードバッハ
何か久しぶりのような気がする土曜日の午後開催。ドイツはサマータイムに移行したため、現地3時半スタートは日本では夜の10時半。ほどよい時間である。やっぱこうでなくちゃ。ウェブ・ラジオで実況を聴いた。
アウェイだがグラードバッハはここで何とか勝ち点を獲得し、残留争いに巻き込まれる心配なく上を目指したいところである。グラードバッハは胃腸炎から復帰したレヴェルズがヤンチュケに代わり右SBで先発、また中盤にはメーヴィスに代わってブラッドリーが先発した。
試合は序盤からVfBが主導権を握る。立て続けにチャンスを作るVfBに対し、グラードバッハは自陣深くでこれを受ける態勢になり、ほとんど攻撃のチャンスがない。だが、VfBもアイデアを欠き試合は次第に退屈な展開になる。すると33分、マルクスからのパスを受けたロイスが敵のオフサイド・トラップをかいくぐって独走、敵GKとの一対一を落ち着いて決め、グラードバッハが先制した。
VfBは攻撃の圧力を強めるがチャンスをモノにできず。一方、グラードバッハも得点シーン以外はチャンスらしいチャンスもないまま、1-0で前半を終える。
VfBは後半開始から攻勢に出たものの、この時間帯に得点ができずいったんはまた勢いを失う。だが66分、FKから敵FWに合わされ同点に。VfBはその後も逆転を狙って攻撃に出る。83分、デムスのヘディングでのクリアが敵FWの前にこぼれたところを蹴りこまれて逆転を許してしまう。結局グラードバッハは前半のカウンター一発のみに終わり、逆転負けを喫した。
ラジオを聴いていたが、まあ、内容的には負けも妥当な試合だったかもしれない。こういう試合こそ何とか前半のリードを守って最低でも勝ち点1は取りたかった。次節はホームにフランクフルトを迎える。根気のフランクフルトはスキベを監督に迎えて好調だが、ホームであり勝たなければならない。シーズン最終盤の強豪との連戦を前に、しっかり勝ち点を積み上げたい試合だ。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「VfBは後半、大変強く圧力をかけてきたし、リスクを取っていた。一時はFWが4人もフィールドにいたのだから。我々は全般に可能性を信じてよく戦った。我々の失敗は、空いたスペースを有効に使えず、2点目を狙いに行くための意思統一が十分できなかったことだ。最後に圧力に耐えきれなかったことは残念だが、もちろんそれはVfBの攻撃の質がよかったということでもあるだろう」
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Borussia M'Gladbach
2010年04月04日 21:25
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【Jリーグ第5節】川崎×FC東京
さて、やってきた今年1回目の多摩川クラシコ。午前中は二子玉川辺りにいたので田園都市線で渋谷に出て、HMVで何枚かCDを買ってから東横線で等々力に向かった。時間調整がなかなか難しく、スタジアムに着いたのは2時過ぎ、何かすごい行列になっていてたじろいだが、僕のチケットはSゾーンで、バックスタンド中央の入口からはスムーズに入場できた。席もこの時点ではまだガラガラだった。
曇り空で思いの外寒く、ベンチコートのファスナーを首許まで締めてキックオフを待った。前座試合の多摩川コラシコは東京が6-2で勝った。Sゾーンはバックスタンド上層で、アウェイ寄りに座ったが、最終的に周囲は東京サポと川崎サポが6:4くらいのミックスになった。
東京は左サイドに長友が復帰、CBは今野と森重がコンビを組んだ。試合は序盤から互いに攻撃を繰り出す動きの多い展開となる。パスをつなぎポゼッションを高めながら敵ペナルティ・エリアに進入する機会を窺う東京に対し、長めのボールをトップに当てて展開する川崎。持ち味を出しながら拮抗した立ち上がりとなるが、21分、右サイドからクロスを上げられ、森重がヘディングでクリアしたボールが中央の敵FWの前にこぼれたところを突き刺され失点。先制点を与えてしまう。
しかし、東京はここからあわてず自分たちのサッカーを展開する。24分には長友からのクロスに走り込んだ羽生が合わせるがポストをたたき、こぼれ球に平山が詰めたのはオフサイド。32分、今度は椋原のクロスに平山が合わせるがこれもバー。この時間帯は東京が中盤でのボール支配から何度もフィニッシュまで持ち込むが得点に至らず。明らかに優勢だったこの時間帯に得点して同点で前半を終えたいところだったが結局0-1で前半を折り返すことになった。
後半に入っても東京が好機を作る。47分、右サイドでパスを受けた石川が切れ込んで鋭いクロスを放ったが中の平山、鈴木には合わず。すると、中盤でのプレスを強めてきた川崎に次第に主導権が移り始める。59分、中村に代えてキムを投入、羽生が左サイドに流れて今野がボランチに上がる。だが直後の61分、敵のグラウンダーのFKが壁の下を抜け、権田の手をかすめてゴールに。痛い2失点目を喫する。
東京は63分に鈴木に代えて重松を、68分には羽生に代えて大竹を投入、何とか得点を狙いに行くが、間延びしたか焦りが出たか、中盤に隙間が多くなりボールをしっかり収められず敵に引っかけられてはカウンターを食らう。積極的に仕掛けるものの可能性を感じさせるところまで切り込めるプレーは多くなく、時間だけが過ぎて行く。81分には椋原のクロスに重松が頭で合わせ、一瞬腰を浮かせたがこれは枠に飛ばず。
このまま試合終了かと思ったロスタイム、右サイドからのクロスに重松が放ったシュートがGKにセーブされたこぼれ球を今野がけり込んでようやく一矢報いるがいかんせん遅く、1-2で痛い敗戦となった。
川崎を相手に自分たちのペースで攻撃できていた時間帯もあっただけに、そこで得点できなかったのが痛かった。徳永のボランチは形になってきているが、後半は攻め急ぐあまりか中盤でボールを失うことが多く、組立ができなかった。
重松は相変わらず積極的にゴールに向かう姿勢がよかったが、さすがに上位相手ではペナルティ・エリアで敵の厳しいチェックに遭い、ポストもシュートもできずつぶされてしまうシーンが多かった。まあ、ここを乗り越えて初めて本当のプロになれる訳で、しっかり経験を積み重ねながら成長して欲しい。結果論的に言えば、終盤はポスト、キープができる赤嶺の起用でよかったのではないか。
今日は2失点とはいえ、流れから崩されたのは1点のみ。敵のシュートミスに助けられたシーンもあったが、守備そのものには大きな破綻はなかったと思う。特に森重の落ち着いた守備が光った。これをベースに次節の鹿島戦でしっかり勝ち点3を取りたい。
採点(
採点の見方
):
権田(4) 再三のピンチを救ったが2点目のFKはさわっていただけに残念
椋原(4) 1失点目ではフリーでクロスを上げさせてしまった
森重(3.5) 落ち着いた守備で失点シーン以外は敵FWにしっかり対応した
今野(3.5) ボール奪取力健在、後半は中盤でピンチの芽を摘んだ
長友(4) 攻撃参加に本来の持ち味が発揮しきれなかった
徳永(4) ボランチが板についてきつつある、判断も悪くない
羽生(4) 今日はよくボールに触り、バランスもよかった
石川(3.5) 再三右サイドを切り裂いたが最後の詰めの息が合わず
中村(4) 特徴のあるプレーを見せたが持ち過ぎて追い込まれるシーンも
平山(4) 前を向いて打つチャンスはあったが得点ならず
鈴木(4) 運動量豊富にスペースを作ったがボールが足に着かないことも
===
キム(4) CB起用もこなした、計算できるようになりつつある
重松(4) 姿勢はいいがまだまだ学ぶべきことはたくさんありそうだ
大竹(4.5) 時間も短く特徴が出せなかった、ボール失うシーンあり
帰り道は細かい雨が降っているようだった。東京はこれで9位に順位を落とした。まあ、まだ順位がどうということでもないのだが、連敗は許されない。
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FC東京
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