フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
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2010年07月31日 23:52
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【Jリーグ第16節】新潟×FC東京
昨季の最終節はクルマを飛ばして新潟まで駆けつけたが、さすがに毎回そういう訳にも行かず、今回はおとなしく家でスカパー観戦。しかも外食したので録画の追っかけ再生を見ることになった。家に帰ったのが8時半くらい、録画を再生しようとテレビをつけたらリアルタイムの中継が一瞬見えてしまい、この時点で0-1。一気にボルテージが下がり、このまま残り時間を生で見るかとも思ったが、気を取り直して、75分まで得点できないことが確定の試合を見始めた。
東京は過密日程を配慮してか、足に問題を抱える梶山とリカルジーニョの他、中村、大竹もベンチスタート。右SBには椋原、右SHには鈴木と右サイドを入れ替え、ボランチには高橋がリーグ戦初先発、トップは赤嶺が大黒とコンビを組んだ。
試合は中盤の主導権を激しく争う展開に。東京が丁寧にパスをつなぎながらも要所で長いボールを取り混ぜ、右サイドに張った赤嶺を起点に何度かいい形を作る。しかし15分、中盤での高橋の横パスをカットされゴール前に抜け出される。敵FWにこれを流し込まれて早い時間帯に失点。中断開け以降では初めて先制点を許してしまう。
新潟はここから引き気味になり、ブロックを作って守備を固める。東京はボールを支配するものの、中盤からトップに効果的な縦パスを当てられず、攻撃のスイッチが入らない。攻めあぐねる時間が続く中、28分には敵ペナルティ・エリア手前左寄りで得たFKを松下が直接狙うが、バー右隅を直撃。惜しいシーンだったが決めておきたかった。結局有効な攻め手が見つからないまま0-1で前半を終了。前半シュートは松下のFKを含め3本のみ。
東京は後半から高橋に代え梶山を投入、また、暑い中での疲労を考慮してか森重をCBに、今野をボランチにスワップし巻き返しを狙う。これが奏功して東京が積極的に攻撃を仕掛けるが、新潟の守備も厚くなかなか決定機を作れない。東京は63分、鈴木に代えてリカルジーニョを投入。リズムを変えたいということだろう。さらに71分、羽生に代えて大竹を投入、早い時間帯にカードを使い切って得点を狙いに行く。
しかし、80分、カウンターで裏を取られ、スローダウンはさせたものの、後ろから走り込んでくる敵ボランチをつかまえきれず、ここにスルーパスを出されて抜け出され失点。終盤に重い2点のビハインドを背負ってしまう。東京は83分、前線の梶山が中央へグラウンダーのクロス、ここに走り込んだ今野がうまく流し込んで1点を返す。その後も東京がボールを支配、90分には赤嶺が右から絶妙のセンタリングをゴール前に上げ、大黒、今野が飛び込むが合わず。
最後は放り込み中心の単調な攻撃になってしまい、結局1-2で試合終了。序盤にミスから負ったビハインドが最後まで重くのしかかり、跳ね返せないまま痛い敗戦を喫した。
東京は日曜日、水曜日、土曜日と中二日で連戦。前節の磐田、今日の新潟はともに中三日での試合で、この暑い時期に極めて不利な条件での戦いを強いられた。「フェアな戦いをしたかった」という城福監督のコメントは偽らざるものだろう。こうした中で動きが重くなったり、ターンオーバーを余儀なくされたりして、精度の低いプレーが頻発したことはやむを得まい。
本当に強いクラブになるためには、こうした逆境でも何とかする力が必要になってくるのだろうが、細かい論評をする以前に選手が気の毒になる試合だった。次また水曜日にスルガ銀行カップがある。敵には申し訳ないがちょっとターンオーバーさせてもらおうよ。
採点(
採点の見方
):
権田(4) 今日は一対一を2本とも冷静に決められてしまった。
椋原(4) サイドでよく戦った、攻め上がりのタイミングもよかった。
今野(3) 後半からのボランチ起用にも応え得点も。やはりこの人か。
キム(4) 守備はまずまず安定、代表がんばって。
松下(3.5) 羽生との相性がいいのかプレーに存在感が出つつあるような。
高橋(4.5) 悪くなかったが致命的なミス、これを生かさなければ。
森重(4) 徳永が戻ってもこのままボランチでいいです。
鈴木(4.5) ボールを受けた後のプレーの質に問題、クロスの精度低し。
羽生(3.5) 攻撃がいい形になったときには必ず絡んでいる東京の要。
赤嶺(4) 前線の起点になり可能性を感じさせるクロスも。
大黒(4) 危険な場所で得点を狙い続けたが最後のところで合わず。
===
梶山(3.5) ケガを押して出場、ボールをしっかり収めて前を向いた。
リカルジーニョ(4) リズムを変えたが決定的なプレーは出せなかった。
大竹(4) 短い時間だったがアイデアを感じさせた。
厳しいコンディションで苦労した経験はシーズン後半に生きると信じたい…。
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FC東京
2010年07月29日 00:14
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【Jリーグ第15節】FC東京×磐田
中二日の水曜日開催。有給休暇を取って午後から新宿をプラプラ買い物、景気づけもして京王百貨店で海鮮弁当を買ったらJRで千駄ヶ谷へGO! 暑くはあるが耐えられないほどでもなく、風があってビールがあればしのげる。東商が動員をかけたのか、白いワイシャツ姿のサラリーマン風の人たちでバックスタンドはぎっしり。上層を一部開放するほどだった。
東京は権田がケガから復帰した他は前節から交替なし。海鮮弁当を食べ、ビールを飲んでハッピーな気分になったところでキックオフ。
東京は序盤こそボールを支配したものの、中三日の磐田の鋭い出足に押され徐々に主導権を失う。磐田にボールを回され守備に追われる展開に。ボールを奪っても磐田の高い位置からプレッシャーをかけられ、パスミスも多く前線までボールを運べない。19分、松下のFKに森重がヘディングで合わせボールはゴールに入ったがオフサイドの判定。確かに磐田のラインが下がらず何人かがオフサイド・ライン上にいたように見えたが森重はどうだったのか。現場では分からなかった。
その後も磐田にボールを持たれ受けに回る時間が長く、何度か権田のファイン・セーブに救われる。前半の終盤になってようやくリカルジーニョの突破から何度かチャンスを作るが得点に至らず、結局スコアレスで前半を終えたが、この時点でシュート数は3-7。動きが重く集中を欠いた不正確なパスをいいようにカットされている。
ハーフタイムには隣の神宮球場で花火。バックスタンドの僕の位置からは花火の上半分だけが見えた。ハーフタイムに合わせてくれた訳でもないだろうが絶妙のタイミングだった。
後半開始早々、リカルジーニョが倒されて得たFKを近くにいた梶山がクイック・リスタート。フィールド右からゴール前にきれいな弧を描いたボールにファーへ飛び込んだ大黒が頭で突き刺し先制(47分)。蹴った梶山もエラかったが、それを感じて走り込み、正確に枠に入れた大黒にはストライカーの神髄を見た。これが今までの東京に足りなかったもの。
ところがその4分後、敵のCKに合わされたボールを松下がクリアしようとしたところ大黒に当たりゴールに。不幸なオウンゴールで同点になってしまう。どうしようもない事故とはいえやらなくていい点だった。
東京は58分、大竹を下げて石川を、60分にはリカルジーニョに代えて赤嶺を投入、リフレッシュして得点を狙いに行く。しかし試合は引き続き磐田のペース。東京はラインを上げきれず、前線からのプレスもかからず、自分たちのペースで試合を運べない。前線に送ったボールもなかなかおさまらず磐田にカットされるばかり。69分にはCKのこぼれから敵に決定的なミドルを放たれるが権田が片手でシュート。今日の権田は神がかっていた。
79分、羽生に代え鈴木がイン。終盤は最後の力を振り絞って敵ゴールに迫ったものの精度を欠き、得点ならず。結局1-1でリーグ戦ホーム7試合連続引き分けとなった…。
夏場の暑い時期に中二日ではさすがに身体が重かったか、中三日だった磐田に主導権を握られ、シュート数は7-15。磐田も肝心なところでミスが多く助かったのと、権田に救われた試合で、内容から見れば引き分けは御の字。次節もまた中二日で、中三日の新潟と不利な条件での対戦を強いられる。ここでチームの底力が問われる。
こういうグダグダな試合でも、大黒なりリカなりの個人技でワンチャンスを決め、その1点を守りきって勝てれば星勘定もぐっと楽になるのだが、そこまで甘くはなかった。せっかく守ってくれた権田のためにはそういう勝ち方をしたかったが。残念だがオウン・ゴールの1失点に抑えて実質守りきったのは収穫。内容的には負け試合で勝ち点1は得た。切り替えて次行こう。
採点(
採点の見方
):
権田(1.5) スーパー・セーブを連発。勝っていれば間違いなくMOT。
中村(4.5) 攻撃参加はいいが守備が心許なかった。直接FKは惜しかった。
今野(4) 最終ラインで身体を張ったがかなり押し込まれた。
キム(4.5) 自陣ペナルティ・エリアで微妙なプレーあり。
松下(4) 守備に追われたが羽生、リカとのコンビネーションは悪くない。
梶山(4.5) 疲れのせいかパスが最初からズレていた。アシストなければ「5」。
森重(4) 中盤でバランスを取ったが磐田のプレスに苦しむ。
大竹(4.5) 大黒へのホットラインに冴えを見せるが見せ場は少なかった。
羽生(3.5) 守備に、少ない攻撃機にと孤軍奮闘。本当に頭が下がる。
リカルジーニョ(3.5) 個人技を見せるがプレスは効かず、ムラがあった。
大黒(3) ワンチャンスにきちんと結果を出した。これがプロ。
===
石川(5) それなりに時間をもらったがミスが多く試合に入り損ねた。
赤嶺(5) 磐田キラーの本領は発揮できず。もう少し思い切っていい。
鈴木(-) 時間短し
それにしても後ろの席の重量感のある男性、やかましすぎ。
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FC東京
2010年07月28日 00:28
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【2010ワールドカップ】ドイツ代表総括
ドイツ代表は体格を生かしたフィジカル重視のガチガチなフットボールから、パスを当てながら素早く前線に展開するモダン・フットボールへの進化を遂げた。大会直前に主将のバラックがケガで欠場を余儀なくされるハプニングがあったが、かえって若手がのびのびと力を発揮できるようになったのかもしれない。バラック怖そうだからな〜。
今回の主役は何と言ってもシュヴァインシュタイガーだろう。中盤の底でバランスを取り、カバーリングからボール奪取、配球、プレース・キック、シュートと八面六臂の活躍を見せた。この人がこのポジションでこんなにハマるとは正直思ってなかった。ドイツとしてはシュヴァインシュタイガーのワールドカップだったと言っても過言ではない。
それに加え、クローゼ、エツィル、ミュラー、ポドルスキといった、アイデアと決定力を兼ね備えた前線の選手たちも躍進の原動力になった。流動しながら小気味よくパスを当て合い、シュート・チャンスを逃さない連動はクラブ・チームかと思うほど。ま、クローゼとミュラーはチーム・メイトだし、ポドルスキもこないだまでバイエルンにいたし。
ただ、実際の試合では意外と受けに回る時間も長かった。やや深めにラインを取り、待ち受けては網にかけてボールを奪い、そこから攻撃を組み立てるというやや守備的な入り方の試合が多かったように思うし、実際、ドイツを「堅守速攻」型だと評している記事もいくつか見た。
だがこれは、ワールドカップの戦い方を現実的に判断したら結果的にそうなったというだけのことなのだと僕は思う。これまで、ワールドカップで優勝する喜びも、あと一歩のところで敗退する屈辱や悔しさも知り尽くしてきた国のチームとして、局面ごとに最も合理的な選択を当然のようにした結果があれだったのだ。
ただ準決勝のスペイン戦だけは、その合理的な選択ができなかった。押し込まれるままにスペインの攻撃を受け止め、ラインはズルズルと下がってしまい、自陣を主戦場にしてしまった。ここでラインを高く保ち、中盤で戦えていれば結果は分からなかったと僕は思う。そこにやはり「締める」役の主将がいなかったのは大きかったのかもしれない。
大会前、ドイツ代表の前評判は決して高くなかった。イタリアとスペインとイングランドしか知らない日本のメディアは論外としても、バラックもフリングスもいない若手とリーグ戦で結果を出せていない選手中心の代表の実力を危ぶむ声が多かったのは事実だろう。エツィルやミュラーがここまでやれるとはドイツ人も正直思っていなかったはずだ。
だが、それでもドイツ代表がチームとして堂々たる戦いを見せたのは、先にも書いたように、サッカーやワールドカップを知り尽くし、その喜怒哀楽の歴史を国として積み上げてきたこの国の人たちの、集合知や共同体験みたいなものの力だと僕は思う。ここ3回のワールドカップで、準優勝、3位、3位と、優勝はないがこれだけ安定した結果を残しているのは強豪国の中でもドイツだけ。そこには個々の選手の能力や戦略、戦術を超えた何かのバックボーンがあるはずだと僕は思うのだ。
レヴ監督は留任するようだ。今回活躍した選手の年齢を考えれば、次の大会はかなりのチャンスになるかもしれない。まずは再来年のユーロを楽しみにしよう。そしてスペインに雪辱しよう。
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2010ワールドカップ
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ドイツ代表
2010年07月26日 00:25
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【Jリーグ第14節】湘南×FC東京
蒸し暑い日曜日。平塚競技場に行くのは初めて。新宿をブラブラしていたら出遅れてしまい、品川経由東海道線に乗り換えて平塚に着いたのが5時半。シャトルバスはすぐに出発したが結構渋滞していて席についたのはほとんど6時前だった。僕はバックスタンドのB指定席を持っていたのでまあ間に合いさえすれば大丈夫だったんだが。ホーム側の席なのでユニ等の公式グッズは自粛し、持ち物をそれとなく青赤にしてみたのだが、周囲を見渡せば普通に東京ユニを着ている人多数…。
東京は徳永がケガで戦線離脱。そのため森重をボランチに上げ、最終ラインにはキムが先発した。それ以外は前節と同じ布陣。それにしても、そこまで苦しい繰り回しをするなら、今野を素直にボランチに戻せばいいのにと思うが、JFK的には今野のCBは動かせないということなんだろう。森重とキムのCB、今野がボランチではダメなのかな…。
序盤から東京がボールを支配し、小気味よいパス交換から湘南ゴールに迫る展開に。最初の15分だけで6本のシュートを放つが枠に行かないのも多く決められない。中盤でうかつなパスをカットされカウンターから決定的な形を作られることも何度かあり、予断を許さない流れに。38分、羽生からのパスを受けて左サイドに流れたリカルジーニョがクロス。これに攻め上がった森重がダイビング・ヘッドで合わせ先制。
43分、再びリカルジーニョが左サイドから持ち込んだボールが梶山、大黒と渡り、大黒からのパスを受けた羽生が流し込んで2-0。東京が前節に続き理想的な形でハーフタイムを迎えた。大黒、リカルジーニョのコンビが効いている上に、羽生、大竹が要所でアイデアのある働きをしている。森重のボランチもキープができ、配球も気が利いていて使える。湘南が緩いと言えば緩いのも確かだが、ほぼ危なげのない前半だった。
東京は後半からリカルジーニョに代えて赤嶺を投入。リカは足のケガか。50分、右サイドを駆け上がった中村がゴールライン際から中央にボールを送り、これに赤嶺が身体ごと飛び込んでゴールかと思われたが湘南のディフェンスに遭い押し込めず。58分、前がかりになった湘南からボールを奪うとこれを赤嶺にパスしてカウンターに。赤嶺がドリブルで上がり、敵DFを引きつけたところで併走する大黒にパス。GKと一対一になった大黒は冷静に痛烈なシュートを決め3-0に。
こういう試合の後半に追加点を取れたことは試合展開上大きかった。これが取れるかどうかはチームとしてのレベルを計る上で重要。リードを奪われて前がかりになる敵の裏を突いてカウンターで追加点を挙げるというこれまでの東京に欠けていた勝負強さが垣間見えたプレーだった。また、GKと一対一になってからの大黒のシュートの質も高かった。こうしたシーンでGKに当ててしまうのは何度となく見たが、ここをきちんと決めた大黒はやはりさすがだ。
その後は前に出るしかない湘南の攻撃を受ける時間帯がしばらく続く。62分にはカウンター気味に運ばれたボールのシュートを塩田がセーブするがこれを更に押し込まれて失点。3-1となる。その後もしばらく湘南の攻撃に対し受けに回る局面が多かったが、最後の守備は集中しており失点は最小にとどめる。
東京は75分に大竹を下げ椋原を投入。椋原が右SBに入って中村を一列前に出すのだと思ったが、椋原はそのまま右SHに。前からしっかり止めろということか。81分にはボランチで奮闘していた森重を下げて高橋がリーグ戦初出場。高橋はそのままボランチに。これも意図が今いちよく分からなかったが、森重にご苦労さんなのか高橋のテストなのか。守備固めというかもしれないが、森重だってもともとDFなのに。
結局湘南の攻撃は散発に。東京はロスタイムに大黒からのクロスを赤嶺が中央ゴール前でフリーで合わせる絶好機があったが、打ち損じて大きく枠を外す。結局、1点を返され、ピンチも何度かはあったものの、終始ボールを支配、敵陣を中心に試合を進め、3-1とリーグ戦では5月9日以来の勝利を挙げた。
急造ボランチの森重が非常にバランスのよい働きをするとともに、大黒が入ったことによって流動化した前線の破壊力が確実に向上していることを如実に見る結果となった。赤嶺の最後のシュートミスはいかにもいただけなかったが、大黒と赤嶺のコンビネーションは悪くなかった。次節、磐田相手に同じことがきちんとできるかどうか、磐田戦だけに赤嶺の覚醒に期待したいところだ。
採点(
採点の見方
):
塩田(3) 失点はやむなし、ハイボールの処理に安定感あり
中村(2.5) 右サイドを何回も突破、クロスの質も高かった
今野(2.5) バランスを取りながら最後の局面では身体を張った
キム(4) 概ね安定しているが高いボールの落下処理をミスすること多し
松下(3.5) 羽生とのコンビで攻撃参加も効果的、キック力を生かしたい
森重(2.5) サッカーセンスの確かさを披露、中盤でボールを捌いた
梶山(3) 森重とのコンビも問題なし、シュートも積極的だった
大竹(3) 自信をつけて再びアイデアが生きるようになってきた
羽生(2.5) やはりボランチより前目で生きる人、この人がいてこそ
リカルジーニョ(2) 2アシスト、大黒とのコンビでフィット、ケガが心配
大黒(1.5) 得点も素晴らしかったがそれ以外のプレーも重要だった
===
赤嶺(3.5) 動きは悪くなかったがロスタイムの逸機はいただけない
椋原(-) 慣れないポジションで戸惑いも多かったか
高橋(-) 最初はあまり考えずシンプルに捌いて行こう
ずっと遠い空で稲光がしていたが、後半30分頃にぽつぽつ雨が降り出してちょっとヤバい雰囲気に。合羽もカサもタオルすら持ってなかったので焦ったが、結局雨はぽつぽつ以上にはならず助かった。東京は11位に浮上、次節は水曜日の夜に国立で磐田と対戦する。
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FC東京
2010年07月21日 23:48
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【2010ワールドカップ】日本代表総括
日本代表は大方の予想に反して一次リーグを突破し、決勝トーナメントに駒を進めた。決勝トーナメントのパラグアイ戦では延長までスコアレスで戦い、最後にPK戦で敗れはしたものの、ベスト8はすぐ目の前にあった。4試合を戦って2勝1敗1分、勝ち点7。大会前に「ベスト4」を目標に掲げた日本代表は嘲笑、冷笑を受けたが、結果から見れば、その目標設定は――最終的に手が届かなかったとはいえ――あながち夢物語ではなかったと言えよう。これだけの結果を残したことは高く評価しなければならない。
もちろん、この結果は、高い位置からのプレス、ポゼッション、速いパス回し、崩しからフィニッシュという岡田監督就任時からの戦略を大胆に捨て去り、自陣にブロックを形成する守備的な戦い方にシフトすることによって成し遂げられたものだ。この辺のことは既にあちこちで言われているので改めて説明するまでもないだろう。そして、結果から見ればこの決断は正しかった。身の丈を知り、その中で自分たちの持ち得るものを最大限生かす戦い方をしたという点では、僕たちの代表はこれ以上ないというくらい優秀だった。
だが、そうであればあるほど、それでは岡田監督就任から大会までの2年半はいったい何だったのかという疑問が残る。
アジア予選ではポゼッション・フットボールもそれなりに機能していたのだからそれでいい、本戦に向け戦略を転換することはあり得ることだ、という考え方ももちろんあるだろう。
しかし、岡田監督はそのような明確な見通しの下に堅守速攻型のチームを編成し強化してきたのではない。初めからこうした戦い方を展望するなら、もっと違ったチーム編成、強化があり得たはずだ。一度も起用することのない選手を何人もベンチに座らせておくこともなかったはずだし、日本に残してきた選手の中にこの戦い方で生きる選手が何人もいたはずだ。今回の一次リーグ突破は、泥縄がたまたまうまく行っただけのことであり、単なる僥倖以上のものではなかった。チーム戦略としては明らかに失敗だったのであり、そのことは明確に指摘しておかなければならない。
もうひとつ僕たちがよく考えなければならないのは、今回の戦いが所詮弱者の戦略であるということだ。僕たちの代表は、これからも自分たちの力が世界の強豪国と比べて明らかに見劣りすることを前提にした戦い方をして行くのか。あるいは、今回は失敗したが、より能動的で機動的なスタイルによって世界の強豪に伍することを目指すのか。僕たちはこれから難しい選択を迫られることになるだろう。
メディアの論調はいつもながら滑稽だった。大会に向けては岡田監督批判がヒステリックなまでにフィーチャーされていたのが、カメルーンに勝った途端にまるで手のひらを返したように翼賛的な岡田バンザイ一色に染まってしまった。大会前にはチームを支え、買ったときにこそ課題を厳しく指摘するようなメディアは残念ながら僕の知る限り見当たらなかった。寂しいことだが、結局、僕たちの社会にはスポーツ・ジャーナリズムの名に値するような言論はないということなのかもしれない。
いずれにせよ、今回のワールドカップは、おそらく前回以上のインパクトを僕たちに残してくれた。バカ騒ぎも含めて、この期間、僕たちの生活は確かにサッカーを中心に回っていたし、僕たちの退屈な日常は間違いなく異化された。ひとつひとつの試合、得点、プレーが僕たちの中に深く刻み込まれた。そのようにしてサッカーは僕たちの共通の記憶になり、共有の言葉になり、そして文化になって行くのではないだろうか。
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2010ワールドカップ
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日本代表
2010年07月18日 00:33
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【Jリーグ第13節】FC東京×神戸
さあ、Jリーグの再開だ。本来見たいのはこれであって代表でもワールドカップでもない。東京は中断期間中に大黒、ソ・ヨンドクを補強、一方で長友はイタリアのチェゼーナへレンタルが決まった。これまで12試合を終え、3勝しかできず12位はまったく納得できない数字。ここからの巻き返しに期待しなければならない。
梅雨が明け日中は日射しが暑い一日だったが、夕方になると風も出てまあまあ過ごしやすい気候に。買ったばかりのiPhoneをいじくっているうちに周囲も埋まってきた。ワールドカップ効果か、アウェイ側がかなりアレな感じの入りだったにもかかわらず、観客は25,780人。こういう試合でいいサッカーを見せる必要がある。
東京はケガの権田に代わり塩田が久しぶりのリーグ戦先発、CBは変わらないがSBは右に中村、左に松下。また右SHには大竹が入り、トップは大黒とリカルジーニョ。中断前とはかなり陣容を変更してのキックオフとなった。
試合は序盤から東京ペース。ホームらしくパスをつなぎ、縦に当てて攻撃を起動。手数をかけずにトップに入れる攻撃も織り交ぜながら優勢に試合を作って行く。10分、中央で大黒がつぶれながら左サイドのリカルジーニョにパス。これを持ち上がったリカルジーニョが切れ込んでシュートを放つと、GKがセーブしたボールがゴールエリアに転がり、真っ先に駆けつけた梶山が冷静に流し込んで先制。
さらに18分、リカルジーニョが再び左サイドからDFをかわしてドリブルで敵ペナルティ・エリアに侵入。中央へ送ったクロスに大竹が合わせ2-0に。ほぼ完璧な試合運びで東京が主導権を握る。その後はしっかりボールをつなぎながら次の得点機を狙うが、追加点はなく、結局2-0のまま前半を終わった。
前半終了間際に敵FKのディフェンスで塩田が負傷、治療に時間がかかりちょっと心配したが塩田は後半も出場。敵はハーフタイムに2人を交替させ攻撃的に出てくる。東京はこれを受けてしまい、後半開始早々敵をゴール前でフリーにするが塩田がセーブ。その後も神戸がシンプルに縦に運ぶ攻撃を仕掛け、東京がこれを跳ね返す展開が続く。
62分、左サイドの羽生から大きな展開を受けた大黒がゴール右で合わせようとするが惜しくも枠を外れる。可能性を感じさせるシーンで、大黒のゴールに向かう姿勢がはっきりと感じられた。直後には大黒の落としから大竹が絶妙のループシュートを放つがGKにセーブされる。試合の流れからは、このあたりで追加点を取れなかったことが後々効いてくることになる。
63分には羽生に代えて鈴木を、69分にはリカルジーニョに代えて石川を投入。前線をリフレッシュして追加点を取りに行くという趣旨だと理解したがどうだったのか。次第に中盤が間延びしスペースができ始める中、この時間帯は東京が何度かチャンスを作るが神戸の守備を崩しきれない。76分、大竹に代えて平山を投入。前線でしっかりキープし試合をクローズせよとのメッセージか。
ところがここから想定外の事態が発生。83分、敵カウンターから押し込まれ、最後は角度のないところから放り込まれたループが塩田の頭を越えサイドネットにイン。2-1となる。東京は敵陣でボールをキープし時間を使おうとするが、ロスタイムは4分の表示。せいぜい3分くらいだろと思っていたが予想外の長いロスタイムにイヤな感じ。さらに「眠らない街」を歌い始めるのが早過ぎるような悪い予感がよぎる。
ロスタイムが3分台に入ったあたりで敵にFKを与え、厳しいボールを放り込まれるが何とかCKに逃れる。この時点で既に所定の4分を過ぎており、いつ笛が鳴ってもおかしくない状態。おそらくCKがラストプレーになると思ったが、CKからゴール前で混戦となり、森重がハンドを犯したということでPKになってしまう。正直、このシーンはよく見えず、何でPKになったのか分からなかった。
このPKを決められたところで試合終了。釈然としないタイム・マネージメントで勝ち点2を失ったが、後半に追加点が取れなかったのがそもそものつまずき。チャンスもあったが交替で入った鈴木、平山が十分機能しなかった感があった。勝たねばならない試合だったし実際勝てた試合だっただけに残念な引き分けになった。
新加入の大黒は得点こそなかったものの、前線からの積極的な守備やポストに質の高い動きを見せ、十分な存在感があった。もっと裏を狙いながら前で張ってるだけの人かと思っていたが、思いの外しっかりとチェイスするし、攻撃のスイッチが入ったときの動きにはいい意味で得点への執着があり、これまでいかにも淡泊だった東京の攻撃にアクセントを加えられるのではないかと思った。
また、リカルジーニョもモラル高くスピードを生かしたボール運びで2得点に絡んだ。こういう男は調子に乗せてしまうに限る。監督がここへきて先発起用したのもうなずける出来だった。
採点(
採点の見方
):
塩田(4) 何度かいいセーブもあったが飛び出しの見極めがちょっと微妙だった
中村(4.5) 守備はしっかりしていたが攻撃では球離れが悪く逸機も
森重(4.5) ロスタイムに痛恨のハンド、後半はよくなかった
今野(4) ボール奪取は相変わらず冴えたが後半はビルドアップが停滞
松下(4) シンプルなプレーで攻撃にも貢献、プレースキックも魅せた
徳永(4) 梶山とバランスを取りながら時として目の覚めるような反転
梶山(3.5) 奪われてファウルで止めたシーンもあったが中盤に君臨
大竹(3.5) ボール扱いにアイデアがあり見ていて楽しい、得点も残した
羽生(4) メリハリの利いたプレーで下支えしたがこの人にすれば普通
リカルジーニョ(3) スピードを生かし実質2アシスト、勝ってればMOT
大黒(3.5) 得点を期待されて来た男の美学がきちんと見える動き
===
鈴木(5) ボールを持ったときの思い切りが悪く攻めあぐねてしまった
石川(4.5) 途中出場でうまく試合に入れず、いい印象は残せなかった
平山(5) 何を期待されたのか自分で整理できていなかったのかも
試合後、チェゼーナに移籍する長友の壮行セレモニーがあった。城福体制になってから東京が一段上のチームになれたのも長友の力に負うところが大きかったと思う。ここで長友が抜けるのは実に痛いが、まあ、シーズン前からある程度分かっていたことでもあり、気持ちよく送り出してやりたい。そのためにも勝ちたい試合だったんだけどなあ。
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Jリーグ
2010年07月13日 00:15
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【2010ワールドカップ】ドイツ戦評点答え合わせ
今回のドイツの試合の評点について、自分の評点と「kicker」紙の評点を比べてみた。意見の食い違うところもあるが、概ね近い評価をしているのではないだろうか。僕の見方のクセとか偏りが出ているようで面白い。カッコ内の最初の数字が僕の評点(これまでに公表したもの)、スラッシュの後がkickerの評点だ(
採点の見方
)。
◆一次リーグ第2節 ドイツ×セルビア 0-1
ノイアー(4/4)、ラーム(4.5/3)、メルテザッカー(5/4.5)、フリードリヒ(4.5/3.5)、バードシュトゥーバー(5/5.5)、ケディラ(4/3)、シュヴァインシュタイガー(4/3)、ミュラー(4.5/4.5)、エツィル(4.5/3.5)、ポドルスキ(5/4.5)、クローゼ(5/5)
1.5以上乖離したのはラームのみ。「kicker」は敗戦の割りにフリードリヒ、ケディラ、シュヴァインシュタイガーらの評価が高かった。
◆一次リーグ第3節 ガーナ×ドイツ 0-1
ノイアー(3.5/2)、ラーム(3.5/2.5)、メルテザッカー(4/5.5)、フリードリヒ(4/3.5)、ボアテン(4/4)、ケディラ(4/4)、シュヴァインシュタイガー(3/2)、ミュラー(3.5/4.5)、エツィル(3/2)、ポドルスキ(4/4.5)、カカウ(4/3.5)
1.5以上の乖離はノイアー、メルテザッカー。「kicker」は総じてメルテザッカーの評価が低く、フリードリヒの評価が高いようだ。
◆決勝トーナメント1回戦 ドイツ×イングランド 4-1
ノイアー(2.5/3.5)、ラーム(3/3)、メルテザッカー(3.5/3.5)、フリードリヒ(3/1.5)、ボアテン(3.5/3)、ケディラ(4/2.5)、シュヴァインシュタイガー(2.5/2)、ミュラー(2/1)、エツィル(2/1.5)、ポドルスキ(3/2.5)、クローゼ(2.5/1.5)
1.5以上の乖離はフリードリヒとケディラ。やはり「kicker」はフリードリヒの評価が高く、僕はケディラの評価が低い。
◆準々決勝 アルゼンチン×ドイツ 0-4
ノイアー(3.5/2)、ラーム(3.5/1.5)、メルテザッカー(3/2)、フリードリヒ(3/1.5)、ボアテン(3/2.5)、ケディラ(3/2)、シュヴァインシュタイガー(2/1)、ミュラー(1.5/1)、エツィル(3/2.5)、ポドルスキ(3/1.5)、クローゼ(1.5/1)
1.5以上の乖離はノイアー、ラーム、フリードリヒ、ポドルスキ。kickerは特に守備陣の評価が高く、全体的にもほぼ最大級の評価。
◆準決勝 ドイツ×スペイン 0-1
ノイアー(3/2)、ラーム(4.5/3)、メルテザッカー(3.5/3.5)、フリードリヒ(3.5/3)、ボアテン(4/5)、ケディラ(4/4.5)、シュヴァインシュタイガー(3/4)、トロコフスキ(5/4.5)、エツィル(4.5/5)、ポドルスキ(5/5)、クローゼ(4.5/4)
1.5以上の乖離はラームのみ。僕のラームへの評価が低い傾向が出ているのかもしれない。ラームのサイドを使われていたように見えたんだけど。
◆三位決定戦 ウルグアイ×ドイツ 2-3
ブット(3/2)、ボアテン(3/3)、メルテザッカー(3.5/3)、フリードリヒ(3/2)、アオゴ(4/4)、ケディラ(3/3)、シュヴァインシュタイガー(2.5/3)、ミュラー(2.5/2.5)、エツィル(3/4)、ヤンセン(3/2.5)、カカウ(4/4)
1.5以上の乖離はなし。やはりkickerはフリードリヒの評価が高い。
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2010ワールドカップ
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ドイツ代表
2010年07月11日 12:32
[posted by der_ball_ist_rund]
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【2010ワールドカップ】ウルグアイ×ドイツ
三位決定戦はスカパー独占生中継ということで録画セット、朝8時から再生した。地上波で放送がないことに気づいた人たちがショックを受けている様子がツイッターなどからも窺えたが、ふだんからJリーグや海外リーグを見ている人たちはその多くがスカパーで何らかの契約をしていたと思われ、今回悔しい思いをした人たちも是非スカパーを契約してふだんから代表以外のサッカーを見て欲しいと思った。まあ、次回もスカパー独占かどうか知らないけど。
国歌斉唱も完了(ドイツ国歌は今回の大会で完全に頭に刻み込まれた)、ドイツはインフルエンザの影響もあって選手を何人か入れ替えてきた。GKはノイアーに代わってブットが先発、ラームの代わりにボアテンが右SBに回り、左SBにはHSVのアオゴが初出場となった。またポドルスキに代えて準決勝で気を吐いたヤンセンが左SHで先発、またトップは背中を傷めたクローゼに代わってカカウが先発した。
何が何でも負ける訳には行かないというプレッシャーが薄い試合で、序盤からオープンな戦いとなる。互いにボールを奪っては積極的に仕掛ける展開となるが、ドイツが主にボールを支配。3分、カカウのシュートが敵DFにブロックされたところをミュラーが叩き込むがその前のカカウのポジションがオフサイド。10分にはエツィルのCKにフリードリヒが頭で合わせるがバーを叩く。
試合が動いたのは18分、シュヴァインシュタイガーのミドルをGKが弾いたところに詰めたミュラーがこれを流し込み先制。その後も26分にエツィルのクロスにケディラが頭で合わせ枠を捉えるがオフサイドになるなどドイツが優勢だったが、28分、中盤で失ったボールを裏に通され失点、1-1となる。その後はウルグアイの守備に阻まれドイツの攻撃が停滞する一方、何度かウルグアイのカウンターでピンチになる。結局同点のまま前半を終了。
後半開始早々の51分、ドイツは左サイドから押し込まれ、中央に折り返されたボールを中央で敵FWがダイレクト・ボレー。これがワンバウンドで見事に決まり逆転を許す。ブットも一歩も動けない素晴らしいシュートで、フリーにしたとはいえ敵をほめるべきだろう。
追う展開となったドイツはすぐに答えを出す。56分、右サイドでボールを持ったボアテンがゴール前に美しいクロス。左からゴール前に飛び込んだヤンセンが敵GK、DFに競り勝って頭で合わせゴール、ドイツが試合を再び振り出しに戻した。
その後は両チームとも決勝点を狙って積極的に前に出るオープンでテンポの速い展開に。58分、カウンターから持ち上がったカカウからエツィルがラストパスを受けるがシュート・チャンスに打ち切れず。71分にはヤンセンが左サイド奥から返したマイナスのクロスに走り込んだカカウがシュートしたがバーの上に。カカウはここでお役御免となりキースリングと交替。
入ったキースリングは76分、左サイドからDFを抜いてペナルティ・エリアに侵入、枠にシュートを放つがGKにセーブされる。さらに80分、右サイドのボアテンからのクロスにキースリングが飛び込むが合わず。ドイツは81分、ヤンセンに代えてクロースを投入、逆転を狙いに行く。
その直後、右サイドのミュラーから中央に上がったボールにキースリングが合わせに行くが敵DFがクリア。これで得たCKをエツィルが蹴り、敵がクリアし損なったボールがゴール前に浮いたところをケディラが頭で押し込んで逆転。ドイツはロスタイム、エツィルに代えこの大会出番のなかったVfBのタスツィを投入。最後に敵にFKを与えたがこれがバーを叩いたところで試合終了、ドイツが3-2で二大会連続の3位となった。
ドイツはキーになる選手を何人か交替させての試合であったが、曲者ウルグアイを相手にクオリティの落ちない内容を見せた。エツィル、ミュラーら若手が注目されたが、彼らとて大会前から(ドイツ国内以外では)評価されていた訳ではなく、たまたま出場機会を得て活躍したに過ぎない。その意味ではそれはクロースやマリン、キースリングであってもおかしくなかった。そのことを今日の試合では見せつけたと言える。改めて準決勝が悔やまれるが、それでモラルが落ちてしまわなかったことを高く評価したい。
採点(
採点の見方
):
ブット(3) 1点目は当てたかったがそれ以外は見事なセーブを見せた
ボアテン(3) ミュラーとのコンビネーションよくクロスの精度も高かった
メルテザッカー(3.5) 1点目は敵を追いきれず、それ以外はよく守った
フリードリヒ(3) 守備のみならずセットプレーでも脅威となった
アオゴ(4) 試合勘の戻らない部分もあったが何とかこなした
シュヴァインシュタイガー(2.5) 攻守に超人的な働き、今大会のチーム内MVP確定
ケディラ(3) 縦への意識が最後の試合で生きた、得点はおまけ
ミュラー(2.5) 大会得点王も狙える5点目、その後も前線で働き続けた
エツィル(3) 攻撃の中継点としてクリエイティヴな配球を続けた
ヤンセン(3) 準決勝から好調を維持、ヘディングゴールも見事
カカウ(4) 献身的に動き続けたが決定機に絡めず
===
キースリング(3.5) 決定機に決めきれなかったが存在感は示した
クロース(-) 時間短し
タスツィ(-) 時間短し
これでワールドカップも終わった。リーグ戦中心の生活に戻ろう。
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2010ワールドカップ
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ドイツ代表
2010年07月09日 19:40
[posted by der_ball_ist_rund]
■
【2010ワールドカップ】ドイツ×スペイン
延長、PK戦の可能性まで考えれば、出勤の時間に間に合わせるためには4時半に起きねばならぬ。前夜は10時半に就寝して睡眠時間を確保。パン屋か豆腐屋並みの早起きだ。でも、起きたら日経の朝刊は既に来ていた。恐るべし。
1時間遅れで録画を追っかけ再生。結果から先に言えば、スペインに押し込まれる展開の中、何とか流れからの失点は止めていたが、73分、CKに頭で合わされて失点、ユーロ2008の決勝に続いて悔しい敗戦となった。
この試合、ある程度スペインにボールを持たれることは見込んでいたが、予想以上に押し込まれ、主戦場はドイツ側ハーフに寄った狭い地域に。CBのスピードに不安があるためか、速いパス回しで仕掛けるスペインを相手に裏を空けるリスクは取りたくなかったということだろうが、必要以上に受けに回り自ら試合を難しくした感は否めない。
しかし一方でドイツの守備も堅く、スペインは圧倒的にボールを支配してパスを回しながらも、最後のところはドイツの高く強いDFに阻まれてなかなかチャンスを作れない。ラインの裏に出られてもノイアーが集中してゴールを守った。まあ、そういう作戦だというよりは、怖がって下がってしまい、押し込まれて守備に追われたという印象だった。
自陣での攻防となったため、ドイツの攻撃は必然的にカウンターに。ボールを奪うと流動しながら長めのパスを的確に当てて展開するというこれまで通りの戦い方だが、ボールが収まるポイントが少なく、またスタート地点が低いためになかなか前まで運べない。やはりミュラーの出場停止は大きかったということだろうか。
代わりに入ったトロコフスキは残念ながら効果的な攻撃のアクセントにはなり得ていなかった。初めからクロースを入れておいた方がよかったと思う。ま、クロースも今イチだったが。
クローゼ、ポドルスキ、エツィルも守備に追われ精彩を欠いた。前線にボールが収まるチャンスの数自体が少なかった上、それを確実に決めきる質の面でもここ2試合に比べれば見劣りした。ボールを運ばなければならない距離が長い分、ラストパスやその一つ前のパスでミスが多く、フィニッシュまで持ち込めたケースは数えるほどだった(シュート5本て…)。
結果的にはCKからの一発に沈んだ試合だったが、それ以外の時間帯もスペインにボールを支配されて押し込まれ、内容的には完敗。スペインの攻撃をほめるべきだろう。ドイツの守備陣は最後までよく集中して守ったが、仮に守り勝つつもりでも、ワンチャンスに決めきれず1点も取れないのでは、セットプレーからの一発でやられるのも必然。そのセットプレーだって後ろから飛び込む敵DFを捕まえられてなかった。
とはいえ、スペインは華麗なパス回しとか圧倒的な攻撃力とか言う割りに、結局最後までドイツのディフェンスを崩せず、セットプレーからの1点に留まったこともまた事実。そういう意味ではドイツの守り方もあながち間違っていなかったのか、スペインの決定力が足りないのか。
ドイツはこれで二大会連続準決勝敗退となり、三位決定戦に回る。せっかく早起きしてテンション上げて臨んだだけに残念だ。悔しい。この週末には腹いせにたこ焼きを食べよう。でもこれで月曜の朝に早起きする必要はなくなった…。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(3) 決壊を防いで最小失点にとどめ、最後まで希望の灯を消さなかった
ラーム(4.5) 数少ないチャンスの起点になったが、守備では裏を取られる場面も
メルテザッカー(3.5) 流れからの失点は最後まで食い止めた
フリードリヒ(3.5) クリティカルなシーンでよく足を出しボールを絡め取った
ボアテン(4) 守備に追われ効果的な攻め上がりはできなかった
シュヴァインシュタイガー(3) 中盤の底で奮闘、敵のボールをカットし続けた
ケディラ(4) 守備に追われる時間が長く前線と連係できず
トロコフスキ(5) 中盤の守備に巻き込まれ攻撃の起点となれず
エツィル(4.5) ボールはさばいたが決定的シーンは演出できず
ポドルスキ(5) あまりボールに触れず、リスクを取った攻撃ができなかった
クローゼ(4.5) ゴールが遠くほぼ唯一の得点機にも痛恨の宇宙開発
===
ヤンセン(3.5) 左サイドを活性化、スタメンで見たかった
クロース(4) ワンチャンスを決めきれず、枠には飛んだが…
ゴメス(5) 背水の終盤に投入されたが機能せず
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2010ワールドカップ
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ドイツ代表
2010年07月04日 12:23
[posted by der_ball_ist_rund]
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【2010ワールドカップ】アルゼンチン×ドイツ
アルゼンチンとの準々決勝、幸い日本時間夜11時のキックオフだし、翌日は休みだしということで、地上波ではTBSだが当然のようにスカパー観戦。ドイツ国歌もしっかり斉唱した。
ドイツは決勝ラウンド1回戦と同じメンバーが先発。個人技に優れた敵の前線の選手をいかにつぶし、後ろをスカスカにしないで決勝点を奪うかという厳しい試合が予想されたが、意外にも早い時間帯に試合が動いた。3分、シュヴァインシュタイガーの左からのFKにミュラーがニアで飛び込み頭で合わせる。これが決まりドイツがあっさり先制。
このFKはシュヴァインシュタイガーのキックが素晴らしかったのはもちろんだが、アルゼンチンのマークはミュラーにまったく付ききれていなかったようだ。この得点でドイツは終始優位に試合を進めるベースを得た。早い時間帯の先制点は往々にしてその後の戦いを難しくもするが、ドイツの場合は戦い方にブレがなかった。
24分にはクローゼがゴール正面でミュラーからのクロスを受けるがフカしてしまうなど、ドイツも優勢ではあるが枠を捉えることができない。前半の終盤はアルゼンチンがやや押し込み気味だったが、攻撃は前線の数人を中心とした個人技が中心で、ドイツは組織的に敵のキーマンをつぶす集中した守備で得点を許さない。結局1-0で前半を終えた。
ハーフタイムにカツを入れたのか、後半の序盤もアルゼンチンのペース。ドイツが受けに回る時間帯になるがここでもアルゼンチンの攻撃は単発で個人頼み。連係で崩される心配がない分、ドイツは守りやすかったのではないだろうか。最初の15分から20分ほどをしっかりしのぐと、アルゼンチンは次第に焦りが出たか、攻守が雑になり始める。
すると、67分、カウンター気味に攻め上がったミュラーが倒れながらもポドルスキにパス。ポドルスキはゴールライン近くからゴール前にクロスを入れ、これにクローゼが難なく合わせて2点目をゲット。敵の攻勢をしのいだ後の、いい時間の追加点でドイツが試合を再びグリップした瞬間だった。先制点も大きかったが、この日の本当の「決勝点」はこの得点だったと思う。
このシーン、ポドルスキから真横のクローゼに出したボールがややオフサイド臭い感じもしたが、おそらくパスの時点ではクローゼはボールより後ろにいたという判断だったのだろう。
これで試合の趨勢は決まった。後がなくなり前がかりになるしかないアルゼンチンに対し、ドイツは組織的な守備から奪ったボールを素早く前線に展開、過疎状態の敵ディフェンスをかわしてフィニッシュに持ち込む。72分にはボアテンに代えてヤンセンを投入、左サイドを固める。
74分、シュヴァインシュタイガーが左サイドからスルスルとドリブルで敵ペナルティ・エリアに入り込むと、至近距離からゴール前にラストパス。これをセットプレーで上がったまま残っていたフリードリヒが泥臭く押し込んで3-0。アルゼンチンの戦意を喪失させた。
ドイツにとっては集中を切らさず、失点しないでこの試合を終わらせることが重要だったが、その辺のメンタル・マネジメントはさすがだ。ドイツは77分にケディラに代えてクロース、84分にはミュラーに代えてトロコフスキを投入して試合を締める。敵の最後の抵抗も冷静に押さえ込み、88分にはエツィルの左サイドからのクロスにクローゼがゴール正面で的確に合わせ4点目。事実上の決勝戦とまで言われた強豪対決は、4-0と意外な大差でドイツが完勝した。
この試合、序盤に先制し、その後の敵の攻勢に耐え、後半の半ばに追加点、あとは前がかりになる敵の後ろを攻めて追加点を奪いつつ試合をクローズするという理想的な試合運びで、結果的にみれば危なげなくドイツの圧勝に終わった。
試合後にオシム前監督も言っていたように、組織として非常に規律がしっかりし戦術共有のできているドイツと、結局のところ才能豊かな前線の数人頼みで連係がなく意志疎通も怪しいアルゼンチンとの差がはっきり出た試合だったと思う。
事実上、2点目のところで勝負の大勢は決してしまい、あとはドイツにとってイージーな試合だったはずだ。気落ちしたアルゼンチンは相変わらず前線の看板選手にボールを集めるしかなく、いかに人気が高く才能のある選手でも、前線で孤立して屈強な大男3人に寄せられたら得意のドリブルを仕掛けるのもきつかったと言うことだろう。
ドイツは準決勝に駒を進め、スペインと対戦することになった。前評判が高く人気のある国を、特に名の売れたスターもおらず、強豪とは言われつつも取り上げられることの少ないドイツが次々に撃破するのは本当に痛快だ。次も厳しい戦いになるのは間違いないが、ここまで来たら相手がどこであろうと勝つしかない。平日の午前3時半キックオフは厳しいが何とかしよう。
準決勝ではミュラーが警告累積で出場停止。クロースかマリンの先発でどうだろう。
採点(
採点の見方
):
ノイアー(3.5) 何度かの枠へのシュートは手堅くキャッチした
ラーム(3.5) 攻撃参加の見極めが絶妙、いて欲しいときにそこにいた
メルテザッカー(3) 敵の突破を阻止し身体を張った
フリードリヒ(3) 得点はラッキーもあったが守備ではよく踏ん張った
ボアテン(4) しばしば左サイドに起点を作られた
シュヴァインシュタイガー(2) 現場総指揮官として見事に試合を統括した
ケディラ(3) 攻守に奔走し2人分の労働力として機能
ミュラー(1.5) 得点よりも攻撃の核としての働きを評価したい
エツィル(3) 4点目をアシスト、前線のピースとして走り続けた
ポドルスキ(3) 前半のミドルは惜しかった、アシストはセンスを見せた
クローゼ(1.5) 前線からの守備も効いていた、得点はむしろご褒美
===
ヤンセン(4) 攻撃にも存在感、ボアテンよりいいのでは
クロース(-) 時間短し
トロコフスキ(-) 時間短し、アピールしたいのかやや持ちすぎ
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ドイツ代表
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