フットボール・クレイジー
football crazy
silverboy club
presents
2010年11月29日 22:33
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【ブンデスリーガ第14節】BVB×グラードバッハ
第14節はアウェイでBVBと対戦。ヴェストファレン・シュタディオン(シグナル・イドゥナ・パーク)は一度は観戦してみたかったスタ。BVBには日本人選手がいるためBSフジで中継あり。とはいえ夜中2時半キックオフなので、録画しておいて日曜日の昼に結果情報をシャットダウンしたまま見た。
グラードバッハはデムスを左SBに回してカルセン・ブラッカーがCBに。またSHにはなぜかアランゴを下げてヘアマンを起用、前線にはボバディラに変わってイドリスーがデ・カマルゴとツートップを組んだ。
試合は序盤からホームのBVBが圧倒的にボールを支配、グラードバッハはほぼ自陣で我慢に我慢を重ねる試合を強いられる。自在にボールを回してはグラードバッハのゴールに迫るBVB。ろくにプレスすらかけさせてもらえない状況が続く。グラードバッハはたまにボールを拾ってもパスがつながらず攻撃にならない。チームの勢いの差がそのまま出る試合内容に。
しかし、この時間帯を何とか我慢強く、コンパクトにしのぐと徐々にグラードバッハもBVBの攻撃の捕まえどころが見えてくる。33分、ヘアマンからのボールが左サイドで待つロイスに渡ると、ロイスは自らDFの間に切り込みシュート。これが決まってグラードバッハが意外にも先制する。試合の流れとは別のところでロイスの個人技で取った1点だった。
このままリードして前半を終わっていれば展開も変わっていたかもしれないが、前半ロスタイム、敵のCKからファーでDFに決められ同点に。1-1でハーフタイムを迎えた。ロスタイムの表示がどう出ていたか分からなかったのだが、ロスタイムなんか要らないよ、という感じだった。
後半開始早々の52分、敵の日本人MFがスルーパスに抜け出し、ハイメロートをかわして冷静に流し込み逆転。今のBVBにこういう形で逆転されると後は苦しくなる。グラードバッハはそれでも65分、ヘアマンとデ・カマルゴを下げ、マトモアとボバディラを投入、反撃に出るが、チャンスは作るものの得点できず。
すると77分敵のFWから出されたヒールパスを敵MFに流し込まれて1-3。80分にはボバディラの至近距離からのシュートが敵GKにブロックされる一方。88分には敵FWにダメ押しを決められ1-4で終戦を迎えた。
グラードバッハは14試合を消化したところで勝ち点10の最下位だが、17位は勝ち点11のVfB、16位は勝ち点12のケルン、15位は勝ち点13のシャルケとお友達には事欠かず、勝って行けば順位は上がってくる状況。ここで崩れてしまわずに何とかウィンター・ブレイクまでできる限り勝ち点を積み上げて持ちこたえたい。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「この我々の順位からして大変しんどい試合になることは初めから明らかだった。前半は大変な労力を費やして、強敵であるドルトムント相手に非常によく戦い、1-0でリードすることができた。しかし我々はまたしても自ら招いたピンチでハーフタイム目前に同点にされてしまった。リードしたままハーフタイムに入れていればと思う。後半はドルトムントが非常にいい試合をした」
何か後半の評価が投げやり…。
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Borussia M'Gladbach
2010年11月28日 00:22
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【Jリーグ第33節】FC東京×山形
前節名古屋に勝ったことで勝ち点を38まで伸ばし、16位の神戸との差を3として迎えた第33節。ホーム味スタに山形を迎えてのホーム最終戦である。今季、リーグ戦では開幕の横浜戦に勝って以来味スタではひとつも勝てていない。何か地縛霊的なものがあるのではないかと思いたくなるほどの体たらくである。
残り2節なのでキックオフ時刻は全国統一かと思いきや、通常通りの時差開催で、神戸は昼2時からホームで清水と対戦。この試合はにわか清水サポと化して自宅スカパー観戦していた。終盤までスコアレスで、悪くてもこのまま引き分けと思っていたら、神戸が終了間際に得点しそのまま1-0で勝利。清水ってホント使えね〜。
神戸が負ければその時点で東京の残留が事実上決まるはずだったが、神戸が勝ったことにより東京は今日負ければ神戸と勝ち点で並ぶという追い込まれた状況に。最終2節くらいはキックオフ時刻は揃えるべきじゃないのかな。
神戸の試合を最後まで見てから味スタへ。いつになく人出も多いようだ。途中で携帯でスタメンを確認したが、東京は右SBに椋原、CBに徳永を起用し、森重はベンチスタート。また、左SHには羽生が先発しリカルジーニョはベンチ。梶山はボランチに戻って米山とコンビを組み、前節出場停止だった平山が復帰して大黒とツートップを組んだ。
固くなっていた訳ではないだろうが東京は慎重な立ち上がり。引き気味の山形を相手に攻めにくそうな印象。東京はボールを支配し、ポゼッションとフィードを取り混ぜて攻撃を組み立てようとするが、中盤でのイージーミスも多くなかなか形が作れず、スピードも一向に上がってこない。
何度か右サイドの石川を起点に中央にボールを送るが平山、大黒には今ひとつ合わず、また足許でのキープができないシーンも多い。中盤でのうかつなボールロストから山形のショート・カウンターを何度か浴びるがそこは今野、徳永が集中した守備で対応する。
35分、石川が足を傷めたか、急遽リカルジーニョと交替。リカは左SHに入り、羽生が右SHにまわる。リカルジーニョの突破などから何度かチャンスを作るが、ペナルティ・エリア内はかなりしっかり固められており、シュート・チャンスを見出せないままボールを回してはフィニッシュまで行けないうちに奪われるシーン多し。でもそういえば「シュート打て」コールはなかったな。
結局東京は山形の堅守を打ち破るアイデアもないまま、フラストレーションの残る状態で前半を終了。スコアレスで後半を迎えた。
後半開始早々の53分、東京は大黒を下げて前田を投入。このタイミングでの前田起用の意図がつかめない。大黒を下げるなら大竹だと思うが大竹はこの日どういう訳かベンチにも入っていなかった。前田はそのままトップに。
ここからしばらくはバタバタした展開。東京はボールを奪ってもなかなかこれを前線まで運んでチャンスにできない。うかつなパスミス、前線でシュートまで行けないままのボールロストなどで、攻撃の組み立てられない状況が続く。64分、東京は早くも3枚目のカードを切る。羽生を下げて森重を投入、徳永をボランチに上げて梶山が一列前へ。
73分、エリア右でパスを受けた梶山がヌルヌルと中央に漂い出てゴール正面で待つ平山にパス。平山が反転してシュートするとボールは敵DFをかすめて微妙に軌道が変わりそのままゴールへ。内容の悪さに険悪な感じになっていたスタンドが一気に沸き上がる。東京がいい時間帯に待望の先制、残留をグッと引き寄せた。
そこからの時間は東京がボールを支配し、パス回しで時間を使いながらできるだけ自陣ゴールから遠いところで試合を進めようとする。78分、再び平山がゴール正面でこぼれ球を受けてそのままシュート。ボールは枠をわずかに外れサイドネットに。一瞬ダメ押しが入ったかと思ったが残念。
東京は何とか逃げ切りを図ろうとするが、キープゲームに持ち込むには中途半端に時間が残っており、ガチガチに守るのか、追加点を狙って攻撃の時間を長くすることで結果的に失点リスクをマネージするのか、そこが今ひとつ見えない。
すると86分、敵にボールをつながれ最後は右サイドからクロスを上げられる。これに敵FWが頭で合わせ失点。敵の流動的な攻撃に足がついて行かず、最後はフリーで危険なヘディングを許してしまった。
東京は下を向かず今野をFWに上げて残り時間で再度の勝ち越しを狙いに行く。スタンドも大きなチャントと拍手、手拍子で後押しするが、慣れないパワープレーは大雑把になり、88分には敵ゴール前でパスを受けた今野がゴールを狙うが枠外。
逆にロスタイムには敵にこぼれ球を拾われカウンターから危険な状況を作られるシーンもあったが敵のシュートミスにも救われて結局1-1のまま試合終了。東京は自力で残留を手中にするチャンスを逸し、神戸とは勝ち点差1になり、最終節、京都に遠征することになった。痛恨の失点、痛恨の引き分けであり、ホームで勝ちきれない今季の戦いを象徴するようだった。
今日の試合、実力で勝るチームとの戦い方に長けた山形の術中にはまり、得点は最少に抑えられた。連戦の疲労もあるのか動きが重く、パスは足許が多かった。パスミスも散見され、自陣で信じられないようなボールを敵に献上してピンチを招くシーンも一度ならず見られた。
采配も疑問で、森重を先発起用しなかったのは天皇杯から連続出場になっているコンディション面を考慮したものか、あるいは椋原のクロスに期待したものか。また、大竹をベンチにも入れず、大黒を下げるタイミングで前田を投入したのはどう考えても分からない。前田は大黒よりも得点の可能性の高い選手なのだろうか。
もちろんふだんから選手を最もよく見ているのは監督だろうから、その采配には意図なり根拠なりがあるはずだろうが、どういうメンバーでどんなサッカーをして勝ちたいのか、監督がチームに何を求めているのかがはっきりしない采配だった。
また、中盤、特に米本のイージーミスが目立った。米本も復帰以来フルで働き続けており、若いとはいえちょっとオーバーワーク気味なのかもしれない。中盤でゲームを作れなかったことで自ら試合を難しいものにしてしまった。
いずれにしても東京は今節残留を決め損ねたため、次節京都で勝たなければならない。神戸は浦和とアウェイで戦うが、好調を維持しており、神戸は勝つ前提でものを考える必要がある。
東京にとって京都は必ずしも相性がいい相手ではないし、降格が決まっているとは言え、いや、だからこそホームでの最終戦にはプライドやその他いろんな思いをぶつけてくるだろう。最も戦いにくい相手であり容易に勝てるとは思えないが、我々としてはもう何が何でも勝つしかない。
課題を整理し、試合に向かうモラルをもう一度確認する必要がある。我々は二部に降格していいクラブではない。クラブも監督も選手もサポも、勝つことだけを考えて次の試合を迎えなければならない。
尚、ホーム最終戦なので試合後には村林社長と大熊監督の挨拶があった。とはいえ、残留を決めた訳でもなく、厳しい状況で最終節を迎えなければならないとあって挨拶も総括というよりはお詫びと次節への呼びかけに終わり、あまり印象深いものではなかった。
採点(
採点の味方
):
権田(3.5) キャッチングは正確、失点シーンはやむなしか。
椋原(4) 敵が自陣に引いている状況では効果的なクロスは入らず。
今野(4) 失点シーンではマークがずれたか。シュートは惜しかった。
徳永(3.5) ユーティリティとしての使われ方に馴染んできた。
中村(4.5) 高いポジションを取ったが、プレー選択がやや中途半端。
米本(4.5) 前半はイージーミスを連発、パスも甘く精彩を欠いた。
梶山(4) ポジショニングが今ひとつ、それでもキープは見せた。
石川(4) 右サイドで起点になり可能性を感じさせたがアクシデントで交替。
羽生(3.5) バランサーとして守備にも攻撃にも顔を見せた。
大黒(4) 何度かひらめきを見せたが前線でボールを収められず。
平山(3.5) 球離れの悪さは気になったが得点したので許す。
===
リカルジーニョ(3.5) スピードに乗った突破で何度もチャンスを演出。
前田(5) 走れない、追えないのなら出てこなくていい。
森重(4) 敵の鋭いカウンターに手を焼いた。
神戸の得点、そして東京の失点。二つのゴールで世界の見え方が大きく変わってしまった日。
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FC東京
2010年11月24日 23:51
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【ブンデスリーガ第13節】グラードバッハ×マインツ
ホームに好調のマインツを迎える第13節は日本時間では土曜日夜11時半キックオフ。例によって
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブ・ラジオと「
kicker
」のティッカーで疑似観戦。前節ケルンを4-0で破ったグラードバッハとしては、もともと内容は悪くないだけに連勝で波に乗りたいところ。
しかしグラードバッハは前節ブラウアースと復帰したばかりのダンテが再びケガをしてCB2人を欠く苦しい台所事情に逆戻り。デムスとアンダーソンがCBでコンビを組み、左SBにはシャハテンが先発した。また、出場停止の解けたアランゴがヘアマンに代わって先発した。
試合はともにアグレッシブな入り。前半にはGKを含むマインツの2名の選手がケガで交替を余儀なくされるアクシデントがあり、敵GKはマーティン・ピーケンハーゲンに。ピーケンハーゲンは5年ぶりの試合出場だそうで懐かしい限りだ。ピッチ上のゲームは時間を追うごとに低調となるが、40分、ブラッドリーから絶妙なパスを受けたデ・カマルゴがエリア内で敵GKに倒されたように見えたがプレーオン。スコアレスで前半を終えた。
後半に入ると試合が動く。53分、アランゴのFKが壁に当たってこぼれたところをブラッドリーが左サイドで拾い、エリア右にクロス。ロイスがこれに見事なボレーで合わせグラードバッハが先制した。
64分には敵FWがハイメロートをかわしてゴール、同点に追いつかれてしまうが、5分後にはロイスがカウンターからボバディラとワンツーを決めて抜け出し2-1。グラードバッハが勝ち越した。72分にはアランゴに代えてイドリスーを投入。
だが76分にはカウンターからボールを失って逆襲を食らう。敵のクロスにシャハテンが目測を誤り、詰めた敵FWに流し込まれて再び同点に。さらに終了間際の88分には敵のロングフィードの処理を誤り、失点、ついに逆転を許してしまう。89分にはブラッドリーに代えてマトモアを投入、勝負に出るが、結局試合は2-3と、グラードバッハとしては2連勝ならなかった。一時はリードしていただけに悔やまれる敗戦となった。
グラードバッハは次節首位BVBと戦う。中継があるだろうから香川を見るフリしてグラードバッハ応援することを推奨したい。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「もちろん大変がっかりしている。サッカーとしては見るべきものの少ない、落ち着かない試合だった。2回もリードしながら負けてしまうのは、我々の置かれた状況からは致命的だ。何よりも、失点の仕方がひどかった。2本のロング・ボールだけで負けたようなものだ。人繰りが難しいだけでなく、順位もだ。ウィンター・ブレイクまでにできる限り勝ち点を積み上げ、そこから改めてやり直すしかない」
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Borussia M'Gladbach
2010年11月23日 23:42
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【Jリーグ第32節】名古屋×FC東京
東京はまだ雨の残る勤労感謝の日。残り3試合、降格圏まで勝ち点差1と追い込まれているFC東京は、前節優勝を決めた名古屋と戦う。場所は名古屋の準本拠地である豊田スタジアム。瑞穂よりさらに遠いが残留のためには一人でも多くのサポが現地で後押しすることが必要と考えて行くことにした。
現地は晴れの予報だったので、雨の中、傘を持たずに最寄りの駅へ。濡れた傘を一日中持ち歩くのはイヤなので。新幹線ではビールを飲みたかったが、昨日遅くまで飲んでいたこともあり、身体が重かったので自粛。名古屋まで隣はずっと空席で楽勝。東京駅で買ったカツサンドを食べながらくつろぐ。
だが、豊田スタは名古屋からの方が大変。地下鉄桜通線で御器所まで行き、そこから鶴舞線に乗り換えて全部で1時間近く電車に揺られなければならない。さらに駅からも徒歩20分(15分と書いてある資料もあるが15分では着かない)。途中、橋を渡る辺りからスタジアムの全景が見えて感じはいいが、近くに見える割に相当歩いてもなかなかたどり着けない。デカいから近くに見えているだけなのだ。
12時過ぎに名古屋着の新幹線だったが、スタジアムに着いて着席したのは結局1時半。スタジアムはさすがに巨大。今日は天気がよかったのに屋根を閉めきっていた。サッカー専用で、大きい割に見やすく、埼スタなんかよりもいいスタジアムだと思ったが、さすがに名古屋から遠すぎだろ。
買っていたチケットはバックスタンド指定だったのだが、入ってみると席はバクスタ1階アウェイ寄りの端。緩衝地帯をはさんで東京サポと隣り合わせという場所だったが、周囲は予想に反して名古屋サポばかり(こういうときは結構東京サポで埋め尽くされていたりするのだが)。遠慮がちに応援することにした。
東京は平山が出場停止のため大黒がワントップ。徳永をボランチに上げ、梶山がトップ下に。右SBには椋原が入った。また、左SHにはリカルジーニョが先発し、羽生はベンチスタート。東京はだれが出場停止になっても結局椋原が代わりに起用され、徳永が空いたポジションに流れるということか。何かすごいな…。
さて、試合は東京が序盤からアグレッシブに攻撃に出る。DFラインを高く保ち、中盤で米本、徳永が敵のボールホルダーをつぶしてはショートカウンターから中央の梶山がリカ、石川に振ってチャンスを作る。攻撃をやりきれずにボールを奪われて何度かピンチにも陥るが、今野、森重を中心に粘り強く身体を張り、敵のシュートミスにも助けられて決定的な形にはさせない。
一方、東京も小気味よいパスワークで何度か敵ゴール前まで迫るが、敵GKの手堅いセーブもあって得点できず。だが、27分、CKの流れから梶山が攻め残っていた森重にパス。この落としを拾った大黒が見事なループで敵GKの頭を越しゴール。東京が先制する。
その後も東京の時間帯。34分にはリカのインターセプトから梶山が中央でシュートを放つが敵GKがセーブ。35分にも中央でのこぼれ球を拾った梶山がエリア内に持ち込み敵GKと一対一になるがこれも敵GKに阻まれる。38分にはリカルジーニョが左サイドからエリア内に侵入するがラストパスは中途半端に。
すると41分、名古屋の攻撃を受け、ゴール前で混戦に。身体を張った守備から最後は権田が出ているタイミングで敵FWにシュートを打たれ絶体絶命のピンチとなるが(正直入ったと思った)、ゴールライン上にカバーに入っていた米本が頭でクリアし何とかしのぐ。今日いちばんの危機だったと思う。
その後も前半の終わりにかけて名古屋の厳しい攻撃を浴びるが、集中して守りきり1-0で前半終了。ロスタイムは目安3分と表示されたが、新たなロスタイムの発生もないのに4分以上流されちょっとヒヤヒヤした。
尚、ラストプレーの際、森重がボールをカバーしたときに詰めていた敵DFを肘でブロックしたとして怒りっぽい敵DFが激高、森重に指を突きつけた。森重はこれを受けて顔を押さえながら崩れ落ち、敵DFにイエロー。リプレーを見る限り、そんなにひどいブロックにも見えなかったが、森重の倒れ方もいかにも大げさだった。審判は近くで見ていたのでまあいいか。
後半になると名古屋が積極的に前に出るようになるが、東京は要所でボールを奪い、カウンター気味に追加点を狙う展開となる。徐々に押し込まれる時間が長くなるが、名古屋は前節優勝を決めてどうしても緩みが出るのか、決定的なチャンスやFKではことごとくシュートをフカしてくれて事なきを得るシーンが続く。
東京は奪ったボールを簡単に蹴ってしまわず、きちんとつないで時間を使うことができており、名古屋の攻撃は何度も攻撃を組み立て直さなければならず、このあたりは勝利の遠因になっていたと思う。
68分、名古屋は長身のCBを前線に上げてパワープレーを狙いに来るが東京は粘り強い守備で攻撃をしのぐ。75分、石川に代えてケガから復帰の鈴木を投入。鈴木は今日が久々のベンチ入りだったがいきなりの出場となった。
このあたりからは攻め急ぐ名古屋のパスを中盤でカットし、前線につないで時間を使う展開。こうした展開の中で手薄な敵の裏を突いて追加点を奪えれば楽に試合を運べたと思うが、疲れもあってかその部分の精度は今ひとつ。86分、リカルジーニョに代え重松を投入。リカはちょっと足を傷めているようにも見えた。
88分には大黒を下げて前田がイン。ロスタイムは5分。引き続き名古屋の攻撃をしのいで時間を稼ぐシーンが多いが、名古屋の攻撃も大雑把になり、中盤でボールがこぼれてくるようになる。ロスタイム、カウンターから鈴木が一人で敵の裏に抜け出すがシュートは大きく枠外に。結局、名古屋の反撃をしのぎきった東京が1-0で勝利を収めた。
この試合、東京は一列前に上げた梶山が高い位置でボールをキープし、絶妙の配球で攻撃の指揮を執った。自らシュートを放つシーンがもう少しあってもよかったが、前節のようなうかつなパスミスも減り、本来の持ち味をトップ下で十分に発揮、今日はいい方の梶山だった。
石川、リカルジーニョの両SHもキレていた。石川は何度も右サイドを突破し、敵SBを置き去りにして中に切れ込むなど鋭さを見せた。僕の近くに座っていた名古屋サポも「石川こえ〜」「レベル違う」と賛辞を連発していた。
リカも爆発的なスピードで敵を振り切って独走するシーンが何度もあり、これも「はえ〜」「まただよ」と高い評価を受けていた。敵にイヤがられるという意味では非常に価値の高い働きだったと思う。
平山を欠くことで逆に全体の動きが流動的になり、ムービング・フットボールが実現できていた。後半は押し込まれる時間が長かったが、球際やこぼれ球への意識は明らかに東京が名古屋を上回っていた。敵の拙攻に助けられた部分もあるが、優勝クラブを相手に1-0の完封は高く評価すべき結果だ。
唯一疑問が残るのは終盤の采配であり、なぜ大竹を起用しないのか理解できない。天皇杯で明確な結果を残した選手であり、攻撃にクリエイティブなアクセントをつけられ、セットプレーでも武器になる貴重な戦力だ。たとえ短い時間であっても起用して走らせる必要がある。前田がどうという訳ではないが、リカか大黒アウトのいずれかのタイミングで大竹投入が筋ではなかったかと思う。
これで東京は勝ち点を35に伸ばした。16位の神戸が引き分けて勝ち点32にとどまったため、次節、東京が勝つか神戸が負けると、得失点差から見てほぼ東京の残留が決まる。しかし、そういう皮算用を始めると足許をすくわれるのはまたしても世の常。次節はホームで山形戦だが決して侮れる相手ではなく、今日の勝利に浮かれていると神戸に追いつかれる結果にもなりかねない。
イーブンの状態で最終節を迎えることは避けたい。次節は雑念を払って目の前の敵に集中し、開幕戦以来の味スタでの勝利を手にしたい。
採点(
採点の見方
):
権田(3.5) 試されるシーンはなかったがシュアなキャッチングで完封。
椋原(3) 果敢な攻撃参加でサイドを敵の脅かす。クロスの精度も上がってる。
森重(2.5) 守備のみならず攻撃の起点としても機能、やはり能力高い。
今野(3) カバーリング、対人と敵の攻撃を封じ込めた完封の立役者。
中村(4) 攻撃参加した後のクロス、シュートをしっかりやりきりたい。
徳永(3) 中盤で何度も敵のボールにチャレンジ、バランスも取った。
米本(2.5) 人を感動させられる守備。頼むからケガだけは気をつけてくれ。
石川(3) スピードで敵のSBをチンチンに。そろそろ得点が欲しいね。
梶山(2.5) トップ下で自在にボールをキープ、試合を組み立てた。
リカルジーニョ(2.5) 何度も突っかけて敵をイヤ〜な気分にさせた。
大黒(3) ああいうシュートを見せられると来てもらってよかったと思う。
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鈴木(3.5) 途中出場だが見事な復活。しっかりボールを受け時間を使った。
重松(-) 時間短し。
前田(-) 時間短し。
で、また長い時間をかけて名鉄、地下鉄を乗り継ぎ、名古屋駅でういろうと味噌煮込みうどんを買って帰ってきた。新幹線の中で飲んだビールは最高に美味かった。
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FC東京
2010年11月20日 23:55
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【Jリーグ第31節】FC東京×川崎
いい天気に恵まれた多摩川クラシコ。我々は降格圏から勝ち点2の余裕しかない15位のクラブであり、残り4試合という厳しい状況にいるので、本当はクラシコがどうだとか言っている場合ではないのだが、前節の横浜戦、水曜日の天皇杯千葉戦と気持ちよく勝ったので、何となく気持ちに妙な余裕ができてしまったような気がする。
川崎は主力の多くを出場停止やケガで欠き、FWもケガを押しての強行出場。加えて水曜日の天皇杯では延長、PKの末敗退しており、疲労も濃い上にタイトルの希望がなくなってモチベーションもACLのみ。東京はここにきてようやくメンバーが揃い、久々にクラシコ制覇の期待がかかる。選手にそういう気持ちがあったとは思わないが、順境にあるときほど足許をすくわれるリスクが大きいのは世の常で、その辺が天皇杯直後からずっと気になっていた。
東京は徳永がついに右SBに。今野、森重のCBに、左SBは中村。ボランチが梶山と米本のコンビで、右SHに石川、左SHに羽生。ツートップは平山と大黒で、まずベスト・メンバーと言っていいだろう。このメンバーでシーズンを通じて戦うことができていればこんな位置にはいなかったはずで、あらためて城福浩の不運を思うとともに、ようやく揃ったベスメンを見てちょっと胸が熱くなったのは事実。
試合は両チームとも慎重な立ち上がり。特に川崎はコマが足りないこともあってか引き気味で、自陣を固めてカウンター・チャンスを狙う攻撃が主体のように思えた。東京はパスをつないで攻め込もうとするが、中盤でボールがなかなか落ち着かず、結局は平山を狙ったロング・ボールをスイッチにすることが多い。ともに守備の意識が強い中で効果的な攻撃は組み立てられない。
川崎のカウンターに対しては東京の守備も手堅く、決定的な形はほとんど作らせず。どちらかといえば東京が押し気味に見えたが、互いに明確な攻め手を欠く中で前半はスコアレスで終了。シュート数は東京の3本、川崎の2本と、攻撃の低調な内容を象徴。
後半、試合が動く。47分、川崎のカウンターからゴール前でボールをキープされる。集中を欠いたか敵FWに反転を許し、シュートはクリーンヒットした訳ではなかったが権田の脇をすり抜けてコロコロとゴールへ。東京が1点のビハインドを背負う。
東京は直後の50分、羽生を下げてリカルジーニョを投入、さらに12分には大黒を下げて椋原を投入、徳永がボランチに、梶山がトップ下に上がり前線の活性化を狙う。
東京がボールを支配し川崎陣内で試合を進めていた65分、リカルジーニョが左サイドから切れ込んだところを敵に倒されFKを得る。これを石川が蹴ると、ボールは鋭い弾道で枠に飛んだものの、敵GKがセーブ。ここから得たCKを再び石川が右から蹴ると、中央で森重が頭で合わせゴール、同点に追いつく。
徐々に中盤が間延びする中、ボールが激しく往復する打ち合いになるが、東京はパスミスが多くボールがつながらない。中盤でボールがしっかり収まらず、奪ったボールもあわてて前線に送ってカットされることが多い。
勝ち点1の皮算用を始めた84分、川崎が大きなボールを前線に送ると、対処に入った森重がこれをヘディングでクリアし損ね、バウンドしたボールを敵FWにさらわれてしまう。悪いことに権田もこのボールをカバーしようと飛び出しており、これを見た敵FWが冷静にループ。ボールは無情にも権田の頭を大きく越えてゴールに転がり込んだ。
東京は中村に代えて前田を投入、徳永が再び最終ラインに入って逆に今野を上げ、スリーバック、米本のボランチに右石川、左リカ、梶山と今野が前線の平山と前田をサポートする変則的な布陣となるが機能せず。ロスタイムには権田が上がりっ放しで何とか得点を狙ったが、結局1-2で、クラシコとしても、純粋に星勘定としても非常に痛い敗戦を喫することになった。
東京としてはレベルの高い選手を揃え、シュアでコンパクトな戦いを90分続けたが、守備を固める川崎に対して有効な打開策を見出せず、セットプレーからの1得点に終わったことが痛かった。決勝点はミスから奪われたものだが、カウンターへの守備は失点の前後を通じて非常にねばり強くできており、このひとつのミスを捉えて守備の綻びを論じるべきではないと思う。
シーズンのこの状況では勝ち点1を大事にする戦い方も考えられただろうが、クラシコでもあり前がかりに逆転を狙いに行ったことは間違っていなかったと思うし、そうである以上、カウンターのリスクはある程度織り込んでいるはずで、そうした対応の中で何度かピンチを招くことはやむを得ないこと。この失点は割り切るしかない。
森重は今季、機動性の高い現代的な守備を見せセットプレーでの得点力も示す一方で、手の使い方など危なっかしいところもあり、退場になったりPKを献上したりと振幅の大きい選手という印象があるが、間違いなく能力の高い選手であり、そのためリスクの高いプレーにも果敢にトライすることから時としてそれがチョンボとして裏目に出るということだと思っている。
茂庭、佐原を出して森重を獲ったということは、東京がクラブとして、今野、森重といった攻撃的な守備のできるCBを軸にチーム作りを考えているということであり、それはキム、高橋といったバックアップの人選にも表れている。森重は使い続けるべき選手であり、東京の主軸となっていずれ代表に出すべきタレントだ。
今日の試合、ボールが中盤でつなげなかった原因の一つに梶山の不調がある。中盤でボールを預けられることが多いが、そこにプレスを受けたときにそれをいなしきれずボールを失ったり、軽く味方に出そうとしたパスがズレて敵にカットされるシーンが頻発。また、終盤、トップ下に上がったときに、シュート・チャンスと見えたタイミングでパスを選択したプレーもあり、スタンドの僕の周囲からも疑問の声があちこちで上がっていた。
梶山はオフに足にメスを入れ、開幕にギリギリ間に合わせたものの、その後もケガ、リバウンドでしばしば戦線離脱を余儀なくされた。このところ続けて試合に出られているが、果たして本当にフィットしているのか。今日のプレーを見ると、チーム事情で梶山に過剰な無理を強いているのではないかという気がしてならない。もしかして、強いシュートが打てない状態なのではないだろうか。語られることのない部分だと思うが、東京の至宝ともいうべきタレントをつぶす訳には行かない。
あと、先発はともかく、後半の交替と配置替えは正直意図が不明。羽生を下げてリカを入れたのはよかったが、大黒を下げて椋原を入れ玉突き式に梶山をトップ下に持ってきたのはどういう意図だったのか。素直に大黒に代えて前田か重松ではダメだったのか。
その後、中村を下げて前田投入、石川が右SBまで下がってカバーする布陣も極めて疑問だった。ここはもう少し早い時間に石川を下げて大竹だったのではなかったか。あるいは大黒を下げたタイミングでトップ下に大竹投入の手もあった。勢いのある若手を取り敢えず使ってみる価値はあったように思った。
いずれにしても、この試合に負けたことで残留争いは引き続き厳しい状況のままとなった。14位との勝ち点差は5に開き、降格圏との勝ち点差は1に縮まった。「たら・れば」に意味がないのは分かっているが、今日勝てていれば仙台、大宮、山形に勝ち点差2でくっついて行けていただけに、今日の敗戦はとてつもなく痛い。横浜に勝って、サポも何かもう大丈夫のような錯覚をしていた部分があったがあらためて冷や水をぶっかけられた。
残り3試合、とにかく全部勝つしかない。名古屋が優勝を決め、次節は彼らの凱旋公演の相手をする。目の前で優勝を決められることはなくなったが、敵のモラルの見極めも含め戦い方の難しい試合であることは間違いないし、平山が警告累積で出場停止なのも痛い。サポも、無駄な楽観や悲観を全部捨て、頭の中をいったんリセットして、勝つことだけを冷静に考えたい。
採点(
採点の見方
):
権田(4.5) 決勝点の処理は不運な面もあるが反省はしなければならない。
徳永(3.5) 過酷なポジション放浪に耐えて手堅い活躍。SBでの攻撃参加に期待。
森重(3.5) 決勝点以外は敵FWを止めて盤石の守備。僕は森重は責めたくない。
今野(3) アグレッシブな守備でボール奪取多数。終盤の配置転換は機能せず。
中村(3.5) 長い距離を走っての攻撃参加とカバーリングの繰り返し。使い減りしない男。
梶山(4.5) 懸命にキープしたがフィットを疑わせる精度の悪さを隠せず。
米本(3) 中盤であらゆるボールにチャレンジしに行く姿勢には頭が下がる。
石川(4) FKは見事だったが流れの中では活躍のシーンは限られた。
羽生(3) 神出鬼没で攻守に最も求められる場所に常にいた。
大黒(4.5) いいボールが来ず活躍のチャンス少なし。早い交替は残念。
平山(3.5) ポストやキープ、足許は引き続きキレていたが得点に至らず。
===
リカルジーニョ(3.5) 何度も左サイドを突破したがその後がつながらず。シュートでいい。
椋原(3.5) 意識的に攻撃参加。使い続けた成果がそろそろ出てきたようだ。
前田(-) 時間短し。
下を向く必要はない。僕たちはまだ何もなしとげていないが、まだ何も決まった訳でもないのだから。
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FC東京
2010年11月18日 00:03
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【天皇杯4回戦】FC東京×千葉
天皇杯4回戦は味スタで。まあ、地方巡業よりは百倍マシだけど、それにしても平日の夜開催は厳しい。せめて国立なら仕事を何とか切り上げて駆けつけるということもできるのだが、味スタなのでやむなく半休を取得。新宿のデパ地下でよさそうな弁当でも買って行くつもりだったが、寒そうなので歌舞伎町の天下一品でラーメン食べて準特急に乗車。
予報では雨は夕方からやむということだったが、霧のような細かい雨がずっと降り続いていて気温も低く冷え込みがきつい。フード付トレーナの上にベンチコートを羽織り、ネックウォーマもつけてさらに現地ではマフラも巻いていたのでまあしのげたが、ひとつ間違えるとマジ凍えてたかも。
今回はSAゾーン指定を前売りで用意したのだが、何を間違えたか「アウェイ」を買ったらしく、このままホーム側に入れてもらえるか、窓口で振り替えをお願いするべきかと迷っていたが、試しにホーム側の入口でチケット・チェックのお姉さんに見せたら、特に何も言われることなく入れてくれた。まあ、露骨に東京サポの服装してたからな。
さて、試合の方だが、東京は大胆なターンオーバーで横浜戦から8人のメンバーを入れ替えてきた。こんな感じ。
権田
椋原 森重 徳永 平出
大竹 田邉 松下 ソ
前田 重松
前半は互いにパッとしない試合。東京は堅さや連携不足が目立ち、せっかくボールを奪っても意図の違いや単純なミスが多くパスをつなげない。特に左SBに入った平出は序盤に不安定なプレーを連発して何度かピンチを招いた。また、田邉は中央でよくボールに触ったが、少し前の梶山を思わせる軽いプレーが多く、チャンスをフイにした。
しかし、千葉も途中でパスが引っかかったりズレたりしてなかなか最後まで攻めきれず、また、最終ラインでは徳永と森重が貫禄とも言うべき重厚な守備を見せて敵に自由にさせない。次第にボールも落ち着くようになり、28分には椋原のクロスに中央で森重が頭で合わせるが敵GKがセーブ。森重は何であんなところにいたんだろう。結局、これといったチャンスも作れないまま前半を終了。拍手もまばら。
だが、後半に入ると見違えるように動きがよくなる。粘り強い守備で敵から絡め取ったボールを、簡単に蹴ってしまうことなく小気味よく長短のパスでつなぎ、要所に意外性のある縦のパスや速いパスを取り混ぜて敵のマークを1枚ずつはがしながら敵のペナルティ・エリアに侵入して行く。これこそ城福東京の名の下に僕たちが求めたサッカーだと僕は思った。
51分、左サイドから放ったソのシュートのこぼれ球を大竹が流し込んで東京が先制。この得点を機に、前半は噛み合わなかったアイデアが形になり始めた。田邉を起点に球際ではしっかり粘り、抜け出せば素早くオープンに展開する。ペナルティ・エリアでは大竹のキープや切れ込みが効いていた。
59分、大竹からのスルーパスに抜け出した田邉がドリブルでキープしてから中央に戻し。これを再び大竹がきれいに流し込んで2-0。縦に突っかけるソのドリブルが効き、セカンド・ボールへの反応も速く、東京がボールを支配したまま千葉陣内での戦いが続く。
71分、東京はソに代えてリカルジーニョを投入。73分、大竹が敵ペナルティ・エリアに正面からドリブルで侵入、リカにボールを預け、リカがこれを前田の前に。前田は枠に飛ばしたがこれは敵GKがセーブ。
79分、このところ出ずっぱりの徳永を下げて今野をCBに起用。守備を固めるとともに徳永を休ませる意図か。僕としてはもう少し早く徳永を下げてやって欲しかったが。80分、リカが左サイドから切れ込んでループで狙うがボールはファー・ポストの根元に当たったか、ゴールには入らず。
83分には右サイドを駆け上がった椋原からのクロスに中央で大竹が頭で合わせるが枠に入らず。大竹のヘディングというふだんなかなか見られないものを見た。88分には田邉に代わり公式戦デビューとなる幸野がピッチへ。その後の千葉の反撃を散発的なものに抑え、東京が大竹の2ゴールで2-0と完封勝利。週末のクラシコに向けて主力を休ませただけでなく、若手が躍動して二部とは言え実力のある千葉に完勝、準々決勝に駒を進めたのは大きい。
この試合、特に後半はポゼッションからしっかりボールをつなぎ人もボールも動くムービング・フットボールが、若く才能のある選手たちによってピッチ上で展開された。城福浩は去ったが、城福イズムは彼の子供たちに間違いなく継承されていたのであり、方法論として決して間違っていなかったことを、彼の薫陶を受けた若い選手たちが証明して見せた。躍動する城福チルドレンを見ていると、ちょっと泣きそうになった。
今さら言っても仕方のないことになるが、8月、9月の苦しかった時期、僕たちがやるべきだったのは監督を代えることではなく、こうした若い選手を思いきって起用してみることだったのかもしれないと思った。今日の勝利は見ていて楽しく、気持ちのよいものであったと同時に、城福浩の不在を考えるとき、悲しく、ほろ苦いものでもあった。僕としては勝手にこの勝利を城福浩に捧げたい。
採点(
採点の見方
):
権田(4) 厳しいボールは少なかったが、安定した守備で完封。
椋原(3) 裏のスペースに積極的に飛び出し、何度もいいクロスを上げた。
森重(2.5) 圧巻の守備、足許、ハイボール、対人と完璧にこなした。
徳永(2.5) 別格のサッカー偏差値の高さを証明、やはりエラい人だったんだ。
平出(4) 前半は不安定な守備で心配させたが尻上がりによくなった。
田邉(3) 軽率なプレーもあったが修正、視野の広さ、センスの非凡さを披露。
松下(3.5) お兄さんらしくバランサーとして中締め。
大竹(2) アイデアが光る。ここ一番で仕掛ける判断も素晴らしい。2得点。
ソ(3.5) 前半は連携が悪かったが、後半は果敢なドリブル突破がスイッチに。
前田(3.5) 鬼キープに才能の片鱗を見た。点を取らせてやりたかった。
重松(3.5) 諦めずボールにチャレンジしたことでチャンスを作った。
===
リカルジーニョ(3) 積極的な仕掛けで起点に。このスタイルにはハマる。
今野(3) 短い時間ながら完封のための締めを担当した。
幸野(-) 時間短し。
さ、週末は多摩川クラシコ。ここで勝ち点3を積んで足許固めよう。
尚、天皇杯の準々決勝は12月25日、対戦相手はまたしてもJ2の福岡。会場は未定だが、丸亀とかにされそうな悪い予感。確認できたところでは、ユアスタ、長居、丸亀に12月25日天皇杯準々決勝の予定がブックされているようだ。あとひとつはたぶん関東地方だと思うんだけど…。
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FC東京
2010年11月15日 21:55
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【ブンデスリーガ第12節】ケルン×グラードバッハ
アウェイでのケルン戦は日本時間で土曜日の11時半キックオフ。例によって
ブンデスリーガ公式サイト
のウェブ・ラジオと「
kicker
」のティッカーで疑似観戦。ついでに睡魔とも対戦した。
グラードバッハはマルクスが出場停止から復帰、やはり出場停止から前節途中出場で復帰したブラウアースも先発、前節決定的な働きをしたデ・カマルゴも先発となり、シャハテン、イドリスーとノイシュテターがベンチ・スタートとなった。
ケルンとは宿命のライバルと言われており、特にケルン側のサポは毎回行儀が悪い。今回もキックオフ直前に柵を乗り越えたということで、ポドルスキがサポに落ち着くよう注意しに行く羽目になったようだ。悪天候で芝は濡れ、ところどころに水たまりができている悪条件での戦いとなった。
さて、グラードバッハが押し気味に試合を進め、セットプレーからいくつかチャンスを作るが得点につながらず。18分には敵FWがハイメロートと一対一になるがシュートミスに救われる。39分には逆にデ・カマルゴがミドルを放つが倒れた敵に当たりゴールならず。結局スコアレスのまま前半を終えた。
グラードバッハは後半から足の不調を訴えるブラウアースに代えてこれもケガから復帰のダンテを久しぶりに起用。51分、ブラッドリーがペナルティ・エリア手前でファウルを受けて得たFKをボバディラが決めてグラードバッハが先制する。
だが、グラードバッハは57分にヘアマンが、66分には入ったばかりのダンテがそれぞれケガで交替を余儀なくされる。イドリスーとシャハテンがそれぞれイン。
予定外の交替で枠を使いきったグラードバッハだったが、70分、イドリスーが左サイドから入れたクロスをボバディラがかかとで触り、これを受けたブラッドリーが流し込んで2-0。時間帯から見れば試合の流れを決める1点になった。
82分、カウンターで攻め上がったブラッドリーとロイスからラスト・パスを受けたデ・カマルゴが流し込んで3-0。90分にはボバディラがこの日2点目を決めてそのまま試合終了。グラードバッハが8月25日のレヴァークーゼン戦以来となる今季2勝目を挙げた。
ライン川上流のアウェイでしか勝てない感もあるが、ここまで内容は必ずしも悪くないのに結果が出ていなかったことを考えれば、この勝利は価値のあるもの。フロンツェク監督もちょっと一息ついたのではないだろうか。ブラウアース、ヘアマン、ダンテの状態は気になるが、ここからちょっと巻き返したいところだ。次節はホームでマインツと対戦。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「ちょうど我々が直面しているこの難しい状況の中で、こんな勝利を収めることができるとは思っていなかった。チームは90分素晴らしいゲームをしてくれたと思う。長い間克てなかった後に、こんなアウェイゲームを見せることができたことはただごとではないくらい嬉しい。激しい試合だったし、こうした足場でサッカーをするのは容易なことではないが、にもかかわらず我々は後方から完璧に試合を組み立てた。決定的だったのは、我々が最初から難しい芝をものともせず、守備では敵を自由にさせず、前を向いてときとしてまさに正しいサッカーをしたということだ」
さすがに勝つと力入ってるね。
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Borussia M'Gladbach
2010年11月14日 23:31
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【Jリーグ第30節】横浜×FC東京
曇り空の日曜日。渋谷で弁当を買い込み、東横線から菊名で横浜線に乗り換え。小机から歩くつもりで新横浜を乗り過ごしたら、どういう訳か電車は小机を通過して鴨居へ。どうも快速だったらしい。横浜線に快速が走っているとは。油断した。鴨居から折り返して小机で下車。
ところが今日はバックスタンドの席だったので、グルッと新横浜側までスタジアムを半周する羽目になった。よく調べて初めから新横浜から歩きにすればよかった。ようやく着席したのは1時半過ぎになった。買ったのはSBバックアウェイ指定という席で、「アウェイ」と称しているため、バックスタンドの中でここだけが東京の出島みたいになっていた。両脇をガッチリと横浜サポに固められて窮屈な感じ。
東京は梶山が出場停止から復帰したが今度は森重が警告累積で出場停止。そのため徳永がボランチからCBにコンバート。まったくいつになったら徳永はSBで使ってもらえるのだろうか。ボーナスを出してやって欲しい。
さて、試合は開始早々動いた。4分、米本がインターセプトしたボールを受けた平山が中央から低い弾道のミドル。これがまっすぐゴールに突き刺さり東京が先制。幸先のいいスタートを切った。僕のすぐ右が通路、その向こうはどうも「SBバックホーム指定」だったらしく、こっちはワッショイ、向こうは静まり返るという実に気持ちのいい瞬間だった。
その後も東京はシンプルに平山に当てる攻撃から何度かチャンスを作るが追加点は入らず。横浜は前線からきっちりとプレスをかけてくるので東京は落ち着いてパスが回せず、窮屈なところでの甘いパスをカットされたり、長いボールを蹴ることを余儀なくされたりしてなかなか自分たちのペースでボールをつなげない。
前半の中盤あたりからは横浜にボールを支配され、何度かチャンスを作られるが、敵のシュートミスにも助けられて、目を覆うようなシーンはそれほどなかったように思う。逆に38分には敵ゴール前の密集から今野、大黒、徳永が押し込もうとするがボールはゴールに入らず。1-0とリードして前半を終える。
ハーフタイムにはへそを出した妙齢のお嬢さん方がバックスタンドに向けて妙な形の風船を誇示していたがあんなものを公の場で嬉しそうに見せていいのだろうかと思っていたらジェット風船なのだった。ハーフタイムにみんなでジェット風船を飛ばして景気をつけようということらしいが、いざやると実際に飛んだ風船の数はわずかであまりのショボさに失笑。どうせやるならタダで配った方がいいんじゃないか。
後半に入っても東京は自分たちのスタイルでボールを動かせず、自陣で横浜の攻撃を受ける時間が長くなる。55分、大黒に代えてリカルジーニョがイン。本来は大黒に代わってFWに入るということなのだろうと思うが、リカは頻繁に左サイドに流れてきて、平山のワントップに羽生がトップ下、あるいは平山と羽生のツートップにすら見えた。この辺はよく分からなかった。
直後の58分、敵に押し込まれ、左サイドからグラウンダーの速いクロスを流し込まれる。このボールがファーに抜けたかと思われたが最も外側に詰められ失点。盛り上がる通路の向こう、唇をかむこっち側。いや、まだ同点だ。ここからだ。
だが、その後も横浜がボールを支配、東京はカウンターで攻め上がるがボールを失うことも多くリズムを作れず。運動量も目に見えて落ち、後半の中盤からはボールを奪われても帰陣が遅れ始める。中盤がスカスカになってヤバい状態。
この苦しい時間帯に踏ん張ったのはリカルジーニョだった。積極的にボールを受けては左サイドから何度もチャレンジ、ボールを奪われれば最終ラインまで戻って守備もした。すると79分、平山が左サイドからリカにパス、その戻しを受けてミドル。これが決まって東京が勝ち越し。一斉に立ち上がる通路のこっち側。向こう側は「マジかよ」的な沈黙。ああ、痛快。
残り10分強、横浜はパワープレーに出るが東京は集中した守備で横浜の攻撃をしのぎ続ける。89分、羽生に代わって重松を投入、前線でボールをキープしろということか。ロスタイムの4分は永遠にも感じられたがようやくホイッスル。東京は決して優勢ではなかったが数少ないチャンスを平山が決めて2-1と貴重な勝ち点3を得た。
この試合、横浜が高い位置でアグレッシブにプレスに来たため、東京は米本がボールを奪っても預けどころがなく、すぐにパスミスが出てピンチを招くシーンが続出。最終ラインもプレスを受け、長いボールを蹴ることが多かった。もう少しボールを落ち着けることができればよかったが。
中盤が機能しなかったため大黒にはいいボールが入らなかった。一方平山はしっかり足許にボールを収め、前を向いてチャレンジできていたし、ゴールへ向かう意識が2本の躊躇ないシュートを生んだと言うべきだろう。久しぶりに迫力のある平山を見た。
東京は水曜日に天皇杯4回戦を千葉と味スタで戦う。リーグ戦は土曜日に同じく味スタで多摩川クラシコだ。森重も戻りようやく今季初のベスト・メンバーで戦うことができるのではないか。ここまでが遠かった。負ける訳には行かない戦いであり、連勝すればちょっと何か見えてくるかもしれない。
採点(
採点の見方
):
権田(3) 安定したセーブで失点を最小にとどめた。
椋原(4) 果敢に攻撃参加、激しいアップダウンに耐えた。
徳永(4) 慣れないポジションだが何とか最後まで身体を張った。
今野(3) 押し込まれながらも要所でボール奪取、敵の攻撃を抑えた。
中村(4.5) 上がった裏のスペースを使われた。失点も左サイドから。
梶山(4.5) 中盤の主導権を握れず苦労した。パスミスも多し。
米本(3.5) インターセプトは見事だが奪ったボールの出しどころなし。
石川(3.5) 右サイドで起点を作ったがシュートは1本のみ。
羽生(4) バランスを取って黒子に徹した。攻撃では顔が見えず。
平山(2.5) 得点はいずれもワンタッチ。やはりこねるよりシュートを。
大黒(4) 厳しいチェックにボールを収められず、交替もやむなし。
===
リカルジーニョ(3.5) 動き回って相手を撹乱、決勝点をアシストした。
重松(-) 時間短し。
帰りは新横浜まで歩いた。じっと座って応援してただけなのにすごく疲れていることに気づいた。
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FC東京
2010年11月08日 23:25
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【ブンデスリーガ第11節】グラードバッハ×バイエルン
ドイツのサマータイムが終わったので、現地午後3時半の試合は日本時間同日夜11時半となった。朝早かったし日中出歩いて結構疲れていたが、バイエルンとの一戦でもあり、眠い目をこすりながらウェブ・ラジオをオンに。
グラードバッハはマルクスが警告累積で出場停止のため、ノイシュテターがボランチで先発。またトップにはボバディラが復帰し、デ・カマルゴがベンチに退いた。
試合はいきなり5分に動く。ヘアマンが右サイドから上げたクロスがそのまま敵GKの頭を越えてゴールに。グラードバッハが早くも先制する。ラジオを聴きながら狂喜乱舞である。
しかし、11分、敵FWに至近距離からヘディングを決められ同点に。試合は振り出しに戻る。何だか、やっぱりそううまくは行かないよね、って感じ。その後はバイエルンが一方的に押し込み、グラードバッハは自陣でこれをしのぐ展開となる。グラードバッハはハイメロートの好セーブもあって持ちこたえていたが、40分、敵MFにかかとで合わされ失点。結局、1-2とリードを許して前半を終えた。
グラードバッハは後半からシャハテンに代えて出場停止明けのブラウアースを、イドリスーに代えてデ・カマルゴを投入、反撃に出る。高めからプレスをかけて競り合いを挑み、ボールを奪っては攻撃につなげる。56分、デ・カマルゴからのパスを受けたロイスがゴール右隅に決めて同点に。さらに60分にはデ・カマルゴが自ら決めて再び逆転に成功する。
バイエルンは反撃しようとするが、グラードバッハは集中した守備でゴール前を固める一方、カウンターで追加点を狙いに行く。82分、ヘアマンに代わってマトモアを投入、試合のクローズを狙う。だが、84分、敵SBに左サイドからの侵入を許し失点。グラードバッハはリードを守ることができず、試合は3-3の引き分けに終わった。
3-2の残り2分で睡魔に負けて寝てしまったのが悔やまれる。僕が起きてラジオを聴いていたらきっと勝っていたはずだ。
この試合の模様はスカパーのGAORAで放送される。この試合のために今月だけ契約した。
バイエルン相手に善戦したとはいえ、現在の状況には勝ち点1では足りない。グラードバッハは引き続き最下位に沈んだままで、そろそろマネジメントがきな臭くなってくるのではないか。その前に浮上してもらわないと…。次節はアウェイでケルン戦。ここでしっかり勝って勢いをつけなければな。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「私のチームはロッカールームでかなり落胆している。それがすべてを物語っているだろう。いい試合の入り方をしたが、その後我々は主導権を失ってしまった。バイエルンは信じられないくらいボールをしっかりコントロールし、圧力に耐え続けるのは不可能に近かった。前半を1-2で終えることができたのはむしろラッキーだったと言うべきだろう。その後、我々は修正して後半に入り、前線をしっかり作ってチャンスをモノにした。前半のことを考えれば、この勝ち点に満足しなければならないだろう」
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Borussia M'Gladbach
2010年11月07日 00:35
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【Jリーグ第29節】FC東京×G大阪
秋晴れの土曜日。前節、嵐の日本平で清水に勝った余勢を駆ってホームでも勝ち点3を積み上げたいところ。東京は警告累積で前節出場停止だった徳永が復帰するのと入れ替わりに、梶山が警告累積で出場停止。このため、ボランチが梶山から徳永に代わった他は前節と同じ布陣となった。
試合は序盤から東京のペース。鋭い出足で敵のパスをカット、こぼれ球もしっかり拾って大阪に攻撃の形を作らせない。逆に東京は長めのボールを直接大黒に入れたり平山に当てたりしながら攻撃を組み立てて行く。
17分、中村からのサイドチェンジを受けた石川が敵DFを振り切って中央に切れ込みミドルを放つ。鋭いシュートが枠に飛んだがこれは敵GKにセーブされた。昨季のいい時を思い起こさせる弾道だった。20分、左サイドの羽生がニアにクロス、ここに飛び込んだ大黒が頭で合わせ、軌道の変わったボールはそのまま大阪ゴールへ。東京が先制する。
27分、石川の右CKから再び大黒がニアでお洒落に足で合わせるがこれは敵GKにセーブされる。逆に37分、43分と敵にいい位置でFKを与えるがこれはしのぎきり、1-0とリードして前半を終える。シュート数は前半、東京の10本に対して大阪は直接FKの1本のみ。ほぼ一方的だったと言っていいだろう。欲を言えばこの前半の間に追加点が欲しかった。
後半に入ると大阪はFWを1枚入れ替え。これが奏功したか、東京がやや守備的になったこともあって、大阪の攻撃を東京が受け止め、カウンターから追加点のチャンスを窺う展開となる。
57分、敵のパス交換からFWに抜け出されるがシュートは権田がキャッチ。61分、ゴール前でフリーの敵FWにボールが渡るが必死で戻った米本が間一髪でブロック。身体を張ってゴールを守る。
東京は71分、羽生に代えて松下を、74分には大黒に代えてリカルジーニョを投入するが、ボールを落ち着かせて試合をクローズさせに行くのか、積極的に前でボールを動かして追加点を狙いに行くのか、意図がはっきり分からない。たぶん後者なのだろう。
77分には正面からミドルを放たれるが権田がキャッチ。81分、敵FWに抜け出しを許し決定的な形になるが権田が足一本でセーブ。だが、82分、これで与えたCKに中央で敵DFにヘディングを許し失点。痛い時間帯に1-1の同点とされてしまう。
東京は残り時間で勝ち越しを狙いに行くが、焦りが出たかボールを落ち着かせることができない。86分、石川のパスを受けた今野が右サイドを突破して裏に入り込むがクロスはクリアされた。88分には松下のクロスのこぼれ球を平山がゴール前至近距離からシュートしたが枠に行かず。
逆にロスタイムには森重のハンドを取られエリア手前正面からのFKを与えてしまう。目を閉じたくなるようなシーンだったが敵のシュートミスに助けられてこれをしのいだところで試合終了。結局試合は1-1の引き分けに終わった。
前半、中盤で敵のパスをことごとくカットしたのは米本。今日はボランチのパートナーが徳永だったこともあってか、中盤でパスを回し、タイミングを見て縦に入れ、これをトリガーに攻撃が動き出すというシーンは少なかったように思うが、その代わりに今日は平山のポストが前節よりもよく機能していたと思う。
後半は押し込まれたとは言え、敵のシュートミスにも助けられ、権田を中心として全員がリトリート、身体を張っての守備をいとわず、結局CKからの失点のみに抑えたことは評価しなければならない。今の状況からは勝ち点3を取らなければならなかった試合だし、実際それはまったく不可能ではなかったはずだが、勝ち点1という最低限の結果は出した。
次節は森重が警告累積で出場停止となるが、失った勝ち点2は次節のアウェイ、横浜戦で埋め合わせるしかない。このままシーズン終了までこういうその日暮らしの戦いを続ける覚悟はできている。
採点(
採点の見方
):
権田(2.5) 押し込まれた時間帯に連発したファイン・セーブがなければ負けていた。
椋原(4) 激しいアップダウンに耐えたが、後半は守備に追われた。
森重(3.5) 敵のロングボールをことごとくカット、攻め上がりも見せた。
今野(3) 抜群の読みとボール奪取能力。要所で身体を張った。
中村(4) 攻撃参加はよかったが後半はかなり押し込まれた。
徳永(3.5) 米本とバランスを取りながら攻撃にもセンスを見せた。
米本(2.5) 魂のボール奪取、パスカットは圧巻。去年よりレベルアップ。
石川(3) 思い切りのいいプレーでチームを鼓舞。積極的にゴールを狙った。
羽生(3.5) 攻守に穴を埋める最後のピースとして活躍。アシストは見事。
大黒(3) 得点はもちろん、常にゴールを窺う質の高いストライカーの動き。
平山(3.5) 今日は足許にしっかりボールが収まりポストが機能。
===
松下(4) 正確なクロスで終盤のチャンスを演出したが、決定的な働きはできず。
リカルジーニョ(5) 攻め急いではチャンスをつぶすこと多し。落ち着け。
日が沈むと急に冷え込んだ。日中は暖かく、服装の調整が難しい日だった。帰りは京王線が人身事故のためということで運転見合せ中。駅に止まったままの電車の中で運転再開を待ったが、結局1時間ほどロスした。
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FC東京
2010年11月02日 00:12
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【ブンデスリーガ第10節】ラウテルン×グラードバッハ
現地時間3時半、日本時間夜10時半キックオフ。例によってウェブ・ラジオとサイトのティッカーで経過を追った。
アランゴはリーグ戦では出場停止のためヘアマンが、またボバディラはサスペンドされてデ・カマルゴがそれぞれ先発した。
グラードバッハは自陣深くに引いて守る布陣。6分にはロイスのパスからデ・カマルゴとイドリスーがシュートを放つがいずれも敵DFにブロックされる。その後はラウテルンの攻撃をしのぐ展開。ラウテルンはセットプレーから何度もチャンスを作るが、ハイメロートのセーブもあって先制点は許さない。
30分頃からはラウテルンの圧力もやや弱まったもののボールは相変わらずラウテルンが支配。結局スコアレスで前半を終了した。
後半に入るとグラードバッハもアグレッシブに攻撃を仕掛ける。51分、フリーで持ち上がったロイスのシュートを敵GKがセーブ、ボールはイドリスーの前にこぼれたがこれを枠に飛ばすことができず絶好の先制のチャンスを逃す。直後にもイドリスーのクロスにデ・カマルゴが合わせようとするが不発。
すると71分、敵MFにロングシュートを決められ失点。グラードバッハは74分にブラッドリー、78分にシャハテンがチャンスを逃すと、83分には追加点を許す。これで集中も切れたか、88分にはさらに3点目を奪われ0-3で試合終了。
ウェブ・ラジオを聴いていても前半からラウテルンのチャンスをハイメロートがセーブするシーンばかりで、前半がスコアレスで終わったのはむしろ僥倖といった雰囲気だった。ダンテ、ブラウアース、アランゴらを欠いて苦しい台所事情だが、これはさすがにちょっとマズい。順位も最下位に沈んでしまった。
ミヒャエル・フロンツェク監督談話:
「ここホームのサポーターの前ではカイザースラウテルンのセットプレーが危険であるということはもちろん分かっていたし、ロングシュートで0-1になったからといって、0-3で負けるのは許されないことだ。最初の失点の後、もっと違う戦い方があったはずだった。少なくとも勝ち点1を持ち帰れるチャンスをしっかり待つべきだった。だが、我々はそれができなかった。我々がしでかしたひとつひとつのミスに対して大きな代償を払ったということだ。70分以上我々はそれに耐え、3回か4回のいいチャンスもあった。それに関わりなくモー(・イドリスー)はそれをしっかり流しこまなければならなかった。大変困難な状況にあるということはもう何週間も言い続けている。人繰りも限界に近い。だが、我々がこの順位にあることを当然だと思われてはならない。今は我々にとって非常に厳しい試練の時だが、我々はこれをくぐり抜けなければならない」
悲愴になってきた…。
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Borussia M'Gladbach
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【Jリーグ第36節】町田 3-0 FC東京
【ブンデスリーガ第9節】グラードバッハ 4-1 ブレーメン
【Jリーグ第35節】FC東京 0-2 湘南
【DFBポカール】フランクフルト 2-1 グラードバッハ
【ブンデスリーガ第8節】マインツ 1-1 グラードバッハ
【ブンデスリーガ第7節】グラードバッハ 3-2 ハイデンハイム
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